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( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです

1 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:24:34.89 ID:ADzlCFqP0
ξ゚听)ξツンはメンクイのようです
meets
( ^ω^)ブーンと('、`*川 おばあちゃんのようです
meets
( ^ω^)ブーンが巨大ロボットに乗り込んだようです

本日はBパート異世界編です。
昨日はたくさんの支援ありがとうございます。
200レス超の長丁場になり、読者の皆さんには申し訳ないのですが、
祭りということでオールナイトでお楽しみください。

2 : 魔法少女(埼玉県):2007/04/13(金) 22:25:06.91 ID:OSYQDO0m0
    l、                       / |
   ! ヽ        _,..- ‐- 、r- 、_     /  i
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          |::::::|. iコ ヽ、_ /  / iー' |:::::!    !:::::::::::::!
        ,.!::::::| l   /  /   ! l:::::!ヽ、   !:::::::::::l
       / l:::::| ノ  /   /    l,. l::::!  ヽ l:::::::::::!
     / へ !:::l ヽ./ _,r ‐<_/ヽ、_  ノ l/  _ ヽ l:::::::::l
   /    `;ヽ! i´ ̄ ̄`!ーr_'´  ̄ i _,-'´ `ヽ `!:::::::!
         / ./ヽ!;;;;;;;;;;´ノーi、;:;;;;;;;;; l-i、iヽ      l:::::l
       i ./ /|;;;;:_r'´l |i iヽ、;;;;;;!`ヽ. i_!    |:::l


3 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 22:25:45.53 ID:Bcmm6o8E0
ktkr

4 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 22:25:45.82 ID:1PB1Wif80
オールは無理だがwktk

5 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 22:26:27.83 ID:e9aG9OuH0
キタ━━━━━━\(゚∀゚)/━━━━━━ !!!!!

6 : 講師(樺太):2007/04/13(金) 22:28:20.47 ID:ZGtuE3s/O
オールナイトどんとこーい

7 : 請負労働者(東日本):2007/04/13(金) 22:28:36.15 ID:TTVhf+WB0
  |         |  |      ________________________________________________
  |         |  |_____ΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦΦ||ΦΦΦ
  |         |  | ̄ ̄ ̄ /|                    ||
  |         |  |   / /|TTTTTT   TTTTTTTTTT||TTTTT
  |        /\ |  /|/|/|^^^^^^ |三三| ^^^^^^^^^^^||^^^^^^^
  |      /  / |// / /|
  |   /  / |_|/|/|/|/|    祭りだ!急げ!
  |  /  /  |文|/ // /
  |/  /.  _.| ̄|/|/|/         Λ_Λ
/|\/  / /  |/ /           (___)
/|    / /  /ヽ            /〔 祭 〕〕つ
  |   | ̄|  | |ヽ/l            `/二二ヽ
  |   |  |/| |__|/   Λ_Λ     / /(_)
  |   |/|  |/      ( ´∀`)   (_)    Λ_Λ
  |   |  |/      // /  ^ ̄]゚        (`   )
  |   |/        ゚/ ̄ ̄_ヽ         ⊂〔〔 祭 〕
  |  /         /_ノ(_)          ┌|___|
  |/          (__)             (_ノ ヽ ヽ
/                                (_)


8 : 名人(コネチカット州):2007/04/13(金) 22:29:25.89 ID:lN4AQPZrO
支援支援!

9 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:30:14.31 ID:ADzlCFqP0
※注意書き

Bパート異世界編は、ギャグよりもシリアスが強い仕様になっています。
ユメクイ以来のシリアス作品で実験的なものですが、精一杯頑張って作ったので支援していただければ泣いて喜びます。

10 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 22:30:31.85 ID:rjoTd9FP0
ktkr!!

11 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:33:30.09 ID:ADzlCFqP0







( ^ω^)エアーがクオリティを育てたようです

  『 Bパート :(????)○○○○○は○○○○○のようです 』







12 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:35:09.68 ID:ADzlCFqP0
プロローグ 「義手の『英雄』」


「……ふう、数が多いな」

男は小さく舌打ちをした。不快感から眉をひそめ、その呟きには溜息が混じっている。

『ググ……グ……』

一方では、声にならない声を発しながら何百という数の人間が――いや、人間と呼ぶにはその原型を留めていなかった。

彼らには一つの頭に二本の腕、二本の足がある。
しかし、その肌は酸を被ったように腐敗し、その目からは眼球が飛び出し、その腹の一部からは骨を覗かせている。

例えるならば、生きた屍の群。
それらが新鮮な肉を喰らい尽くさんと、男を取り囲んでいた。

「だが、団体さんで嬉しいぜ……丁度イライラしていたんだ」

絶望的な立場にも関わらず、男は口角を歪め、不敵に嘲う。
まるで、この状況を楽しんでいるようだった。

「……チッ、どうした? 俺を喰いたいんだろ? さっさと来いよ」

痺れを切らし、男は挑発の言葉を投げかける。
しかし、屍の群は男を警戒しているのか、周りを囲んだまま動こうとはしなかった。

13 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 22:36:58.58 ID:Bcmm6o8E0
wktk

14 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 22:37:06.90 ID:e9aG9OuH0
支援

15 : 週末都民(コネチカット州):2007/04/13(金) 22:37:34.84 ID:lN4AQPZrO
支援

16 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:38:33.81 ID:ADzlCFqP0
「仕方ねえ。だったらコッチかr」

男が続きを言い掛けたその時だった。

「グガアアアアッツ!!」

甲高い声と共に、屍の一匹が男に襲い掛かる。
耳まで裂けた大口を開き、鋭利に尖った歯を剥き出しにして、一気に間合いを詰める。
見た目からは想像できないほどの俊敏さだった。

「……」

男は、無言のままでそれを見つめる。
避けようともせず、立ち止まったまま動かない。

「ガアッッツ!!」

そして、二者の距離は一メートルを切った。
屍は男の喉元に牙を突き立てようと飛びかかる。

「……ガ……グアッ?」

だが次の瞬間、硬いもの同士が衝突したような、そんな硬質な音が辺りを包み込む。
牙が何かを捉えた瞬間、屍は怪訝そうに声を上げた。

17 : 光圀(樺太):2007/04/13(金) 22:40:55.97 ID:GFCz65dBO
支援

18 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 22:41:38.90 ID:Bcmm6o8E0
支援

19 : 味噌らーめん屋(樺太):2007/04/13(金) 22:44:32.45 ID:FvQ08MiyO
wktk

20 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:45:07.56 ID:ADzlCFqP0
「どうした? 俺の腕を喰ってみろよ」

屍が喰らい付いたもの、それは男の左腕だった。
男は腕を前に出し、屍にそれを噛ませたのである。

「グ……グァ?」

屍の零れ落ちた目は、男の顔を不思議そうに見上げている。
対して、男は冷静に自分の腕に噛み付く屍を見下ろしながら言った。

「悪いが、俺の左腕は不味いぜ」

「ガ? グガッ? ギャッ――」

次の瞬間、屍の頭部は見る影も無く吹き飛んでいた。
頭蓋骨と脳は粉々に砕け、赤黒い鮮血と共に飛び散っていく。

「こんな腕で良ければ喰らわせてやるよ」

いつの間にか、男の左腕は大きく頭上に振り上げられていた。
男が左腕を振りぬく形で、屍の頭部を砕いたのである。


21 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 22:47:44.24 ID:1PB1Wif80
支援

22 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 22:48:00.89 ID:Bcmm6o8E0
支援

23 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 22:49:10.56 ID:rjoTd9FP0
wktk支援

24 : 新聞配達(dion軍):2007/04/13(金) 22:53:18.99 ID:B6732ziB0
やっと見つけたしえん

25 : 講師(樺太):2007/04/13(金) 22:53:55.32 ID:2C92Zny2O
支援

26 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:54:56.46 ID:ADzlCFqP0
『ググ……グ……』

堂々と掲げられた男の左腕は、銀色に輝いていた。
肘から下は鎧の小手に似たような形状をしている。
銀よりも白い光沢を纏う、歪曲した金属プレート。
上腕部にはそれが筒状に幾重にも重ねられており、接合部の隙間からは無数の銅線が覗いている。

男の左腕は義手であった。

「待てよ。慌てなくても順番に喰らわせてやるさ」

その言葉を皮切りにして、屍達は獣のように叫吼を上げて一斉に男に牙を向ける。

『グギャアアアアアアッツ!!!!!』

「来いッ!! 『Type-Knuckle』!! 行くぜッ!!」

男が四方をちらりと一瞥し、高らかに叫ぶと同時に左腕は白く発光した。
重なったプレートが外側から順に拡がると、腕は二倍ほどに太くなり、肘部からは蒸気が激しく放出される。

「うおおおおおおおおおッツ!!!!」

そのまま男は放出の勢いに乗って前に出た。
そして、弾丸の如く屍の群の中を駆け抜ける。
銀色の義手を振り回しながら、屍を次々と薙ぎ倒していく。

27 : 味噌らーめん屋(樺太):2007/04/13(金) 22:56:40.25 ID:FvQ08MiyO
支援

28 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 22:58:52.10 ID:ADzlCFqP0
戦いは一方的なものであった。

屍の頭に触れれば、粉々に弾け飛ぶ。
屍の腹に触れれば、大きな空洞が開く。
屍の四肢に触れれば、胴体から離れ、千切れ飛ぶ。

男の攻撃が当たれば、否応無くその部位は粉砕され粉々になるのだ。

『グギャアアアアアアッツ!!!!!』

それでも、屍たちは怯むことなく飛び掛かってくる。
男はそれを、軽々と左腕で薙ぎ払った。
大量のどす黒い液体の雨がその場に降り注ぐ。

「テメエ等の力はそんなもんかよッ!! せっかく出向いてやったんだ!! もっと俺を楽しませやがれッ!!」

男は戦いの最中にも関わらず、笑っていた。
亡者を狩ることを愉しむかのように、ひたすら殴り、突き、薙ぎ、屍体を破壊し続ける。

――それが現在の、かつて『英雄』と呼ばれた男の姿であった。

29 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 22:59:02.18 ID:Bcmm6o8E0
支援

30 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 22:59:42.46 ID:e9aG9OuH0
支援

31 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:00:42.92 ID:ADzlCFqP0
これで、プロローグ終了です。
しかし、BGMの準備がまだのため、体制が整い次第投下を再開したいと思います。
申し訳ございませんが、しばしの間お待ちください。

32 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:03:56.20 ID:Bcmm6o8E0
すみませんがBGMのURLもっぺんお願い

33 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 23:05:55.58 ID:e9aG9OuH0
>>32
この作品を読む前に

○Pマン放送局

URL:ttp://203.131.199.131:8000/air.m3u

各作者さん推奨のBGMが流れます
なお、BGMの使用は自己責任のもとに判断ください
※なくても、十分楽しめます

・聴き方

URLをコピー → 各PlayerのURL(itunesはストリーム)を開くにペースト → \(^o^)/♪
 

34 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 23:14:23.90 ID:rjoTd9FP0
wktk

35 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 23:16:04.43 ID:1PB1Wif80
wktk

36 : 新聞配達(dion軍):2007/04/13(金) 23:19:39.09 ID:B6732ziB0
支援

37 : 講師(樺太):2007/04/13(金) 23:29:01.30 ID:2C92Zny2O
>>36
腹筋スレ池

38 : 講師(樺太):2007/04/13(金) 23:29:11.47 ID:ZGtuE3s/O
支援

39 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 23:31:24.06 ID:1PB1Wif80
タフな肉体を惜しげもなく披露している俺の名はタフガイ。
服装は季節を問わずタンクトップが基本だ、鍛え抜かれたこの体躯は自分で幾度見ても飽きが来ない。
ガラスに映った自分の姿に見惚れ、ショーケース前で止まり、店員に声を掛けられる事もままある。
否応にも目立ってしまう自分には嫌気がさしてくるぜ……。

大変申し上げ難いのだが、俺はアキバ系の人間が大嫌いだ。
不快だ、どうしてああも自己鍛錬もせずにぶよぶよの体を人前へ晒せるのか?
ガンダムだのハルヒだの、ふざけるなと。

「いやに今日は暑いな……」

太陽は真上からギラギラと照りつける。
「ふぅ……」と一息つき、タンクトップをはたいた。
我慢できないほどの暑さだ。

いい加減耐え切れなくなり、その場でおもむろにタンクトップを脱ぎ出した。
タフな体が露になり、道行く人々の視線が集まる。

( ><)「不審者発見なんです! 署に同行してもらうんです!」

俄然俺は燃え上がった、オレがアキバ系の次に嫌いなもの、それは不審者だ。

「今不審者と言ったな? どこだ、どこにいる?」

( ><)「たまたま歩いて来たら思わぬ手柄なんです!
   ふざけていないでさっさと来いなんです!」

ガラスに移った自分の姿を見て、俺は確信した。
今、自分が不審者となっていることに。

40 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:32:38.44 ID:Bcmm6o8E0
タフガイ支援

41 : 味噌らーめん屋(樺太):2007/04/13(金) 23:33:23.21 ID:FvQ08MiyO
タフガイktkrwww

42 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 23:35:27.34 ID:1PB1Wif80
場繋ぎ程度に読んでくれると助かります。

ちなみに、ちょっと無理しているけど縦読みするといい事あるかも。

43 : 宅配バイト(石川県):2007/04/13(金) 23:36:42.05 ID:uQ2Re2Mq0
テラタフガイwwwwwwwwwwwwww

44 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 23:36:41.98 ID:e9aG9OuH0
テラタフガイwwwwww

45 : 講師(樺太):2007/04/13(金) 23:37:26.94 ID:6oKzY258O
>>42
すんげぇぇぇぇぇぇぇぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

46 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 23:42:12.40 ID:rjoTd9FP0
タフガイwwwwwwwwwwwwww

47 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:47:48.84 ID:ADzlCFqP0
時間が迫っているのでBGMなしで投下を再開します。
お待たせしました。

48 : 神(ネブラスカ州):2007/04/13(金) 23:48:20.63 ID:/KVT/FoPO
タフガイ支援

49 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:48:43.37 ID:ADzlCFqP0
第一話 「終わろうとする世界」


(;^ω^)「僕は一体……?」

少年は呆然と立ち尽くしていた。
彼は必死に記憶の糸を手繰り寄せる。

(;^ω^)「え〜っと、僕は確か…ドクオと一緒に行こうと……
      それで気づいたら……」

彼は、呟きながら辺りを見回す。

彼を囲う風景は殺伐としているものだった。
太陽が黒雲に覆われ、辺りは薄暗い。
外に立ち並ぶ家屋やビル群は、その殆どが倒壊している。
アスファルトの地面には例外なく亀裂が入り、建物であったものの残骸で埋め尽くされていた。

(;^ω^)「コレは戦闘の後かお? ……でも何か変だお」

これに似た景色を、彼は見たことはあった。
それは、ダイヴィッパーと"ARASHI"との大規模な戦闘で荒れ果てた、彼の生まれ育った街である。

しかし、彼は目の前の風景に違和感を覚えていた。
彼の街と比べてみると、建物の形状が違うのだ。
その場に見えるビルも民家も、彼の見たことのない形状のものばかりであった。

鉛筆のような細長い六角柱のビルに、半球のドーム状の民家。
少なくとも、彼の知っている街にはそんなものは存在しない。

50 : 新聞配達(dion軍):2007/04/13(金) 23:48:48.81 ID:B6732ziB0
支援

51 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:50:00.20 ID:Bcmm6o8E0
支援

52 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:50:13.82 ID:ADzlCFqP0
一時間ほど歩いただろうか。
彼は、人が多く集まる場所へと辿り付いていた。
そこは比較的建物の倒壊が酷くない場所で、舗装された道に何らかの店々が立ち並んでいる。
彼の街で言う、繁華街のような場所だった。

(;^ω^)「マジかお」

しかし、ここでも彼の想像とはかけ離れた光景があった。

「お兄さ〜ん、寄ってかない? 一時間5000ペソでどうかしら?」

「麻薬……武器……臓器……何でも売るよ」

「うるせえッ!! とっととシャブ寄越しやがれ!!」

けばけばしい化粧に、露出の多い派手なドレスを纏った女。
体中に刺青が入った、人相の悪い黒服の男。
銃器や刀、内容物が不明な薬瓶を並べた小さな露店。
その周りにたむろうかのように地面に座り込む浮浪者達。

そして、一帯を埋め尽くすかのように光を放つネオンの海。

人間が欲望の赴くままに行動する街。
彼はそんな所に迷い込んでしまったようだった。

(;^ω^)「ヤヴァイお……早くここから逃げるお」

彼はこの場に足を踏み入れた瞬間から、身の危険をひしひしと感じ取っていた。
ここに居る彼以外の人間は、どう見ても堅気の者には見えない。
そのうちの数人は彼を見つめながら、不気味な笑みを浮かべ、何やら密談を交わしている。

53 : トリマー(兵庫県):2007/04/13(金) 23:50:48.74 ID:NVR580UV0
タフガイ私怨

54 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:51:15.39 ID:Bcmm6o8E0
支援

55 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 23:51:57.71 ID:rjoTd9FP0
支援

56 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:52:30.61 ID:ADzlCFqP0
(;^ω^)「言われなくてもスタコラサッサだぜい……って、おっ?」

立ち去ろうと駆け出したその時、彼の視点に一つの人影が浮かんだ。

ξ*゚ー゚)ξ 「……」

(;^ω^)「ツッ……ツン!?」

その人物を彼は見たことあった。
彼の高校の同級生であり、ダイヴィッパーの開発者でもある少女、ツン。

濃い目の化粧に、胸元が大きく開いたピンクのドレスを纏う姿は、
彼が普段見ている彼女とは大きくかけ離れている。
だが、くるりと渦巻いた特徴的な髪型に、ツンと上向いた瞳が特徴的な、愛嬌のある顔立ちが彼女そのものであったのだ。

(;^ω^)「ツン!! 君もここに居たのお!! って……何なんだお、その変な格好は?」

見知った顔を見て彼は安堵した。
そして、すぐさま彼女に声を掛ける。

ξ*゚ー゚)ξ「あら? 私の名前を聞いて、こんなボウヤまでやって来るのね。
       仕方ないわね、私はこの通りで一番の人気嬢だもの。
       なら話は早いわ。一晩15000ペソでいかがかしら?」

(;^ω^)「……へ?」

しかし、彼女の口から返ってきた言葉を彼は理解できなかった。
一瞬混乱したものの、彼はさらに問い詰める。

57 : 神(ネブラスカ州):2007/04/13(金) 23:54:01.99 ID:/KVT/FoPO
支援

58 : トリマー(兵庫県):2007/04/13(金) 23:55:12.20 ID:NVR580UV0
支援

59 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:55:27.10 ID:ADzlCFqP0
(;^ω^)「何いってるんだお? ツン、僕だお!! ブーンだお!!」

ξ*゚ー゚)ξ「へえ〜アンタ、ブーンっていうんだ? もしかして初めてなのかしら?
       大丈夫。私が優しく教えてあげるからw」

(;^ω^)「……」

妖艶なポーズを取り、片目でウィンクするその姿。
そして、彼女の口からは絶対に出てこないであろう単語の羅列に、彼は狼狽する。

(;^ω^)「ちょっ!! どうしちゃったんだお! っていうか、なんでこんな事してるんだお!!」

彼は動揺のあまり大声を上げ、彼女の肩を掴み激しく揺さぶった。
彼女のツンとした態度の裏にある清純を知っていた彼にとって、その変わり果てた姿は衝撃である。

ξ*゚听)ξ「きゃっ!! ちょっと痛い!! 痛いわ!! 何すんのこのガキ!! 離しなさいよ!!」

(;^ω^)「こんなことしたらダメだお!! どうしちゃったんだお、ツンッ!!」

ξ*゚听)ξ「こらっ!! 離せッ!! 誰か!! 誰かこのガキを何とかしてッ!!」

彼女の助けを呼ぶ声に、すぐに屈強そうな黒服の男が集まる。
そして、ブーンを押さえつけ、無理矢理羽交い絞めにした。

「オラッ!! テメエ!! ウチの一番人気に何してやがるんだ!!」

(♯^ω^)「離すお!! ツン!! 一体どうしちゃったんだお!! ツン!! 待っt……ブアッ――」

60 : あらし(愛知県):2007/04/13(金) 23:55:32.75 ID:e9aG9OuH0
支援

61 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:56:44.96 ID:ADzlCFqP0
なお抵抗しようとする彼の顔に、黒服の男の鉄拳が飛んだ。
他の黒服の男も続くようにして、殴り、蹴り、制裁を加える。

ξ*゚听)ξ「ったく……ドレスが乱れちゃったじゃない」

その光景を、彼女は平然とした様子で見下ろしていた。

ξ*゚听)ξ「どこのお坊ちゃんか知らないけどさ、私達はこうでもしなきゃ生きていけないのよ。
       のうのうと生きてるアンタにはそんなこと理解できないわよね?」

(※)ω゚)「……ぐあっ!! ……ぐはっ!!」

冷淡に言葉を投げかける彼女の横で、彼は暴力を受け続けた。
一発殴られ、蹴られる度に、漏らすように苦悶の悲鳴を上げる。



62 : 味噌らーめん屋(樺太):2007/04/13(金) 23:56:50.80 ID:FvQ08MiyO
支援

63 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:57:12.38 ID:Bcmm6o8E0
支援

64 : 天の声(奈良県):2007/04/13(金) 23:57:14.54 ID:rjoTd9FP0
支援

65 : 光圀(樺太):2007/04/13(金) 23:57:20.61 ID:GFCz65dBO
支援

66 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:57:37.63 ID:ADzlCFqP0
ξ*゚听)ξ「そんなもんでいいわ…どこかに捨てておきなさい」

(※)ω゚)「……ううっ……」

数分後には、彼は変わり果てた傷だらけの姿で横たわっていた。
辛うじて意識があるのか、小さく漏らすように声を発している。

ξ*゚听)ξ「コレに懲りたら、金輪際私に近づかないで。 お前達、行くわよ」

(※)ω゚)「……く……」

ブーンは遠ざかる意識の中で、黒服の男を引き連れて何処かへ去って行こうとする彼女の後姿を見つめていた。

「もう、この世界は――」

彼女は去り際に、呟くように、誰に言うわけでもなく何かを口走った。
しかし、それを完全に聞き終えることなく、彼の視界は次第に暗転し、やがて意識は途絶えた。

67 : 短大生(dion軍):2007/04/13(金) 23:57:48.46 ID:1PB1Wif80
支援

68 : 請負労働者(東日本):2007/04/13(金) 23:58:06.01 ID:TTVhf+WB0
支援

69 : すっとこどっこい(アラバマ州):2007/04/13(金) 23:58:38.84 ID:ADzlCFqP0
廃墟と化した街の一角で、形を保ったままそびえ立つ高層ビルの一室。
その中にある、二つの人影は何やら会話を繰り広げている。

( ∵)「――この世界は、『終末』に近づいているんだ」

黒い細身の服を纏った、青白い肌の少年は言った。

('、`*川 「『終末』って……それは一体どういうことなんだい?」

薄い水色のカーディガンを羽織った老女は聞きなおした。
いや、老女と呼ぶにはその外見は年齢の割に見た目よりも若い。

( ∵)「言葉の通りさ。この世界は、もうすぐ消え去ってしまう」

('、`*川 「それはまた、唐突な話だねえ」

彼女はそっと溜息をつく。
自宅リビングのソファーでうたた寝をして目が覚めたと思ったら、見慣れない世界に居たのだ。
この突然の状況に、思考が追いつくことすらままならない状態である。

( ∵)「いきなり、貴方をこんな所に連れ出してしまって申し訳ない。
    だが、事態は急を要するんだ」

('、`*川「うーん、いまいち状況が掴めないわ。
     何がわからないかがわからない、くらいにね。これは一体どういうことなの?」

( ∵)「そうだね、まずは説明が必要だ。……まずは僕たちの世界について、話をしようか」

彼は、不安げな表情の彼女を横目に、ふうと、一息つくと、静かに語り始めた。

70 : 海賊(神奈川県):2007/04/13(金) 23:58:56.79 ID:Bcmm6o8E0
支援

71 : 新聞配達(dion軍):2007/04/13(金) 23:59:00.67 ID:B6732ziB0
支援

72 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:00:16.47 ID:8EfekdEx0
――まずは、僕達の世界のことについて話そう。

もともと、この世界には『英雄』が居たんだ。
彼はいわゆる正義の味方で、子供にも大人にも信頼され、愛されていた。

その一方で、『悪の組織』も同時に存在していた。
『悪の組織』首領は部下たちを使って悪事をはたらき、街の人々を苦しめていた。
つまり、『英雄』と『悪の組織』との二者の均衡で、この世界は成り立っていたんだ。

しかし、突然、その流れは止まった。
『sks』の反応が急に消えてしまったからなんだ。

――『sks』、それは、この世界の生命源みたいなものさ。

言い換えれば、この世界の時間、空間、物質の創造の全てを司る存在、というところかな?
僕は『sks』と対話を行う役割を担い、この世界の事象をコントロールしていた。

その『sks』の存在が失われることで、この世界は本当の意味での『終末』に向かい始めた。
手始めに起こったのがこの世界の住人に対する浸食だ。

浸食とは『sks』の消失によって人々が受けた影響のことだ。
しかも悪いことにその影響は人を選ばず、無差別に、無作為に降りかかるんだ。

浸食された者の体は腐敗し、心は失われてしまう。
つまり例えるならば、彼等は『生きた屍』、まあ、貴方の世界で言うゾンビのような存在になるんだ。


73 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:01:14.55 ID:+KXXjNUO0
支援

74 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:01:29.55 ID:dZbZxXIL0
支援

75 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:02:28.41 ID:8EfekdEx0
しかし、彼等が浸食される過程で厄介な問題が起こった。
生を謳歌することの出来なかった彼等の無念の想い、つまり、残留思念が彼等の体に残ってしまったんだ。

そして、遂には無差別に他の人間を襲い、街のあらゆる建物を破壊した。
さらに面倒なことに、屍に殺された人間は屍になり、その屍が別の生きた人間を殺し、新たな屍を作り出す。

こういった悪循環が遂には、この世界に大きな影響を与えてしまう。
『英雄』と『悪の組織』の二者によって保ってきた均衡を崩すほどにね。

はじめに浸食された屍達は『悪の組織』の構成員にその牙を向ける。
構成員たちは為す術も無く、次々と屍と化してしまった。
組織は世界制服の目的で動いていたが、浸食のせいで組織そのものが破綻してしまう。

一方、敵である組織を失った『英雄』は、浸食された亡者達に勇敢に立ち向かった。
だが、彼は『英雄』として称えられることは無かった。

その原因の一つは、浸食の規模が大きすぎたことだ。
もはや、その勢いは彼個人の手に負えるものではなかった。
次第にそれは街をも巻き込み、街の荒廃へと繋がっていった。

そして、『英雄』の無力さに失望した人々は、いつからか、彼の出現を望まなくなっていた。
彼が居ても、浸食に巻きこまれた状況は変わらなかったからね。

76 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:03:16.73 ID:dZbZxXIL0
支援

77 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:03:20.13 ID:+KXXjNUO0
支援

78 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:03:23.38 ID:jWZd+44K0
支援

79 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:03:51.16 ID:8EfekdEx0
一息で長い説明を言い切って、彼は一呼吸する。
そして、間を置いて息を吸い込むと、さらに付け加えた。

( ∵)「『英雄』の目的も、人々を守ることから、屍達を狩ることそのものへと変わっていった。
    それが彼の生きる目的にすり替わってしまったんだ」

('、`*川「……」

一瞬の沈黙が部屋の中を支配した。
彼女が少年の言葉を理解するだけで精一杯だったこともあった。
だが、同時に、真剣な彼の眼差しに飲み込まれていたからでもあった。

( ∵)「……そして、これが今のこの世界の状況さ」

そして、少年は彼女に窓の外を見るように視線で促す。

窓の外に広がる光景は、凄惨なものであった。
建物や道路のあらゆるものは崩壊し、荒れ果てている。
人々はぼろぼろの布を纏い、虚ろな目で、黒雲で覆い尽くされた空を見上げている。

まさに、世界の『終末』を示しているような光景であった。

('、`*川「酷い……これが貴方達の世界の現実…?」

( ∵)「そうだね。辛うじて浸食に巻き込まれていない人達も、あんな感じさ。
    彼らは、もはや生きる事そのものが目的になりつつある。
    生きて何かをするわけでもなく、ただ、この世界が浸食に飲み込まれることを待つしかできないんだ」

80 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 00:05:11.32 ID:QIazlb7BO
支援

81 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:05:58.04 ID:dZbZxXIL0
支援

82 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:05:59.87 ID:8EfekdEx0
('、`*川「……そもそも、なぜ私をこんな所に呼び出したりしたの?
     そりゃあまあ、昔はそれなりにやんちゃもしたけど……」

彼女は、少年と彼女の世界で出会い、そのままこの異世界に召喚される形となった。
しかし、どうしても自身が呼ばれた理由が分からなかった。

('、`*川「私としても、この世界をどうにかしたい所なんだけど、
     こればっかりは私だけでなんとかできる問題じゃないよ。
     もっと力のある、若い人に頼んだほうがいいんじゃないのかい?」

確かに、彼女がこの問題を解決するには荷が重すぎた。
目の前で困っている人々を助けたいという気持ちはあったが、同時に、自分がこの状況を救える力がないことも分かっていた。

だが、少年はそれを否定した。

( ∵)「いや……僕がここに貴方を呼んだのは、力が有るとか無いとかそういうことではないんだ。
    僕が貴方を呼んだ理由、それは貴方の『慈愛』だ。
    この世界を元に戻す為に必要なのは『力』ではない。それは『英雄』がすでに証明しているんだ」

('、`*川「……慈愛?」

( ∵)「この世界を救う手がかりを探す為に、僕は別の世界を彷徨い……そして見つけた。
    周りの人々に『希望』を与える貴方の姿を」


83 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:07:30.68 ID:jWZd+44K0
支援

84 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:07:31.79 ID:8EfekdEx0
('、`*川「そう言われてもねえ……」

正直、彼女は戸惑っていた。

まるで自分が救世主だと言わんばかりの少年の言葉。
突然目の前に突きつけられた、異世界の現実。
彼女がそれを受け入れるには、いささか時間が少な過ぎた。

('、`*川「では、一体私は何をすればいいの?」

しかし、彼女は最も聞きたかった質問を彼にぶつけた。
自分が非力であることは承知の上で、この世界の為に何か役に立ちたいと思い始めていたからだ。

( ∵)「貴方は――」

少年はそっと目を閉じて、言った。

「――貴方の心の向くままに行動すればいい」

その瞬間だった。

少年の体は突如、眩い光に包まれる。
彼の身につけている服も、その白い肌も、一切見分けのつかないほどに強く輝く。

次に、彼の体の輪郭もおぼろげなものへと変わり、周りの空間と彼との区別が付かなくなる。
そして、少年であった光の塊は次第に小さくなっていく。

('、`*川「ッ!!」

突然の発光に、思わず彼女はその小さな手で顔を覆った。

85 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:07:49.93 ID:+KXXjNUO0
支援

86 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:08:15.83 ID:dZbZxXIL0
支援

87 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:09:01.11 ID:ovCNOW7N0
支援

88 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:09:25.95 ID:8EfekdEx0
目を開けていられないほどのに白い光。
まるで、暗闇に埋め尽くされたこの世界を照らすようであった。
輪郭がはっきりしない発光体は、徐々に鮮明に形を帯びていく。

それは、例えるならば光の輪であった。
輪は数秒ほど宙に浮かんだ後、そのままふよふよと彼女の元へと近づいて来る。
そうして、それは彼女の首元へすうっ、と吸い込まれていった。

('、`*川「……う……ん……今のは一体……」

光の世界から覚めると、目の前の少年は跡形も無く消えていた。
今までの出来事が嘘だったかのように、辺りは静まりかえっている。
暫く呆然としていたが、ふと、彼女は首の辺りに違和感を覚えた。

('、`*川「これ……は?」

彼女の首には小さく細い銀の鎖が巻かれていた。
前方には楕円形の宝石が一つ繋げられている。
その形状は、装飾用のペンダントのようであった。

ペンダントは無駄に飾り気も無く、シンプルな造りのものだ。
しかし、宝石の放つ七色の輝きは他の高価な宝石にも劣らない気高さを醸しだしていた。

('、`*川「ペンダント?」

しげしげとペンダントを見つめながら彼女は呟いたが、果たしてその問いに答える者は誰も居なかった。

('、`*川「……さて、どうしたもんかねえ」

彼女は溜息を付きながら、窓の外にそびえ立つ巨大な鉄塔を見つめていた。

89 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:10:13.32 ID:jWZd+44K0
支援

90 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:10:47.09 ID:8EfekdEx0
('A`)「ああ、マンドクセ」

街の中心にそびえ立つ、赤い鉄塔。
鉄筋の一部は所々で曲がっており、腐食が進んでいる。
しかし、他のどの建物よりも高い三角錐の塔はそれでもなお異様な存在感を放っていた。

('A`)「高けえな……落ちたら簡単に死ねそうだ」

塔の頂上近くの鉄骨の上で、男は孤独に立ち尽くしていた。
黒いマントに黒い軍服、そして黒いブーツを纏った全身黒ずくめの妙な格好の男であった。
そして、彼の纏うものには全て、大きく骸骨の刺繍が施されてある。

('A`)「……ハア、本当は俺が征服するはずだったのにな」

男は荒れ果てた街並みを見下ろし、そう呟いた。

男はかつて、人々に『悪の軍団』と恐れられた『しっと団』の首領であった。
しかし、浸食に部下達は巻き込まれ、組織は壊滅。
おまけに永遠の好敵手であったはずの『英雄』は、首領であった男を無視して屍たちを狩り続けている。

('A`)「……現在『しっと団』は俺一人か……あの頃が懐かしい」

彼は、輝かしい過去を思い出していた。

15歳以上20歳未満の女性(美人限定)の下着を盗む計画。
さらには、体育の授業で使われる女子のハーフパンツを全てブルマに摩り替える計画。
そんな悪質な大計画を『しっと団』は行ってきた。

91 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:11:02.62 ID:dZbZxXIL0
支援

92 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:11:59.59 ID:8EfekdEx0
('A`)「極め付けに『15歳以上20歳未満の美女を囲むハーレム大作戦』を行う寸前で、世界は変わっちまった」

男は小さく溜息を漏らした。
しかし、それも吹き荒れる強風に飲み込まれてしまう。

('A`)「飛び降りたら楽になれるかな……」

男は足元を、虚ろに眺めていた。
吸い込まれそうな不思議な感覚がする。
だが、なぜか恐怖はなかった。

('A`)「ま、流石の俺でも即死だろうな」

もはや、男には何も残されてはいないからだ。
忠実な部下も、山積みになったパンティにブラジャーの山も、全て浸食によって奪われていた。

('A`)「もう……生きる気がしねえや」

そして、生きる目的すらも失っていた。

彼は覚悟を決めた。
全てに絶望し、男が飛び降りようとした、

――その瞬間だった。

「そこの君。ちょっと伺いたいのだが」

93 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:12:38.14 ID:+KXXjNUO0
支援支援支援

94 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:12:55.79 ID:ErefBeYR0
支援

95 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:12:57.99 ID:jWZd+44K0
支援

96 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 00:13:22.71 ID:BGpURHlC0
支援

97 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:13:37.32 ID:dZbZxXIL0
支援

98 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:13:42.99 ID:8EfekdEx0
            ,r'"⌒ヽ 
          /`・ω・´ \   「ここは一体どこなんだい?」
      , .-‐- くJ(      ゝ-rr- 、、
     /Y  ,r 、 `ー r'"^〃 、  つヒヽ
    ,ノ '^` i! =テミ i' 天ニ  ミ、 ='"^ヾ }
   ,/ ''=''" ノ-‐'ヾ-人,,__ノnm、''::;;,,  イ
  i!   ,∠-―-、、     `ー'フヾ、  j
  f'´    ノし   `丶、 ー=ミ-JE=-  /
  ヾ=ニ- 彡^ 〃   ,,>、、`''ー-::,,_,,ノ
    ``ー--┬:, ''"~´フ ソ´`7'' ''"´
         ,に (`゙゙´ノ   f^ヽ
        ,ハ    ,ィ'   ,;-ゝ、
        /ミ`ーt!,_,ィ-‐彡''"^ヽ
        /  ヾ::::::::::::::::r''"  ぃ ;} 
       l   t:::::::::::/    ノ /  
       l!   `'T7′   / /

       そ い や っ さ あ!!

マッチョであった。
一人のマッチョが、いつの間にか塔の頂上に立っていたのだ。

Σ('A`;)「…ッ!?」

そして男が頭上のマッチョに気付いた瞬間、脊髄に電撃が走り、脳髄からはドーパミンが溢れ出す。

これだ――と、男は思った。

太陽のように輝く小麦色の光沢に、アルプスに連なる山々のように険しい筋肉の隆起。
その全てをとっても非の打ち所は無い。

99 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:14:59.94 ID:jWZd+44K0
曲キター

100 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:15:29.29 ID:8EfekdEx0
マッチョの美しい筋肉を見て、彼の頭の中を支配していた絶望は一気に消え去ってしまった。
代わりに彼の中を埋め尽くしていたのは、筋肉に対する憧れ。筋肉に対する慈愛。
そして、筋肉に対する希望であった。

('A`;)「……あ、貴方は?」

(`・ω・´) 「私はシャキン――もとい、ゴッド・オブ・マッスル!! まあ、『筋肉神』とでも呼んでくれたまえ」

シャキンは鉄塔の頂上で器用にバランスを取りながら、モスト・マスキュラーのポーズで答えた。
(参考:ttp://club.pep.ne.jp/~mikami1/pose_most-muscular.jpg)

('A`;)「あ、貴方が神かッ!!!」

男は、シャキンの筋肉のバルク(筋肉の大きさ)、カット(筋肉ムキムキ度)、
そして、その黄金比とも呼べる均整さに深い感銘を覚えた。

ちなみに、これがボディビル大会における審査対象でもあるので、
読者の良い子のみんなは、この三点を意識して筋トレに励むとよい。

('A`;)「……決めたぜ!! 俺は貴方に付いていく!!」

(;`・ω・)「いや、ちなみにここはどこなんだい?」

('∀`)「筋肉の、筋肉による、筋肉のための世界!! 俺は新たな世界を創り上げるッツ!!」

こうして、新たなる伝説はここから始まった。

第一話 完

101 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:15:35.30 ID:dZbZxXIL0
支援

102 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:16:19.44 ID:+KXXjNUO0
wwwwww

103 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:17:12.48 ID:ErefBeYR0
曲wwwww

104 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:17:16.79 ID:8EfekdEx0
第二話 「ファースト・コンタクト」


「フヒヒヒヒwwwこんな所にガキが寝て居やがるぜwww
 このナリからすると、そうとう金を持ってそうだぜwww
 おっ? この腕輪は高そうだなwwwこりゃイイ値で売れるぜwww」

人々の欲望が渦巻く歓楽街の一角で、ぐったりと横たわる少年が居た。
体の至る部分には青痣が浮かび、その意識は失われている。

そして、その少年の所持品を盗もうと、一人の男が彼に近づいていた。
このような輩はこの街にはごまんと存在しており、決して珍しくない。
そんな見慣れている光景であるせいか、周りの者達も盗人を止めようとはしなかった。

「頂いていくかwww って、ん? なんだこれ? ひっついて離れねえ」

「おい……そこの馬鹿」

盗人が少年の腕時計を引き離そうと苦戦しているその時だった。
不意に一人の男が、盗人の肩を掴み、声を掛けてきたのだ。

「んああ? てめえ何者だ?ぶっ殺さr――」

盗人が不機嫌そうに振り返り、背後の男に凄もうとした瞬間、彼の体は鮮やかに宙へと舞いあがった。

「何だ、口の割に大したことねえな」

男は、痙攣しながら地面に横たわる盗人を横目に、自身の左手をまじまじと見つめながら呟いた。
その左手はネオンの輝きを吸収し、複雑に絡み合う原色を放っていた。

105 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 00:17:42.52 ID:6QpHKBVlO
しっと団懐かしいなw

106 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:17:47.00 ID:dZbZxXIL0
支援

107 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:18:20.48 ID:jWZd+44K0
支援

108 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:18:54.02 ID:8EfekdEx0
傷だらけの酷い状態を目の当たりにした男は、その表情をしかめた。
男の太い眉は、表情の動きに合わせるかのようにゆっくりと動く。

「おい、しっかりしろ!! 生きてるか!?」

男は乱暴に少年の頬を叩く。
しかし、少年は小さくううっ、と呻き声を上げるものの意識が戻る様子は無い。

「まあ、放っておくわけにはいかねえよな……って、重いな。何喰って育ったんだコイツ?」

反応が無いことを悟った男は、そのまま強引に少年を担ぎ上げる。
男はやれやれといった表情で溜息をつくと、ゆっくりと立ち上がった。

「仕方ねえ。アイツの店に連れて行くか」

少年を連れて行く当てを見つけたのか、男はすぐに足を前に進める。

「フッ……何やってるんだ? 『正義の味方』はとっくに廃業したってのによ……」

男はふと立ち止まり、小さく嘲った。
未だに捨てきれない自身の甘さに苦笑したのだ。

「全く……変なのを拾っちまったぜ……」

男はもう一度溜息をつくと、再び歩き出し、歓楽街の喧騒の中に溶け込んでいった。

109 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:19:45.10 ID:ErefBeYR0
支援

110 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:19:50.26 ID:jWZd+44K0
支援

111 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:20:01.02 ID:+KXXjNUO0
支援

112 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:20:09.89 ID:8EfekdEx0
廃墟と化した街の一角に、その店はひっそりと存在していた。
お世辞にもきちんとした建物と呼べるものではなく、廃材を無理矢理組み合わせたような粗末な造りである。
そして、店前の看板には、小さく『バーボンハウス』と手書きの文字が記されていた。

('、`*川「バーボン……ハウス?」

彼女はその看板をぼんやりと見つめていた。

('、`*川「ここになら、水と食料に……薬があるかねえ」

彼女は、ビコーズと名乗る少年との会話の後、当ても無く荒廃した街を歩いていた。
建物から眺めるのに比べて、実際に歩いて見る街並みの凄惨さは、ひどく現実味を帯びているように感じられた。

さらに、彼女が目を覆いたくなるものが街には存在した。
それは重症を負っているにも関わらず、路上に放置されている人々の姿だった。

彼らを見かけるや否や、彼女はすぐに彼等に手を差し伸べようとする。
傷を負って居る者を介抱したり、治療したりと、彼女は自身の心が赴くままに行動した。

しかし、彼女に出来る事と言えば、布切れを使って傷口を縛る位の気休めに過ぎない程度であった。
そこで彼女は足が棒になるほどの時間を掛けて、薬や水や食料を求めて廃墟を彷徨い歩き、この場所に辿り付いたのだ。

('、`*川「とりあえず入ってみようかしら……」

彼女は、おずおずと建物の扉の前に立つ。
その扉は木製の質素な造りで、少しの振動で崩れそうなほど脆く見える。
彼女はしばらく躊躇していたが、決心をつけると同時に、思い切ってノブを回し、扉を開いた。

('、`*川「失礼……します」

113 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:20:38.23 ID:ovCNOW7N0
支援

114 : DQN(東日本):2007/04/14(土) 00:20:45.84 ID:4jtWf/H80
支援

115 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:21:35.88 ID:8EfekdEx0
扉が開くと、備え付けられたベルが店内に鳴り響いた。
そして、その次に静かな声が彼女へと向けられた。
落ち着いた男の声だった。

(´・ω・`)「ようこそ、バーバンハウスへ……お客さんとは珍しいね」

その声は店内奥の方から聴こえた。

('、`*川「……」

彼女は店内をゆっくりと見渡す。
店内もその外見と同様、質素な造りになっていた。
手前には、ひび割れた木製のテーブルと破れたソファーが三組。
そして奥には斜めに偏ったカウンターと、歪んだ丸椅子が備え付けられていた。

(´・ω・`)「……どうしたんだい?中に入ったらどうだい?」

('、`*川「……え? ……あ、はい」

彼女は店員の声にハッとして、カウンター席の方へと歩いていった。

(´・ω・`)「このバーボンはサービスだから、まず飲んで落ち着いて欲しい」

彼女がカウンター席に座ると、店員は彼女の前に一杯の茶色い液体の入ったカップを差し出した。

('、`*川「あの……私はお酒を飲みにきたわけでは……」

(´・ω・`)「お金の事は気にしなくていい。こんな世の中じゃ、そんなもの役には立たないからね」

('、`*川「は……はあ」

116 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:22:07.84 ID:dZbZxXIL0
支援

117 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:22:35.17 ID:jWZd+44K0
しえん

118 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:23:25.59 ID:8EfekdEx0
彼女は、目前の店員の顔をしげしげと見つめた。
見た目は三十代前半ほどであろうか。
しょぼくれた形の眉が印象的な顔であった。

('、`*川「あの……何処かでお会いしませんでしたっけ?」

彼女には、店員の顔に何か見覚えがあるような気がした。

(´・ω・`)「……さあ? 僕みたいな顔は何処にでも居るからね。他人の空似じゃないかな?」

('、`*川「……そうですか」

店員は、さらりと彼女の問いかけをかわす。

(´・ω・`)「しかし、久しぶりのお客さんで嬉しいよ。今日は一体どうしたんだい?」

会話を続けるように、店員は彼女に質問を投げかけた。
だが、それは質問と言うよりは、社交辞令に似たようなものである。

('、`*川「あ、そういえば私は水と食料と薬を求めて歩いてたんですが……」

(´・ω・`)「水と食料はいいとして……薬? 貴方は別に怪我はしていないようだけど」

店員は彼女を軽く一瞥しながら言った。
所々、彼女の体は埃で汚れているものの怪我らしい怪我はしていない。

('、`*川「いえ、あの……路上に沢山の怪我人の人たちが居たものですから……
     私は何も出来なかったのですが、放っておけなくて……」

119 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 00:24:10.89 ID:BGpURHlC0
支援

120 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:25:05.77 ID:dZbZxXIL0
支援

121 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:25:26.75 ID:8EfekdEx0
彼女は遠慮がちにそう答えた。
その一言一言からは、気品が溢れているように感じられる。

(´・ω・`)「……うーん」

彼女の唐突な要求に戸惑っているのか、店員は腕を組みながら首をかしげていた。

('、`*川「やっぱり、駄目ですよね……」

彼女は暫くの間、その様子を心配そうに見つめていた。

見ず知らずの人間にいきなり頼みごとをしたところで、受け入れられる可能性が低いことは彼女にも容易に想像できる。
物資も充分に無いこんな世界ではなおさらだ。

('、`*川「無理だったらいいんですよ、ごめんなさいね」

彼女は、やはり無理かと諦め、返事を聞かないまま店から出ようと席を立ったその時であった。

(´・ω・`)「……素晴らしい」

店員から発せられた次の一声は意外なものであった。

('、`*川「へっ?」

(´・ω・`)「いや、気に入ったよ。
       今時他人を気遣える人間なんて、こんな殺伐とした世の中で滅多に居ないからね」

店員は小さく微笑むと、彼女の両手を取りながら目を輝かせて言った。

122 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:25:31.90 ID:jWZd+44K0
支援

123 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:26:57.09 ID:8EfekdEx0
('、`*川「は、はあ」

突然手を握られ、彼女は返す言葉を忘れてしまったようだった。
それをよそに、店員はさらに続ける。

(´・ω・`)「残念ながら水と食料は必要最低限しかないから分けられないが、
       酒なら薬代わりに傷口を消毒できるから何本か持っていくといい」

そう言うとすぐに店員は、後ろの棚から次々と酒瓶を取り出し、カウンターの上に次々と置いていく。

('、`*川「え? あ……ありがとうございます」

予想外の店員の厚意に呆然としながらも、とりあえず礼だけは言った。

('、`*川「あ……でも、見ず知らずの私にどうして?」

次々と重ねられていく酒瓶を見つめながら、彼女は聞いた。

(´・ω・`)「これでも僕はこの仕事が長くてね。信用できる人間とそうでない人間の区別はつくつもりだ」

店員は、ふと酒瓶を運ぶ手を止めて、彼女の目を見据えながらこう返した。

(´・ω・`)「それに……」

そしてコホンと咳をして、一間置いてから穏やかに言った。

(´・ω・`)「貴方からは……癒されるというか、懐かしい感じがするんだ。
       まるで母親と話しているような、そんな感じが……ね」

('、`*川「……」

124 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 00:27:42.29 ID:6QpHKBVlO
支援

125 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:27:49.35 ID:ErefBeYR0
支援

126 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 00:28:16.11 ID:eQrNuCZuO
支援

127 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:28:16.54 ID:8EfekdEx0
店員は言い終わると照れ臭そうに顔を逸らし、大きく欠けた皿を無言で拭き始める。
やはり彼女は、その姿を呆然と眺めていた。

「邪魔するぜ」

沈黙が支配していた店内に突如、扉を乱暴に開ける音と共に、大声が響いてくる。
  _
( ゚∀゚)「よお、相変わらず寂れた店だな」

中に入ってきたのは、黒い革のジャンバーの下に白いTシャツを着た体格の良い男だった。
特徴的な太い眉とその服装も相まって、その容姿は豪快というに相応しい。

(´・ω・`)「……これまた珍しいお客だ。『J』じゃないか。
       悪いが丁寧に扉を開けてくれないか? 店が崩れてしまう」
  _
( ゚∀゚)「……おいおい、その名前はもう捨てたんだ。今はただのニートだぜ」

店員は入ってきた男を見るなり、親しげに声を掛けた。
男は店員の注意を無視して、ずかずかと彼の方に足を進めていく。
二人は顔見知りのようであった。

(´・ω・`)「……まったく。ところで今日は一体何の用だい?
      『それ』のメンテナンスかい? あれほど乱暴に扱うなって言ったのに」

店員は毎度のことなのか、男が来た目的を分かっていたかのように話を切り出した。
  _
( ゚∀゚)「いやいや、『これ』は大事に扱っているつもりだぜ、たぶん。
     ……まあ、それは置いといて今日は別の用事だ」

太眉の男は、左腕を顔の横に上げて店員に見せびらかすように言った。

128 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:29:50.29 ID:7Qnx6gfyO
支援!

129 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:29:53.18 ID:jWZd+44K0
支援

130 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:30:09.42 ID:ErefBeYR0
支援

131 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:30:39.85 ID:dZbZxXIL0
支援

132 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:31:10.85 ID:8EfekdEx0
('、`*川「えっ……!?」

彼女はそれを見て驚きの声を上げた。

男の左腕は義手であった。
無機質な造りの腕は吊り下げられた電灯を反射し、鈍く金属光を放っている。
  _
( ゚∀゚)「ちょっと待ってくれよ」

驚く彼女を気にも留めず、男は店員に待つように促すと一旦店から出た。
そして再び扉を開け、今度は何かを背負って店内に入ってきた。
  _
( ゚∀゚)「実は、途中でコイツを拾っちまってよ。
     ショボン何とかできねえか? 手当てとか俺はよく分からんからな」

男の背に乗っていたのは、一人の少年であった。
意識が無く、ぐったりと首を垂らして男の背にもたれかかっている。
  _
( ゚∀゚)「またコイツが重いんだ。何喰って育ったんだ? まったく……」

小さく愚痴をこぼしながら、男はカウンターの方へ近づいて行く。
そして傍まで来ると、ペニサスはその少年の顔をはっきりと確認できた。

(※)ω`)「……」

('、`;川「ブーンちゃん!?」

少年の顔を見ると、すぐに彼女は狼狽する。
ぼろぼろになった彼の顔は、彼女の知る孫そのものであったからだ。

133 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:31:10.43 ID:ZCgBTSEc0
wktk

134 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:32:15.17 ID:+KXXjNUO0
支援

135 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:32:16.44 ID:ovCNOW7N0
支援

136 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:32:42.46 ID:8EfekdEx0
(´・ω・`)「……? 知り合いかい?」

('、`;川「私の孫です! 大変!! 早く手当てしないと!!」

少年の酷い有様に我を忘れて、彼女は彼のほうへと駆け寄った。

(※)ω`)「……」

('、`;川「え!? いや、違う……でもよく似ているわ」

しかし、間近でその少年の顔を覗き込むと、すぐに彼女は違和感を感じ取った。

確かにその特徴的な面持ちは、彼女の孫に見間違う程にそっくりであったが、よく見ると、彼女の孫よりも体格は一回り大きい。
その上、彼女の肉親のみが感じ取れる直感と言うべきものが、少年が孫ではないと判断していた。

('、`;川「……でも、このまま放っておけないわ。なんとかしないと」

だが、彼女にはそんなことは関係がなかった。
急いで少年をソファーに寝かせ、ハンカチを取り出し彼の顔を拭く。

(´・ω・`)「酷いね……骨が何箇所か折れてるようだ。
       打撲も酷いね……下手すれば内臓も傷ついているかも。早く手当てをしないと」

その横で、店員は丹念に少年の傷の具合を診る。
余りにも惨い状態を見て、彼はその垂れ下がった眉をさらに窄めた。
  _
( ゚∀゚)「とにかくよく分からんがヤバい状態なんだろ? ショボン、どうでもいいから早く何とかしろよ」


137 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:33:33.45 ID:7Qnx6gfyO
支援

138 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:34:00.30 ID:dZbZxXIL0
支援

139 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:34:07.24 ID:ZCgBTSEc0
支援

140 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:34:12.79 ID:jWZd+44K0
支援

141 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:34:18.69 ID:8EfekdEx0
傍らで立ち尽くしながら、男は店員を急かす。

(´・ω・`)「参ったな、息も弱くなっている。何とかしたいのはやまやまだが……
       しかし、ウチに置いてあるのは工具だけだ。医療用の器具は置いて無いよ。
       ここまで酷いとそれなりの設備が必要だが……」

それに対して、店員は困り果てた顔で男に答えた。
  _
(;゚∀゚)「マジかよ……っても、それなりの施設を探すったってこの状況じゃな」

街は、見る影も無く廃墟と化している。
そのような状態で、まともに医療施設が残っている可能性は皆無に等しい。

('、`;川「……」

彼女は心配そうに、二人のやり取りを見つめていた。
だがその内容から、良い方法があることは読み取れない。
落胆したように彼女は溜息をつき、再び少年を介抱する。

(※)ω`)「う……う……」

少年はよほど苦しいのか、苦咽の声を漏らしていた。
顔はひどく腫れ上がり、血の気が引いたように青ざめていた。

('、`;川「しっかりするんだよ……」

一通り、彼女は少年の体を拭き終わり、彼の額に手を当ててみた。
彼の体は、思わず手を離しそうになるほどに熱くなっている。

142 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:35:15.71 ID:dZbZxXIL0
支援

143 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:36:00.58 ID:jWZd+44K0
支援

144 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:36:13.39 ID:ErefBeYR0
支援

145 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:36:16.23 ID:8EfekdEx0
('、`;川(お願い……神様。この子を助けてちょうだい……)

彼女は何も出来ないことを悟ると、藁にもすがる思いで必死に祈り始めた。

すると、突然彼女に変化が起こった。
それは眩いばかりの発光だった。
一定の色に留まらない、七色の輝きが彼女達の居た空間を埋め尽くす。

('、`;川「ッ! えっ!? これって!?」

よく見ると、その光の源は彼女のネックレスであった。
銀色の鎖に繋がれた宝石が、彼女の心に呼応するかのように光を放っている。

光は輪郭を為し、円を描くように一つの輪となって少年を包んでいく。
その輝きは、まるで彼を優しく抱きしめるように感じられる。

そして、その直後には、少年の体に変化が起こった。

(※)ω`)「……」

( ´ω`)「……」

( -ω-)「……」
  _
(;゚∀゚);´・ω・)「!?」

('、`;川「こ……これは? 一体?」

光の輪が少年の体に入り込む毎に、傷は塞がり、腫れは引き、表情に生気が戻っていく。
輝きが消える頃には、あれだけ負傷していた体が完全に回復していた。

146 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 00:36:21.51 ID:eQrNuCZuO
支援

147 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:36:47.81 ID:dZbZxXIL0
支援

148 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:37:16.33 ID:ovCNOW7N0
支援

149 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 00:37:19.60 ID:BGpURHlC0
支援

150 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:37:43.22 ID:8EfekdEx0
(;゚∀゚);´・ω・)「……」

その不可思議な光景を、その場に居た者は目と口を大きく開き、ただ驚くようにぼんやりと見つめていた。
  _
(;゚∀゚)「……なあ、今の見たか?」

(;´・ω・)「ああ。……これは間違いなくべホマ……魔法なんて初めて見たよ」
  _
(;゚∀゚)「違う……これはケアルガだ」

(;´・ω・)「……いや、これはどう考えてもべホマだ」

唐突な出来事に二人は混乱していた。
余りの錯乱振りに、どちらが正しい魔法の名前かを言い争っている。

('、`;川「……」

しかし、一番混乱しているのは当の本人のペニサスであった。
一瞬にして傷が治ることなど、彼女の長い人生の中でも一度とて経験したことがなかったことだ。

('、`;川「この……ネックレスが?」

彼女は再び、自分の首に掛けられた銀の鎖を眺めていた。
そんな中、店員と男の二人は彼女に近づいてこう言った。

(´・ω・`)「これは驚いた! こんな現象見たことも聞いたこともないよ!」
  _
( ゚∀゚)「なんだか分からんが……すげえ!! やるじゃねえか、ばあさん!!」

151 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:37:51.80 ID:7Qnx6gfyO
wktk

152 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:38:14.61 ID:dZbZxXIL0
支援

153 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 00:38:19.82 ID:0ZcHCSADO
支援
http://crazy-cat.sakura.ne.jp/cgi-bin/bbs.cgi

154 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:39:09.56 ID:ZCgBTSEc0
支援

155 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:39:15.19 ID:8EfekdEx0
二人は興奮が醒めないのだろうか。
感嘆を露わにした大声で、次々と彼女に賞賛の言葉を投げかける。

('、`;川「これは……私がやったの?」

しかし、彼女は未だに戸惑っている様子であった。

(;-ω-)「……う……ん」

(;^ω^)「おっ?」

少年の意識はいつの間にか戻っていた。
横からは、何やら騒がしい声が飛んでくる。

(;^ω^)「……ここは? 僕は一体?」

彼の目に映ったのは、くたびれた家具が並ぶ飲食店らしき室内。
そして、大声を上げている三人の人影であった。

(;^ω^)「確かツンと出会って、DQNにボコボコにされて――」

彼はその様子をおぼろげに見つめながら、頭の中で状況整理を必死に行っていた。
  _
( ゚∀゚)「ばあさん、今度その白魔法教えてくれよ!! いいだろ? なっ! なっ!」

(´・ω・`)「いいや! べホマは僕が教えてもらうんだ!!」
  _
( ゚∀゚)「いやいや俺が!! ……って……ん? 坊主気がついたか?」


156 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:39:43.44 ID:ZCgBTSEc0
wktk

157 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:40:40.47 ID:ErefBeYR0
支援

158 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:40:46.94 ID:8EfekdEx0
彼が目覚めてすぐに見つけたのは、二人の男と一人の女性。
その内の一人の男は、熱心に手前に居た女性に話し掛けている。
しかし、意識が戻ったことに気付くと、すぐに彼にも声を掛けてきた。

(;^ω^)「えっ!? ジョ……ジョルジュさん?」

少年にその顔は見覚えのあるものだった。
それは目の前に居た男、自分の知り合いであるジョルジュ長岡である。
彼は見慣れたその姿を見て、反射的にその名を呼んだ。
  _
(;゚∀゚)「へ……? なぜ俺の本名を知っている?
     それを知っている奴は、そうは居ないはずだが……」

(;^ω^)「いやいや、みんな普通に知ってますお。ふざけないでくださいお」

男が急に自分の本名を呼ばれて驚く中、少年はさも当たり前のように平然と答える。

(´・ω・`)「『J』の名前を知っているとは……不思議な子だね」

そのやり取りを腕組みしながら聞いていた店員は、男と同様に驚き、思わず呟いた。

(;^ω^)「 あれっ!? ショボンさんまで!! よかったお!!
       まったく……今までみんな何処に行ってたんですかお」

(;´・ω・)「!? なんで僕の名前まで……」

159 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:41:50.30 ID:jWZd+44K0
しえん

160 : 一反木綿(dion軍):2007/04/14(土) 00:42:00.44 ID:z8vhmTGU0
お前らVIPPERが馬鹿にされてるぞ
http://ex22.2ch.net/test/read.cgi/net/1173260597/l50


161 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:42:24.25 ID:8EfekdEx0
全く面識の無い少年に自分の名前までも言い当てられてしまい、店員はますます動揺を隠せなかった。

(;´・ω・)「ちょっと落ち着いて欲しい。何で君は僕と『J』の名前を知っているんだい?
       僕達は、君と今までに会ったことがないと思うんだが」
  _
(;゚∀゚)「同感だぜ……何者なんだよお前」

(;^ω^)「……えっ? 二人ともどうしたんだお!? 僕だお!! ブーンだお!!」

少年は二人の態度に違和感を覚えたのか、声を荒げて、改めて彼等に問いただした。

すると突然、三人のやり取りを傍観していた女性は、『ブーン』という言葉に反応し、少年に詰め寄った。

('、`;川「!!……やっぱりブーンちゃんなの?」

(;^ω^)「え……? どなたですかお?」

しかし、今度は少年が彼女を知らなかったようであった。
他人行儀の口調で、目の前の彼女に彼は答えた。

(;^ω^)「……」

('、`;川「……」
  _
(;゚∀゚)「……」

(;´・ω・)「……」

店内を微妙な空気と沈黙が埋め尽くす。

162 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 00:42:34.14 ID:AaRf9VXlO
こういうやりとりが異世界の醍醐味だなあ

163 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:42:49.84 ID:dZbZxXIL0
支援

164 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 00:43:11.62 ID:eQrNuCZuO
支援

165 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:43:35.45 ID:8EfekdEx0
('、`;川「とりあえず、落ち着いて整理しましょうか」
  _
(;゚∀゚);´・ω・);^ω^)「……賛成」

とりあえず彼等はカウンター席へと座り、この状況を落ち着いて考えようとした。
全員の表情は狐につままれたような珍妙な面持ちであった。

そんな中、最初にぺニサスが口を開く。

('、`*川「まずは私からね。……こんな事を言っても信じられないかもしれないけど……
     単刀直入に言うと、私はこの世界の人間じゃないの」
  _
( ゚∀゚)「何いってやがんだばあさん? 頭ボケてんじゃねえのか?」

('、`♯川「……あなた死ぬわよ」(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)
  _
(;゚∀゚)「あ、いや……その……ごめんなさい」

『J』は途中で茶々を入れたが、彼女の瞳から発せられた殺気に思わず怯んだ。

(´・ω・`)「まあまあ……とにかく興味深いね。詳しく聞こうじゃないか」

その間に入るようにショボンが続く。

('、`*川「ええ……実は――」

彼女は、自分の世界でビコーズという少年に出合ったこと。
そして彼に導かれるままにこの世界にやってきたことなど、これまでの経緯を話した。

166 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:44:14.56 ID:jWZd+44K0
ばあちゃん怒ったwwwww

167 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:45:01.32 ID:7Qnx6gfyO
支援

168 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:45:22.18 ID:ZCgBTSEc0
私怨

169 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:45:23.58 ID:8EfekdEx0
(´・ω・`)「成る程ね。ここの住人にしては身なりが綺麗すぎるし、
       貴方は嘘を付くようなような人間には見えないし……
       それに先程の不思議な力といい……わかった、信じよう」

彼女の話に皆が納得するまで、それほど時間は掛からなかった。
彼女がこの世界の住人でないことを示す確かな証拠が、いくつか存在していたからだ。

(;^ω^)「あの……僕も……もしかしたら……」

次に、しばらく黙って話を聞いていたブーンが口を開いた。

(´・ω・`)「おや、君もかい?良かったら話を聞かせてくれないか?」

(;^ω^)「実は僕はカクカクシカジカ、バロバロバーロー……ペロッ……コレハセイサンカリ――」

ショボンに促され、彼もこの世界に来るまでの経緯や、自分の住んでいた世界について事細かに話した。

(´・ω・`)「ふむ……鋼鉄の巨人ダイヴィッパーか。確かにそんなものはこの世界には存在しないが……」
  _
( ゚∀゚)「zzz……」

ショボンは、顎に手を乗せて考え込むように呟く。
その一方で『J』は話に付いて行けず、いつの間にか目を開けたまま眠りこけていた。

そして、ある程度考えがまとまったのか、ショボンは全員に向かってこう言った。

(´・ω・`)「まあ、二人がこの世界に迷い込んできたのも、別に不思議なことではないかもね。
       確かにこの世界は正体不明の物に飲み込まれつつある。
       今更、何が起こってもおかしくはないよ」

170 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 00:46:16.51 ID:eQrNuCZuO
支援

171 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:46:43.29 ID:ErefBeYR0
支援

172 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:47:01.05 ID:ovCNOW7N0
支援

173 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:47:40.76 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「ええと……一つ聞きたいんですお。
      なんで、この世界には、僕の世界に居るツンやジョルジュさん……
      それにショボンさんと名前が同じそっくりさんがいるんですかお?」

立て続けに自分の知り合いに似ている人物に会ったブーンにとって、それはもっともな疑問であった。

(´・ω・`)「恐らく、僕達の世界と君達の世界の関係は、
       平行世界、いわゆる『パラレルワールド』同士ではないのかな?
       例えば別の『パラレルワールド』では、別の意志をもった君自身が無数に存在する。
       ぺニサスさんの世界では君の同姓同名のそっくりさんが、孫として存在しているようにね」
  _
( ゚∀゚)「zzz……」

(;^ω^)「う〜んややこしいお……」

突然出てきた単語にブーンは困惑する。
『J』に至っては、完全に思考を放棄していた。

('、`*川「ま、いいじゃない。そっくりさん同士が一緒に居るわけでもないし」

ぺニサスは、ビコーズから前もって聞いていたせいか、割とすんなりとその話を飲み込めたようだった。

(´・ω・`)「ところでぺニサスさん。そのビコーズとかいう……
      少年の言っていたことを詳しく聞かせてくれないか?」

('、`*川「ええ。正直完全に把握しきれてないかもしれないけど――」

再び、ショボンは彼女に質問をぶつけた。
この世界に来た経緯は聞いたものの、ビコーズとの会話の内容までは聞いていなかったからだ。
彼女は、覚えている限りのことを皆に話した。

174 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:48:13.59 ID:7Qnx6gfyO
支援

175 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 00:48:51.42 ID:jWZd+44K0
しえん

176 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 00:49:15.82 ID:6QpHKBVlO
支援

177 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:49:47.57 ID:8EfekdEx0
(´・ω・`)「……成る程ね。
       確かに、ビコーズとか言う少年の言っていた現象は、
       この世界に起こっていることと一致しているし、『英雄』も『悪の組織』も実在していた。
       あとは、『sks』とビコーズの関係。その辺について詳しく聞きたいね」

('、`*川「『sks』はこの世界の源……みたいなものかしら?
      彼については『sks』と対話できるとかどうとかって言っていたけど……」

(´・ω・`)「ビコーズ=この世界の神っていうことなのかな?
       しかし、それにしては彼のやっていることは中途半端だ。
       神レベルの力をもっているなら、なぜさっさとこの世界を元に戻さない?
       ペンダントに変化して力を貸す方法は回りくどい気がするのだが」

('、`*川「さあ……彼はペンダントに変わったきり話そうとしないし、
     彼はただ『貴方の心の向くままに行動すればいい』って言っただけで」

(´・ω・`)「うーん……さっぱり解らないな……
       神(?)が、世界を救おうとしているのは確かだが、その手段が謎だよね」

そして、ショボンの言葉の後には沈黙が残った。
ビコーズの言葉の意味も、そしてこの世界を救う方法も全く見当が付かない。

(;^ω^)「あの……」

そこへ、突然ブーンが話題を切り出した。

(;^ω^)「この世界の……『英雄』さんに力を借りればいいと思いますお。
      僕達だけで無理なら、彼の力を借りればいいと思いますお」

178 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:49:49.67 ID:dZbZxXIL0
支援

179 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 00:51:31.10 ID:BGpURHlC0
支援

180 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:51:40.23 ID:7Qnx6gfyO
支援

181 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:51:45.70 ID:8EfekdEx0
『英雄』は未だに屍達を狩り続けている、というのがブーンの聞いた話だ。
ならば、彼と手を組めば世界を救う糸口が見つかるのではないか。
ブーンはそう考えた。

(´・ω・`)「いや、それは無理だ」

しかし、彼の意見をショボンは真っ向から否定した。

(;^ω^)「そんなやぶからぼうな……」

きっぱりと無理だと言われ、ブーンは少し落ち込んだ。
頭を振り絞って考えた策が完全に切り捨てられたからだ。

(´・ω・`)「いや、それもある意味正論なんだが、実はそれについて残念なお知らせがあるんだ……」

ブーンをフォローしつつ、ショボンは続ける。

('、`*川「それは……何?」

(;^ω^)「……気になるお」

次に出てくる言葉を、二人は固唾を飲んで見守る。
そして、それは衝撃的な事実だった。

(´・ω・`)「君達が『英雄』とか呼んでいる人物……それは、横でイビキをかいて寝ているこの馬鹿だ」
  _
( ゚∀゚)「zzz……」

('、`;川(;^ω^)『工工エエエエエ('Д`)エエエエエ工工!!』

182 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:53:18.35 ID:ZCgBTSEc0
支援

183 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:53:46.84 ID:8EfekdEx0
   _
Σ(;゚∀゚)「うおっ!!」
  _
( ゚∀゚)「んだよ……人がせっかく気持ちよく寝てたっていうのに……」

突然の大声に驚いたのか、『J』はぴくりと身体を震わせて目を覚ました。

('、`*川「それなら仕方ないねえ。ニートじゃ無理だわね」

(;^ω^)「もっとカッコいいのを想像していたお……ガッカリだお……」
  _
(;゚∀゚)「なんだか知らねえが……酷いことを言われた気がするぜ」

その間の抜けた『英雄』の姿に二人は落胆していた。
思わず辛辣な感想を口から漏らす。
  _
( ゚∀゚)「意味が分からねえから、ショボン産業で説明しろ」

(´・ω・`)「二人は異世界住人。
       この世界を救うためにやってきた。
       元『英雄』の『J』は馬鹿」
  _
(;゚∀゚)「最後は何か聞き捨てならねえが……把握した」

ショボンの簡潔な説明のおかげで、どうやら頭の良くない『J』は理解したようだ。

('、`*川「……先程の発言は謝ります。貴方が『英雄』なら話が早いわね。
     是非、私と一緒にこの世界を何とかしましょう」

184 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:53:58.07 ID:ZCgBTSEc0
孤独

185 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:54:08.75 ID:7Qnx6gfyO
支援

186 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:54:44.35 ID:ErefBeYR0
支援

187 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:54:47.63 ID:ZCgBTSEc0
支援

188 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:54:53.10 ID:+KXXjNUO0
支援

189 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:55:01.69 ID:8EfekdEx0
彼女は気を取り直し、共に世界を救うことを『J』に提案した。
何をすればいいか解らない状況で、目の前に『英雄』がいることは大きい。
正義の為に戦っていた彼ならば、喜んで助力してくれると彼女は考えていた。
  _
( ゚∀゚)「だが断る」

しかし、『英雄』の返事は彼女の予想と正反対のものであった。

('、`;川「そんな……貴方は悪と戦う正義の味方じゃないんですか?」
  _
( ゚∀゚)「御免だぜそんなの。俺はとっくに正義の味方は廃業したんだ」

彼は彼女に対して、平然と悪態を付く。
その態度は彼女が描いていた『英雄』像とは、ひどくかけ離れたものであった。
  _
( ゚∀゚)「それに、こんなボウズとばあさんに何が出来るんだ?
     女子供に助けられるなんて俺はまっぴらごめんだぜ」

('、`;川(;^ω^)『……』

190 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:55:05.28 ID:dZbZxXIL0
支援

191 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:56:43.64 ID:7Qnx6gfyO
支援

192 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:56:53.51 ID:8EfekdEx0
『J』が言うことも一理あった。
ぺニサスが出来る事といえば、先程の治癒能力以外に無い。
ブーンに至っては、ダイヴィッパーが無ければ只の高校生である。
つまり、世界を救うには彼らは余りに無力すぎたのだ。
  _
( ゚∀゚)「ともかく、それについてはアンタたちで勝手にやっててくれ。
     ショボン世話になったな。俺は行くぜ」

そして最後に吐き捨てると、席を立ち、店を後にしようとする。

(´・ω・`)「おい!! 何処に行くんだ!?」

『J』を止めようと、ショボンは叫んだ。
彼はそれに応えるかのように背を向けたまま、面倒臭そうに言い放った。
  _
( ゚∀゚)「……『狩り』だよ、『狩り』」

一瞬、『J』は歪んだ笑みを浮かべると、そのまま乱暴に扉を閉め、『バーボンハウス』から出て行ってしまった。

(´・ω・`)「やれやれ」

ショボンは視線で彼を見送ると、大きく溜息をついた。

193 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:57:00.48 ID:ZCgBTSEc0
  __,, , , , _ 、 ,,, ... ,, _ ..,_
ー=、 、ー-、`ヽ、、ヽ`!i' , ,i",r'",-'"=ミ
   `ヽ`ヾ`、 ! ヽ ! l! i! !_i_/_<'"``
    `,ゝ、iliー'" "、,"、',  i, リ
     !/!,li  _,    ,_ l
     i li  ●    ● l  めがっさ支援ブーム!
      '(| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂l                 , _-_‐_‐ - 、
    i⌒ヽヽ        ノ /⌒)            ´''~    .`Y \
    ヽ  ヽ x>、 __, イ__/ /            f⌒ヽ, ___ ,ノ   〉
     ヽ  |::l`‐{二}‐l::|  /               ゝ、       . /
      ヽ_ノ:::\__ノ:::ヽ/                  `" ''''''''''' "´


194 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:57:24.09 ID:dZbZxXIL0
支援

195 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 00:57:35.43 ID:AaRf9VXlO
支援

196 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:57:56.47 ID:8EfekdEx0
一方その頃。

(`・ω・´)b「そこのお嬢さん!!」

d('A`)「我々と一緒に!!」

                     / jjjj      _
                   / タ       {!!! _ ヽ、
                  ,/  ノ        ~ `、  \ 
                  `、  `ヽ.        , ‐'`  ノ  
                    \  `ヽ('A` ) " .ノ/ 
       (`・ω・´)   ̄"⌒ヽ   `、ヽ.  ``Y"   r ' 
      / 〉 ヽ' /    、 `、   i. 、   ¥   ノ  
      γ  --‐ '    λ. ;  !   `、.` -‐´;`ー イ  
     f   、   ヾ    /   )    i 彡 i ミ/     
     !  ノヽ、._, '`"/  _,. '"     )    {   
     |   ̄`ー-`ヽ 〈  < _ ヽ.    /     `\  
      !、__,,,  l ,\_,ソ ノ   /   /ヽ、  ヽ.  
          〈'_,/ /   /   /  ノ    ヽ.   〉  
              | |  イ-、__  \  `ヽ    {   f  
           l.__|   」_  l    \ \   |  i 
           _.|  .〔 l  l    ノ  _>  j  キ 
           〔___! '--'     <.,,_/~  〈   `、
                             `ー-‐'
「美 し い 筋 肉 を 共 に 創 り 上 げ な い か ! !」

197 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 00:58:01.39 ID:7Qnx6gfyO
支援

198 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 00:58:23.50 ID:ovCNOW7N0
何してるのwww

199 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 00:58:27.43 ID:dZbZxXIL0
支援

200 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 00:58:59.75 ID:+KXXjNUO0
支援

201 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 00:59:30.57 ID:ErefBeYR0
こいつらwwwww

202 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 00:59:48.89 ID:8EfekdEx0
(*゚ー゚)「きゃ〜ス・テ・キ☆
    私もあなた達みたいな大胸筋を作ってみたかったの!!」

(`・ω・´)「うむ。君も3時間で我々のような美しい筋肉になれる」

('A`)「筋肉の道は棘の道!!
   共に『脂肪』という強敵に立ち向かおうではないか!!」

(*゚ー゚)「私…どこまでもあなた方に付いて行きます(はぁと」

(`・ω・´)b「そうと決まれば、早速腹筋1000回だ!!」

d('A`)「君が思っている以上にキング・オブ・マッスルへの道は険しいぞ!!」

(*゚ー゚)「はいっコーチ!!
    私は必ず……あの北斗七星の脇でひっそりと光り輝く……
    『筋肉の星』になってみせます!!」

シャキンと元『悪の組織』首領は、新たに『筋肉教』なる組織を創り上げていた。
一見、カルト集団のような思想『筋肉主義』を掲げていたが、
思いのほかノリと勢いだけで、着実に新しい信者を増やしつつあるという。


第二話 完

203 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:00:14.65 ID:dZbZxXIL0
ちょwwwwwwwwwww

204 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:00:37.28 ID:ErefBeYR0
ケーーーン!!!!!wwwwww

205 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:00:48.15 ID:ZCgBTSEc0
うはwwwwwwっうぇwwwwwww筋肉教きめぇwwwwww

206 : DQN(東日本):2007/04/14(土) 01:00:50.83 ID:4jtWf/H80
なんという筋肉教

207 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 01:01:02.70 ID:6QpHKBVlO
しぃwwww

208 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:02:44.11 ID:7Qnx6gfyO
筋肉 ktkr

209 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:04:50.17 ID:8EfekdEx0
第三話 「英雄の過去、それぞれの決意」


『英雄』が出て行った後、三人は無言のままであった。
ショボンは無言で皿を洗い、ペニサスはペンダントを見つめ、ブーンは自身の腕にあるVIPライザーを弄ぶ。

(´・ω・`)「昔は正義に燃えていたいい男だったんだけどね……でも彼は変わってしまった」

そんな中、始めに口を開いたのはショボンだった。
続くようにして、残る二人も口を開く。

('、`*川「……確か、『悪の軍団』が壊滅してしまったから、って聞いたけど」

(´・ω・`)「それもある。ある意味『悪の組織』を追いかけることが彼の生きがいでもあったからね」

( ^ω^)「それも、ってことは他にも原因があるんですかお?」

(´・ω・`)「というよりはむしろ、もう一つの原因の方が彼を大きく変えるきっかけとなったんだ。
      全てに燃えるようにぶつかっていた彼が、変わってしまった出来事が……ね」

('、`*川「もう一つの原因?」

(´・ω・`)「そうだ。……少し長くなるけど、いいかな?」

ショボンは食器を拭く手を止め、真直ぐに二人のほうを見た。

(´・ω・`)「あれはもう一年前の出来事になる。それはとても雪の多い日だった――」

そして小さく間を開けた後、彼は静かに語り始めた。


210 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:05:25.06 ID:dZbZxXIL0
支援

211 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 01:05:36.50 ID:B007hQLmO
ばあちゃん、シャキンと出会ったらびっくりするだろうなwwwwwwwwwww

212 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:06:21.78 ID:8EfekdEx0
『英雄』である『J』が、まだ躍起になって『悪の軍団』である『しっと団』を追いかけていた頃の話だ。

彼の左腕が義手だっていう事は、先程見た通り知っているよね?
彼はその義手を駆使して『しっと団』と戦っていた。
そして僕は、彼のサポート役として主に彼の左腕のメンテナンスを行っていた。

そして一年前のあの日も、街のパトロール、もとい…おっぱいウォッチンg……
げほっ!!ごほっ!!……いや、失敬。今のは忘れてくれ。
とにかく恒例として街に見回りに行こうとした彼を、僕は『バーボンハウス』で見送っていたんだ。
  _
( ゚∀゚)「んじゃショボン、パトロール行ってくるぜ」

(´・ω・`)「うん。おっぱいの見すぎで他所見して怪我しないようにね」
  _
(;゚∀゚)「ああ大丈夫だ……多分な」

あの頃の彼は、おっぱいに殆どの情熱を注いでいた。
僕はむしろ男の尻のほうが……あ、いや、ごめんなさいしないといけないよね。
真面目にやるから、ペニサスさん……その闘気をしまってくれないか?
まあ……彼はそれくらい熱い男だったんだ。

川 ゚ -゚)「ジョルジュ、またここに居たのか。……今日も、出動するのか?」

彼女はクー。ジョルジュの恋人だ。

その凛とした容姿は美しく、なぜ彼なんかと付き合っているのかわからなかったが、
彼女のクールな性格と、彼の熱い性格が上手い具合に噛み合ったんだろうね。
結婚を約束していたほど二人の仲は熱いものだった。

213 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:06:47.41 ID:7Qnx6gfyO
支援

214 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:07:11.50 ID:+KXXjNUO0
支援

215 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:07:35.12 ID:8EfekdEx0
ちなみに、彼は彼女の貧乳について気にしていたみたいだ。
……まあ僕は、ガチムチとした兄貴の胸板の方が好k

痛っ!! イテテテテテ!! 折れる!! 折れます!! 折れたことあるんです!!
お願いですからペニサスさん、間接技だけは辞めてくれないか?

……とにかく彼等はラヴラヴだった。
  _
( ゚∀゚)「おっ、クーじゃねえか。大丈夫だって。俺は強いから誰にも負けはしねえよ」

川 ゚ -゚)「いや、そうではない。他の女子のたわわな胸を見るのは我慢しろ」
  _
(;゚∀゚)「……お前等、俺を何だと思ってるんだ?」

川 ゚ -゚)´・ω・)『変態戦士おっぱいライダー』
  _
(;゚∀゚)「ちょwwwねーよwww俺様は今をときめくスーパーヒーロー、義手の『J』だぜ」

一見ふざけているような彼だが、心の芯はしっかりしている。
街の住民が困っていると聞けば、直ぐに飛んでいくし、
命の危険にさらされれば、身を投げ出してでも助けに行く。

そんな飾らない彼の性格のおかげだろうか、彼は老若男女、全ての人に愛されていた。
いや、巨乳の美人に痴漢で訴えられて留置所に入ったこともあるけど……本当に彼はいい奴なんだよ。
  _
( ゚∀゚)「まったくお前等は……んじゃ、さっさと行ってくるぜ」

そして、彼はいつものようにパトロールに出動して行った。

216 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 01:08:37.58 ID:BGpURHlC0
支援

217 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:08:44.31 ID:ovCNOW7N0
支援

218 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:08:45.63 ID:ZCgBTSEc0
支援

219 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:09:03.07 ID:dZbZxXIL0
しえん

220 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:09:05.82 ID:8EfekdEx0
('∀`)「ハッハッハッ!! ノコノコと現れたな『J』よ!!
    今回の『2月13日は48時間☆バレンタインなんてないよ☆作戦』は、
    貴様をおびき寄せる為の、いわば餌ッ!!
    今日こそは貴様を倒し、この世界を征服してやるぜ!!」
  _
( ゚∀゚)「ぬうう……14日は乙女達が唯一自分から男に告白できる一日。
     それを無きものにしようとするなんて、非道の極み!!
     許さねえッ!! 絶対に世界はこの俺が守る!!」

('A`)「できるものならやってみろ。
    恋人も出来ずに日々悶々と過ごす毒男たちの痛み……思い知るがいい!!」
  _
( ゚∀゚)「ふん……そんなもの粉砕してやるぜ。この左腕でな」

('A`)「かかれっ!!戦闘員たちよ!!奴を血祭りにあげるんだッ!!」

『ヒ〜〜〜〜〜ッ!!!!』
  _
( ゚∀゚)「『Type-Sword』ッ!! 行くぜッ!! かかってこい!!」

彼は、毎日のように『しっと団』と死闘を繰り広げていた。
そして、どんな窮地に追い込まれても必ず勝つ。
お陰で僕は彼を心から信頼できたんだ。

彼が街に出ている間、僕は資金稼ぎの為に表向きの拠点として、『バーボンハウス』を経営していた。
酒場という形で情報収集もできるからね。

(´・ω・`)「じゃあ、僕は買出しに行って来るよ。クー、いつも手伝ってもらってすまないね」


221 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:10:22.89 ID:+KXXjNUO0
支援

222 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:10:25.73 ID:ZCgBTSEc0
支援

223 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:10:37.71 ID:8EfekdEx0
川 ゚ -゚)「いや、気にしないでくれ。
     ここで働いていれば、帰ってきた彼を出迎えることができるからな。それに今日は……」

(´・ω・`)「そうか、バレンタインだったね。……では、すまないが、開店準備の方は頼んだよ」

川 ゚ -゚)b「了解した」

僕は、いつものように彼女に店を任せ、買出しに出た。


――しかし、それが間違いだったんだ。
  _
( ゚∀゚)「喰らえッ!! 『ROP』(ロケット・おっぱい・パンチ)!!」

('A`;)「馬鹿な……俺のメカ『メイドちゃんロボット〜絶対領域バージョン〜』があっさりと……」
  _
( ゚∀゚)「とどめだッ!! 『BOK』(ボイン・おっぱい・キック)!!」

('A`;)「や〜ら〜れ〜た〜」

――キラン☆
  _
( ゚∀゚)「……さて、さっさと帰るか」

彼はいつものように敵を一掃し、『バーボンハウス』へ向かっていた。
闘いの後に『バーボンハウス』で一杯やるのが彼の習慣だったからね。
しかもバレンタインデーを彼は楽しみにしていた。
さぞかし彼は舞い上がっていただろう。

……愛する彼女の、心からの贈り物を受け取れるはず、だったからね。

224 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:11:26.83 ID:dZbZxXIL0
支援

225 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:11:51.02 ID:ErefBeYR0
支援

226 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:12:18.03 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「お〜ねがいマ〜イメ〜ロディ♪って、ん? どうした? 店が暗いな。
     はっは〜ん、さては二人して俺を驚かせようって……」

しかし、彼は直ぐに不穏な空気を感じ取った。
店の外には、割れたガラスが散乱していて……只事ではないってすぐにわかったんだろう。
  _
(;゚∀゚)「おい? ショボン? クー? 冗談が過ぎるぜ……居るんだったら返事しろよ」

彼はすぐに店内に入り、僕達の姿を探した。
  _
(;゚∀゚)「……ッ!! おい!! ショボン!! クー!!」

店内は荒れ果ていて、それまでの面影を残して無かった。
扉は外され、窓は割れ、酒瓶は砕け、壁には銃痕が残っていた。
そして彼は店内に誰も居ないことを確認すると、急いで裏の調理場へと回っていった。

(´・ω・`)「しまったな。渋滞に巻き込まれてすっかり遅れてしまった。
       彼女にすまないことをしt……えっ!?」

僕が店に到着したのはその後だった。
その日に限って、雪のせいで大渋滞が起こってしまったんだ。
『バーボンハウス』に着く頃には、すっかり辺りは真っ暗になっていた。

(;´・ω・)「……これは一体……? くそっ!!」

僕も店の荒れ具合に、只事ではないと思ったんだ。
そして、彼と同様に店内を一通り見て回った後に、裏の調理場へと向かった。

227 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:12:39.38 ID:7Qnx6gfyO
支援

228 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:13:27.29 ID:ZCgBTSEc0
支援

229 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:13:53.53 ID:jWZd+44K0
支援

230 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:14:06.09 ID:ErefBeYR0
wktk

231 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:14:42.54 ID:8EfekdEx0
(;´・ω・)「……」

僕は調理場の扉の前で、護身用の銃を持って身構えた。
店内は激しい戦闘の跡が残っていた。
クーは元々某国のスパイ出身で、戦闘の経験もそれなりにあったけど、荒れ具合からかなり苦戦したことが窺い知れたからね。

そして、僕は一呼吸すると、警戒しながら扉を蹴破った。
  _
(  ∀ )「……」

調理場では暗闇の中、電気も付けずに『J』が立ち尽くしていた。

(;´・ω・)「……なんだ『J』か。脅かすなよ。そんなところで突っ立って何やってるんだい?
       クーと喧嘩でもしたのかい?」

僕は安心して銃を下ろし、調理場の電気のスイッチを付けた。


――だがその瞬間、『バーボンハウス』で何が起こったかを僕は見た。

川 ;;。V听)「……」

(;´・ω・)「うわああああああああああああっ!!!!!」

その光景は酷いものだった。
彼女の頭は真ん中から真っ二つに割れていた。
身体全体には、何者かによって噛まれた跡もあった。
彼女の雪のように白い肌も、無残に喰いちぎられていたんだ。
もはや、彼女の美しさは見る影も無かったよ。


232 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:15:07.42 ID:ovCNOW7N0
支援

233 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:16:09.39 ID:jWZd+44K0
支援

234 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:16:18.94 ID:8EfekdEx0
(;´・ω・)「ひっ、ジェ……『J』ッ!! こいつは一体!!」

僕は、すごく取り乱したよ。
先程まで元気に言葉を交わした彼女の身体が、変わり果てた姿で横たわったんだからね。
  _
(  ∀ )「……」

彼は僕の問いには答えなかった。
その代わりに、彼は彼女の横を指差した。

<ヽ:::。Д:::゚)「……」

彼女の横には、一体の死体があった。

しかし、それを見た瞬間、僕はその死体がこの世のものではないと悟った。
皮膚は爛れ、骨は突き出し、眼球は飛び出していた。
そんな存在は映画の中でしか見たことが無かったよ。

<ヽ:::。Д:::゚)「あ……ウ……」

僕はさらに驚いた。
驚くべきことに、損傷が激しい死体が喋ったんだからね。
僕は直感したよ。

――ああ、コイツは化け物だって、ね。
  _
(  ∀ )「……」

だが、彼はそれを見ても動じることは無かった。
いや、むしろ驚くべき行動を取ったんだ。

235 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:16:56.12 ID:7Qnx6gfyO
支援

236 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:18:05.29 ID:ErefBeYR0
支援

237 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:18:14.32 ID:+KXXjNUO0
支援

238 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:18:14.40 ID:8EfekdEx0
  _
(  ∀ )「うおおおおおおおおおおおおッ!!!!」

彼は思いっきり、その死体を殴ったんだ。
死体の頭はあっさりと潰れた。
それでも彼は殴るのを止めなかった。
彼は殴った。殴り続けた。ただただ殴った。

気がつけば、それが死体であると解らない位まで、粉々になっていたよ。
どれが肉で、どれが骨で、どれが血か、それすら判断できなくなるほど、彼は殴った。
  _
(  ∀ )「……く……」

そして、突然彼は殴るのを止めた。
  _
(  ∀ )「ク――――――ッツ!!!!」

そうして、彼は泣いた。ひたすら泣きじゃくった。
後ろに僕が居たのにも関わらず、感情を抑えようともせずに泣いた。
そんな姿初めてだったよ。
僕は、彼の豪快で勇敢な姿しか見たことなかったからね。

(;´・ω・)「お、おい……『J』……どこへ?」
  _
(  ∀ )「……クー……」

その後、彼は失意のまま『バーボンハウス』からしばらくの間姿を消した。
僕は彼の消息を追ったが、見つけることは無かった。

239 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:18:24.76 ID:ZCgBTSEc0
支援

240 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:19:23.70 ID:8EfekdEx0
('、`*川「その後は……どうなったの?」

(´・ω・`)「彼は、それから現在まで屍達を駆り続けている。
       時々、左腕のメンテナンスの為に『バーボンハウス』に来るが、
       それ以外では滅多来なくなってしまった」

(;^ω^)「ジョルジュさんにそんな過去が……」

ペニサスとブーンは余りの壮絶な出来事に、大きな衝撃を受けた。
『英雄』と呼ばれた者の過去は、彼等が入り込むには深過ぎた。

(´・ω・`)「ああ。でも僕も責任を感じているんだ。
       あの日買出しに行かなければ、彼女の命を救えたかもしれない」

(;^ω^)「……でもショボンさんのせいってわけじゃ」

(´・ω・`)「それも彼が言ってくれた。でも、それでは僕の気が済まなくてね。
       彼が心置きなく屍を狩れるように全力でバックアップしている」

('、`*川「……」

(´・ω・`)「彼はもう『英雄』ではないんだ。今の彼の頭に世界を救うなんて考えは無い。
       純粋な屍に対する復讐。彼の行動原理はそれだけだ」

('、`*川「……わかったわ。彼の過去を聞いた以上、これは私が口を挟む問題ではないねえ。
     ところで……ブーンちゃんはどうするの?」

(;^ω^)「へ? 何がですかお? というかその呼び方むず痒いですお……」

聞きなれない自分の呼ばれ方と、唐突な彼女の質問に彼は戸惑った。

241 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:20:05.29 ID:ErefBeYR0
支援

242 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:20:39.26 ID:7Qnx6gfyO
支援

243 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:20:48.88 ID:+KXXjNUO0
支援

244 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:20:54.71 ID:8EfekdEx0
('、`*川「話を聞いてわかるとおり、この世界には危機が迫ってるの。
     私は出来ることならこの世界をなんとかしたい。
     でも、それは危険なことで、たまたまここに飛ばされた貴方が関わる必要はないわ。
     だから貴方は、無理に私に付き合わずに元の世界に帰る事だけ考えればいいのよ」

それは、己の孫に似た姿の少年を危険に晒したくない、という気持ちから出た言葉であった。

彼女は既に決意を固めていた。
荒れ果てた街の姿を見て、住人の話を直接聞いて、この世界を放ってはおけないという想いがさらに強まったのだ。
ただし、同時にそれは危険なことだということも重々理解していた。

( ^ω^)「――僕だって」

だが、彼は言った。

( ^ω^)「僕だってこの世界を何とかしたいお!!
       ……そりゃ戦うのは好きじゃないし、怖いお。
       でも……僕もこの世界で苦しんでいる人たちをこの目で見たんだお。
       だから、僕もペニサスさんと同じ気持ちだお!! 是非、一緒に手伝わせてくださいお!!」

彼は、力強くそう答えた。

彼もまた、自分の世界で鋼鉄の巨人とともに戦っているのだ。
他人が傷き悲しむ姿を見るのを彼は耐えられなかった。
あの、自分の大切な人に似た少女のような、そんな者達を見るのが苦しくて仕方なかったのだ。

('、`*川「そうかい……」

彼女は彼の真に迫る眼差しに気圧され、それ以上は何も言えなかった。

245 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:22:32.15 ID:ErefBeYR0
支援

246 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:22:40.02 ID:8EfekdEx0
('、`*川「でも……無理はしちゃだめだよ」

しかし、彼のことを気遣うことは止めなかった。
他人と解っていても、やはり彼の姿を自分の孫と重ねてしまうからである。

( ^ω^)「わかってますお。っていうか、どうせ帰り方が分かんないんだお。
       だったら僕も手伝わせてもらいますお」

(´・ω・`)「なんだかすまないね、無関係の君達を巻き込んでしまって。
       この世界の神もいい加減だね、まったく」

ショボンは二人の間を割るように口を挟み、ペニサスの首に掛けられたペンダントをしげしげと眺める。

(´・ω・`)「で、この世界を救うったってどうするんだい?」

(;^ω^)('、`;川「あ……」

彼は核心をついた。

(´・ω・`)「『貴方の心の向くままに行動すればいい』ってのも曖昧だね。
       具体的に何をしろって言ったわけでもないし。
       ペニサスさん、とりあえず貴方は一体どうするんだい?」

('、`*川「そうねえ、とりあえず外で怪我をしている人がいるから、手当てをしないとね」

(´・ω・`)「うん、それがいいだろうね。そのペンダントの力もあるし、屍達と直接戦うには危険すぎる」

( ^ω^)「ところで、屍ってさっきから話に出てきますけど、
       僕が外を歩いている時には一匹も見なかったですお」

247 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:23:36.32 ID:jWZd+44K0
支援

248 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:23:44.83 ID:7Qnx6gfyO
支援

249 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:23:49.99 ID:ovCNOW7N0
支援

250 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:24:09.81 ID:ZCgBTSEc0
支援

251 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:24:24.80 ID:8EfekdEx0
ブーンは先程から思っていた疑問を口に出した。
彼自身もこの街を徘徊していたが、それらしきものとは遭遇していない。

(´・ω・`)「ああ、この付近に居た屍は『J』があらかた狩ってしまったんでね。
       それに奴らは夜に出没する。その点では君達は運が良かったのかもしれないよ」

('、`*川「屍っていうのはそんなに恐ろしいの?」

(´・ω・`)「うん。奴等はちょっと傷つけた位じゃ死なない。腕一本になっても動き続ける程だ。
      それに身体能力もずば抜けて高い。その腕力は岩を切り裂き、その牙は骨をも砕く」

(;^ω^)「そいつはヤヴァイお……それをやっつけるなんてジョルジュさんは相当強いんだお」

(´・ω・`)「まあね。曲がりなりにも元『英雄』だからね。
       だがその数は一向に減らない。これが厄介でね」

(;^ω^)「そうですかお……うーん……せめてダイヴィッパーさえあれば……」

彼が思い浮かべた鋼鉄の巨人。それは、地を割り天を裂くほどの力がある。
だが、残念ながらこの世界にやって来たのは彼のみであった。
そのもどかしさに、彼は思わず歯噛みする。

(´・ω・`)「まあ、ともかく当面は住民の治療にあたるんだろう? だが、じきに暗くなる。
       夜はゴロツキと屍がうろついているから危険だ。今日は良かったらここに泊まるといい」

('、`*川「え? いや……でも……」

(´・ω・`)「お客も来ないし退屈なんだ。良かったら君達の世界の話をもっと聞かせてくれないか?」

こうして、あらかた会話を交わした後、ショボンの唐突な申し出によって、彼らは『バーボンハウス』で夜を過ごすことになった。

252 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 01:25:09.43 ID:6QpHKBVlO
支援

253 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:25:55.06 ID:8EfekdEx0
日は完全に沈み、外は完全な暗闇に包まれる。
空を覆う雲は消えることなく、月と星の薄明かりですら遮るのだ。
そんな街の片隅で、闇に溶け込むようにひっそりと佇む廃工場。
そこに、屍達と対峙する元『英雄』の姿があった。

<ヽ:::。Д:::゚)「グ……ググ……」
  _
( ゚∀゚)「まったくよお、テメエ等は殺しても殺しても減らないのな。
     まるでゴキブリみたいだぜ」

何百もの屍達は彼の周りを囲み、低い唸り声を上げていた。
暗闇の中で、真赤の眼光が無数に浮かんでいる。
倒しても次々に沸いて出る屍達の姿に、彼は溜息をついた。

<ヽ:::。Д:::゚)「グア……ウ……」
  _
( ゚∀゚)「おいおい、そんな目で俺を見るなよ。そんなに俺を喰いたいのか?」

屍の口元からは、唾液が零れ落ちている。
その眼光は獣のように鋭く、『J』を睨む。
  _
( ゚∀゚)「じゃあ、リクエスト通り……喰らわせてやんよ!!」

彼の言葉と共に左腕の義手は発光した。
屍達はそれを合図に一斉に彼に襲い掛かる。

<ヽ:::。Д:::゚)「グギャアアアアッ!!!!」

254 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:26:09.67 ID:+KXXjNUO0
支援

255 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:26:37.62 ID:jWZd+44K0
支援

256 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:26:43.43 ID:7Qnx6gfyO
支援

257 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:27:48.41 ID:8EfekdEx0
屍達は、四方から次々と駆けて来る。
人間の限界をも遥かに凌駕する速度だった。
腐敗した外見とは裏腹に、屍の基礎能力は凄まじいものだ。
  _
( ゚∀゚)「ったく、行儀が悪いな」

しかし、それでも彼は落ち着き払っていた。
迫り来る屍達を見据えながら、ゆっくりと両腕を上げ、構えを取る。

<ヽ:::。Д:::゚)「ガウッ!!!!」

屍達はみな一斉に牙を向け、爪を立て、彼の身体を引き裂こうとした。
多方向からの同時攻撃。
それは『J』が回避する場所が無いことを示していた。

<ヽ:::。Д:::゚)「グギャッ!!」

だが、次の瞬間屍達は互いに噛み付き、刻み合った。
彼等の猛襲は空を切り、同士討ちの形になったのだ。

「スローすぎて欠伸が出るぜ」

次に、上から声が響いた。
屍たちが見上げると、地面に立っていたはずの『J』の姿はいつの間にか宙に浮かんでいた。
彼は地で蠢く亡者に向かって吐き捨てる。
  _
( ゚∀゚)「面倒くせえから、一気に片付けてさせてもらうぜッ!!『Type-Sword』ッ!!」

258 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:28:29.33 ID:ErefBeYR0
支援

259 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:29:07.15 ID:7Qnx6gfyO
支援

260 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:29:31.98 ID:8EfekdEx0
同時に彼の左腕に変化が起こった。
義手の拳部分が、回転しながら腕内に引き込まれると、代わりに筒内から尖った光が漏れ出した。

目が眩むほどの黄光だ。
棒状に筒から伸びたと思えば、それは一瞬で一本の刃へと姿を変える。
半身ほどもある光の刃が、彼の左腕から飛び出したのだ。
彼は空中で一回転すると、大きく左腕を振り上げその身を群の中へと投げ出した。

<ヽ:::。Д:::゚)「ギ――」

屍達の口から声とも悲鳴とも言えない音が発せられると同時に、一閃の黄筋が群の中を走った。
  _
( ゚∀゚)「気をつけろよ……こいつはよく切れるんだぜ」

彼が地に降り立つと同時に、周りに居た屍の胴体は真二つに分かれる。
屍も自身が斬られたことが解らないほどの疾さであった。
そしてコンマ数秒ほど遅れて、胴体の切口からは黒い血が溢れ出す。

<ヽ:::。Д:::゚)「……グ……?」

<ヽ:::。Д:::゚)「……グ……グギャアアアアアアッ!!」

攻撃を受けなかった屍達はその光景に一瞬呆然としたが、仲間の死を悟ったかのように怒りの雄叫びを上げる。
  _
( ゚∀゚)「なんだ? お前等にも仲間意識ってもんがあったのか?
     だがボーッとするなよ。次はテメエ等の番だッ!!」

彼は鋭く吼えると、再び群の中へと身を飛び込ませる。

261 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:31:27.61 ID:8EfekdEx0
  _
(♯゚∀゚)「うおおおおおおおおおおッ!!」

彼は無心で、ただひたすら刃を振り回した。
腕を一振りする毎に、屍達の胴体は二つに裂かれていく。
復讐に燃えた彼の前では、圧倒的な数を誇っていた屍も全く歯が立たない。



――そして辺りが静まり返る頃、屍達は見る影も無く、只の肉片と化していた。
  _
(;゚∀゚)「ハアッ……ハアッ……ったく、全く歯ごたえが無いな」

その強気な言葉とは反対に、さすがに息が切れていた。
簡単に倒せるとはいえど、やはり数は多い。
彼は義手を元の形に戻すと、革のジャンバーからジッポライターを取り出した。

彼は屍を狩り終えた時に、決まってその場所を焼き払う。
屍達を完全に灰にするためだ。
体が千切れても、なお屍の体の一部は脈を打ち、這いずり回っている。
それはまさに、無念な想いの深さを表しているかのように見えた。
  _
( ゚∀゚)「……悪いが、さっさと燃やさせてもらうぜ」

そして、彼が周囲にガソリンを撒き、そこに火を付けようとした瞬間だった。

262 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 01:31:45.71 ID:AaRf9VXlO
何故かジョルジュのセリフが戦国無双の孫一で再生される

263 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:32:11.21 ID:ovCNOW7N0
支援

264 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:32:23.84 ID:7Qnx6gfyO
支援

265 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:32:58.18 ID:8EfekdEx0
「グガアアアアアアッ!!」
  _
(;゚∀゚)「!?」

背後からだ。
後方から放たれた殺気に気づき、彼は咄嗟に前へと跳んだ。
刹那の差で、彼のいた空間を鋭い刃が抉る。
  _
(;゚∀゚)「うおっ!!」

彼は背中に何かが擦れる感触を味わった。
着ていた革のジャンバーが刃先によって裂けたのだ。
彼は体勢を立て直すとすぐに、敵の姿を確認しようとライターの火で辺りを照らす。

「グ……グウウウ……」
  _
(;゚∀゚)「……ッ!!」

そして、彼は火に照らされた敵の姿を見た瞬間、身体を強張らせた。
  _
(;゚∀゚)「……嘘だろ?……何でお前が……」

彼は信じられなかった。
いや、信じたくはなかった。
彼は目の前の出来事を否定したかった。
しかし、彼の意思と関係なく現実は突きつけられていた。

266 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:33:36.70 ID:dZbZxXIL0
支援

267 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:33:52.56 ID:7Qnx6gfyO
支援

268 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:34:09.44 ID:ErefBeYR0
wktk

269 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:34:37.63 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「何でお前が居るんだよ……クーッ!!!!」

川 ;;。V听)「……」

それは、彼が最も愛した者の姿だった。
彼女は、あの時の――屍によって殺されたあの日のままの姿で残っていた。

川 ;;。V听)「……ジョ……る……ジュ……」

彼女は彼の、『J』の名前を呼んだ。
しかし喉が潰れているのか、その声は不鮮明である。
  _
(;゚∀゚)「クー、お前一体……」

しかし、彼はその再会を喜ぶことはなかった。
皮肉なことに彼女自身が、彼女を殺した屍と化していたからだ。

川 ;;。V听)「わ……タシ……キみ……ヲ……」
  _
(;゚∀゚)「な……何が言いたい?」

彼女は何か言いたそうに、声を振り絞るように言葉を発する。
彼はそれを待たずに、彼女に問い掛ける。
だが、動揺のあまり彼の声は震えていた。

川 ;;。V∀゚)「……くイたイ」

270 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:35:24.13 ID:+KXXjNUO0
うわあああああああああああ

271 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 01:36:13.92 ID:B007hQLmO
…(・ω・;)

272 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:36:20.18 ID:8EfekdEx0
彼女は、今までに見せたことの無いような表情を浮かべた。
それは元の彼女からは想像できない、醜悪な笑みだった。
口を避けんばかりに開き、牙を向け、唾液を垂れ流す。
まるで欲望をそのまま表情に映したような、そんな狂相であった。
  _
(;゚∀゚)「うああああああああああッ!!」

彼はそのまま後ずさった。
先程までの余裕はもはや、無い。
情けなく悲鳴を上げるその姿は、『英雄』の面影すら残していなかった。

川 ;;。V听)「グギャアアアアアアッ!!」

そして、彼女は駆け出した。
彼を喰うためだ。
その速度は、他の屍と同様に素早い。
彼女の爪は、容赦なく新鮮な肉を切り裂かんと振り上げられる。
  _
(;゚∀゚)「うおおおッ!!」

彼は咄嗟にそれを左腕で防いだ。
鈍い衝撃と共に、硬質な金属音が辺りに響き渡る。
  _
(;゚∀゚)「うわっ!! くっ!!や……止めてくれクー!! 俺だ!! ジョルジュだ!!
    俺が解らないのか!?」

273 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:36:25.29 ID:7Qnx6gfyO
wktk

274 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:37:00.79 ID:ErefBeYR0
wktkwktk

275 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:37:11.60 ID:ZCgBTSEc0
wktk

276 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:37:50.93 ID:8EfekdEx0
必死に彼女の猛攻をかわしながら、彼は叫んだ。
彼女の爪と彼の左腕が交錯する度に、小さく火花が跳ねる。

川 ;;。V听)「グギャアアアアアアッ!!」

しかし、彼女の手が止まることはない。
むしろその表情は、彼を喰うことを悦んでいるようにも見える。
  _
(;゚∀゚)「くそっ!!」

彼は苦し紛れに彼女の腹を蹴った。
みり、という音を立てて、腐食した筋肉が潰れるような感覚が彼の足を伝う。

川 ;;。V听)「ギエエエエエエッツ!!」

彼女の身体はいとも簡単に後方へと吹き飛ぶ。
そして、二回、三回と転がると、そのまま地面へと倒れた。
  _
(;゚∀゚)「ハアッ……ハアッ……どうしてだよ……俺はお前の仇を討つために……」

川 ;;。V听)「ウ……ウ……ウ……」

眼前で横たわる彼女に対して、彼は問うた。
その一方で、彼女は苦しそうに声を上げながらも、殺気を含んだ眼差しを変えることは無かった。
  _
(;゚∀゚)「くそっ……」

277 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:39:20.99 ID:8EfekdEx0
彼は、左手の拳を見つめ思い切り握り締めた。
義手の能力を開放すれば、彼女を倒すことは容易い。
だが、彼はそれをするのを躊躇した。
変わり果てた姿といえど、それは愛した彼女本人なのだ。
  _
(;゚∀゚)「!?」

しかし、それがいけなかった。
彼が一瞬目を離した隙に彼女の姿は消えていたのだ。

川 ;;。V听)「グギャアアアアアアッ!!」

いや、消えたのではなかった。
一瞬の内に跳躍し、距離を詰め、彼の頭上に迫っていたのである。
  _
(;゚∀゚)「畜生オオオオオオッ!!」

彼は左拳を再び握り締めた。
思いきり、天に向かって義手を突き上げる。

川 ;;。V听)「ギャアアアアアアッ!!」

彼女も指先に力を入れ、爪を刃物のように鋭く伸ばした。
勢い良く、地に向かって右腕を振り下ろす。

鉄槌は彼女の顔に振り抜かれた。
凶刃は彼の腹に突き立てられた。
速さはほぼ互角。

そして、二人は衝突――

278 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:40:28.38 ID:dZbZxXIL0
支援

279 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 01:40:56.33 ID:6QpHKBVlO
支援

280 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:40:58.10 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「……ぐ……は……」

屍の爪は深々と彼の腹に突き刺さっていた。
彼女の腐敗した腕に、どろり、と鮮血が伝う。

(;゚∀゚)「……ちく……しょう……」

彼は悔悟の言葉を吐くと、力無く地面へと崩れ落ちた。
口からは血が咳と共に溢れてくる。
今の一撃は、脂肪だけでなく内臓までをも傷つけていた。

彼の左拳は、彼女の右腕よりも早く、その標的を捉えていた。
だが、彼は寸前で拳を止めてしまった。
彼女の、クーの生きていた頃の笑顔が頭を掠めたのだ。

彼には彼女を殺すことは出来なかった。
彼は、彼女の為に今まで屍を殺し続けていたのである。

川 ;;。V∀゚)「ギ……ヒヒヒヒヒヒ」

しかし、彼女は躊躇うことはなかった。
目の前の肉を喰らう。
それだけが頭を支配していたのだ。

彼女は、小さく呻き声を漏らす彼の姿を見下ろすと、不気味にカタカタと音を立てて笑った。
  _
(;゚∀゚)「……ぐっ……喰えよ……お前に喰われるなら……本望だ」

彼は伏したまま、諦めたように呟く。

281 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:41:38.53 ID:jWZd+44K0
支援

282 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:41:52.36 ID:+KXXjNUO0
支援

283 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:42:28.81 ID:7Qnx6gfyO
wkwk

284 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:42:46.25 ID:8EfekdEx0
彼は刺される寸前まで、彼女が感情を取り戻すことを期待していたが、それも儚い願望で終る。
そして、最後の希望も潰えた今、彼は一つの『終末』を望んだ。
せめてならば、喰われることで彼女の血肉となり、愛する者と一つになることを願った。

その言葉を理解したのかどうかは解らないが、彼女は口を大きく開き彼の肉を喰らわんと齧り付くこうとする。
  _
(;-∀-)(クー、俺はもう――)

彼は諦めたようにそっと目を閉じた。
彼女の牙が突き立てられることを、そして、彼の肉体が喰いちぎられることを覚悟した。

「情けねえな……『英雄』さんよお……」

だが、彼の望みは何者かの声によって遮られた。
押し殺すような低い声が、静寂に割って入るように室内に響く。
次に、壁の方からぴきっ、と小さい亀裂音が走る。

川 ;;。V∀゚)「ギ……!?」

屍は何者かの出現に、身体を強張らせる。

「それでもお前は……俺のライバルかよッ!!」

ついには、亀裂音が次第に軋みへと変わり、廃工場全体を揺らす。
脆く、朽ちた天井は、みし、と音を立てて埃と破片を落とした。

「なあ、『J』よ……いいやっ!! 今のテメエは只の腰抜けだッ!!」

そして、叫びと共に壁は砕かれた。

285 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:43:56.49 ID:ErefBeYR0
支援

286 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:44:21.11 ID:ovCNOW7N0
支援

287 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:44:23.05 ID:dZbZxXIL0
支援

288 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:44:25.83 ID:8EfekdEx0
「Go! Go! Muscle!」      リング〜に〜稲妻走り〜♪     炎の戦士をてらす〜♪


                   / タ       {!!! _ ヽ、
                  ,/  ノ        ~ `、  \        _
                  `、  `ヽ.   /⌒ヽ , ‐'`  ノ      /  `j
                    \  `ヽ(`・ω・´)" .ノ/    /  /`ー'
         ('A`)  ̄"⌒ヽ   `、ヽ.  ``Y"   r '      〈  `ヽ
      / 〉 ヽ' /    、 `、   i. 、   ¥   ノ       `、  ヽ
      γ  --‐ '    λ. ;  !   `、.` -‐´;`ー イ         }   (*゚ー゚)    ,-、、
     f   、   ヾ    /   )    i 彡 i ミ/         / ノ    ̄⌒ヽ   「  」
     !  ノヽ、._, '`"/  _,. '"     )    {         ノ  ' L     `ヽ./  /
     |   ̄`ー-`ヽ 〈  < _ ヽ.    /     `\      / , '    ノ\  ´  /
      !、__,,,  l ,\_,ソ ノ   /   /ヽ、  ヽ.     (     ∠_   ヽ、_, '
          〈'_,/ /   /   /  ノ    ヽ.   〉     i  、      ヽ
              | |  イ-、__  \  `ヽ    {   f  _,, ┘  「`ー-ァ   j
           l.__|   」_  l    \ \   |  i  f"     ノ   {  /
           _.|  .〔 l  l    ノ  _>  j  キ |  i⌒" ̄    /  /_
           〔___! '--'     <.,,_/~  〈   `、ヾ,,_〉       i___,,〕
                             `ー-‐'

     『筋肉教』テーマソング: 「キン肉マン GO FIGHT!」
       歌:串田アキラ
       作詞:森雪之丞 作曲:芹澤廣明 編曲:川上 了

289 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:44:29.40 ID:jWZd+44K0
支援!

290 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 01:45:34.48 ID:+KXXjNUO0
筋肉マンきたwwwwwwww

291 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:45:53.73 ID:dZbZxXIL0
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

292 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:45:58.92 ID:ErefBeYR0
増えてるwwwww

293 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:46:07.78 ID:8EfekdEx0
('A`)「ひと〜つ!! 人世の脂を啜(すす)り」

(*゚ー゚)「ふた〜つ!! 不埒なドーピング三昧」

(`・ω・´)「みっつ!! 醜い脂肪の鬼を、退治てくれよ筋肉神!!」

(`・ω・´)「『筋肉レッド』シャキンッ!!」

('A`)「『筋肉ブルー』ドクオッ!!」

(*゚ー゚)「『筋肉ピンク』しぃッ!!」

('A`)(`・ω・´)(*゚ー゚)『筋肉教!! 只今見参ッ!!』

壊れた壁の外から現れたのは三人のマッチョだった。

そして、彼らは壁を素手で壊して中に入ると、それぞれ赤、青、桃のフンドシをつけて、ポーズを取り始めた。

川 ;。V∀゚)「ギ……?」

あまりの唐突さに、彼女は動きを止める。

(*゚ー゚)「すばらしいわ……私の大胸筋(うっとり」

('A`)「ゴッド・オブ・マッスル、もとい筋肉神さま!! 今日も決まりましたね!!」

(`・ω・´)「いや、ミスター・ドクオ。君のサイドチェストには上腕二頭筋に対する『愛』が足りない。
      残念ながら、50点というところだ」

<('A`;)「イエッサー!! ……筋肉は奥が深すぎる。さすが筋肉神さまだ」

294 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 01:46:26.85 ID:6QpHKBVlO
空気読めよwwwwww

295 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:46:40.36 ID:7Qnx6gfyO
筋肉!

296 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:46:42.95 ID:ovCNOW7N0
しぃwww筋トレ頑張りすぎwwwwwwwww

297 : モーオタ(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:47:44.79 ID:azFUIcd6O
シリアスがwwwwwwwwwwwwwwwwww

298 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:47:58.21 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「あと、ミス・しぃ。君はもう少し、大臀筋(尻の筋肉)で『希望』を表現したほうがいい。
      あまりに大胸筋に偏りすぎだ。筋肉にはバランスが必要なんだ」

(*゚ー゚)>「はっ、はいっコーチ!! 私はどこまでも付いていきます!!」

どうやら、ポージングの完成度がシャキン的に問題があったようだった。
ドクオとしぃは彼の指導を熱心に聞いている。
  _
(;゚∀゚)「へ? ドクオ? それに……誰こいつら?」

その不可思議な状況を『J』は間の抜けた表情で眺めていた。

川 ;;。V听)「……ギアアアアアアアッ!!」

しかし、屍はすぐに気持ちを切り替えると、三人を標的に疾走する。
  _
(;゚∀゚)「……ッ!? 馬鹿ッ!! ドクオ早く逃げろ!!」

それに気づくと『J』は思わず叫んだ。

(`・ω・´)「むっ……なんと、筋肉が腐っている!?
      これはいけない。トレーニングが足りないからこうなるんだ……」

シャキンは慌てることなく、迫り来る屍の筋肉を冷静に分析する。

('A`)「神よ、ここは俺が彼女を鍛えなおしましょう」

ドクオはシャキンに声を掛けて、一歩前に出た。
そして、おもむろに全身の筋肉に力を込める。
彼の大胸筋はみちり、と音を立て、風船のように膨れ上がった。

299 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:48:01.07 ID:jWZd+44K0
腹筋が鍛えられるwwwww

300 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:49:12.29 ID:ZCgBTSEc0
シリアスなふいんき(なぜか(ryぶち壊しwwwwww

301 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:50:01.51 ID:8EfekdEx0
('A`)「一日24時間のハードトレーニングで鍛え上げたこの筋肉の力ッ!!
   しかと目に焼き付けるがいい!!」

                       ピカッ!!!

       |\ ,   ('A`) 、 _,,,/|
       /´`''" '"´``Y'""``'j   ヽ\      
      /{ ,ノ' i| ,. ,、 ,,|,,. 、_/´ ,-,,.;;l  \        
     / '、 ヾ ,`''-‐‐'''" ̄_{ ,ノi,、;;;ノ   \
    /  ヽ、,  ,.- ,.,'/`''`,,_ ,,/     \
   /    `''ゞ-‐'" `'ヽ、,,、,、,,r'       \
  /       ,ノ  ヾ  ,, ''";l          \
 /       ./        ;ヽ           \
/       .l   ヽ,,  ,/   ;;;l            \
        |    ,ヽ,, /    ;;;|            \

「『美しい筋肉の瞬き(ビューティフル・マッスル・フラッシュ)』ッ!!」

説明しよう。
『美しい筋肉の瞬き(ビューティフル・マッスル・フラッシュ)』、
略して『BMF』とは、筋肉から発せられるエネルギーと、
身体に塗られたシャキン特製のオイルとの化学反応により、
発光現象を起こす必殺技である!!

302 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:50:08.29 ID:ErefBeYR0
大臀筋で希望てwwwwwww

303 : おたく(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:50:09.23 ID:8YmUu6DY0
支援

304 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:51:53.29 ID:8EfekdEx0
川 ;;。V听)「ギャアアアアアアッツ!!!!」

太陽の如き小麦色の聖なる光を受け、屍は目を覆いながら苦しみ始めた。

('A`)「ふっふっふっ、どうした? お前にはこの筋肉が眩し過ぎたのか?」
  _
(;゚∀゚)「え゛っ……嘘? なんか効いてるんですけど……」

一見馬鹿馬鹿しいこの技も、なぜか屍に通用していた。
屍は、もがくように地面を這いずり回っている。
『J』は今までのシリアスな展開が嘘だったかのようなこの有様に、少し凹んだ。

川 ;;。V听)「グ……ッ……」

たまらないとばかりに彼女は後ずさると、すぐに壁の方へと駆け出した。

川 ;;。V听)「……ギッ!!」

彼女は大きく腕を振り壁を爪で切り裂いた。
強固な造りのコンクリートの壁が、あっさりと切り刻まれる。
そして、筋肉に見とれる三人の横で、すぐに彼女は壁にできた穴から逃げ出してしまった。

('A`;)「あ、 しまった!!あまりに自分の筋肉が美しすぎて、止めを刺すのを忘れてしまった!!
    神よ!! 俺が追って止めを!!」

305 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:52:27.77 ID:ovCNOW7N0
ドクオバカスwwwww

306 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 01:52:43.68 ID:ErefBeYR0
ドクオwwwwwww

307 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:52:57.22 ID:jWZd+44K0
そらジョルジュもへこむわwwwwwwww

308 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:53:20.48 ID:dZbZxXIL0
美し杉wwwwwwwwwwwwww

309 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:53:41.74 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「いや、待ちたまえ。そこにいるナイスマッスルな彼の手当てが先だ。
      見たまえ、彼の腹筋が悲鳴を上げている」

<('A`;)「はっ!! 仰せのままに!!」

ドクオは急いで『J』の元に駆け寄った。
  _
(;゚∀゚)「ぐっ……くそ……」

『J』は苦咽を上げ、地面に横たわっていた。
血が傷口からとめどなく流れ落ち、床を赤く染め上げている。

('A`;)「『J』しっかりしろ!! 大丈夫か!!」
  _
(;゚∀゚)「……うっドクオ……今の……俺の気持ちを一言で表すと……」

('A`;)「しっかりと筋肉を保て!! おいッ!!」
  _
(;-∀-)「国語の……ゴリ松……」
  _
(;-∀-)「ガクッ」

('A`;)「『J』――ッ!!」

『J』は意味不明な言葉を呟き、意識を失った。

第三話 完

310 : モーオタ(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 01:54:20.14 ID:azFUIcd6O
↓の奴IDの数字だけ掘られて来い

311 : おたく(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:54:20.43 ID:8YmUu6DY0
GO!GO!マッスォー!

312 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 01:54:56.06 ID:k5g3OoqV0
日和wwww

313 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:55:33.01 ID:8EfekdEx0
第四話 「衝突」


(=-ω-)ノ「う……ん……」

(=゚ω゚)ノ「ん……僕は……どうしたんだょぅ?」

( ^ω^)「おっ!! 目が覚めたお!!」

('、`;川「ふう……これで大丈夫ね」

『バーボンハウス』から『J』が去って三日後。
彼らは依然として廃墟と化した街の中にいた。

(=゚ω゚)ノ「全然痛くないんだょぅ!! ありがとうだょぅ!!」

('、`;川「じゃあ、気をつけてね」

ペニサスとブーンは、あの日からずっと傷付いた住民の治療に当たっている。
幸い、ペニサスがペンダントの治療の力を使いこなすことが出来たため、
薬や医療機器を使用しなくても、彼等の傷を癒すことができた。
ペンダントを使った治療は評判を呼び、連日、長蛇の列を作るほどに人が集まっている。

(;^ω^)「でもペニサスさん、大丈夫ですかお? 休んだほうが……」

一向に短くならない列を眺めながら、彼は彼女の体を心配した。
彼女が治療を続ける度に、額からは汗が流れ、息が弱くなっていく。
彼には、彼女が消耗しきっているように見えた。

314 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 01:55:45.49 ID:B007hQLmO
急展開に吹いたwwwwwwwwwww

315 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 01:55:48.75 ID:6QpHKBVlO
筋肉を保てwwwww

316 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:57:11.21 ID:8EfekdEx0
('、`;川「……ええ、まだまだ大丈夫よ。
     それからブーンちゃん、別に敬語じゃなくても大丈夫よ」

しかし、彼女は彼の気遣いをやんわりと断ると、気丈に見えるように振舞った。

(;^ω^)「いや……でも……」

('、`;川「いいのよ。遠慮しないで頂戴」

(;^ω^)「は……はあ……」

彼女はブーンが他人とは分かっているものの、やはり彼の顔を見る度に自分の孫を思い出す。
そのせいで、つい孫と同様に彼と接してしまうようであった。
だが、ブーンは照れ臭いこともあり、彼女の態度に未だ戸惑っていた。

/ ,' 3「あの……まだですかな?」

Σ('、`;川「あ、はい、只今!!」

( ・∀・)「こっちはまだかな? 一時間以上待ってるんだけど」

(;^ω^)「すみませんお!! もうちょっとなのでしばらくお待ちくださいお!!」

二人が語り合っている最中にも、次々と列に並ぶ者が押し寄せてくる。
彼らは、それをさばくだけで精一杯だった。

317 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 01:58:48.30 ID:8EfekdEx0
( ^ω^)「今日も大変でしたお。でもお陰で食料と水も分けてもらえたお!!」

('、`*川「そうだね。ショボンさんも喜ぶかしらねえ」

結局、治療は外が完全に暗くなるまで続いた。

彼らはあれから『バーボンハウス』を拠点に活動を行っている。
ショボンは一日だけでなく、以降も宿代わりに店を提供し続けた。
二人は彼の申し出を遠慮したのだが、強引なショボンの意向により、結局折れることとなる。
それでは悪いと思った二人は、その代わりに、分けてもらった物資をショボンにも与えることに決めたのだ。

( ^ω^)「それにしても外は真っ暗ですお。早く帰らないと危ないお」

('、`*川「夜は物騒だってショボンさんが言ってたからねえ。私達も気をつけないと」

日を追うごとに患者は増え、帰る時間も徐々に遅くなっていた。
夜は強盗などのならず者や、最悪の場合、屍に遭遇する危険もあったため、彼らは辺りを警戒しながら道中を行く。

「うう……ううう……」

( ^ω^)「おっ?」

そんな中でブーンは何かに気づいた。
人がすすり泣くような、そんなか細い声であった。

('、`*川「? どうしたのブーンちゃん?」

( ^ω^)「何か声がするんですお」

('、`*川「ん……本当ね」

318 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 01:58:56.83 ID:jWZd+44K0
支援

319 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 01:59:42.83 ID:dZbZxXIL0
支援

320 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 01:59:51.67 ID:ovCNOW7N0
支援

321 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:00:04.68 ID:eQrNuCZuO
支援

322 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:00:28.16 ID:8EfekdEx0
耳を澄ませて周囲を伺うと、ちょうど彼等の横にある、崩れかかったドーム状の建物からその声は聞こえてくる。

('、`*川「もしかしたら、怪我で動けない人がいるのかもしれないわ」

(;^ω^)「おっ? それは大変ですお。さっそく行ってみるお」

二人は決断すると、すぐに建物の中へと入った。
中は暗く、はっきりと様子が伺えない。
そこで、ブーンはショボンから借りた懐中電灯があることを思い出した。
すかさず懐からそれを取り出すと、スイッチを入れて、辺りを照らす。

(;^ω^)「なんだか不気味だお……」

('、`*川「大丈夫よ。いざとなったら私がついているわ」

屋内は家具や衣服で散乱し、生活の跡を漂わせている。
どうやら居住用に作られた民家であるようだった。

(;^ω^)「……誰もいないお」

('、`*川「随分埃が酷いわね。しばらく人が住んでいないのかしら?」

彼らは家中を歩き回るが、人影はどこにも見当たらない。
手当たり次第にドアを開けたり、押入れを探ったりするものの、気配すら感じられない。

(;^ω^)「あっちの部屋には誰も居ませんお」

('、`*川「ここもだめね……」

323 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 02:00:47.05 ID:6QpHKBVlO
支援

324 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:01:12.65 ID:ErefBeYR0
支援

325 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:01:16.76 ID:dZbZxXIL0
支援

326 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:02:07.27 ID:8EfekdEx0
こうして二人の探索は、最後に一番奥の部屋を残すのみになった。

(;^ω^)「あとは、この部屋だけだお」

('、`*川「……? 何か物音が」

扉の奥からは水滴が落ちるような、湿った音が聴こえてくる。

(;^ω^)「もしかして幽霊とか……」

('、`*川「ふふふ、怖がりなのね。心配ないわ」

彼女は怯えきった表情のブーンに対して微笑みかけると、躊躇することなく扉を開いた。

扉の先は暗く、よく見ることが出来なかった。
しかし、目を凝らすとそこには、いくつかの影のようなわだかまりが存在していた。
同時に、つんとした臭気が二人の鼻に飛び込んで来る。

(;^ω^)「ううっ……何か変な匂いが……誰かいるんですかお?」

「……」

ブーンは中に向かって問い掛けるも、返事はない。
しかし、誰かが居るのはかろうじて解った。
恐る恐るブーンは震える手を押さえ、懐中電灯で室内を照らした。

('、`;川(;゚ω゚)『……ッ……!?』

しかし、彼らは驚愕の光景を目の当たりにする。

327 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:02:38.90 ID:jWZd+44K0
支援

328 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:03:20.95 ID:dZbZxXIL0
支援

329 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:03:41.08 ID:8EfekdEx0
室内には人影が三つあった。
一人は、血に染まって横たわる男の姿。
一人は、頭と、手足と、胴体が離れ離れになった女の姿。

そして、もう一人は、その二人に無心に齧り付く者の姿だ。

<ヽ:::。Д:::゚)「……う……ウ……」

異様な姿の男だった。

皮膚は腐りきっており、傷口からは脂肪の層が覗いている。
両足は不自然な方向に曲がっており、骨が不自然に突き出ている。
しかし、酷い損傷にも関わらず、その男は平然と動いていた。

(;゚ω゚)「うあああああああああああッ!!」

('Д`;川「きゃあああああああああッ!!」

――二人は直感した。
目の前に居る存在、それはまさしくショボンが言っていた『屍』である、と。

(;゚ω゚)「……に、逃げるお!!」

ブーンは尋常でない屍の姿に危険を察知すると、ペニサスの手を取り、急いで駆け出した。
はずみで懐中電灯を落としてしまったが、拾う余裕など無い。
ただ、ただ彼らは夢中で走り抜けた。

330 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 02:04:34.36 ID:AaRf9VXlO
廃虚でセクロス・・・そら死ぬわ

331 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 02:04:34.84 ID:+KXXjNUO0
支援

332 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:04:38.53 ID:dZbZxXIL0
支援

333 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:05:30.67 ID:eQrNuCZuO
支援

334 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:05:34.64 ID:8EfekdEx0
  _
(;-∀-)「……や……めろ」
  _
(;゚∀゚)「やめろおおおおおおおッ!!」

突然の叫びと共に、『J』は目を醒ました。
何か悪い夢でも見ていたせいか、彼の体は汗で湿っている。
  _
(;゚∀゚)「……ハアッ……ハアッ……?」

最初に彼の目に飛び込んできたのは、白いコンクリートの天井だ。
しかし、所々ひび割れており、老朽が進んだ建物の中のようであった。
  _
(;゚∀゚)「ん? ……ここは?」

「気がつかれましたか? 随分とうなされていたようですね」

夢と現実の境を彷徨っていた彼の横から、不意に声が掛けられた。
女性の高い声だった。
  _
(;゚∀゚)「俺は……一体?」

(*゚ー゚)「ここは『筋肉教』本部ですよ。
    と言っても、放置されていた建物を勝手に借りただけですけどね」

傍らには、黒髪を首元程まで伸ばした二十代前半ほどの女性が居た。
どこか表情にあどけなさを残しつつも、清楚な雰囲気を持ったような、
可愛らしさと美しさを兼ね備えた印象の女性だ。
彼女は、天使のような笑顔でにこやかに語り掛けてきた。

335 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:06:36.63 ID:ErefBeYR0
天使・・・か・・・

336 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:07:04.97 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「あんたは確か……あの廃工場で」

彼には、彼女の顔に見覚えがあった。
廃工場でドクオと共に現れた三人の中にいた女性である。

(*゚ー゚)「ええ。大怪我を負った貴方を保護したのは私達ですよ。
     どうやらプロテインが効いているようですね」
  _
(;゚∀゚)「あ、そういえば、口の中が苦い……って、そうだ!! クーは!? クーはどうしたッ!?」

彼は、唐突に何かを思い出したように大声を出し、乱暴に彼女の肩を掴むと問い詰めるように訊いた。

(;*゚ー゚)「え? いや、落ち着いてください。 あの逃げていった……女性の屍のことですか?」
  _
(;゚∀゚)「逃げた……だと?」

それを聞くと、彼の表情は一瞬にして凍りつく。

(*゚ー゚)「……はい。残念ながら取り逃がしてしまいまして」
  _
(;゚∀゚)「そうか……くっ!!」

すぐさま彼は立ち上がろうとするが、その瞬間、彼の腹部に圧し掛かるような激痛が走る。

(*゚ー゚)「あっ、だめです!! まだ傷が塞がってないんですから」

彼女は慌てて、彼を押さえつけようとする。

337 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:07:11.94 ID:eQrNuCZuO
支援

338 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:07:13.71 ID:dZbZxXIL0
首から上は天使か支援

339 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 02:08:02.82 ID:+KXXjNUO0
支援

340 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:08:42.63 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「……へっ……ふがいねえな」

彼は自分の腹を見つめながら呟く。
傷口には、痛々しく包帯が巻かれていた。

('A`)「おう、気が付いたかよ」

低い声と共に、二人の居た部屋の扉が開き、一人の男が入ってきた。
彼は、男の顔にも見覚えがあった。
それは、かつて敵同士として戦っていた元『悪の組織』首領、ドクオである。
  _
(;゚∀゚)「ドクオ……お前が……」

('A`*)「べっ、別に、ゴッド・オブ・マッスル、
    もとい筋肉神さまの命令だから助けてやっただけだからねっ!!」

ドクオは、もはやブームが過ぎ去ったツンデレ風に言葉を返した。

だが、次に『J』の口から出てきた言葉は意外なものであった。
  _
(;゚∀゚)「……なぜ助けたんだ」

('A`)「……は?」

ドクオは耳を疑った。
彼が『J』を助けた理由は、決してシャキンの命令だけではない。
かつての好敵手に対する、友情にも似た想いがそうさせたからである。

341 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:09:28.51 ID:dZbZxXIL0
支援

342 : 但馬牛(愛知県):2007/04/14(土) 02:10:04.64 ID:+KXXjNUO0
支援

343 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:10:16.76 ID:8EfekdEx0
  _
(♯゚∀゚)「何で助けたんだよ!! 誰も助けを呼んだ覚えはねえぞ!!」

しかし『J』は礼を言うどころか、声を荒げてこう言い放った。

('A`♯)「……てめえ、何を言うかと思えば」

彼の言葉にドクオは激昂する。
声は押し殺していたが、その単語一つ一つに迫力が込もっている。
  _
(♯゚∀゚)「……どうして……あのまま死なせてくれなかったんだ!!」

('A`♯)「おい!! ふざけたこと言ってんじゃねえぞコラ!!」

ドクオは感情を爆発させるように叫び、
『J』の着ていた革のジャンバーの襟元を掴んだ。
そして、右手を大きく振り上げ、拳を『J』へと向ける。
  _
(♯゚∀゚)「どうした? 殴れよ?
     ……やれよ。『英雄』様をぶん殴れる機会なんてこの先ねえぞ!!」

一方で、『J』は真直ぐにドクオを見据えたまま挑発する。
火花を散らすかのように、二人の視線が交わる。

(;*゚ー゚)「ちょっ、ちょっと? ドクオさん? 落ち着いて!!」

それを見てしぃは慌てて間に割って入り、二人を止めようとした。
だが、彼らは睨み合うのを止めない。
緊迫した空気が室内を包む。

344 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:10:41.58 ID:dZbZxXIL0
支援

345 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:11:56.51 ID:8EfekdEx0
しかし、それは短い間だった。
ドクオが『J』の襟首をあっさりと放したのだ。

('A`♯)「ちっ。もう俺の好敵手だった……『英雄』だった男は死んだ。
     目の前にいる奴は只の腰抜け野郎だ。そんな奴を殴ったとなれば、俺の名が廃る」

そして、皮肉を込めた言葉を吐き捨てた。
彼の表情は苦虫を噛みつぶしたように渋っている。

次に彼は、『J』から視線を放した後、二人の間にいた彼女に視線を向け、声を掛ける。

('A`)「しぃちゃん行くぞ。そんな奴に手当ては必要ない」

(;*゚ー゚)「え? でも……」

目の前の展開に戸惑うしぃを横目に、
ドクオはドアを乱暴に開け、部屋から飛び出していった。

(;*゚ー゚)「……ごめんなさいね『J』さん」

彼の代わりに、しぃは慌てて『J』に謝罪すると、ドクオを追いかけるように部屋から出て行ってしまった。
  _
(♯゚∀゚)「けっ」

一人取り残された『J』は、ドアが閉じられるのを確認すると、小さく舌打ちをした。


346 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:13:49.88 ID:ErefBeYR0
支援

347 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:13:55.29 ID:8EfekdEx0
――ところで、あまり本筋と関係ないが、ここで読者の皆さんに思い出して欲しい。

それは、しぃはマッチョだということです。
顔は美人でかわいいですが、首から下は戸愚呂(弟)のように マ ッ チ ョ です。

ついでにドクオもフンドシ一丁の マ ッ チ ョ です。
そして『J』もいい体をしています。

以上を頭に入れつつもう一度上のシーンを読み直すと、また違った楽しみ方ができると思います。

348 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:14:02.03 ID:eQrNuCZuO
支援

349 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 02:14:39.12 ID:AaRf9VXlO
うほっ

350 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:14:53.05 ID:ZCgBTSEc0
ちょwwwwww

351 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 02:15:13.41 ID:ovCNOW7N0
それはwwwww

352 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:15:45.80 ID:eQrNuCZuO
想像したら吹いたwww

353 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:15:52.22 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「……」

彼は、再び横になり、ぼんやりと天井を眺めた。
暫くの間、その姿勢のまま動かなかった。

だが、それも長くは続かなかった。
  _
(;゚∀゚)「イテテ……」

じっとしているのが性に合わないのか、彼は痛みを堪えながら無理矢理身体を起こし、立ち上がった。
そして、壁に沿って手をつきながらゆっくりと歩いた。
一歩一歩進むたびに、腹の底から激痛が走る。
しかし、それでも彼は歩くのを止めなかった。
  _
(;゚∀゚)「くそったれ……」

彼はそっとドアを開けた。
外を見渡すと細い廊下が続いていたが、それほど長いものではなかった。
そのまま、壁に寄りかかる形で彼は足を進める。
  _
(;゚∀゚)「暗いな……夜か」

途中、窓から外の景色が覗いた。
外は暗く、その様子ははっきりとわからなかったが、
辛うじて周りの建物の高さから自分が居る階が二階であることがわかった。

彼は、廊下の端にある下り階段を目指した。

354 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:18:17.14 ID:ZCgBTSEc0
紫煙

355 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:19:45.63 ID:ErefBeYR0
支援

356 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:20:25.29 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「……」

階下に降り立つと、すぐに彼の目に異様な光景が飛び込んできた。

(`・ω・´)「ダブルバイセップス・フロントッ!!」

『オッス!!』

そこは、マッチョの楽園であった。
老若男女問わず、筋肉の鎧を纏った数百もの人間が、
ダブルバイセップス・フロントの掛け声と共にポージングをしていたのだ。
(参考:ttp://club.pep.ne.jp/~mikami1/pose_double-biceps-front.jpg)

(`・ω・´)「甘いぞッ!! 大腿直筋で『悲しみ』の表現が出来ていないッ!!」

『オッス!!』

部屋は全面鏡張りになっており、実際にそこに居る以上のマッチョの肉体が、上下左右に映し出されていた。
そして、鏡に映る者たちの表情は皆、恍惚としているようにも見えた。
  _
(;゚∀゚)「なんじゃ…こりゃ…」

そんな光景を初めて見た彼にとって、そこは異世界であった。

(`・ω・´)「…ん? 気がついたのかい? そこのナイス・マッスルな君。
      どうやら、私特製のプロテインが効いたみたいだね」

シャキンは『J』の姿を見ると、おもむろに近づき声を掛けてきた。


357 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:22:13.82 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)(俺にプロテイン飲ませたのコイツかよッ!!)

この瞬間、異世界編Bパートの突っ込み役は彼に決定したようであった。

(`・ω・´)「どうだい? 君の美しい筋肉に磨きをかける為に、一緒に筋トレしないか?」
  _
(;゚∀゚)「断るッ!! っていうか、なんなんだよここは?」

(`・ω・´)「ここは筋肉神こと、私シャキンが率いる『筋肉教』の本部さ。
      ちなみにこの部屋は、私の考案したものでね。
      合わせ鏡の要領で一定の角度にそれぞれ配置することで、
      我々の美しい肉体を無限に映すことができるんだ。どうだい? 素晴らしいだろ?
      因みにこの世界でも特許出願中だから、パクらないでくれよ」
  _
(;゚∀゚)「いや、そうじゃねえよ。っていうか、他でもそんなことやってるのかよ……」

シャキンは異世界でも、同じことをやっていた。

(`・ω・´)「で、腹筋はもういいのかい?」
  _
( ゚∀゚)「ああ。ところで出口はどこだ?」

(`・ω・´)「あそこだが……それがどうしたんだい?」

シャキンは鏡のうちの一つを指差した。
そこには取っ手がついており、扉と一体化した形になっている。

358 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:23:32.94 ID:ErefBeYR0
シャキンwww

359 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:23:36.30 ID:jWZd+44K0
想像したくない光景だなwwww

360 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:25:22.04 ID:eQrNuCZuO
流石シャキンwwwwww異世界でも全開だなwwwwww

361 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:25:25.63 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「……そこまでやるかよ」

(`・ω・´)「ああ。鏡が一個でも欠けると、美しい筋肉が一部見えなくなってしまうからね」
  _
(;゚∀゚)「ったく……付き合いきれねえよ……悪いが帰らせてもらうぜ」

『J』はそう言うと、身体をふらつかせながら出口へと向かっていく。

(`・ω・´)「待ちたまえ!! 君の腹筋はまだ悲鳴を上げているではないか!!」
  _
( ゚∀゚)「……フン、助けを頼んだ覚えはねえ。悪いが礼は言わないぜ」

彼は一言だけ言うと、シャキンが止めるのも聞かず、扉を開け、さっさと出て行ってしまった。

(`・ω・´)「やれやれ……つれないね。せっかく素晴らしい筋肉を持っているのに。
      で、ミスター・ドクオ。止めなくていいのかい? ユア・フレンズなんだろう?」

シャキンは階段の陰に隠れていたドクオに声を掛ける。

('A`)「……いいんです。元々友人ではないですし」

彼は鏡張りの部屋に足を踏み入れると、興味が無さそうな様子でそっけなく答えた。

(`・ω・´)「……全く、素直じゃないね」

シャキンは溜息を付きながら呟く。
彼だけは、ドクオの筋肉が悲しみに震えていることを知っていた。


362 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:26:53.92 ID:8EfekdEx0
(;゚ω゚)「……ハアッ……ハアッ」

('、`;川「……ハアッ……ハアッ」

二人は廃墟と化した街の中を走っていた。
互いの手を取りながら、何かから必死に逃れようと駆ける。
足元に転がるアスファルトの破片に躓きそうになりながらも、それでも懸命に足を前へと進めた。

<ヽ:::。Д:::゚)「ガアアアッ!!!!」

数百メートル後方には屍が迫っていた。
屍は、足を引きずるようにぎこちなく走っていたが、
それでも二人に追いつかんばかりの速度で追いかけて来る。

('、`;川「ハアッ……ハアッ……来たわ!!」

ペニサスは後方の屍の姿を確認すると、前を行くブーンに向かって叫ぶ。

(;゚ω゚)「うああああああッ!!!!」

声に反応するように、彼はさらに足の回転を速めた。

<ヽ:::。Д:::゚)「グアアアアッ!!」

しかし、屍も同時に速度を上げた。
足の骨が途中で折れているにも関わらず、痛みを感じていないかのように、地面を凄まじい力で蹴り上げる。
みるみる間に二人との間隔は縮まっていく。

363 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:27:49.89 ID:eQrNuCZuO
支援

364 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:28:59.64 ID:eQrNuCZuO
支援

365 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:29:30.47 ID:8EfekdEx0
('、`;川「もう限界よ!! ブーンちゃん私を置いて逃げてッ!!」

彼女自身もこれ以上早く走れないと悟ったのか、一人で逃げるよう促した。

(;゚ω゚)「そんなことできないおッ!!」

彼は彼女の言葉を強く否定すると、さらに強く彼女の手を握る。

(;゚ω゚)「……ッ!! あそこに逃げ込むおッ!!」

彼は目の前に何かを発見した。
細長い五角柱の、奇妙な形をしたビルであった。
それを確認すると、二人はすぐにビルの入口に向かって駆け出していく。

(;゚ω゚)「ここから入るおッ!!」

幸いなことに、入口の扉は破壊されていたため、彼らは簡単に中に入ることが出来た。

ビルの内部はエントランスホールのような、大きく上部まで開けた筒状の空間になっていた。
上を見上げると、中心から渦を巻くように螺旋状の階段が延々と続いている。
それに続くように、階段各階の区切りからは、外側に向かって橋のような渡し廊下が放射状に伸びていた。

(;゚ω゚)「……上だおッ!!」

彼は瞬時にこのビルの構造を把握すると、すぐに階段に向かって走った。

(;゚ω゚)「……ハアッ……ハアッ」

('、`;川「……ハアッ……ハアッ」

366 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:30:48.37 ID:jWZd+44K0
支援

367 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 02:31:00.96 ID:B007hQLmO
支援

368 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:31:14.37 ID:eQrNuCZuO
支援

369 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:31:21.39 ID:ErefBeYR0
支援

370 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 02:31:31.89 ID:ovCNOW7N0
支援

371 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:31:42.23 ID:8EfekdEx0
二人は無我夢中で階段を駆け上がる。
吐き出される息はさらに激しくなり、心臓の鼓動はさらに強く脈打つ。

ブーンは三十メートル程登った後、様子を見るために、ふと下に振り返った。

(;゚ω゚)「えっ!?」

だが、状況は先ほどよりも悪くなっていた。

『グオオオオオオオッ!!』

いつの間にか仲間を呼んだのであろうか、後を追う屍の数がさらに増えていたのだ。
その数は、優に二十を超えるまでに達している。
屍達は階段を這いずるように、猛スピードで彼等のすぐ下にまで近づいて来る。

(;゚ω゚)「くそおおおおッ!!!!」

彼は、足元に転がる瓦礫の破片を急いで手に取ると、屍達に向かって石つぶてを放つ。

『ギッ……ギ……』

屍達はそれに反応して嫌がるように声を上げるも、一向に足と手を止める様子は無い。

('、`;川「ブーンちゃん!! あそこッ!!」

彼の背後でペニサスはある方向を指差す。
視線を向けると、そこには金属で出来た扉があった。
階段から真横に伸びた渡し廊下の向こうに、それは存在していた。

372 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:33:34.70 ID:8EfekdEx0
(;゚ω゚)「わかったおッ!!」

このまま追いつかれるのは時間の問題であった。
その上、彼女の体力ももう限界に近い。
彼はそう判断すると、石を投擲するのを止め、素早く彼女の手を引き扉に向かって走った。

『グアアアアッ!!!!』

しかし、二人が扉の前に辿り着いた時には既に、屍達は渡し廊下の入口にまで迫っていた。
彼らは急いで中へと飛び込み、扉を閉める。

(;゚ω゚)「くそッ!!」

彼は急いでノブに付属していた鍵を回すと、室内を物色する。
それと同時に、外側から扉を叩く鈍い衝撃が響く。

(;゚ω゚)「……」

彼等が飛び込んだその先は、どうやらオフィスとして使われていたと思われる広めの部屋であった。

外側には、割れた窓が点々と連なっている。
床には様々な書類が散乱している。
大分荒れ果てていたものの、机や椅子や棚など、そこに存在しているものはそのままの形で残っていた。

(;゚ω゚)「早く扉を塞ぐおッ!!」

ブーンは急いで机や棚を引っ張り、次々と入口を塞いだ。
ペニサスもそれに続くかのように、必死で椅子や小さな机などを運んでいく。
そして部屋の中の家具が無くなった頃には、強固なバリケードが出来上がっていた。

373 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 02:34:52.31 ID:AaRf9VXlO
支援

374 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:34:59.54 ID:ErefBeYR0
支援

375 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:35:01.00 ID:dZbZxXIL0
支援

376 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:35:26.66 ID:8EfekdEx0
(;゚ω゚)「ハアッ……ハアッ……これで少しは持つお」

('、`;川「お願い……神様……助けて……」

二人は机と椅子と棚で出来たバリケードを、不安げに見つめていた。
依然、扉を叩く音は鳴り止まない。
衝突音が室内に響く度に、部屋全体は軋むように揺れる。
頑丈に見えた扉は、徐々にその形を歪ませていった。

『グオオオオッ!!!!』

突然、巨大な唸り声が響くとともに、扉に大きな穴が空いた。
その中から、鋭い爪を持った屍の腕が伸びてくる。

(;゚ω゚)「……ッ!! そんな……」

次第に、扉の穴の数が増えていく。
その奥からは無数の赤い眼が覗いている。

そして、遂に扉は跡形も無く破られてしまった。

<ヽ:::。Д:::゚)「グアアアアアアッ!!!!」

屍達は、我先にと入口に雪崩れ込んでくる。
塞いでいたバリケードの山も、がらがらと音を立てて次々と破壊されてしまう。

377 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:36:11.80 ID:dZbZxXIL0
支援

378 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:36:59.80 ID:ErefBeYR0
支援

379 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:37:14.09 ID:8EfekdEx0
(;゚ω゚)「ああああ……もう……だめだお……」

彼はそれを呆然と眺めることしか出来なかった。
バリケードを張ることで数時間は稼げると思っていたが、それも一瞬にして破られてしまった。

('、`;川「……せめてブーンちゃんだけでも…お願い……」

彼女は祈った。
心の底から祈った。

その瞬間、ペンダントは小さく暖かい七光を放った。
まるで蛍の光の如く点滅するような、そんな儚い輝きであった。
彼女はそれに気がつくと、何かに期待するかのように前方を見つめる。

<ヽ:::。Д:::゚)「グググ……」

しかし、辺りに特に変わった変化は見られなかった。
それどころか、彼女の望みも虚しく、バリケードを潜り抜けてきた屍の一匹がゆっくりと近づいて来る。
先頭の屍に続くかのように他の屍達も山の間を潜り抜けていく。

(;゚ω゚)「うあああああああああッ!!!!」

彼は手当たり次第に床に転がるものを屍に投げつけた。
しかし全く通用していないのか、屍は彼に険しく尖った牙を向ける。
その貌は、新鮮な肉を食い尽くせることを悦ぶかのように歪んでいた。

('、`;川「お願い……誰か助けてッ――」

380 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:37:56.73 ID:dZbZxXIL0
支援

381 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:38:02.58 ID:jWZd+44K0
支援支援

382 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:39:37.16 ID:8EfekdEx0
「君達、伏せるんだ!!!!」

窓の外からであった。
突然、彼等の背後から叫び声が響いてくる。

(;゚ω゚)「……ッ!!」

('、`;川「きゃっ!!」

その声の主が誰かは解らなかったが、咄嗟に二人は何者かによって押し倒されるような格好で床に転がった。
そして、次に信じられないような光景を目の当たりにする。

熱と光だった。

生暖かい空気が膨らむとともに、白の筋が窓外から放たれ屍達に降り注がれたのだ。
閃光は屍達の体を貫き、室内の全てを巻き込んで蒸発させていく。
同時に、耳を裂くほどの高音と、目を開けられないほどの爆風が一帯を埋め尽くした。

<ヽ:::。Д:::゚)「ギ――」

('、`;川(;゚ω゚)『――ッ!!』

床は激しく揺さぶられ、辺りに熱風が吹きすさぶ。
二人は目を閉じて、地面にしがみ付くことしか出来なかった。
しかし、想像以上の激しさに二人の意識は遠のいていく――


383 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:40:19.46 ID:ErefBeYR0
wktk

384 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:40:40.18 ID:dZbZxXIL0
支援

385 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:40:55.70 ID:jWZd+44K0
支援

386 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 02:41:11.72 ID:B007hQLmO
支援

387 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:41:15.50 ID:8EfekdEx0
(;-ω-)「……う…ん……イテテ」

――そして全てが収まった頃、ブーンはようやく目を覚ました。
横になりながら辺りを伺うと、爆発の余韻が残っているのか、辺りにはうっすらと砂埃が舞い上がっている。

「気がついたかい?」

そんな彼に再び何者かの声が掛けられた。
しかし、先程とは違って穏やかな声であった。
きいんという耳鳴りが響く中、彼は重い体をゆっくりと起こすと声のする方向へと振り向いた。

(;^ω^)「ショ……ショボンさん!?」

(´・ω・`)ノ「やあ」

それはショボンだった。
彼は何事も無かったかのような表情で、横で平然と立っていたのだ。

(;^ω^)「……もしかして、今のショボンさんが?」

顔を上げて辺りの様子を伺いながら、ブーンは聞いた。
彼らのいた一帯は壁と床だけ残し、まっさらな空間に変わっている。

(´・ω・`)「うん。ちょっとやりすぎちゃったかな? テヘッ(はあと」

ショボンはウインクして、小さく舌を出しながら可愛らしい仕草で答えた。
それは正直、三十代の男がするには気持ちの悪い仕草であった。

('、`;川「……う…ん? ……助かったの?」

388 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:41:47.30 ID:dZbZxXIL0
支援

389 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:42:26.68 ID:jWZd+44K0
支援

390 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:42:51.13 ID:8EfekdEx0
そのやり取りの中、ペニサスの意識も戻った。
ブーンはそれに気がつくと、すぐさま彼女の元に詰め寄る。

(;^ω^)「ショボンさんが助けてくれたんですお。ペニサスさん、大丈夫かお?」

('、`;川「え……ええ。何とか。……でもこれは……すごいねえ」

彼女はブーンに背中を支えられながら体を起こした。
そして、すっかり変わり果てた部屋を見つめて呆然とする。

(´・ω・`)「二人とも無事で良かった。ギリギリ間に合ったみたいだね」

(;^ω^)「でもどうやって屍を倒したんだお?」

(´・ω・`)「ああ、『これ』さ」

ショボンはブーンの問いに、窓の外を目配せしながら答えた。

(;^ω^)「……? なんにもないお」

しかし、窓の外は荒れ果てた街が広がるばかりで、それ以外には何も見当たらない。

(´・ω・`)「あ、光学迷彩を解除するのを忘れていた。……入ってきていいよ」

('、`;川(;^ω^)「!!」

ショボンは一言だけ言うと、その瞬間、外壁の一部に亀裂が走った。
そして、ガラガラと音を立てて壁が崩れていく。
二人はそれに気付くと、急いで瓦礫の方に視線を向けた。

391 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:44:22.73 ID:8EfekdEx0
('、`;川(;^ω^)「???」

外壁の欠片の上では、陽炎のようにはっきりとしない透明な輪郭が宙に浮かんでいた。

(´・ω・`)「光学迷彩解除」

そして、ショボンの声とともに『それ』は姿を現した。

(;^ω^)「これは……」

巨大な機械であった。

直径十メートルはあろうかという巨体に、青く塗られた金属のボディ。
中心は五メートル程の真球形をしており、
横側からは脚のように、先に車輪が付いたアームが八本、伸びている。

(;^ω^)「……蜘蛛?」

それは彼の言うとおり、機械で造られた巨大な蜘蛛にも見えた。

胴体の中心では、円形の電灯が三つ眼のように赤光を放っていた。
そして内部からはエンジンが回転する低音と、ギアが絡み合うような高音が混ざった無機質な音が聞こえてくる。

('、`;川「……ハイカラだねえ」

見たこともないような構造のそれを目の当たりにした二人は、その奇抜な形状に驚きを隠すことができなかった。

(´・ω・`)「屍をやっつけたのはこいつさ。ああ、そういえば君達はこれを見るのが初めてだったね。
       これは僕が対屍用に開発した蜘蛛型多脚戦車で、
       正式名称『TK-009』、通称『断駒(たちこま)』っていうんだ」

392 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:44:23.65 ID:dZbZxXIL0
支援

393 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:45:49.23 ID:jWZd+44K0
支援

394 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:46:15.86 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「どっかで聞いたことある名前ですお……」

そして、ショボンは目の前の戦車について説明を始めた。
それに対してブーンはすかさず突っ込みを入れる。

(;^ω^)「ともかく、助けてくれてありがとうございますお」

('、`;川「ショボンさん、ありがとうね」

とはいえ、この目の前の奇怪な機械に、二人は命を救われたのだ。
彼らはすかさずショボンに礼を言った。

(´・ω・`)「ちなみにこの『断駒』には、人工知能、いわゆるAIと、
      光学迷彩機能が付いていて……」

(;^ω^)「ちょっwwwそれ以上は著作権的に危ないですお」

しかし、ショボンはそれを無視して、自分の発明品について延々と語ろうとした。
見えない力を感じたのか、それを必死でブーンが止める。

(´・ω・`)「まあ、とりあえず怪我が無いようだし、無事で何よりだよ」

('、`;川「でも、ショボンさんがどうしてここに?」

(´・ω・`)「その前にこの辺りは危険だ。また屍が来るかもしれないからね。
       詳しい話は『バーボンハウス』でしようか」

こうして、彼らは『断駒』に乗って『バーボンハウス』へと戻ることになった。

第四話 完

395 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:46:19.91 ID:eQrNuCZuO
支援

396 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:47:05.81 ID:dZbZxXIL0
光学機動隊支援

397 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:48:08.83 ID:jWZd+44K0
支援

398 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:49:27.05 ID:8EfekdEx0
第五話 「正義の味方」


(´・ω・`)「で、何から話そうか?」

場所は変わって『バーボンハウス』。
ショボンはカウンターに立ち、ブーンとペニサスにコーヒーを差し出した。

('、`*川「どうしてショボンさんは、私達の居る場所が分かったんですか?」

ペニサスはコーヒーを一口啜ると、始めに口を開いた。

(´・ω・`)「君たちの帰りが遅かったから、『断駒』に乗って付近を捜索していたんだ。
       でも辺りが暗かったのもあって、なかなか見つからなくてね。
       そこに突然、声が聞こえてきたんだ」

( ^ω^)「声?」

ブーンはコーヒーの中にミルクと砂糖を入れ、スプーンでそれをかき回しながら聞いた。

(´・ω・`)「そうだ。あれは紛れもなくペニサスさんの声だった」

('、`*川「じゃあ、ショボンさんはあの付近に居たの?」

(´・ω・`)「いや、確かに近いと言えば近かったが、君たちの居た場所をはっきりとは特定できなかったんだ」

('、`*川「それってどういうことですか?」

399 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:50:20.32 ID:ErefBeYR0
しえn

400 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:50:58.48 ID:8EfekdEx0
辺りが静かだったとは言え、かなり近くに居なければ当然声は届かない。
それを疑問に思い、彼女はショボンに尋ねた。

(´・ω・`)「正確に言えば、頭の中に直接、貴方の声が響いてきたんだ」

( ^ω^)「頭の中に直接ってどういうことですかお?」

(´・ω・`)「まあ、言葉の通りだが……とにかく、ペニサスさんが助けを求める声を聞くことができたんだ。
       いわゆるテレパシーみたいなものかな?それに二人のいた場所もなんとなく感覚で分かった。
       それで君達を発見できたんだが、何か心当たりはないのかい?」

('、`*川「まさか……」

彼女は先程のことを思い出した。
それは屍に追い詰められた時に、ペンダントが七色に点滅したことである。
彼女はそのことをショボンに伝えた。

(´・ω・`)「なるほどね。またそのペンダントか。……うーん」

ショボンは、彼女の胸元のペンダントを見つめながら呟いた。
そして両腕を組み、何か考え込むように唸った。

(´・ω・`)「治癒能力だけではなく、テレパシー能力もあるのか。
       ……ペニサスさん、少しいいかい?」

('、`*川「え? あ、はい。」

(´・ω・`)「貴方は、能力が発動させるときに、どうやって力を引き出しているんだい?」

('、`*川「う〜ん、どうやって…って言われても……」

401 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:52:06.86 ID:jWZd+44K0
支援

402 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 02:52:15.27 ID:AaRf9VXlO
支援

403 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:52:34.57 ID:8EfekdEx0
彼女が言うとおり、彼女自身特別なことは行ってはいなかった。
ブーンを治療した時は、怪我が治るように祈っただけで、
ショボンを呼んだ時といえば、助けを求めるために願っただけである。

('、`*川「あ……」

と、そこで彼女は気がついた。

('、`*川「私は特別なことはしてないけど……ただ祈っただけで」

(´・ω・`)「祈った? それだけかい?」

('、`*川「ええ、他には特に何も……」

(´・ω・`)「……そうか……うーん……なるほど」

再びショボンは唸った。
垂れ下がった眉が、さらに深く垂れ下がる。

( ^ω^)「ショボンさん、何かわかったんですかお?」

二人のやり取りを黙って見守っていたブーンは、ショボンの様子を見て、すかさず問い掛ける。

(´・ω・`)「いや、これはあくまで仮説なんだが……
       ペニサスさん、ちょっと試してみたいんだが」

ショボンはそう言いながらしゃがみ込むと、カウンター下の戸棚から何かを取り出した。

404 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:53:12.07 ID:dZbZxXIL0
支援

405 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:54:18.10 ID:8EfekdEx0
(´・ω・`)「これを元通りにしてみてくれないか?」

彼はカウンターの上に二つに割れた皿を差し出した。
その縁には繊細な装飾が施されており、陶器に関して素人である二人にも充分それが高価なものであることが分かった。

('、`*川「……とりあえずやってみるわ」

そう答えると、直ぐに彼女は顔を下げ、目を閉じた。

(;´・ω・)(;^ω^)『……』

しかし、ペンダントは一向に光ることなく、変化は全く見られなかった。

(;^ω^)「……何も起こらないお」

ブーンは息を呑んでその様子を見守っていたが、
ペンダントが発動しなかったのを見ると落胆の表情を浮かべた。
それでもショボンは、落ち込むわけでもなく冷静に口を再び開いた。

(´・ω・`)「……実はこれは僕の亡くなった母の形見なんだ。
       街が荒れた混乱の際に割れてしまってね。すまないが、もう一度やってくれないか?」

('、`*川「そうだったの……もう一度やってみるわ」

その事実を知ると、再び彼女は顔を下げ、目を閉じた。
今回はさっきよりも強く、心の底から皿が元通りになることを願った。

(;´・ω・)(;^ω^)『!?』

406 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:55:29.07 ID:dZbZxXIL0
支援

407 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:56:09.88 ID:8EfekdEx0
その瞬間、ペンダントから虹のような光が放出され目の前の皿を包んだ。
そして二つに分かれた皿は、すぐに一つになる。

('、`*川「あら……元に戻っちゃったわ」

彼女は、間の抜けたような声を上げて、元通りになった皿を眺めた。

(´・ω・`)「……成る程。これで大体予想が付いた」

シャボンも元に戻った皿に目をやりながら大きく頷いた。

(;^ω^)「どういうことですかお?」

(´・ω・`)「どうやら、そのペンダントは、彼女が望んだことを現実化する力があるんじゃないかな?
      但し、本気で心から祈らないといけない。
      君の傷を癒したり、僕に助けの声を届けたりした時のようにね」

(;^ω^)「……すごいですお」

ブーンは彼の説明を聞いて呟いた。
賞賛の言葉は、ペンダントの能力のみではなく、少ない情報でそれに気づいたショボンの聡明さにも向けられている。

('、`*川「おやまあ、そんな力があったなんてね」

( ^ω^)「!?……だったら、そのペンダントを使って、この世界を元に戻すことを祈ればいいんだお」

ブーンは自分の閃きを彼女に提案した。
ペンダントの能力は、『彼女の祈りの現実化』。
ならば、心から願いさえすればどんなことでも出来るはずだ。

408 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:57:05.10 ID:dZbZxXIL0
支援

409 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 02:57:19.20 ID:jWZd+44K0
支援

410 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 02:57:20.23 ID:ErefBeYR0
支援

411 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 02:58:08.03 ID:eQrNuCZuO
支援

412 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 02:58:13.41 ID:8EfekdEx0
('、`*川「あ……それもそうね」

彼女は、彼の提案に乗って再び祈りを捧げた。
今までよりもさらに深く、この世界の再生を望んだ。

(;´・ω・)(;^ω^)『……』

その様子を、二人は真剣に眺めた。
その間、彼らは無言であった。
彼女の祈りを妨げてはいけないと思ったからだ。

そして、『バーボンはハウス』には重々しい空気が流れる。

('、`*川「だめ……みたい」

だが、その後数分経っても世界に変化は無かった。
彼女は諦めたように溜息をつく。

(´・ω・`)「恐らく、できることにも限界があるようだね。
      ペニサスさんはペンダントの力を使う度に疲労しているようだ。
      その願いを叶えるには貴方の精神力に比べて大きすぎる。
      つまりMP1の状態でミナデインを使おうとするようなものだ」

('、`*川「その例えの方が分かりにくいけど……把握したわ」

彼女は残念そうな表情を浮かべた。
しかし、その横で更に暗い表情をしているブーンの姿があった。

(;´ω`)「はあ……」

413 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 02:58:22.36 ID:3d37XFe6O
支援

414 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 02:59:18.84 ID:dZbZxXIL0
支援

415 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:00:06.77 ID:8EfekdEx0
('、`;川「どうしたの? ブーンちゃん?」

彼女は彼の変化に気がつくと、すぐに優しく声を掛けた。

(;´ω`)「二人とも凄いんだお……ペニサスさんはペンダントが使えるし、
      ショボンさんは頭が良くて、『断駒』みたいな機械が造れるお。
      それに比べて僕ときたらなんにも役に立ってないお」

('、`;川「そんなことないわ。私だってそんなに大したことはできないし……」

(;´ω`)「ペニサスさんは街で怪我している人を沢山治していますお。
      ……僕はその後ろでオロオロしていただけですお」

言葉を交わすごとに、彼は落ち込んでいくようであった。
しかし、彼女は彼を励まそうとさらに続ける。

('、`;川「……それに屍に襲われた時、あんなに必死になって私を守ってくれたじゃない」

(;´ω`)「……でも、僕は結局屍を倒してないですお。
      最終的に助けてくれたのはショボンさんですお」

('、`;川「あ……」

その言葉はブーンにとって逆効果であった。
彼の周囲だけ、暗雲が立ち込めたように影が覆っているようだ。

「少年よ元気がないようだな……そんな時には筋トレだッ!!」

その時、店の扉の奥から『奴』の声が聞こえてきた。

416 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 03:00:34.21 ID:3d37XFe6O
しへん

417 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:00:57.76 ID:dZbZxXIL0
支援

418 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:01:08.84 ID:jWZd+44K0
空気読まない奴きたwwwwwwwwwww

419 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:01:38.21 ID:8EfekdEx0

 γ'⌒ヽ       .                   γ'⌒ヽ
 ,i    ii     ____     (`・ω・´)      ___ i    ii 
 | (0) .|i===iuuσ======〃`ヽ 〈=====iっuiヾ=))  |i
. |     |i . ゝ   iγ´⌒´-−ヾvーヽ⌒ヽ/ ノ. |     |i
  ゝ、__ノ . /   | ⌒  ィ    `i´  ); `| ヽ、.ゝ、__ノ
       i   リ  , ノ^ 、___¥__人 i   i
       i     ,,,,ノ爻\_ _人 ノr;^ヽ   リ
        `ー´~   \ヘ、,, __,+、__rノ  .`ー´
                )ゝ、__,+、_アノ
             .  /==┬─┬〈
               |  、|   |, |
              /   :|   |: |
              レ   :|   | リ
              /   ノ|__| |
              | ,,  ソ  ヽ  )
             .,ゝ   )  イ ヽ ノ
             y `レl   〈´  リ
             /   ノ   |   |
             l  /    l;;  |
             〉 〈      〉  |
            /  ::|    (_ヽ \、
           (。mnノ      `ヽnm

    「少年よ、筋肉を抱けッ!! byマッスル・クラーク」

420 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:01:53.81 ID:eQrNuCZuO
支援

421 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:01:57.75 ID:ErefBeYR0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

422 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:03:19.11 ID:8EfekdEx0
( ゚д゚ 川( ゚д゚ )『……』
(※注:ブーンとペニサスです)

それはシャキンであった。
百キロ超のバーベルを携えて、彼は『バーボンハウス』に現れたのだ。
もはや彼の存在は空気を読めないキャラナンバーワンの地位を築くほど、濃厚な存在だった。

(*´・ω・)「……うほっ、いい筋肉。……ゴクッ」

しかし、ショボンだけは生唾を飲み込み、彼の神々しい姿に釘付けになっていた(性的な意味で)。

(`・ω・´)「やあ、マスター。この店は開店中かい?」

シャキンは、そのガチムチとした肉体を見せつけながら、ショボンの元へと近づいていく。

(*´・ω・)「ああ、ミスター。この店はガチムチ兄貴を大いに歓迎するよ」

ショボンのジュニアはカウンターの陰でエレクチオンしていた。

(`・ω・´)「それはよかった……皆、入ってきたまえ」

『オッス!!』

その掛け声と共に、扉の奥から次々と小麦色の肌をした百人ものマッチョ達が押し寄せてくる。
彼らは一瞬にして、店内を暑苦しい空気に変えてゆく。
そしてあっという間に汗臭い熱気が店一杯に充満してしまった。

423 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:04:38.21 ID:ErefBeYR0
ショボンはハーレム状態だなw

424 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:05:29.55 ID:8EfekdEx0
('A`)「いよう、ショボン。 久しぶりだな」

(*´・ω・)「……これは珍しい。ドクオじゃないか。
       どうしたんだい? 僕好みの豊満な体になって。ハアハア」

('A`;)「いや、別にお前を喜ばせたいわけではないぞ。……なぜか背筋が寒くなってきた」

そして、その中から一人の男が、ショボンに近づいていた。
お互い見知ったように言葉を交わした。

(;^ω^)「ショボン……さん? このマッチョなお方は誰ですかお?」

ブーンは混沌とした空気の中、恐る恐る聞いた。
その表情から察するに、かなり引いているようである。

(´・ω・`)「ああ、彼は『悪の組織』の『しっと団』首領、ドクオだ」

('A`)「いや、『しっと団』はもう解散した。
   今はそこにいらっしゃる、ゴッド・オブ・マッスル、
   もとい筋肉神さまの元で『筋肉教』教祖補佐官をやっている」

(´・ω・`)「……それは素晴らしい組織だね。一体どんな活動をしているんだい?」

('A`)「俺達は『人類補完計画〜マッスル・バージョン〜』を目的として活動している。
    簡単にいえば人類総マッチョ化だ。今、布教活動の一環としてこの付近を回っていたんだ」

(*´・ω・)「ハアハア……それは素晴らしい計画だ。決めたよ……僕は心から援助するよ」

('A`;)「いや……お前はいい。おぞましい事になりそうだし……」

425 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:05:48.32 ID:jWZd+44K0
暑苦しいわ!!!1!

426 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:07:09.90 ID:8EfekdEx0
('∀`;川「これは夢よね……夢に決まってるわ。
     ピンクの河童が追いかけてくるわ……うふふふふふ」

(;^ω^)「ちょっwwwペニサスさん!? しっかり気を保つんだお!!」

(*`・ω・)「……今日も私の大腿二頭筋は、美しく脈打っているようだ(うっとり」

彼等の出現によって、『バーボンハウス』は相当カオスな状態になってしまった。
もはやまともな人間はブーンしか居ない。

(´・ω・`)「で……どうしてここに? 布教だけが目的じゃないだろう?」

一通り落ち着いた所で、ショボンはプロテインの入ったカップを皆に差し出すと、ドクオに『バーボンハウス』に来た目的を聞いた。

('A`)「ああ、『J』のことでちょっとな。奴は最近ここに来ていないのか?」

(´・ω・`)「……『J』か。彼は3日前に出て行ったきり帰ってこないよ」

('A`)「……やはり、な」

(´・ω・`)「なにか事情を知っているようだね。詳しく聞かせてくれないか?」

('A`)「実は――」

ドクオは、『J』が『筋肉教』本部から出て行くまでの顛末をショボンに話した。

(´・ω・`)「そういうことだったのか……すまない。
       彼に代わって礼を言うよ。で、彼を探すのかい?」

427 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:07:12.74 ID:ErefBeYR0
素晴らしい・・・www

428 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:07:18.53 ID:dZbZxXIL0
ハアハア

429 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 03:08:44.30 ID:AaRf9VXlO
深夜だもんな

430 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:08:51.26 ID:8EfekdEx0
('A`*)「べっ、別に奴を心配しているわけではないからなっ!!
    ただ、また奴をぶん殴りたくなっただけだからなっ!!」

ドクオはツンデ(ry

(`・ω・´)「やれやれ、君の筋肉はそう言ってないんだが……
      しかし、ナイスマッスルな彼をあのままにしておくには惜しくてね。
      我々総出で捜索しているんだが、全く見つからないんだ」

(;^ω^)「それでこんな夜遅くまで……でも、屍に襲われなかったんですかお?」

(`・ω・´)「ん? 君は? ……脂肪が多いようだ。もっと筋トレをしたほうがいい。
      ちなみに屍とは、あの腐った筋肉をした者達のことかい?
      それなら、私が直々に筋トレを施したら、ハードトレーニングに耐えられずに崩れてしまったよ」

(;^ω^)(……こんな変な人ですら屍を……僕って一体……)

ブーンはそれを聞くとさらに凹んだ。

(´・ω・`)「とりあえず夜も遅いから君達もここに泊まっていくといい……フヒヒヒ」

ショボンはそんな中、彼は『筋肉教』のメンバーに対して提案した。
しかし、それは厚意などではなく、彼の欲望から出たものであった。

(;^ω^)('、`;川(大丈夫かお(かしら)……)

こうして二人の不安をよそに、バーボンハウスの夜は更けていった。

431 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:10:15.10 ID:eQrNuCZuO
うほっ!いい筋肉!

432 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:11:12.79 ID:8EfekdEx0
一方その頃、『J』は夜の街を彷徨っていた。
傷口の痛みに耐えながらも、ゆっくりと歩く彼の足取りは重い。
  _
( ゚∀゚)「ッ……痛てえ」

『筋肉教』本部から飛び出した彼だったが、特別行く当てがあった訳ではなかった。
ただ、彼は純粋に一人になりたかったのだ。
  _
( ゚∀゚)「俺は……一体何がしたいんだ……」

彼は迷っていた。
己の目的が分からなくなっていた。
彼は、クーの死以来、絶え間なく屍を狩り続けた。
それは、純粋に彼女の復讐のためであったはずだ。

だが、彼女は再び彼の前に現れた。
彼が憎んでいた屍と化して。
そして、彼女は彼を喰らうことを望んだ。
  _
( ゚∀゚)「……もう、どうでも良くなっちまった」

彼は小さく呟くと、そのまま地面に力無く倒れこんだ。
空を見上げてみると、雲は晴れ、中天には月が覗いていた。
常に暗雲に覆われているこの世界では珍しいことである。
  _
( -∀-)「……もう、疲れた」

そして、彼は目を瞑る。
静かだった。
物音一つ無い静寂は、彼に心地よさを与えていた。

433 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:12:10.77 ID:dZbZxXIL0
支援

434 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:13:03.64 ID:jWZd+44K0
支援

435 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:13:05.03 ID:8EfekdEx0
「キャアアアアアアアアアアッ!!!!」

しかし、それは突然の悲鳴によって掻き消された。
   _
Σ(;゚∀゚)「うおっ!?」

彼は体を震わせて起き上がった。
その反動で傷口に激痛が響く。
  _
(;゚∀゚)「……んだよ……人が気持ちよく寝てるってのに」

「キャアアアアアアアアアアッ!! たすけて!!」

その声の細さから、声の主は若い、いや幼い子供の声であることが分かった。
その必死な様子から、誰かに助けを乞う様子が伺えた。
しかし、『J』は落ち着き払っていた。
  _
(;゚∀゚)「強盗か、屍か? 俺には関係ねえよ」

何者に襲われているか分からなかったが、彼は無関心を装っていた。
夜になれば、ならず者や屍達に一般人が襲われることは珍しくない。
それを知っていて、彼は敢えてその場から動こうとしなかった。

「たすけて!! だれか!! だれかッ!!!!」
  _
(;゚∀゚)「五月蝿えな……不幸だったな、こんな夜に出歩くなんてよ。
     だが、俺は助けてやらねえぞ……」

だが、助けを呼ぶ声は一向に止まなかった。
彼はそれに耐えられないのか、渋い表情を露わにする。

436 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:13:33.55 ID:dZbZxXIL0
支援

437 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 03:14:31.50 ID:B007hQLmO
たしかおばあちゃんの旦那はシャキンだったようなw

438 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:14:48.13 ID:eQrNuCZuO
支援

439 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:15:27.15 ID:8EfekdEx0
「キャアアアアアアアアアアッ!!!!」
  _
(;゚∀゚)「……」
  _
(;゚∀゚)「ああッ!! 畜生がッ!!」

我慢の限界を超えたのか、彼はようやく飛び跳ねるように立ち上がった。
そして、すぐさま声のする方向へと急いで駆け出す。
  _
(;゚∀゚)「くそっ!! なんてこった……正義の味方は廃業したってのによ」

彼は何とも言えない複雑な気分に襲われていた。
正直な所、彼はもう戦うことを放棄していた。
それでも、何故か自分の傷ついた体を動かさずにはいられなかった。

そんな自身の姿を省みて、彼は諦めたように苦笑する。
しかし、決して悪い気分ではなかった。
現に、腹部に痛みが襲っても走ることを一向に止めなかった。

もしかしたら、彼の身体の奥深くに眠っていた、
――否、彼が無理矢理に押し込んでしまった、正義を愛する熱い血がそうさせたのかも知れない。
  _
(;゚∀゚)「ここか……」

『J』は声が聞こえてきた場所の目前で立ち尽くした。

それは、小さなドーム状の民家だった。
壁には大小の亀裂が所々に入り、随分と荒れ果てた様子である。
人が実際に住んでいるのかは定かではなかったが、事実、彼の耳にはこの中から声が聞こえている。

440 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:16:10.88 ID:dZbZxXIL0
支援

441 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:16:48.06 ID:jWZd+44K0
支援

442 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:17:38.66 ID:8EfekdEx0
「いやああああああああああッ!!!!」
  _
(;゚∀゚)「ちっ……」

中からは涙声の混じった割れんばかりの叫びが響いて来る。
彼はそれを確認すると、小さく舌打ちをし、扉を思い切り蹴破って中へと入っていった。
  _
(;゚∀゚)「……奥からだな」

玄関から屋内を伺うも、彼の居た位置からは人影は確認できなかった。
そうしている内にも、向こう側からは幼い子供の声が響いてくる。
彼は瞬時に判断すると、そのまま奥の部屋に向かって駆け出していった。

从;∀;ノ!リ「いやあああああ!! 来ちゃ嫌なのじゃ!!」

(;;;;。_ゝ゚)「フヒ……ヒヒヒヒヒヒ」

(゚<_。;;;;;)「グヒ……ヒヒヒヒヒヒ」
  _
(;゚∀゚)「うわあ……」

彼が奥の部屋で目の当たりにしたのは、二体の屍が、十歳にも届かない幼女に襲い掛からんと迫る姿だった。
しかし屍達は他のそれとは違い、酷く下劣な声を上げて彼女に近づいていた。
その様子は、彼女を餌と見ているというよりも、もっと別の、おぞましいことの対象として見ているようである。

――そして、彼は確信した。
  _
(;゚∀゚)(ああ……コイツ等、屍になっても変態だ。……馬鹿は死んでも直らないんだな)

彼の中にも流れる変態の血が、この屍達が変態だということを瞬時に感じ取らせていた。

443 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:18:39.28 ID:dZbZxXIL0
近親相姦か支援

444 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:19:17.39 ID:jWZd+44K0
なんと。

445 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:19:20.27 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「ともかく、何をやろうとしているかは想像がつくが……
     未来あるおっぱいの源を汚すわけにはいかねえッ!!
     同じ変態として俺が退治してやんよ!!」

そして、彼は二匹に向かって駆け出した。
  _
(♯゚∀゚)「喰らえッ!! 『ROP』(ロケット・おっぱい・パンチ)!!」

(;;;;。_ゝ゚)「グッ……ぐひー!!」
  _
(♯゚∀゚)「テメエもだッ!! 『BOK』(ボイン・おっぱい・キック)!!」

(゚<_。;;;;;)「ブッ……ぶひー!!」

一瞬にして、二体の屍達は壁を通り抜けて吹き飛んでゆく。
そして、彼は素早く幼女の元へと駆け寄った。
  _
( ゚∀゚)「よお、お嬢ちゃん。怪我はねえか?」

从;∀;ノ!リ「うええええええん!! 怖かったのじゃ!!」

幼女は彼を見ると直ぐに、彼の脚に顔を埋めて泣きじゃくった。
見たところ怪我は無いようであったが、よほど怖かったのであろうか、彼の脚を捕まえて離そうとはしなかった。

(;;;;。_ゝ゚)「……グ……グギギギ」

(゚<_。;;;;;)「……ガ……グガガガ」

しかし、二体の屍達は彼の攻撃に堪えていなかったのか、瓦礫を押し退けて、なおも立ち上がる。

446 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:19:33.90 ID:eQrNuCZuO
支援

447 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:20:21.37 ID:dZbZxXIL0
支援

448 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:21:01.58 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「ちっ……変態とは言え、やはり屍だな。……完全に殺さないと直ぐに立ち上がっちまう」

平然とした様子の屍達を確認すると、彼は再び舌打ちをした。
身体を完全に破壊しない限り、彼らは腕だけになっても動きを止めない。
そう判断するや否や、彼は左腕を前に差し出す。

しかし、止めを刺そうとした彼に幼女の衝撃的な言葉が飛び込んでくる。

从;∀;ノ!リ「ちっちゃいあにじゃに、おおきいあにじゃ!! もうやめるんじゃ!!」
  _
(;゚∀゚)「ッ!? ……んだと?」

彼は発動しようとした左腕の動きを止める。
  _
(;゚∀゚)「おいッ!! コイツ等、お前の兄貴なのかッ!?」

彼は、彼女の口から出た事実を確かめようと問い詰める。

从;∀;ノ!リ「……ぐすっ……そうなのじゃ。
       いきかえったとおもったら……きゅうに……おそってきて……ううっ……」

彼女は涙声で答えた。
  _
(;゚∀゚)「マジかよ……」

彼はその言葉と共に、力が抜けたように左腕を下げた。

449 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:21:10.19 ID:jWZd+44K0
支援

450 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:21:48.42 ID:dZbZxXIL0
支援

451 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:22:48.75 ID:8EfekdEx0
彼は彼女の苦しい思いを痛いほど理解していた。
自分の大切だった人間が、突然、屍となり自分の前に姿を現す。
屈強な彼ですらそれに動揺したのだ。
彼自身よりもずっと幼い彼女にとって、それは更に辛いことであろうことは容易に想像できた。

そう考えると、やりきれない思いに駆られ、止めを刺すことが躊躇われた。

(;;;;。_ゝ゚)「グギャアアアアアッ!!!!」

(゚<_。;;;;;)「グガアアアアアアッ!!!!」

そんな混乱の最中、彼の思いも知らず、二体の屍は容赦なくその牙を向けこちらに駆け出してくる。
  _
(;゚∀゚)「……ええいッ!! くそったれッ!!」

彼は歯噛みした後、脚に纏わり付く幼女を引き剥がすと、自分の背後に立たせて構えを取った。

(;;;;。_ゝ゚)「グギャアアアアアッ!!!!」

始めに向かってきたのは、背が大きい方の屍だった。
右方向から、目にも止まらぬ速さで飛び掛ってきた屍は、爪を伸ばすと、そのまま彼の腹を抉るように突き出してくる。
  _
(;゚∀゚)「うおおおおおおッ!!!!」

彼は咆哮を上げ、その突撃に合わせるかのように右拳を繰り出す。
同時に腰を横に捻り一撃をかわすと、そのまま突き上げる形で拳撃を顎に見舞った。
カウンターの要領で放った見事な一撃だった。

(゚<_。;;;;;)「グガアアアアアアッ!!!!」

452 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 03:23:28.35 ID:AaRf9VXlO
鼻炎

453 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:23:45.52 ID:dZbZxXIL0
支援

454 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:24:11.21 ID:jWZd+44K0
支援

455 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:24:32.91 ID:8EfekdEx0
突如、彼の背後から残った方の屍が尖った牙を突き立てて襲い掛かる。
  _
(;゚∀゚)「まだまだああああッ!!!!」

彼はそれを読んでいたのか、刹那の反応で反対方向に構え直した。
待っていたかのように左腕を顔面の前に覆うようにして、屍に噛ませる。
そして、直ぐに左腕を大きく伸ばし屍の身体を牙ごと上に持って行くと、がら空きになった胴体に向かって右の正拳を見舞った。

(;;;;。_ゝ゚)「グギッ!!!!」

(゚<_。;;;;;)「グガッ!!!!」

それでも、二体は怯まない。
体勢を立て直すと、再び牙と爪を伸ばし向かってくる。
  _
(;゚∀゚)「畜生ッ!!!!」

『J』は、次々と繰り出される屍の攻撃を、払い、往なし、受ける。
何度も左腕を使おうと本能的に身体が動くが、必死でそれを理性で押さえつけた。
今は、彼の左腕は防御の為だけに使われている。

从;∀;ノ!リ「……ううっ」

傍らで、彼女は不安げに目の前の激闘を見守っていた。
彼女が一つの攻防を見た瞬間、彼等は次の攻防へと移っている。
まさに目にも止まらぬ速さで、一人と二匹は消耗戦を繰り広げていた。
  _
(;゚∀゚)「……ハアッ……ハアッ」

しかし、彼は限界が近づいていた。

456 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:24:59.36 ID:dZbZxXIL0
支援

457 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:25:54.54 ID:jWZd+44K0
支援

458 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:26:26.78 ID:8EfekdEx0
時間が経てば経つほど、彼の体力は一方的に削られていく。
対して、屍達の方は全く堪えていないようで、その勢いは変わらない。
彼は決め手に欠いていたのだ。
屍達の動きを止める方法、それは身体の破壊に他ならない。
ただ、通常攻撃ではどうしてもそれは出来ない。
それが可能なのは彼の左腕だけであった。
  _
(;゚∀゚)(やべえ……腹が……疼きやがる)

その上、彼には腹部の負傷という爆弾を抱えていた。
彼の体力を奪っていく大きな原因だ。
そして、それは彼に大きな隙を与えることになってしまう。
  _
(;゚∀゚)「……ぐあっ!?」

不意に、彼の傷口に激痛が疾った。
それに伴って、彼の動きは一瞬止まってしまう。

(;;;;。_ゝ゚)「グギャアアアアアッ!!!!」

その隙を突くかのように、屍の片割れの巨爪が眉間に飛んで来る。
  _
(;゚∀゚)「くそったれ!!!!」

彼は咄嗟に左腕を振り上げ、その軌道を逸らした。
左米噛みに一筋の傷を作るも、直撃だけは免れた。
屍は彼の左方に前のめりにバランスを崩し、転げようとする。

从;∀;ノ!リ「!! キャアアアアッ!!」

459 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:26:29.93 ID:eQrNuCZuO
支援

460 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:26:51.96 ID:dZbZxXIL0
支援

461 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:28:01.38 ID:ErefBeYR0
wktk

462 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:28:14.11 ID:8EfekdEx0
しかし、往なした方向が悪かった。
その直線上には、彼女の姿があったのだ。
行き場を失った爪は、そのまま彼女に向かっていく。
  _
(;゚∀゚)「しまっt――」

彼はそれに気付くも、間に割って守る余裕は無い。
屍の爪は彼女の喉元を切り裂かんと、数センチ前まで伸ばされる。



(;;;;。_ゝ゚)「ギ――」

だが、彼女が貫かれることはなかった。
彼は反射的に、屍の頭を弾くように左腕で飛ばしたのだ。
屍の頭部は、ア、と言葉を続けようとしたが、完全に言い切らないままにそのまま床に転がった。

(゚<_。;;;;;)「グガアアアアアアッ!!!!」

片割れの動きが止まる寸前に、もう一方の屍も彼に向かって牙を立て、背中から齧り付こうとする。

(゚<_。;;;;;)「グ――」

その牙も同様に、標的を捉えることはなかった。
  _
(; ∀ )「ッ!!」

彼も同時に裏拳を放っていた。
その一撃はその屍の頭部を砕く結果となる。
残った屍もまた、言葉を発することなく崩れ去ってしまった。

463 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:28:48.47 ID:jWZd+44K0
支援

464 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:28:54.98 ID:dZbZxXIL0
支援


465 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:29:57.55 ID:8EfekdEx0
从;∀;ノ!リ「ううっ……あにじゃ……」
  _
(;゚∀゚)「……」

彼女は、舞い上がる炎の中で涙を溢していた。
しかし先ほどの叫びとは違い、弱く、か細い声で泣いていた。
彼はそんな彼女に掛ける言葉が見つからず、その様子を眺めることしか出来ずにいた。

彼は、倒された屍達を廃材と共に焼くことにした。
頭部を破壊しても動き出す可能性が充分にあったからだ。
それは、彼にとっても辛い選択である。
  _
(;゚∀゚)「……なあ」

从;∀;ノ!リ「ううっ……なんじゃ?」

彼は何かを決心したのか、泣きじゃくる彼女の肩を叩き声を掛けた。
  _
(;゚∀゚)「本当にすまなかった。俺も奴らを……いや、お前の兄貴を殺したくはなかった。
     だが、ああするより仕方なかったんだ。でなければ、お前はあの二人に殺されてしまっていた」

从;∀;ノ!リ「……ぐすっ……」
  _
(;゚∀゚)「だが、大好きだったやつを……大事な肉親を……俺はこの手で殺してしまった。
     さぞかし、お前は俺の事を恨んでいるだろうな」

大切な人間を――もしそれが屍であったとしても、彼は結果的にその手にかけてしまったのだ。
その辛さを彼は誰よりも分かっているつもりである。
だから、彼は心の底から彼女に謝罪したのだ。

466 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:30:28.23 ID:eQrNuCZuO
支援

467 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:31:11.12 ID:ErefBeYR0
支援

468 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:31:15.52 ID:jWZd+44K0
支援

469 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:31:20.34 ID:dZbZxXIL0
支援

470 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:32:11.39 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「だから、俺のことを煮るなり焼くなり、それで気がすまなかったら……
    殺されたって文句は言わないさ。お前が好きなようにしてくれ」

そう言いきると彼は地面に胡座をかいて、目を閉じ、座り込んだ。

从;∀;ノ!リ「……」
  _
(;-∀-)「さあ、どうにでもしてくれッ!!」

彼は、完全に覚悟を決めて拳を握り締めた。

从;∀;ノ!リ「……こ……こ」
  _
(;-∀-)「……へ?」

しかし、彼の想像とは違ったことが彼の身に降りかかった。
頭を優しく掌でなぞるような感触だった。
殴られるか、もしくは切り刻まれるかを覚悟していた彼にとって、それは意外なものであった。
  _
(;-∀゚)「なにを……」

彼はそれに驚き、思わず瞼を開いた。

从;∀;ノ!リ「いいこ……いいこ……」
  _
(;゚∀゚)「ちょ……おい……何やってるんだよ?」

彼の目に浮かんだのは、彼女が必死に涙を堪えて彼の頭を撫でている姿だった。
その表情は、悲しみを押し殺し無理に笑顔を作っているような、そんな不自然なものに見えた。

471 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:32:50.20 ID:dZbZxXIL0
支援

472 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:33:52.35 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「俺は、お前の兄貴を殺したんだぞ?
    それなのに……なんで俺の頭なんて撫でているんだよ!!」

从;∀;ノ!リ「……って……じゃが……」
  _
(;゚∀゚)「……えっ?」

それに対して、彼女は声を振り絞るように答える。

从;∀;ノ!リ「だって……いつもあにじゃが……
       えらいことをしたら……そのひとをわらって……ほめてやれ……って」
  _
(;゚∀゚)「は? 俺は、お前の兄貴を……」

しかし、彼の言葉を遮るように彼女は続ける。

从;∀;ノ!リ「……あれは……あにじゃではないのじゃ……
       あんなの……あにじゃではない……あにじゃは……もっとやさしいのじゃ」
  _
(;゚∀゚)「……」

彼は固唾を飲んで、黙って彼女の言葉を聞き届けた。
ひどく稚拙で、たどたどしい言葉だったが、彼はそれでも無言で聞いていた。

从;∀;ノ!リ「……あにじゃが……わるいことをしてたから……
       ははじゃみたいに……とめなくちゃ……いけなかったのじゃ……
       でも……ははじゃもいないから……かわりに……おじちゃんが……」
  _
(;゚∀゚)「……もういい」

473 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:33:58.50 ID:jWZd+44K0
妹者……

474 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 03:34:12.29 ID:sY90N9NnO
支援するよ

475 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:35:07.11 ID:eQrNuCZuO
支援

476 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:35:33.77 ID:8EfekdEx0
今度は逆に彼が彼女の言葉を遮り、そして、言った。
  _
(;゚∀゚)「もういいんだ……これ以上我慢する必要はねえッ!!
    馬鹿野郎……こんなちっこいのに……何でこんなにしっかりしてるんだよ!!」

彼は、それと同時に、彼女をその腕でしっかりと抱きかかえた。
大きく受け止めるように、そっと優しく、力強く抱きしめた。

从;∀;ノ!リ「う……」

从;∀;ノ!リ「うあああああああああああ!!! あにじゃあああああ!! 」

ずっと我慢していたのだろう。
彼の胸に顔を埋めると、彼女は何かが外れたかのように泣き出した。
泣きじゃくった。鼻水が流れることも気にしないで、心の底から泣いた。
そして、失った大切な者の名を叫んだ。腹の底から叫んだ。
  _
(;゚∀゚)「……」

彼はその全てを受け止めるかのように、じっとして動かなかった。
そして、彼女を励ますかのようにぽつり、と呟いた。
  _
(;゚∀゚)「……お前の兄貴も姉貴も……父ちゃんも母ちゃんも……すげえ人だったんだな。
    だって……こんなに強くて……優しい子に育ったんだもんな」

从;∀;ノ!リ「うあああああああああああ!!!」

彼女は暫くの間泣き続けた。
しかし、彼は彼女が泣き止むまで離れることはなかった。

477 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:36:30.74 ID:jWZd+44K0
涙目支援

478 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:36:39.01 ID:dZbZxXIL0
支援

479 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:37:43.14 ID:ErefBeYR0
妹者・・・・

480 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:37:44.99 ID:8EfekdEx0
从・∀・ノ!リ「おじちゃん、いってしまうのじゃ?」

日が昇りかけた時、彼女は泣き止んでいた。
彼女は腫れぼったくなった目をこすりながら、立ち去ろうとする彼に問いかける。
  _
( ゚∀゚)「まあな……俺にはやらなければいけないことが出来たんだ。
     俺も逃げてばかりいないで決着を付けなければいけない」

彼は空を見上げ、何かに思いを馳せるように、自らに言い聞かせるように言った。

从・∀・ノ!リ「そうか……おじちゃんも、いろいろたいへんなのじゃ」

彼女はその言葉を聞くと、溜息を大きくついてほんの少しばかり表情を暗くする。
  _
( ゚∀゚)「そんな顔すんなって……また危なくなったら直ぐに飛んできてやるさ」

彼は、そう言いながら彼女の頭を軽く撫でた。
彼女の艶の入った髪の毛はくしゃくしゃになった。

从・∀・ノ!リ「……ところで、おじちゃんのなまえはなんていうんじゃ?」

彼女は大きく首を振って乱れた髪の毛を元に戻すと、彼に尋ねた。

481 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:38:17.48 ID:dZbZxXIL0
支援

482 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:39:07.69 ID:eQrNuCZuO
支援

483 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:39:19.17 ID:jWZd+44K0
支援

484 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:39:22.44 ID:ZCgBTSEc0
SIEN

485 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:39:49.41 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「さっきから気になってたが……おじちゃんって呼ばれる歳なんだな」

三十の中程までに近づいていた彼にとって、その言葉はとても気になるものであった。
だが、それを頭の中で否定した後で、彼女の問いにこう答えた。
  _
( ゚∀゚)「 ……俺には名はない。……だが、代わりに――」

从・∀・ノ!リ「……わくわくてかてか」

そして、彼は一呼吸置いた後に続けた。


  _
( ゚∀゚)b「――『J』。正義の味方『J』とでも呼んでくれ」



こうしてこの日、義手の『英雄』、『J』は復活を遂げた。

それは珍しく空が澄んだ、太陽の眩しい日であった。


第五話 完

486 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:39:50.81 ID:ErefBeYR0
支援

487 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:40:40.88 ID:dZbZxXIL0
支援

488 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 03:40:42.61 ID:B007hQLmO
支援

489 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 03:40:43.40 ID:jWZd+44K0
支援

490 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:41:31.74 ID:8EfekdEx0
第六話 「集え勇者達よ」


――朝。
雲の隙間から漏れるように、空からは日差しが射していた。
常に雲に覆われたこの世界では稀な天気だった。

(´・ω・`)「で、屍の大量発生が最近深刻でね。何とか策を講じたい所なんだが」

朝食が終わると、店内に皆を集めてショボンは語り始めた。

(`・ω・´)「我々にも是非協力させて欲しい。
      これ以上腐った筋肉が増えるのを防がないといけないからね」

('A`)「俺も筋肉神さまの意見に賛成だ。というかどこまでも付いていく」

(*゚ー゚)「私もコーチとドクオさんに付いて行きます」

『オッス!! 我々も付いて行くッス!!』

('、`*川「……こんな見ず知らずの私に賛同してくれるなんて……本当に有難うございます」

(`・ω・´)「いやいや、私は単純に脂肪と、ドーピングでドロドロに腐ってしまった筋肉が許せないだけだ。
      それに紳士たるもの、レディに優しくなければ」

('A`)「そもそも、これは俺達の世界の問題だ。
    よその世界からわざわざ来て尽力してくれるなんて、むしろ礼を言いたいくらいだぜ」

彼等は口々に意見を述べた。皆の言葉には、それぞれに強固な意志が感じられる。

491 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 03:41:35.01 ID:sY90N9NnO
いいねいいね

492 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:43:18.89 ID:8EfekdEx0
('、`*川「あとは『J』さんも居てくれたらねえ……」

彼女は唯一姿の無い『英雄』の存在を思い出して、溜息をついた。
彼が居てくれたらかなりの戦力になるものの、今も依然その行方は解らない。

('A`♯)「……いいんですよ。奴は今じゃ只の腑抜けだ。居ても足手纏いになるだけだ」

('、`;川「……はあ」

『J』の名前を聞いたとたん、ドクオの表情は一変して険しくなる。
その様子を彼女は黙って見つめて相槌を打つしかなかった。

(;´ω`)「……」

そんな中でブーンは独り、押し黙っていた。
その表情はどこか暗く、落ち込んでいるように見える。

('、`;川「……ブーンちゃん?」

(;´ω`)「……皆には戦う力があるんですお。でも僕は何にも出来ないですお」

('、`;川「……まただわ」

その様子を見て、彼女はすぐにその原因が分かった。

('、`*川「いいかい、ブーンちゃん?」

彼女は、ブーンに言った。
それはいつもとは違って少し棘のあるようにも聞こえた。

493 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 03:44:26.92 ID:AaRf9VXlO
支援

494 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:45:24.64 ID:8EfekdEx0
(;´ω`)「……なんですかお」

彼はそれに力なく答えた。

('、`♯川「しゃんとしなさい!! 返事は『はい』よ!!」

Σ(;゚ω゚)「ッ!! は、はいっ!!」

彼の態度に苛立ちを覚えたのか、彼女はきつい口調で言い放った。
普段の穏やかとはまさに正反対であるその態度に、彼は動揺し、ぴくりと身体を震わせすぐに返事をした。

('、`*川「……私の言うことを良く聞いて」

そして、彼女は彼の眼を凝視して静かに言った。
しかし、その眼差しから伺える芯の強さが、彼女の放つ言葉の一つ一つを重みのあるものに感じさせる。

(;^ω^)「……はいだお」

('、`*川「確かに貴方は……ショボンさんのように複雑な機械を造れるわけでも、
     『J』さんやシャキンさん、ドクオさんのように強い力を持っているわけでもないわ」

(;^ω^)「……」

ブーンはその一言一言を噛みしめるように、しっかりと聞いていた。

('、`*川「でもそれは、みんなが自分で出来ることをしっかりと果たしているだけなの」

(;^ω^)「自分に出来ること?」

495 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:46:28.71 ID:fmFiI527O
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1176486882/

496 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:47:13.72 ID:8EfekdEx0
('、`*川「そう。それは私だって同じことなの。
     むしろ私は特別な力をもっていない只のおばあちゃんよ。
     ペンダントだって、それは借り物の力に過ぎないわ。
     でもね、私は私なりに出来ることをしようと行動しているだけ。なにも特別なことではないのよ」

(;^ω^)「は、はあ」

彼女はさらに続ける。

('、`*川「それに貴方は貴方にしか出来ないことがあるはずよ。
     例えば、私達が屍に追われた時だって……
     貴方が私を引っ張ってくれなければ、私はショボンさんが来る前に死んじゃってたかもしれないわ。
     ……もし貴方が居なければ、私がこの場でこうして喋ることも出来なかったのよ」

(;^ω^)「……でも」

彼は何かを言おうとしたが、彼女は構わずに喋り続ける。

('、`*川「私が見ている限りでは、貴方はきちんと一生懸命自分が出来ることを果たそうとしている。
     大事なのは結果の大小ではないわ。
     ……確かに貴方をきちんと評価しない人がいるかもしれない。
     でも少なくともここに集まっている人たちは、貴方の頑張りを充分に認めているはずよ」

(;^ω^)「……」

その勢いに、とうとう彼は言葉を返すことが出来なくなっていた。

497 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:47:29.18 ID:dZbZxXIL0
支援

498 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:48:23.90 ID:eQrNuCZuO
支援

499 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 03:48:46.84 ID:sY90N9NnO
では支援を

500 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:49:20.30 ID:8EfekdEx0
('、`*川「だから、もっと自分に自信を持ちなさい。
     貴方が、『自分に出来ること』を見つけて精一杯やれば、いつか胸を張ることができるようになるから」

彼女は最後に優しく言った。
気がつけば、彼女の表情にはいつも通りの微笑みが戻っている。

( ^ω^)「……わかりましたお。
      まだ、僕ができることはわかんないですけど……全力で頑張ってみますお!!」

彼女の言葉が終わると、彼の表情にも同様に明るさが戻っていた。

('、`*川「それでいいのよ。それでこそいつものブーンちゃんだわ。
     ……あと、敬語は必要ないわ。おばあちゃんって気軽に呼んで頂戴」

( //ω/)「そんな……恥ずかしいですお」

そして、いつものようにそう付け加えた。
とは言え、やはり恥ずかしいのか彼は一向に敬語を崩すことは無かった。
その二人のやりとりを黙って見守っていた周囲の者は、彼の赤くなった表情を見ると、一斉に笑い声を上げる。



501 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:49:49.86 ID:dZbZxXIL0
支援

502 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 03:50:38.50 ID:AaRf9VXlO
支援

503 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:51:10.79 ID:8EfekdEx0
そのふいんき(ryを壊すかのように、突然店内に蒼い光と共に雷鳴が響き渡った。

今まで朗らかだった空気は一変して、水を打ったように静まり返る。
気がつけば久しぶりに出ていた太陽の影はすっかり消え去り、店の外は限りない暗闇に包まれつつあった。

(´・ω・`)「これは……一雨来そうだね」

ショボンはハの字に垂れ下がった眉を、ピクリと動かして呟いた。
そんな中で、突然しぃは思い出したように声を上げる。

(;*゚ー゚)「あ、あの……本部にフンドシが干しっぱなしなのを、私すっかり忘れてました。
     雨が降るなら取り込んでしまわないと……」

('A`)「大切なトレードマークのフンドシが……それはマズいな。
   俺も一緒に手伝うとしよう。……筋肉神さま宜しいでしょうか?」

(`・ω・´)「うむ。是非頼んだよ。我々ボディビルダーにとっては、筋肉と命の次に大切なものだからね」

(;^ω^)(それって……そんなに大事なのかお?)

ブーンの疑問をよそに、二人はすぐに『バーボンハウス』から出て行ってしまった。

('A`;)(;*゚ー゚)「……」

しかし、数秒も経たない内に彼らは再び店内に入ってきた。
汗をかいているのか、雨に濡れたのか分からなかったが、二人の美しい筋肉の身体はびしょ濡れになっている。
さらにその筋肉に呼応するように、二人の表情は固い。

(´・ω・`)「……どうしたんだい? 随分早いお帰りだね?
      もう降って来たのかな。良かったら傘を貸そうか?」

504 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:52:24.88 ID:dZbZxXIL0
支援

505 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 03:52:24.79 ID:eQrNuCZuO
支援

506 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:53:10.33 ID:ErefBeYR0
支援

507 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 03:53:43.65 ID:AaRf9VXlO
四円

508 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:53:57.34 ID:8EfekdEx0
二人がショボンの言葉を返すことは無かった。
その代わりに次の瞬間、彼の耳に飛び込んできた音によって状況を悟ったのだ。

『グアアアアアアッ!!!!』

雷鳴にも劣らないほどの遠吠えであった。
その声は、その場に居た者全てにとって聞き覚えのあるものであった。

(´・ω・`)「……ッ!! まさか、こんな時間に?」

只ならぬ気配を外に感じると、店内に居た者は次々と外へと飛び出した。

(;^ω^)「……嘘、だお?」

('、`;川「まさか……こんなに存在していたなんて」

(;`・ω・)「まったく……おぞましいね……」

外の景色を見た三人は、口々に思ったことを吐き出していった。
いや、それしか出来なかったのだ。
何故ならば、彼らは今までにこのような光景を、目の当たりにしたはずが無かったからである。

例えるならば、常世に現れた地獄であった。

全員の眼に映ったもの――
それは、この世界の絶望の温床であり、この世界の人間の宿敵であり、この世界の終末の起源であった。

『グアアアアアアアアアッ……』

――それは『バーボンハウス』を囲む、千にも迫る数の、屍の群であった。

509 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:54:51.62 ID:dZbZxXIL0
支援

510 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:56:36.09 ID:8EfekdEx0
(;´・ω・)「ここまで屍化が進んでいたとはね……」

('A`;)「ああ。ここまで胸糞悪い光景は初めてだ」

(;*゚ー゚)「でも、ここまで多かったら……逃げられませんよね」

蒼雷を反射して、屍達の眼は赤く輝いていた。
瓦礫と化した街の残骸の上では、無数に光の点が宙に浮かんでいる。
そして、生暖かい風が腐臭を運んできた。

('、`;川「ええ。この数では……」

(;^ω^)「戦うしか……ないですお」

(;`・ω・)「……うむ。だが、丁度いい機会だ。是非、直々に鍛え直そうではないか」

まさに圧巻であった。
幾千もの屍達は彼等の新鮮な血肉を喰らわんと、その白い爪を、鋭い牙を剥き出しにしている。

割れたアスファルトに一滴の水粒がぽとり、と落ちた。

それが闘いの始まりだった。

『グアアアアアアアアッ!!!!』

肉食獣の唸りにも似た音を発しながら、屍達は一斉に迫ってきたのだ。
前から、後から、右から、左から、大群は押し寄せるように駆け出してくる。

511 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 03:57:06.72 ID:ErefBeYR0
wktk

512 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 03:57:47.47 ID:dZbZxXIL0
支援

513 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 03:58:52.10 ID:8EfekdEx0
('A`;)「円陣だッ!! ペニサスさんとブーンを中心に円陣を組めッ!!」

ドクオはいち早く、周りに居た者に指令を出した。
かつて『悪の組織』を束ねていた彼の判断は迅速なものだった。

『オッス!!』

掛け声と共に、百人もの筋肉を纏った戦士達は円状に二人を守るようにして並ぶ。

(´・ω・`)「『断駒』ッ!! 来いッ!!」

次にショボンが空中に向かって叫んだ。
同時に、蜘蛛状の八脚歩行戦車が『バーボンハウス』の屋根を飛び越して彼の前へと降り立つ。
彼は素早く戦車の上に登ると、球体上部の乗降口から内部へと入っていく。

(`・ω・´)「では、レッスンタイムを始めようか」

屍の群に向かって先陣を切ったのはシャキンだった。
彼は時速百キロの速度を誇る脚力で、地を割りながら駆け抜けてゆく。

<ヽ:::。Д:::゚)「ギャアアアアアッ!!!!」

彼の豊満な肉体を切り裂かんと、数十の屍達が刃のように鋭い爪牙を立てて襲い掛かる。

(`・ω・´)「必殺ッ!! 『筋肉旋風撃』ッ!!」

彼は両腕を大きく横に広げ、そのまま群に突っ切った。
そして、地面に大穴を空けるほど力強く跳躍し、空中で独楽のように回転を始める。

514 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:00:17.19 ID:eQrNuCZuO
支援

515 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:00:23.18 ID:ErefBeYR0
支援

516 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 04:00:25.53 ID:dZbZxXIL0
支援

517 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:00:35.08 ID:8EfekdEx0
<ヽ:::。Д:::゚)「ギ――」

彼の肉体は小麦色の渦と化して、次々と屍達を薙ぎ倒す。
屍達は抵抗する間も無く次々と巻き込まれ、吹き飛ばされていく。

('A`)「我々も続くぞしぃちゃんッ!!」

(*゚ー゚)「はいっ!! ドクオさんッ!!」

そう言うとドクオは地面に仰向けになり、頭の横に両腕に通す形で地面に後ろ手を着ける。
そのまま両脚の膝を曲げて、足裏を天に向けるような姿勢を取った。
一方しぃは、彼の足裏に乗って小さく屈む。

('A`)「喰らいやがれッ!! 二人の筋肉への愛が生み出した複合技ッ!!」

(*゚ー゚)「スカイラブ……」

('A`)「マッスル・ハリケーンッ!!」

そして、ドクオはカタパルトのように反動の力を利用して膝を伸ばすと、思い切り彼女の身体を前方に飛ばした。

(*゚ー゚)「はあああああああッ!!」

<ヽ:::。Д:::゚)「ギ――」

彼女の筋肉は一つの矢となって、屍の群を貫いていく。
その姿は、戦場に現れた天使がその翼で駆け抜ける程に美しかった。

(´・ω・`)「……そろそろ僕も働かないとね」


518 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:02:21.22 ID:ZCgBTSEc0
支援

519 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:02:34.35 ID:8EfekdEx0
『断駒』は廃墟となった民家跡の上でひっそりと佇むように目を光らせていた。
それを中心にして屍達は唸りを立てて囲む。
戦車内部では戦況を見つめているショボンの姿があった。

(´・ω・`)「では、ぽちっとな」

彼は操縦席の横にあるボタンを押した。
『断駒』の胴体からは無数の穴が開き、その内部から数百もの銃砲が伸び出てくる。

(´・ω・`)「僕は掘るほうが好きなんでね」

そして、銃砲から光が八方に放たれる。

例えるならば光弾の雨。
それらが雨雲から舞い落ちる水滴に混ざり、容赦なく屍達の頭上に降り注いだ。
瓦礫を、廃墟を、地面を、全てを巻き込んで溶かしていく。
屍達の断末魔は爆音と破裂音が混ざった雨音に掻き消されてしまう。

<ヽ:::。Д:::゚)「ギ――」

そして、屍達に抵抗させないまま、次々と蒸発させていく。

『オッス!! オッス!!』

(;^ω^)('、`;川『……』

一方、ブーンとペニサスは、筋肉の円に囲まれながら周りの状況を見守っていた。
彼女は祈りながら、傷ついた者達の治療を行っている。
その傍らで彼は鉄パイプを両手で握り締め、構えていた。

520 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 04:02:37.06 ID:AaRf9VXlO
支援

521 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:04:24.88 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「僕はどうすれば……」

しかし、彼はその姿勢のまま固まっていた。

迫り来る屍達は、すべて『筋肉教』の構成員が片付けてしまう。
本来なら、彼等が防ぎきれなかった屍から彼女を守る役割を担っていたが、
想像以上にマッチョ達の肉体が強靭だったために、彼がそれをするまでもなかった。

(;^ω^)「う〜ん……」

彼は何も出来ないもどかしさに焦燥する。
とは言え、彼が下手に屍を倒しに行こうとすれば、足手纏いになるだけだということも分かっていた。

('、`;川「ハアッ……ハアッ……」

絶えず祈り続けていたせいであろうか、彼女の顔に疲労が見えた。
それを心配して、彼は声を掛ける。

(;^ω^)「大丈夫ですかお?」

('、`;川「ええ。思ったより順調に屍の数を減らしているわ」

彼女の言う通り、戦況は悪くなかった。
敵の勢力は彼等の数十倍程にも思われたが、確実にその数は減っていた。
気がつけば、何千もの屍の体の一部が地面を埋め尽くしている。
『バーボンハウス』に集まった者たちは順調に屍達を殲滅していった。

だが、戦士達が勢いに乗り、屍の総数の大半を減らした時、敵の軍勢にある変化が起こった。

522 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:04:25.19 ID:eQrNuCZuO
支援

523 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:05:51.05 ID:ZCgBTSEc0
支援

524 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:05:57.64 ID:ErefBeYR0
wktk

525 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:06:40.36 ID:8EfekdEx0
『ガグッ……ガグッ……』

(;^ω^)「へ?」

屍達の攻撃の手が緩み始めていた。
そして、逃げるように各々の敵との距離を取る。

次に、生き残った屍は信じられない行動を取った。
彼等は生きた人間を喰らうことを諦め、地面に転がる己の同胞の肉を喰い始めたのだ。
まさに、地獄の餓鬼のような凄惨な姿であった。
どろどろに溶けて腐臭を放つ、少なくとも美味ではないだろうそれを、咽び悦ぶかのように喰い千切っていたのである。

(;`・ω・)「これは……」

('A`;)「狂っちまったのか?」

(;*゚ー゚)「むごい……」

さらに、戦士たちがそれを眺める最中、大きな変化が起こった。

『グッ……!! グガグッ……!!』

屍達は仲間の死肉を喰らった後に、痙攣するように身体を前後に揺らした。
それに連動して、敵の身体にも変化が訪れる。
彼等の腕が、脚が、肉が膨張したのだ。

無理にその体積を増やしたため、肉の所々に亀裂が入る。
裂け目を埋め尽くすように中から新しい肉と骨が突き出していく。
本来肉があるところに骨が生え、本来骨があるところに肉が凝縮される。
そんな、奇妙な成長であった。

526 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:07:23.25 ID:ZCgBTSEc0
眠い・・・・だが

527 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:07:43.80 ID:ZCgBTSEc0
支援

528 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:08:32.19 ID:8EfekdEx0
('、`;川「う、そ……?」

(;^ω^)「これは!?」

(;´・ω・)「……なんて化け物だ」

そして、屍達は再び彼等の前に立ちはだかった。
ただ立ちはだかったわけではない。
背丈も、体の太さも三倍程に膨れ上がって現れたのだ。

『グググググググググ……』

苦労して倒した屍達は巨大な屍鬼と姿を化して復活し、戦況は再び振り出しに戻る。
いや、むしろさらに悪くなっていたのかもしれない。
数自体は一割以下に減ったものの、その威圧感は先程よりも大きい。

『グギギアアアアアアアアアア!!!!』

(;^ω^)「ッ!?」

屍達は廃墟を崩さんとばかりに叫ぶ。
次の瞬間、屍達の身体は宙にあった。
一瞬のうちに跳躍して、眼前の敵に襲い掛かったのである。

(;`・ω・)「クッ……」

シャキンは寸前で空から降ってくる爪を背面跳びでかわす。
地に突き刺さった爪は地面を真っ二つに切り裂く。
先程よりも、屍達は各段に力を増していた。

529 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:08:32.78 ID:ErefBeYR0
支援

530 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:10:32.31 ID:8EfekdEx0
('A`;)「うおッ!!」

(;*゚ー゚)「きゃっ!!」

『グギャアアアアアアアアアアッ!!!!』

二人も初撃を辛うじて避けたが、すかさず屍は疾走する。
体躯が大きくなったにも関わらず、その速度は更に増していた。
地を縮める程の速さだった。

(;´・ω・)「うわッ!!」

『断駒』の球体は、瓦礫の上を転がり回った。
戦車の三の眼をしても屍の一撃は回避できなかったのだ。
最初は屍を簡単に倒せたはずが屍鬼が現れるなり、力の均衡は逆転してしまっていた。

『ぐわっ!! 我々の筋肉が通用しないッ!?』

ブーンとペニサスを囲んでいた円の陣形は崩れていた。
次々と、筋肉教の構成員達が力無く吹き飛ばされていく。
百程にまで居た、小麦色の肌を持つ戦士達の大半は地面に横たわり、二人を守る者はもはや十人にも満たない。

『グギャッツ!!!』

『ぎゃあッ!! ぐああああッ!!』

ついには、最後の砦であった彼等もあえなく踏み潰され、弾き飛ばされてしまう。

('、`;川「……お願い」

531 : モーオタ(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 04:10:34.71 ID:azFUIcd6O
それでも筋肉神ならきっと何とかしてくれる支援

532 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:12:16.94 ID:8EfekdEx0
ペニサスも必死に祈っていたが、回復が追いつかない。
ブーンは震える手で鉄パイプを構え、敵を威嚇する。
そして筋肉の壁が無くなった時、屍の標的が二人に変わった。

『グアアアアアアアッツ!!!』

(;゚ω゚)「……」

眼前の屍鬼を睨む彼は、無言であった。
対して、全く怯む様子の無い敵はゆっくりと足を進めてくる。

(;゚ω゚)「……ええいっ!!」

彼は何かを決断したように、鉄パイプを投げ捨て闘いを放棄した。
目の前の敵は、とても自分には敵わないと思ったからだ。

(;゚ω゚)「……来いお。僕の肉は美味いお」

('、`;川「ブーンちゃん?」

だが、それは逃げる為ではなかった。
彼は彼女の前を塞ぐように両手を広げて立ち憚かる。
彼の決断とは自分の身を呈して彼女を守ることだった。
戦うことができないのならば、自分が盾になろう。彼はそう思ったのだ。

『グガアアアアッ!!!!』

('、`;川「いやああああああああッ!!!!」

そして、屍鬼はその牙を彼に突き立てた。

533 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:12:57.05 ID:ErefBeYR0
支援

534 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:13:08.60 ID:ZCgBTSEc0
           -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
                / /" `ヽ ヽ  \
            //, '/     ヽハ  、 ヽ
            〃 {_{ノ    `ヽリ| l │ i|
┌──────┐レ!小l●    ● 从 |、i|
│wktk支援   │ ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
└─────/⌒ヽ__ |ヘ   ゝ._)   j /⌒i !

535 : F1パイロット(東京都):2007/04/14(土) 04:14:30.19 ID:ZfGpgba60
サザン能登リビア

536 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:15:08.68 ID:8EfekdEx0
「……ボウズ、やるじゃねえか。その勇気、確かに受け取ったぜ」

『ガ……ガ……?』

だが、屍が突き立てたのは彼の身体ではなかった。

(;^ω^)「へ……?」

「どいつもこいつも、俺の腕に噛み付きやがる……そんなに美味そうに見えるのか?」

それは、鎧の小手のような形をしていた。

銀よりも白い光沢を纏う、歪曲した金属プレート。
上腕部にはそれが筒状に幾重にも重ねられており、接合部の隙間からは無数の銅線が覗いている。

それは、金属で造られた義手であった。
身体の一部であるかの如く、それは目前の男の左腕に繋がっている。

('、`;川「……あなたは」

「だが、残念ながら喰われるわけにはいかないな。俺にはやる事がいっぱいあるんだ」

――そう、彼は一陣の風のように颯爽と現れた。
  _
( ゚∀゚)「待たせたな!! 義手の『J』、ただいま見参ッ!!」

かつて『英雄』と呼ばれた『J』がブーンの危機を救ったのである。
薄暗い空の下で、トレードマークの義手の金属光が鋭く輝いていた。

537 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:16:34.46 ID:ErefBeYR0
wktk

538 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:17:09.71 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「とりあえずお前は邪魔だ。あっち行け」

『ギ――』

彼は小さく呟くと、噛み付かれた義手を堂々と振り抜いた。
銀色の閃光は簡単に屍鬼の頭を粉々に砕く。
頭部を失った屍鬼は、力無くその場に横たわった。

( ^ω^)「ジョルジュさんッ!!」
  _
( ゚∀゚)「よお、元気か……って、ん? やけに屍が多くないか? しかも何かでっかくなってるし」

『J』は、あっさりと目の前の屍を屠った後で、首を左右させ周囲を伺いながら言った。
周囲では、普段よりも大きさを増した屍が暴れ回っている。
  _
( ゚∀゚)「まあ、いいか。とりあえず、チャチャッと片付けるか」

(;^ω^)「え、あ……でも」
  _
( ゚∀゚)「心配するな、すぐに終わるさ」

『J』は心配するブーンの肩をポンと叩き、不敵に笑みを浮かべると、その横を通り抜けた。
敵の数を気に留めるでもなく、左腕を大きく振り回しながらゆっくりと歩みだす。
  _
( ゚∀゚)「この技だけは危険だから封印していたが……こんなに敵がいるんだ。大丈夫だろ」

彼の視線は、戦士たちを容赦なく襲う屍鬼の群から、己の義手へと移っていく。
そして、彼は群の中に向かって疾走した。

539 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:17:36.13 ID:eQrNuCZuO
支援

540 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:17:56.70 ID:ZCgBTSEc0
wktk支援

541 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:19:14.32 ID:8EfekdEx0
  _
(♯゚∀゚)「特別にショボンに開発してもらった対屍用の必殺技だ。『Type-Cannon』ッ!! いくぜッ!!」

義手の拳部分は激しく回転し、腕内部へと潜っていく。
折り重なったプレートは前方へ回転するようにスライドし、やがて筒状へと変化する。
そして、彼は巨大だった屍鬼の頭を軽々と飛び越すほどに高く跳躍した。
彼は宙を舞いながら、屍鬼の集まる中心に照準を定める。

『ギッ!?』

筒状になった左腕――砲身の内部から熱を帯びた光の塊が膨れ上がる。
それを囲うように、十のプレートが輪を描くように筒の外側を旋回する。
やがて、塊は輪の中心で球状に形を変え、回転と紅電を帯び始めた。
  _
(♯゚∀゚)「アトミックファイアアアアアアアッ――」

――そして、凝縮された濃密度の熱線は放出された。

『J』の腹の底から振り絞られた叫びは一瞬にして掻き消される。
次の瞬間、一帯が地を揺らすような轟音に包まれたからだ。
目が覚めるような赤を帯びた光の筋は、地に触れた瞬間、膨れ上がるように波紋状に拡がる。

『ギ――』

超高温のエネルギーは、瓦礫をも巻き込んで屍鬼を灰にした。
その場にある、存在と呼べる存在全てが熱によって蒸発する。
気化熱は吹き荒れる爆風を生み、一帯に赤の渦巻きを作り出す。

そして、空間は一切の光に包まれた。

542 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:20:40.59 ID:ErefBeYR0
支援

543 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:21:07.22 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「……すごいお」

('、`;川「こんな一瞬で……」

溶岩のように溶けたアスファルトの地面の上で、二人は立ち尽くしていた。

対屍用の最終形態『Type-Cannon』、それは恐るべき破壊力であった。
数百体程も存在した屍鬼達はその一撃によって消え去ってしまった。
残ったのは、屍鬼の身体が燃え尽きてできた灰のみである。

ブーン達があの爆発に巻き込まれながら、その体に傷一つ付いていない。
それは、ペニサスが技の発動の瞬間、ペンダントに祈りを捧げていたからである。
放たれた光が結界となり、寸前で屍以外の者達を守っていたのだ。
  _
(;゚∀゚)「ちょっとやりすぎたかな? まあ…いいか。」

その中心では『J』がポリポリと頭を掻きながら、自分の放った技の威力に溜息をつく。
建物や道路などの形あるものを全て溶かしきってしまったのだ。
さすがにその状況を見ると、思わず屍に同情せざるを得なかった。
  _
( ゚∀゚)「……さてと、お前ら無事だったか?」

彼は不意に、遠くで呆然としていた二人に声を掛けた。

( ^ω^)「ジョルジュさん……やっぱり来てくれたのかお!!」
  _
( ゚∀゚)「……まあ、色々あってな」

('、`*川「助けて頂いてありがとうございます。なんてお礼を言えば……」

544 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:22:51.04 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「いいってことよ。これも俺の仕事だもんな」

そんなやり取りの中、残りの者達も彼の元へと走ってきた。

(;´・ω・)「……危なかったよ。僕の『断駒』まで灰になってしまうところだった。
       『Type-Cannon』は周りを良く見て撃てって言っただろう?」
  _
( ゚∀゚)「別に当たらなかったんだろ? だったらいいじゃねえか」

(`・ω・´)「おや? ナイスマッスルな君ではないか? 私と共に筋トレしに来たのかい?」
  _
(;゚∀゚)「やんねえよ馬鹿」

そして、彼の到来を最も待ちわびていた男もその場にやってきた。

('A`)「……遅えよ。来るんだったら最初から来やがれ」

永遠のライバル、ドクオである。
彼は『J』を見るなり、悪態をついた。
しかし、その表情はどこか笑みが零れているようにも見えた。
  _
(;゚∀゚)「へっ。正義のヒーローは遅れてやってくるもんだぜ。
     美味しいところをお前なんかに渡すかy……ぐっ……」

『J』も憎まれ口で彼の言葉を返そうとしたが、急に腹を押さえてその場にうずくまる。
腹部の傷からの出血がひどく、白いTシャツを赤く染め上げていた。

('A`;)「!! しっかりしろッ!! お前そんな身体で……」

545 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:23:29.50 ID:ZCgBTSEc0
wktk

546 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:24:16.60 ID:ErefBeYR0
支援

547 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:24:40.00 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「へっ……大丈夫だよ……」

(;^ω^)「ペニサスさん!! 早くッ!!」

('、`;川「ジェ、『J』さん!! しっかり!!」
  _
(;゚∀゚)「大丈夫……だ……七色のブルマーを履いた相撲取りの行進がはっきりと見えるから」

('A`;)「ちょwww」

見た目よりも相当危険な状態であった『J』はペニサスの懸命な祈りを受けて回復した。
そして、十秒後には元気に飛び回る彼の姿があった。
  _
( ゚∀゚)「ケアルガうめえwwwやるじゃねえかばあさん!!!!」

(´・ω・`)「いや、これはべホマだ」

('A`)「いや、これはマックスヒールだ」
  _
( ゚∀゚)(´・ω・`)『ねーよwww』

('A`;)「ウツダシノウ」

('、`*川「ふう……これでよし。やっと戦いも終わったねえ」

治療が終わると、周囲を一瞥して小さく言った。
彼らの立っている場所を中心にして、建物も瓦礫も道路もすべて表面がどろどろに溶けている。

548 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:25:40.28 ID:eQrNuCZuO
支援

549 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:26:23.95 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「……ッ!? いや、どうやらまだ終わっていないようだ」

しかし、彼は何やら気配を感じ取ると、緩んでいた表情を一変させある方向を睨んだ。
そこには表面が焼け爛れた瓦礫の山があった。
  _
( ゚∀゚)「……いるんだろ? 出て来いよ」

彼はその中に何者かが居るかのような口調で声を掛けた。
すると、彼の声に反応するように、山が音を立てて動いた。

川 ;;。V听)「グ……グ……」

山から這い出てきたのは一匹の屍であった。

その肌はただれたように溶け、顔からは頬骨がむき出しになっている。
右目の瞼がめくれ、そこから眼球が零れ落ちている。
そして、脳天から真っ二つに割れ、脳と体液が溢れ出していた。

その屍にショボンと『J』は見覚えがあった。

(;´・ω・)「まさか……?」
  _
(;゚∀゚)「……驚いたぜ。生き残っていた屍がお前だなんてな」

それは二人にとって大きな存在であった女性の、変わり果てた姿だった。
あの超高温の中で、彼女は運良く生き残っていたのだ。

550 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:27:31.16 ID:ErefBeYR0
wktk

551 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:27:59.18 ID:ZCgBTSEc0
支援

552 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:28:06.20 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「これが……クーさん?」

('、`;川「『J』さんの恋人だった人の屍……」

二人はゆっくりと後ずさった。
それまで、屍を目の当たりにしていた彼らでも、彼女の凄惨な姿には目を背けたくなった。
そして、彼らとは対照的に三人の戦士が前へ出る。

('A`)「……ここは俺が」

(`・ω・´)「いやいや、私が……」

(*゚ー゚)「いえ……私が」

('A`)(`・ω・´)「どうぞどうぞ」

Σ(;*゚ー゚)「えっ!?」

何故か彼らはコントをしていた。
しかし、それを押し退けるように『J』が足を進めた。
  _
( ゚∀゚)「悪いが……俺がやる。こればっかりは俺の問題だ。決着を付けなければいけない」

彼は、かつての恋人だった屍に歩み寄りながら言った。

('A`;)「……大丈夫なのか?」
  _
( ゚∀゚)「……」

心配するドクオの言葉に、彼は短く「ああ」とだけ返した。

553 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 04:29:13.64 ID:68zPypKp0
支援

554 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:29:43.60 ID:eQrNuCZuO
支援

555 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:29:47.47 ID:8EfekdEx0
そして、二者は再び対峙した。
爪を前に出し滲み寄るクーに対して、『J』は構えを取ることなく自然体で立っていた。
  _
( ゚∀゚)「すっかり変わっちまったな。あんなにキレイだったのによ……」

川 ;;。V听)「グ……ガ……」
  _
( ゚∀゚)「……辛い思いをさせちまって済まないな。全部俺が不甲斐ないせいだ」

彼は穏やかな声で、言った。
  _
( ゚∀゚)「実はな、つい前まで……俺はお前に喰われることが最大の報いだと思っていたんだ」

川 ;;。V听)「グ……グ……」

クーは、大きく口を開いて涎を溢しながら彼を喰い殺すために近づいてくる。
それでも、彼はそのままの姿勢で続けた。
  _
( ゚∀゚)「でもな、もしお前が生きていたら、情けない俺の姿を見たとたん、俺の頬を引っ叩くだろうな。
     俺は……お前の事だったら何でも知っているぜ。
     お前の好きな花。お前の好きな歌。お前の好きな事なら何でもだ」

川 ;;。V听)「グアアアアアアアッ!!!!」
  _
( ゚∀゚)「だからきっと、今生きていたらこう言うと思うんだ。『私を止めてくれ』……ってな」

屍は既に駆け抜けていた。
砂埃を巻き起こす程の勢いで彼に迫る。
  _
( ゚∀゚)「もう、俺は逃げない。……しっかりと受け止める。……決着を付けるんだ……だから――」

556 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:30:23.76 ID:ZCgBTSEc0
支援

557 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:31:05.18 ID:ErefBeYR0
支援

558 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:32:25.32 ID:8EfekdEx0
屍が猛スピードで己の間合いに入る。
数十センチまで近づき、彼の腹に向かって爪を突き出してきた。

彼はそれでも、動かない。
そして――

「ギッ……」

彼女が爪を突き立てるよりも早く、彼は彼女の腹に左拳を突き立てた。
それはいとも簡単に腐った肉を貫き、内臓にまで届いた。
彼の義手に感覚は無い。
だが、彼女の体内に流れる血液は、何故か彼には温かく感じられた。

最後に、喉の奥から声を絞り出して言った。

「――さよならだ」

彼の左拳は輝きを帯びた。
暖かくも悲しげな、そんな儚い輝きだ。
そして、金属の鼓動を彼女の身体全体へと伝えるように、彼は拳を強く握った。

「ギアアアアアアアアアアッ!!!!」

彼女の腹部から発光が拡がっていく。
光は同時に彼女の身体を溶かし始めた。
四肢を必死に動かし、もがきながら抵抗しようとするが、それすらも間に合わない速度で蒸発が進み、

「ッ――」

彼女が最後の言葉を発した瞬間、遂に彼女の身体は完全に消え去ってしまった。

559 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:33:25.78 ID:ZCgBTSEc0
wktk

560 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:34:06.34 ID:8EfekdEx0
  _
(  ∀ )「……」

(;^ω^)「……ジョルジュさん?」

('A`)「ブーン……」

屍が完全に消えた後も、『J』は無言で立ち続けていた。
それを心配したブーンは声を掛けようとしたが、ドクオが彼の肩に手を置き首を横に振ってそれを制止する。

(´・ω・`)「とりあえず、そっとしておこう……ともかく屍はあらかた片付け終わったんだ。
       これで長かったこの世界の……ん?」

ショボンが途中で口を止める。
それは、足元に小さな揺れを感じたからであった。

彼が「地震かな」、と声に出そうとした――その矢先だった。

(;^ω^)「うわああああああっ!!!!」

突然、地面が突き上がるような、激しい振動が彼らを襲った。
逃げる暇すら与えられないほどの唐突な揺れだった。

('、`;川「きゃあああああっ!!!!」

突然の地震に全員はその場に倒れこんでしまった。
揺れは、容赦なくアスファルトを幾つにも裂き、辛うじてその形を残していた建物の数々を震い倒していく。

(;`・ω・)「これはッ!?」

561 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:34:17.94 ID:S66Eubf20
支援部隊参上

562 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 04:35:05.38 ID:AaRf9VXlO
支援

563 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:35:16.94 ID:ErefBeYR0
支援

564 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:35:23.74 ID:S66Eubf20
支援

565 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:36:13.57 ID:8EfekdEx0
そんな中、彼等は不気味な光景を目の当たりにした。

『グアアアアアアアアアアッ!!!!』

地獄の底から鳴り響くような唸り声と共に、地面から焼け残った屍のものと思われる体の一部が出現した。
それは臓器なのか、筋肉なのか、骨なのか、皆目見当が付かない程に原型を留めていない。

そして、それの一部一部が意志を持っているかのように動き出した。
肉片はある一点に向かって動いているようであった。

ある程度の数が集まりだすと、今度は折り重なるように融合していく。
まるで、赤と黒の緑の蛆虫が糞の山に群がって大きな塊を造りだす、そんな気味悪さを感じさせる光景だった。

(;´・ω・)「ここは危ないッ!! 逃げるんだッ!!」

ショボンは叫んだ。
その声につられるように、その場に居た者は全員瓦礫と揺れに転びそうになりながらも懸命に避難する。

彼等も本能で感じ取っていた。
言葉で言い表せないほどの、危険な、恐ろしいものがこの場にやってくる。
そう思うと走らずにはいられなかったのだ。

(;^ω^)「ハアッ……ハアッ……」

『バーボンハウス』から離れるにつれて、揺れは次第に弱くなっていった。
気がつけば二キロ以上の距離も走っていた。
しかし、ショボンの『断駒』のお陰で逃げ遅れた者は誰一人居ない。

そして地震の被害が及ばない所にまで来ると、彼らは元居た方角を見上げた。

566 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:36:42.66 ID:S66Eubf20
支援

567 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:36:59.34 ID:ErefBeYR0
支援

568 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:37:10.39 ID:eQrNuCZuO
支援

569 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:37:48.71 ID:S66Eubf20
支援

570 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:37:51.21 ID:ZCgBTSEc0
支援

571 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:37:56.18 ID:8EfekdEx0
  _
(;゚∀゚)「何だよありゃあ……聞いてねえぞ……」

('A`;)「馬鹿な……屍は全滅させたはず……」

(;*゚ー゚)「嘘……」

そして一同は括目した。

それはまさに『絶望』を形にしたものであった。
もはや、『屍』という言葉では表現できる程の存在ではない。

純粋に巨大であった。
その高さは周りの建物と比較しても頭一つ分大きい。
具体的に言えば百メートル程はあるだろうか。

地に己の身体を支えるかのように、然りと四肢を伸ばしている。
天を二つに裂くかのように、氷山のように鋭い牙を向けている。
それに近い形状を挙げるならば、獣。
虎や獅子の肉食獣に似ていた。

だた唯一違っているのは、赤と黒と緑が複雑に絡み合った色であることだ。
名称を付けることが出来ないような狂気を帯びた、そんな色を全身に纏っていた。

『グアアアアアアアアアッ!!!!』

喉という器官が存在しているかどうかすら怪しいが、腐獣は遠吠えの如く顔をあげて、唸った。
その振動は二キロ離れた、現在彼らが居る地点にまで押し寄せてくる。

572 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:38:50.40 ID:ZCgBTSEc0
ここでブーンg


ん?誰か来たみたいd

573 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:39:29.47 ID:S66Eubf20
支援

574 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:39:45.57 ID:ErefBeYR0
支援

575 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:39:51.63 ID:8EfekdEx0
(;´・ω・)「!! おい『J』!? 一体何をするつもりだ!?」

腐獣に気を取られてショボンは気づかなかったが、彼の横で『J』は何かをしようとしていた。
  _
(♯゚∀゚)「許せねえ、あの身体を造っている屍の一つ一つだって……こんなの望んじゃいねえッ!!!!」

彼は左腕を腐獣の方角へ向けている。
いつの間にか彼の義手は再び筒状に変わっていた。
ショボンが止める間も無く、彼は吼えた。
  _
(♯゚∀゚)「『Type-Cannon』ッ!! 喰らいやがれッ!!」

(;´・ω・)「よs――」

技の発動と同時に、彼らの居た空間は轟音に埋め尽くされる。
赤い閃光は義手が沸騰しかねない程の熱を帯びながら、腐獣の頭部に向かって一直線に放出された。

そして、一瞬の溜めの後、腐獣の身体よりも赤い炎が命中点を包み込んだ。

『グガアアアアアアアアアアッ!!!!』

腐獣は苦しむように声のような音を上げる。
だが、それだけであった。

('A`;)「……効いて、ない?」

彼の怒りの炎は、腐獣の皮一枚を焼いただけである。
焼け爛れた皮膚は脱皮するようにずるずると、煙を上げて剥けてゆく。
皮の中からは、平然とした様子の腐獣の中身が顔を出してきた。


576 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:40:29.81 ID:S66Eubf20
支援

577 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:41:18.96 ID:ErefBeYR0
支援

578 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:41:33.51 ID:8EfekdEx0
(;´・ω・)「まずいね……『J』の『Type-Cannon』も効かないとは……」
  _
(♯゚∀゚)「畜生!! こうなれば至近距離でぶちかましてy」

(;´・ω・)「ちょっと待った」

怒って腐獣の元へと駆け出そうとする『J』の襟首をショボンは思い切り掴んだ。
『J』の足は空を駆け抜け、そのまま地面に背中をぶつけて倒れる。
  _
(♯゚∀゚)「何しやがるんだ!! 絶対奴をぶっ飛ばすから止めんな!!」

仰向けになりながら『J』は足をじたばたさせて言った。

(;´・ω・)「近くで撃っても威力は変わらないよ。それよりも策を練るべきだ」

ショボンは『J』をたしなめる。

その横で、腐獣は街を闊歩し始める。
動くと同時に、人間も建物も瓦礫も関係なく、次々とその大口を開けて飲み込んでいった。
攻撃を受けても、こちらの方を無視して全てを食い荒らすその姿はもはや本能すらも残ってはおらず、
純粋にこの世界を破壊する為だけに存在しているようにも見えた。

('A`;)「…ってもどうするんだ? あれだけデカいと手の付けようがないぞ」

(;´・ω・)「うーむ……せめてあれと同等の兵器がこの世界にあれば……
       とはいえ、そんなものは存在しないだろうし」

聡明なショボンですらお手上げの状態であった。
腐獣の力は明らかに彼らの力を超えていた。

579 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:42:01.12 ID:ZCgBTSEc0
支援

580 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 04:43:02.79 ID:eQrNuCZuO
支援

581 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:43:16.61 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「くそう……ダイヴィッパーがあれば……」

街を次々と破壊していく腐獣の姿を見つめながら、ブーンは歯痒い思いをする。

(;´・ω・)「ッ!? それだ!!」

だが、ショボンはそれを聞き逃さなかった。
そして、閃きと同時に大声を上げる。

(;^ω^)「へ? ダイヴィッパーはここには無いですお……」

彼は当然のように返した。
それが無いから彼は悶々としていたのである。

(´・ω・`)「だったらこっちに呼べばいいんだ……しまった。
      どうしてペンダントの能力が分かった時点で、それを思い浮かばなかったんだ……迂闊だった」

('、`*川「どういうことなの?」

ショボンの言葉が理解できないのか、ペニサスは聞いた。

(´・ω・`)「そのペンダント、もといビコーズが、ペニサスさんをこの世界を呼んだんだろう?
       なら、同じようにそのダイヴィッパーというのを呼べばいいんだ」

('、`*川「なるほどねえ……確かにペンダントなら可能かもしれないけど……
     そのダイ…何とかってのがいまいち想像できないわ」

(;^ω^)「だったら僕も手伝いますお!! 僕がテレパシーでペニサスさんにイメージを送るんだお!!」

582 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 04:43:38.91 ID:AaRf9VXlO
支援

583 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:43:57.73 ID:ErefBeYR0
支援

584 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:44:14.07 ID:ZCgBTSEc0
支援

585 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 04:44:34.68 ID:8oxLsxwyO
わーわー

586 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:45:15.72 ID:8EfekdEx0
困惑する彼女の横で、ブーンは叫んだ。
彼は、気持ちとは反対に自分が何も出来ないという板挟みに苛まれていた。
だから、彼はここで本気で役に立ちたいと思ったのだ。

('A`;)「しかし、空間をねじ曲げて巨大なメカを運ぶなんて……できるのか?」
  _
(;゚∀゚)「よくわかんねえけどよお、それしか方法がないんだろ?」

(´・ω・`)「その通りだ。決して可能性は高くはないが……僕達にはそれしかないんだ」

事実、『J』の『Type-Cannon』が通用しない以上、他に戦う術はない。
藁にもすがる思いでそれをやるしかなかった。

('、`*川「……がんばってみるよ。ブーンちゃん、私の手を握って」

(;^ω^)「おっ……」

二人は手を取り合って目を閉じた。
そして、必死に祈った。
最後の希望を手に入れる為に、不可能を可能にしようとした。

もはや、奇跡を信じるしか無いのだから。

第六話 完

587 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:46:08.54 ID:S66Eubf20
支援

588 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:47:07.66 ID:ZCgBTSEc0
支援
無念だがここでリタイア・・・作者さん引き続き頑張ってくだしあ

589 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:47:35.47 ID:8EfekdEx0
最終話 「鋼の愚神、降臨す」


( ^ω^)「!? 来たおっ!!」

ブーンは空を仰ぐと、ある気配を感じ取った。

('、`;川「これが…」

ペニサスも同時に天を見上げる。

空を覆っていた暗雲は、渦を巻くように巨大な口を空けた。
光の筋が世界を照らすように降り注ぐ。
その輝きは七つの色彩を複雑に交えていた。
そして、街に存在していた全てのものを七色に染め上げていく。

次に、渦の中から一体の影が降臨する。
それは、人の形をしていた。

二本の脚に、二本の腕。
ただ、その規模は巨大なものであった。
高さは五十メートルにも、重量は六千トンにも及んだ。
腕力は空を裂くほどの威力を、脚力は地を割るほどの速度を有していた。

やがて、金属の巨体は七色の虹のような光を携え、長剣を握り締めながらその脚で地上へと降り立った。
それは、この世界を救う最後の『希望』、鋼鉄の巨人――ダイヴィッパーの姿。


590 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:48:50.44 ID:ErefBeYR0
ダイヴィッパーktkr!!!!

591 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:49:35.56 ID:8EfekdEx0
( ^ω^)「……」

ブーンは、鋼鉄の巨人を黙して見上げていた。

('、`;川「ブーン……ちゃん?」

ペニサスが、その横で彼に問い掛ける。
その眼差しには、何か複雑な思いが秘められているようだった。
しかし、彼は決意をしたかのように、真直ぐな視線で彼女を見据えこう言った。

( ^ω^)「行ってくるお。僕は……『自分ができること』をやってくるんだお」

('、`;川「……でも」

静かに答える彼に対して、彼女は不安げな表情を浮かべた。
これから激闘の場に赴く彼の身を案じると、身を裂かれるような思いに駆られ引き止めずにはいられなかった。

( ^ω^)「大丈夫だお!! かならず帰ってくるお!!」

だが、彼女の思いとは反対に、彼は自信に満ちた笑顔で明るくそう答えた。

彼は信じていた。
必ず勝つことを。
いや、勝たなければいけないことを。

この世界で命を賭して戦う者たちの姿を見ると、心の底から勇気が湧いてくる。
彼の貌には、先程までの怯えや恐れは見られなかった。
それは、成熟していない子供のものではなく、戦地に赴く一人の男のものだ。

592 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:49:44.61 ID:S66Eubf20
BGMGJwwwwwwwwwwwww

593 : F1パイロット(東京都):2007/04/14(土) 04:49:55.65 ID:ZfGpgba60
サ ザ ン の ト リ ビ ア

594 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:51:23.56 ID:8EfekdEx0
('、`;川「!?」

その言葉が発せられた瞬間だった。
突然、巨人と同様に、彼の身体も七色に包まれゆっくりと宙に浮かんだ。
しかし、彼は動揺することもなく、穏やかにこう言った。

( ^ω^)「だから、行ってくるお…」














「ペニサスおばあちゃん」






595 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:53:10.67 ID:8EfekdEx0
そして、彼の身体は巨人の胸元へと引き寄せられた。
彼は光速で、一陣の流星の如く街並みをすり抜けていく。
その光景をペニサスは呆然と見つめる。

('、`;川「……」

「大丈夫だよ」

不意に、背後から声が掛かった。

('、`;川「ショボン…さん」

(´・ω・`)「彼は貴方の孫じゃないんだ。
       彼も彼なりに自分の世界で戦ってきたんだからね。
       確かに彼を支えるのも大事だが、彼は彼自身の意思で向かっていったんだ。
       ……それも汲み取ってやらないと可愛そうだよ」

('、`;川「……わかってはいるんです。でも」

(´・ω・`)「だったら、彼を信じてあげるといい。それが彼にとって一番嬉しいことなんだから」

('、`;川「……ええ」

彼女は、彼の言葉を飲み込むかのように頷いた。
そして、鋼鉄の巨人を静かに見上げた。

596 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:53:20.31 ID:S66Eubf20
支援

597 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:53:55.76 ID:ErefBeYR0
wktk

598 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:54:54.14 ID:8EfekdEx0
( ^ω^)「……」

彼は一瞬の内に、ダイヴィッパーの胸部へとたどり着き、
乗降口横のレバーにゆっくりと手を掛ける。

( ^ω^)「……随分と待たせたんだお」

彼の手には、ひやりとした冷たい感覚が伝った。
まるで何年もそれを触ってなかったかのような、そんな懐かしい感触だった。

そして、彼は一気にレバーを引いた。

( ^ω^)「……ダイヴィッパー」

コクピット内部の機器は、彼を出迎えるように音を立てて稼動していた。
その息吹を身体で感じるように彼は一歩一歩足を進め、搭乗席に腰を下ろし静かに目を閉じる。

( ^ω^)「僕に力を貸してくれお……」

彼は小さく呟いた。
それに応えるかのように、機体の熱が彼の身体に伝わってくる。
彼はそれを全身で感じ取り、大きく息を吸い込んだ。

そして、目を開き、腕のVIPライザーに向かって高らかに叫んだ。

( ^ω^)「『VIP……START』ッ!!」

599 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:55:46.79 ID:S66Eubf20
VIP……START!!!1111

600 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 04:56:08.55 ID:ErefBeYR0
支援

601 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 04:56:28.78 ID:B007hQLmO
うぉぉぉぉぉーかっけぇぇぇぇー!!!

602 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:56:48.20 ID:8EfekdEx0
その言葉と共に、鋼鉄の巨人は目覚めた。

回路には電流が走り、金属の一つ一つに鼓動が響き渡る。
そして、完全に起動活動を終えると、彼の視界は外部へと開いていく。
次に、彼はイメージコンバージョナー(感覚変換装置)に腕を通した。
彼の全神経には、次々とダイヴィッパーの存在が入り込んでくる。

( ^ω^)「ダイヴィッパー……行くおッ!!」

彼は脳内のイメージを鋼鉄の巨人に流し込んだ。
呼応するかのように、腕が、脚が、胴体が、次々と動き出す。
そして、ダイヴィッパーは街を見上げるように大きく顔を上げた。

( ^ω^)「目標は……あそこかお」

彼は前方を見て小さく呟いた。
そこには、貪るように街を食い尽くす腐獣の姿がある。

『ガウッツ!!』

腐獣はダイヴィッパーの存在に気づいていないようであった。
もはや知能と呼べるものを持っていないため、
街に立ち並ぶ建物と、巨人の姿との区別が付いていないのだ。

( ゚ω゚)「うおおおおおおッ!!!」

標的の姿を確認すると、彼は叫んだ。
腹の底から叫んだ。
その叫吼は、眼前の敵に向けられたものであった。

603 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 04:56:58.52 ID:AaRf9VXlO
支援砲火

604 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 04:58:29.57 ID:8EfekdEx0
彼の叫びに呼応するかのように、ダイヴィッパーも唸りを上げて脚を前に踏み出す。
目標は、数百メートル先の巨大な獣。
鋼鉄の巨人は地を揺らしながら一直線に腐獣の元へと駆け出し、両手に握られた大真剣を大きく振りかぶった。

『ギ……』

腐獣は街の破壊に気を取られ、向かってくる巨人に気づかなかった。
尻を向け、一心不乱に赤い鉄塔に齧り付いている。

( ゚ω゚)「くらえええええッ!!!」

彼はその隙を逃さなかった。
大真剣の巨刃を真直ぐに振り下ろす。

『ギ……?』

銀の閃光が、腐獣の正中線に沿って疾った。
感覚が無いせいであるのか、獣は叫びを上げることなくその巨躯を二つに分ける。

( ^ω^)「……」

中心から裂かれた腐獣の身体は力なく横たわり、周りの建物を崩す。
その様子を彼は剣を構えたままの機体から、冷静に見つめていた。

( ^ω^)「……案外あっけなかったお」

小さく呟きながら、彼は安堵の溜息をつく。
そして、倒れた獣の身体が動かないことを確認すると鋼鉄の巨人に剣を引かせ、そこから立ち去ろうとした。

605 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 04:59:20.36 ID:S66Eubf20
変な汁が出てきた支援

606 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:00:11.02 ID:8EfekdEx0
( ^ω^)「ッ!!」

だが、その行動が敵に隙を与えることになる。

彼は自分の眼を疑った。
突如、腐獣の切口から無数の触手が伸びたのである。
波のように押し寄せたそれが、一瞬にしてダイヴィッパーの巨体を包み込んだのだ。

(;^ω^)「なッ!?」

彼はそれから逃れようと機体の四肢を動かし必死にもがいた。
しかし、触手は蟲のように絡みつき彼を放そうとはしない。

( ^ω^)「それなら……ZIPミサイルッ!!」

彼は投擲のイメージを瞬時に頭に浮かべる。
すると、機体の背中から巨大なミサイルがその姿を現す。
ミサイルは噴出の勢いで触手を次々と引き千切り、中から無数の小形ミサイルを拡散させて獣の本体を襲った。

『グギャアアアアアア!!』

腐獣の細胞の一つ一つは金切り声を上げる。
ダイヴィッパーはミサイルの爆風に巻き込まれないように、急いで右方向に転がり、間合いを取った。

(;^ω^)「ハアッ……ハアッ……」

眼前では、激しく砂埃が舞い上がっており敵の姿は見えなかった。
それでもダイヴィッパーは再び大真剣を握り締め、切先を前方に伸ばした正眼の構えのまま警戒を解かない。

607 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:01:21.16 ID:ErefBeYR0
wktk支援

608 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 05:01:30.63 ID:AaRf9VXlO
支援

609 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:01:54.71 ID:8EfekdEx0
『グアアアアッツ!!!』

突然、甲高い叫びが轟いた。
砂煙を裂く様に腐獣の腕がぬうっと伸び、巨人に掴みかかるように飛んできたのだ。

( ^ω^)「甘いおッ!!」

ダイヴィッパーはそれを予期していたかのように、真っ向から腐獣の腕を切り落とす。

『グオオオオッツ!!!』

しかし、敵は怯むことなく攻撃を止めない。
さらに砂煙を裂き、もう一本の腕を機体の方へと伸ばした。

( ^ω^)「まだまだッ!!」

それに対して、彼の反応も早かった。
ダイヴィッパーは素早く身体を引くと、下げた剣の切先を上に振り上げるように、残った方の腕を切断する――

(;^ω^)「……え?」

――はずであった。

刃の動きは、寸前の所で止まっていた。
大真剣の切っ先が、さらなる二つの腕で掴まれていたからだ。

(;^ω^)「こ……これは?」

そして、砂煙が収まった後に彼は驚くべき光景を見た。

610 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:03:18.83 ID:jWZd+44K0
F5F5F5F5F5

611 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:03:38.13 ID:8EfekdEx0
目の前にはあれだけの猛攻にも関わらず、腐獣が立っていた。
だが、それはもはや四本脚の獣の姿ではなくなっている。

『グアアアア……』

それは植物のような形状であった。

脚は根のように突き刺さって地面に埋まっている。
腕は花弁のように頭の先から無数に裂いている。
それは、今までに彼が想像したことも無いような禍々しさを醸しだしていた。

(;^ω^)「!?」

彼は両手が引っ張られるような感覚を覚えた。
機体の持っている剣が、無数の手によって絡め取られたのだ。
そして、それらはダイヴィッパー本体にまで迫って来る。

(;゚ω゚)「うわっ!!」

巨人は急いで剣を握る手を開くと、バックステップで後方に跳んでそれを回避。
そのまま敵の腕が届かない距離まで後退する。

(;^ω^)「コイツは一体何なんだお……」

呆然と彼が見つめる目の前で、植物のような姿を持ったそれは、花の中心から大きな口のような大穴を開く。
そうして、大真剣を一気に飲み込んでしまった。

(;゚ω゚)「しまった!! 大真剣――」


612 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:04:24.62 ID:S66Eubf20
しえんしえんしえんしえん

613 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:04:28.95 ID:ErefBeYR0
支援

614 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 05:04:49.06 ID:AaRf9VXlO
支援

615 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:05:26.83 ID:jWZd+44K0
支援

616 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:05:29.43 ID:8EfekdEx0
『グアアアアアアアッ!!』

しかし、彼の言葉は腐花の叫びに遮られる。
突然、目の前の巨大な腕の花が襲い掛かってきたのだ。

本体が走って来たのではない。
茎に相当する部分が伸び、腕を竜巻の如く回転させながら、
蛇のように大口を開けて巨人を飲み込もうと飛び込んできたのである。

(;^ω^)「……ッ……これならどうだおッ!!」

ダイヴィッパーは右拳を力強く握り、腕ごと後方に大きく引いた。
全身の力を溜めるように、身体を強くしならせる。
そして、彼は大きく息を吸い込んで高らかに叫んだ。

(;^ω^)「クリティカルブロオオオオオオッツ!!」

その言葉と共に、ダイヴィッパーの右腕は大きく振り抜かれた。
同時に腕を接続する間接部分のロックが音を立てて外れる。
勢いの付いた右拳は、爆風を吐き出しながら標的に向かって発射された。

『グアアアアアアアッ!!』

拳ごと巨人を飲み込もうと、腐花はさらに口を大きく開く。
それに対し、ダイヴィッパーの身体は硬直して動かない。

そして、拳と花弁は猛スピードで交錯した。
衝突点を中心にして、街に衝撃波が拡がった。
乗り捨てられた車も、倒壊したビルも、無数に転がる瓦礫も一瞬にして吹き飛ばされる。

617 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:06:48.14 ID:jWZd+44K0
支援

618 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:07:15.33 ID:ErefBeYR0
超支援

619 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:07:16.40 ID:8EfekdEx0
『ギ――』

腐花はクリティカルブローの衝撃に耐えられず、先端から次々とその花弁のように広がった腕を散らしていく。
放たれた右腕はそれに収まらず、さらに花の体内へと沈む。
徐々に肉片は四散して、腐花はその輪郭を失っていった。

(;^ω^)「……」

吐き出された大真剣は宙を描き、ダイヴィッパーの足元へと突き刺さる。
それを横に、巨人は拳を振りぬいた姿勢のままで動かない。
全てを破壊し終えた右腕は、元々繋がっていた場所に戻っていく。

(;^ω^)「……やったお」

そして、地面の揺れが収まった時、目の前の敵は完全に原形を留めていなかった。
それはもはや、屍達の身体の一部が積み重なる巨大な山々と化している。

(;゚ω゚)「……え?」

しかし突然、彼は呆けた声を上げた。
目を凝らしてよく見れば、その山々が静かに震え出したからだ。

『グ……グ……』

同時に地の底から震えるような音が響いた。
そして、目の前の山々は波を打つように再び動き始めた。

『グアアアアアアアアッ!!!』

620 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:08:03.59 ID:ErefBeYR0
しえn

621 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:08:46.03 ID:jWZd+44K0
支援!

622 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:09:18.10 ID:8EfekdEx0
耳を裂くような声とも音とも呼べないものが、街全体を包み込む。
その瞬間、散り散りになった山々同士がアメーバ状に折り重なっていく。

(;゚ω゚)「ああ……あああああ……」

彼は、間近で巻き起こるその状況を、声を上げながら刮目することしか出来なかった。

やがて、それは彼の目の前で一つの球体へと変化を遂げた。

(;^ω^)「うわああああああッ!!」

ダイヴィッパーは傍らの地面に刺さった大真剣を引き抜き、目の前の球体に向かって乱暴に振り回した。
もはや、剣術の型とは反した粗雑なものであったが、それでも球体に傷を付けることはできた。

『ウ……ウウ……ウ』

しかし、球体の傷は斬ったそばから次々と再生していった。
多く傷を付けようとも、二つに切り落としても、無数に切り刻んでも、球体は元の形に戻り続けた。

(;^ω^)「このッ!! このッ!!」

巨人はそれでも剣を振り続けた。
だが、それを上回る速度で球体は元へ戻っていく。

『ギッ!!!!』

そして、球体の表面から無数の棘が突き出された。
それは、一斉にダイヴィッパーの身体に降りかかる。
不意に攻撃をうけたダイヴィッパーは、一瞬にして後方に吹き飛ばされた。

623 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:10:58.39 ID:ErefBeYR0
支援

624 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:11:01.66 ID:8EfekdEx0
('、`;川「ブーンちゃん!!」

その様子を眺めていたペニサスは悲痛な声を上げた。

(´・ω・`)「まずいね。破壊しても次々に形を変え再生してしまう、か……厄介だな」

ショボンも困り果てたように呟いた。
脳の全てを活動させ色々と考え尽くすも、良い策は浮かばない。
  _
( ゚∀゚)「くそっ!! 早く思いつけよショボンッ!!」

('A`)「万事窮す、か……畜生ッ」

周りの者達も、焦りを隠すことができずにいた。
その間にも、ダイヴィッパーは次々と敵の攻撃を受け続けている。

('、`;川「一体どうしたら……」

だがその時、困り果てていた彼等の背後から何者かの声が掛けられた。

(`・ω・´)「彼の動きが甘いね。筋肉を使いこなせていない」

それはシャキンだった。
彼は腕を組みながら、冷静にダイヴィッパーの姿を見つめながらそう呟く。
  _
( ゚∀゚)「なんだよ……お前かよ。っていうかありゃ筋肉じゃねえぞ……」

(´・ω・`)「うほっ、いい筋肉……ではなくて、その口振りから、何かいい考えでもあるのかい?」

625 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:11:04.79 ID:jWZd+44K0
支援支援支援

626 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:11:14.81 ID:S66Eubf20
支援

627 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:11:51.16 ID:S66Eubf20
ここでシャキンかwwwww

628 : 釣氏(樺太):2007/04/14(土) 05:11:55.52 ID:LlV3+qjnO
しえん

629 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:12:42.15 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「あの巨人が私なら、あの腐ってしまった筋肉の塊を倒す手はそれなりにあるのだが
      ……なんせサイズが大きすぎる」

(´・ω・`)「確かにあの大きさだと骨が折れるよね。でも、シャキンさんがもし巨大化すれば……ウヒヒヒヒ」

ショボンは涎を垂らしながら何かを妄想した。
  _
(;゚∀゚)「いや、出来たとしてもそれは却下だ。キモ過ぎる。
    それにショボンが悦ぶだけだ。せめてボウスに体術の心得があればな……」

(´・ω・`)「体術ねえ、彼は素人だからね。今更……ん、いや待てよ……」

ショボンは『J』の言葉に眉をぴくりと反応させた。

(´・ω・`)「ペニサスさん、確かあの巨人は彼のイメージで動いてるって言ってたよね?」

('、`;川「えっ!? ええ。たしかそんな事言っていたかしら」

(´・ω・`)「そうか……それなら、これをああして……ふむふむ」
  _
( ゚∀゚)「おい!! 何かいい考えが浮かんだのか!? 早く教えやがれ!!」

(´・ω・`)「まあまあ、落ち着いてくれ。ところでペニサスさん、一つ頼まれて欲しいんだが」

ショボンは、ペニサスに一つの案を持ちかけた。


630 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:13:43.72 ID:jWZd+44K0
支援

631 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 05:13:48.11 ID:AaRf9VXlO
支援

632 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:14:23.67 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「くっ……」

ブーンは、次々と襲い掛かる球体の攻撃を堪えていた。
しかし、もはや球体から飛び出てくる突打の数は限界を知らず、
ダイヴィッパーでもそれを防御することで精一杯であった。

(;^ω^)「どうすれば……」

彼は全ての攻撃手段をとったものの、それらは一切敵には通用しなかった。
最強の技である『G.T.キャノン』ならば相手の細胞ごと焼き尽くせると考えたが、
今はその必殺技に必要不可欠のアクセルフォックスが存在しない。

そのように彼が考えあぐねていた時だった。

('、`;川(ブーンちゃん!! 無事なの!?)

突如、脳内にペニサスの声が響いてきた。

(;゚ω゚)「おばあちゃんッ!? 今は大丈夫だけど……もう持たないおっ!!」

攻撃を受けるたびに、機体は大きく揺さぶられる。
今のところ大きな損傷は無かったが、装甲を破られるのは時間の問題である。

('、`;川(良かった……よく聞いてちょうだい。急な話だけど、今からシャキンさんと貴方の精神を繋げるわ)

(;^ω^)「えっ!?」

その言葉を聞いて、ブーンの背筋には寒いものが走った。
正直な話、丁寧にお断りしたい程の提案である。

633 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:15:22.30 ID:ErefBeYR0
wktkwktk!!!!!!


634 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:16:05.99 ID:8EfekdEx0
('、`;川(お願い!! このままだと危険だわ!! とにかく早く!!)

(;^ω^)「えっ……あっ? はいだお」

彼女の只ならぬ剣幕に彼はおののき、つい返事をしてしまった。
そして、次に別の声が響いてきた。

(`・ω・´)(グッド・モーニング、ミスター・ブーン。いきなりですまないが、君の精神を借りるよ)

(;^ω^)「えっ!? ちょっwww……あっ……アッー!!!!」

その瞬間、彼は身体全体に違和感を覚えた。
まるで自分以外の存在が入り込んでくるような、そんな濃密な圧力を一身に受けるようであった。



(`・ω・´)「マッスルヴィッパー!! メイクアップ!!」

(;^ω^)(えっ!? ……なんだおそれ?)

突如、シャキンの妙な掛け声が頭の中に響いてきた。
それと同時にダイヴィッパーの身体が自分の意志に反して勝手に動き出す。

(;^ω^)(えっ!? ……どういうことだお?)

(`・ω・´)「いくぞ!! 悪の筋肉め!! この筋肉神である私が成敗してくれよう!!」

次に、巨人は正拳一閃で、目の前の球体を弾き飛ばした。
球体は倒壊した瓦礫の山を突き抜けながら、一瞬にして遠ざかっていく。

635 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:17:07.48 ID:jWZd+44K0
ちょwwwセーラー戦士wwwwwwww

636 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:17:58.13 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「フンッ!! ……うむ……いまいち筋肉が盛り上がらないな」

そして、巨人は唐突にラットスプレット・バックのポージングを取った。
(参考:ttp://club.pep.ne.jp/~mikami1/pose_rat-spread-back.jpg)
どうやら、その出来に彼は納得していないようであった。

『グ……ガガ……』

そんな最中に、球体は地を揺らしながら猛スピードで巨人に向かって転がって来る。
どうやら、先ほどの攻撃も通用していないようだ。

(`・ω・´)「甘いッ!! 私の僧帽筋のようにとろけるほど甘いッ!!」

対して、シャキンが意味不明な言葉を叫ぶと、ダイヴィッパーは上空に浮かぶように跳び上がる。
空中で三回転を決めたその跳躍は、生身の人間のように鮮やかであった。

(`・ω・´)「フフフ……掛かって来たまえ」

そして、地上に着地すると巨人は妙な構えを取った。
両手を横に大きく突き出し、腰から上を前傾させるような型。
それは所謂、鳳凰の構えと呼ばれるものであった。(別名どどんまい)

『ギッ!!!』

球体は砂埃を上げながら旋回し、再び巨人に向かって転がってくる。
しかし、今度は巨人はその構えのまま動こうとはしなかった。

(`・ω・´)「いまだッ!!」

637 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:19:36.02 ID:jWZd+44K0
支援!

638 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:19:40.10 ID:8EfekdEx0
衝突の瞬間、彼は大きく目を見開いた。
次に、巨人の右拳を中指だけ突き出した形で握らせ、相手の勢いを利用するようにそれを球体に突き刺させた。
球体の中心に大きな風穴が開く。

(`・ω・´)「アタタタタタタッ!!」

彼はそれに満足することなく、さらに打撃を加える。
拳(けん)による攻撃だけではなく、一撃加えるたびに掌の形を変え、その表面を突き刺してゆく。
蟷螂手、鷹爪手、水火手、散手、掛手など、拳法の流派の、指先による手(しゅ)の攻撃を浴びせ掛けた。

『ギャッ!! ギッ!! ギュッ!!』

一突きされる度に、球体は悲鳴を上げ、その腐った肉体は砕けていく。
そして彼の猛攻が終った時には、既に細切れとなっていた。

(`・ω・´)「……ふう、他愛も無い。私の筋肉から繰り出される攻撃に耐えられる者は居ない」

彼は目の前に積み重なる肉片の山に向かって小さく呟いた。

(;^ω^)(すごいですおっ!! そんな技何処で覚えたんですかお!?)

明らかに自分が操縦するよりも素早いダイヴィッパーの体捌きに、彼は驚きを隠すことができなかった。

(`・ω・´)「別に大したことはないさ。修学旅行で中国に行ったときにある老人から学んだものだ」

(;^ω^)(修学旅行の短い間にそこまで……ありえないお)

筆者自身も気付いたのだが、シャキンはブーンと同じ高校生である。

639 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 05:19:41.12 ID:B007hQLmO
支援

640 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:20:27.12 ID:ErefBeYR0
そういえば高校生wwwwwww

641 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:20:56.39 ID:jWZd+44K0
俺も忘れてたwwwwwwwww

642 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:21:07.45 ID:S66Eubf20
wwwwww

643 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 05:21:19.04 ID:B007hQLmO
そういえばそうだったwwwwwwwwwww

644 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:22:05.38 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「むっ!?」

しかし、目の前の屍の山は再び動き出した。
そして、みるみるうちに一つに集り、球体の形を取り戻してしまった。

『……グ……ギギ……』

(`・ω・´)「やはりか。『外家拳』は通用しないようだ」

彼の言う『外家拳』とは、鍛え抜いた肉体から生み出される筋力で技を打ち出す拳法である。
つまり、彼の今までの攻撃は彼の筋肉のエネルギーを利用した外部破壊の為の技であった。

(`・ω・´)「ならば『内家拳』ならばどうかな?」

そう言うとダイヴィッパーは再び構える。
しかし、次に構えたのは違う型であった。
右手と右足を前に出し、掌を真直ぐ伸ばしたような構えだ。

『ギイイイッ!!』

今度は、球体は全身から突起を伸ばして巨人に襲い掛かる。
例えるなら槍の壁。
その棘の一つ一つが、意志を持ったように機体を貫かんと迫る。

(`・ω・´)「円(えん)ッ!!」

シャキンの叫びとともに、巨人は両掌を前に出し、8の字を描くかの如く回転させる。
掌の回転は飛び込んでくる棘の猛襲を払うかのように受け流した。

645 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:22:33.62 ID:dZbZxXIL0
支援

646 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:22:55.30 ID:jWZd+44K0
支援

647 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 05:23:10.27 ID:B007hQLmO
支援

648 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:23:47.25 ID:ErefBeYR0
支援

649 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:23:50.55 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「防御の真髄は受け流すことッ!!私のマッスルヴィッパーに傷をつけさせるわけにはいかないよ」

円を描く速度は次第に速くなっていく。
そして、突起が全て外側に弾き返された瞬間――

(`・ω・´)「今だッ!! 『寸剄』ッ!!」

巨人は防御によってがら空きになった球体の中心に、右手の指を真直ぐに伸ばした、掌底――つまり、掌(しょう)の技を打ち付けた。

『ギ……ギ……?』

しかし、その衝撃は球体を貫くまでには至らなかった。
敵自身も何が起こったのか解らないと言った具合に、間の伸びた音を発する。

(`・ω・´)「君は既に死んでいる……」

それにも関わらず、シャキンは口角を上げ不気味に笑みを浮かべた。
同時に、球体に変化が起こった。

『ギアッ?……ギギギギギ……』

突如、球体はその丸みを崩すかのように蠢きだす。
まるで蟲が体内で暴れ回っているかの如く、ぼこぼこと起伏を浮かび上がらせる。

『ギ――』

球体は風船のように体を膨らませ、悲痛の叫びを上げながら渇いた音と共に破裂する。
肉片は元々それが何だったか解らなくなるほどに粉々になった。

650 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:24:13.82 ID:dZbZxXIL0
支援

651 : タイムトラベラー(樺太):2007/04/14(土) 05:24:53.57 ID:aYFZX6MFO
追いついた

652 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:25:20.21 ID:jWZd+44K0
支援!

653 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:25:33.66 ID:8EfekdEx0
(`・ω・´)「これが、私のとっておきの奥義だ」

――『寸剄』

それは、二十ヶ所余りの関節を駆動させる正拳突きの型から、三ヶ所の動きだけ差し引いて零距離から放つ掌撃である。
具体的には、二十ヶ所の動きから、肩・肘・手首の三ヶ所の動きを引く。
この技は、内部破壊を目的とした中国拳法の奥義の一つと言われている。
                                                民明書房『中国武術大覧』より
  _
(;゚∀゚)「……すげえ……ってかでたらめだな。ロボットに中国拳法やらせるか普通?」

(´・ω・`)「作戦は成功かな。ペニサスさん、大丈夫かい?」

('、`;川「ええ……なんとか」

ペニサスの額にはうっすらと汗が浮かんでいた。
その首元では、ペンダントが穏やかに光を放っている。

彼の言う作戦。
それはシャキンとブーンの精神を共有させることで、シャキンにダイヴィッパーを操らせようというものであった。
その結果、適合者でないシャキンでも、自分の体のように巨人を動かすことが出来るようになったのだ。

( ^ω^)(すごいおっ!! シャキンさん)

ブーンは歓喜の声を上げた。
目の前には、先程自分が攻撃した以上に散り散りになった、屍の欠片に成り下がったものが積み重なっている。

(;`・ω・)「……ッ……残念ながらまだみたいだ」

しかし、それに反してシャキンは構えを解くことは無かった。

654 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:26:15.45 ID:dZbZxXIL0
支援

655 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:26:29.05 ID:jWZd+44K0
支援

656 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:26:53.37 ID:ErefBeYR0
支援

657 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:27:09.17 ID:S66Eubf20
支援

658 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:27:19.94 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)(へ……?)

ブーンは自分の目を疑った。
もはや原型を留めてすら居ない、血が、肉が、骨が、再び一つになろうとしていたからである。

(;`・ω・)「『内家拳』も通用しないとはね。万策尽きた……か」

シャキンは目の前の屍たちが不気味に形を作っていく様子を見て、力なく呟いた。

(;^ω^)(そっ……そんなッ!!)

(;`・ω・)「どうやら完全に細胞ごと破壊しないと再生し続けるようだ。『寸剄』では破壊力が足りないか……」

そして、絶望的な結論を彼は発した。
今まで余裕の表情であった彼の筋肉からは止め処無く汗が溢れる。

(;^ω^)( シャキンさん、他に奥義とか無いんですかお!?)

(;`・ω・)「……いや、あるにはあるのだが、それは唯一、私の筋肉で体得できなかった技だ」

(;^ω^)(それってどんな技ですかお?)

(;`・ω・)「それは……単純な理論なのだが……『外家拳』と『内家拳』を同時に放つ技。
      つまり内部破壊と外部破壊を同時に行う技だ」

(;^ω^)(……なんだかわかんないけど難しそうですお)

(;`・ω・)「しかし、二つの正反対のことを同時にする、なんて事は達人でも難しい。
      二人の人間が同時に行うというならば容易くなるが……」

659 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 05:27:52.87 ID:AaRf9VXlO
我為支援

660 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:27:57.13 ID:dZbZxXIL0
支援

661 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:29:03.89 ID:8EfekdEx0
シャキンは釣りあがった眉を小さくひそめた。
そして、自身の筋肉の無力さに怒りすら覚えていた。

(;^ω^)(同時に……ですかお。同時に……、ッ!?)

彼は体を小さく震わせる。
それは、自分でも驚くほどの閃きであった。
天から何かが舞い降りたかのように、突然の天啓のように彼は一つの妙案を閃いたのだ。

(;^ω^)(シャキンさん……僕に考えがあるですお。無茶苦茶かもしれないけど……)

彼はシャキンに彼の閃きの内容を手短に説明した。

(;`・ω・)「なるほど……ならばチャンスは一瞬だ。敵が合体したその瞬間、あの球体は無防備になる」

(;^ω^)(ええ、わかっていますお……おばあちゃん、聴こえるかお? 僕だお。
      少し協力してほしいことがあるんだお)

('、`;川(……一体どうするんだい?)

ブーンはペニサスにも、彼の案を説明した。

('、`;川(なるほどねえ……でもタイミングを合わせるのが難しいわ)

(;^ω^)(でも、やるしかないんだお!! 僕達がそれをしないと、この世界を救えないんだお!!)

(;`・ω・)「私も同意見だ。私はこの3人なら必ず成し遂げられると信じている」

('、`;川(……解ったわ。私はあなた達を信じている)

662 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:30:15.28 ID:jWZd+44K0
支援だ支援

663 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:30:19.27 ID:ErefBeYR0
支援

664 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:30:47.82 ID:8EfekdEx0
そして、鋼鉄の巨人と腐肉の球体は再び対峙する。

( ^ω^)「『終末』なんて、誰かに理不尽に押し付けられるものじゃないんだお」

ブーンは、ダイヴィッパーに自分の心を深く通わせた。
鋼鉄の巨人はそれに応えるかのように、その鼓動を響かれる。

(`・ω・´)「そうだ。筋肉に対する、生に対する『希望』が、筋肉を……そして未来を創って行くんだ」

シャキンは、体中の筋肉の繊維一本一本に力を注いだ。
彼という存在に凝縮された筋肉は、解き放たれたように膨らんでいく。

('、`*川「そして……この世界はこれからも、いつまでも、『慈愛』に包まれて育っていくの」

ペニサスは、心の奥底からこの世界の幸福を願った。
ペンダントは彼女の心を増幅し、その光を一層眩しく輝かせる。

「だから……」

そして、三人の勇者達は口をそろえて叫んだ。

('、`*川(`・ω・´)( ^ω^)『この世界を終わらせたりはしないッ!!』

『グ…グ……』

眼前では、屍達の血肉で構成された球体が完全に再生しようとしていた。
それらの細胞一つ一つは、その『絶望』を伝えるかのように悲鳴を上げているようであった。


665 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:30:57.07 ID:68zPypKp0
支援

666 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:31:29.24 ID:S66Eubf20
支援

667 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:31:32.31 ID:dZbZxXIL0
支援

668 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:31:36.95 ID:jWZd+44K0
支援

669 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:32:37.28 ID:8EfekdEx0
( -ω-)「クリティカル……」

ブーンはイメージした。
それはこの世界に巣食う悲しみの元凶を、鋼の愚神、ダイヴィッパーの鉄拳が打ち砕く姿を。

彼は最高の集中力を以って、目の前の球体に狙いを定めた。
次に、巨人は標的を捉えるかのように大きく右腕を振り上げ、ギアやエンジン、モーター、全ての構成物のエネルギーを溜める。

そして、全てを解き放つように彼は吼えた。

( ゚ω゚)「ブロオオオオオオッツ!!!」

右腕は上腕部から開放され、その怒りの鉄槌は絶望に向かって発射された。
それと同時に、ペニサスは叫んだ。

('、`*川「今よ!! シャキンさん走って!!」

ペニサスはシャキンの精神を百パーセント、ブーンの元へと伝えた。
ペンダントは七色の光の渦を放出し、シャキンの筋肉に溶けてゆく。

(`・ω・´)「君達の……筋肉に対する情熱……確かに受け取ったよ!!」

シャキンもイメージをダイヴィッパーに投影する。
クリティカルブローの発射と同時に、巨人は駆け出していった。
鋼鉄の鉄槌を追い越さないように、追い抜かれないように、同じ速度で標的の元へと走り抜けていく。

(`・ω・´)「喰らいたまえッ!! わが筋肉拳奥義ッ!!『寸剄』……改め――」

670 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:33:16.28 ID:dZbZxXIL0
支援

671 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:33:23.12 ID:jWZd+44K0
支援!

672 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:33:25.18 ID:S66Eubf20
>>664とBGMの歌詞があってるのは偶然か?支援

673 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:34:32.16 ID:8EfekdEx0
そして、二者の間合いは互いの制空圏を超えた。
鋼鉄の巨人は左腕を前へと突き出し、その二本の脚を地にしっかりと据え付けて、掌底を標的に触れさせる。
波紋状の衝撃は球体の内部へと押し込まれていく。

(`・ω・´)「ショッキング・ビューティフル・マッスルッ!!」

衝突は同時だった。
ブーンの放った右腕とシャキンの差し出した左腕が、寸分違わぬタイミングで屍の球体に接触したのだ。

クリティカルブローは、球体の表面を容赦なく引き裂いた。
爆炎が全体を覆い、細胞の一つ一つを焼き尽くす。

寸剄は、球体の内部を構成する血と肉と骨を震わせた。
振動が全体を走り回り、細胞の一つ一つを破壊する。

『ギアアアアアアアアアアッツ!!』

凄まじい破壊力に耐えられず、屍達はもがき苦しみながら、死に際の獣が放つような断末魔の叫びを木霊させる。
ついには、次々と細胞が蒸発し、白い煙が上がっていく。
その姿は、まるで生を謳歌できなかった人間の怨念が、白煙に宿り天に昇っていくようにも見えた。
そして、浮かんでいく魂体の数と比例するように、球体は湿った音を立てて崩れ落ちていった。

674 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:34:53.43 ID:dZbZxXIL0
支援

675 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:35:13.73 ID:ErefBeYR0
支援


676 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:35:20.21 ID:jWZd+44K0
支援

677 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:36:15.98 ID:8EfekdEx0
次々と溶けてゆく屍の塊の傍らで、『J』は立ち尽くしていた。
彼の足元で、形をかろうじて保っていた最後の屍が地面を這う。
それを哀れむかのように、彼は眼差しを投げかけた。

<ヽ:::。Д:::゚)「グ……グ……」
  _
( ゚∀゚)「…お前も犠牲者のうちの一人だったんだよな」

最後の屍は、必死にこの世界にしがみ付いていた。
その様子を見ながら、彼は淡々と言葉を向ける。

<ヽ:::。Д:::゚)「ガ……? ……グ……ウウッ」
  _
( ゚∀゚)「泣いて……いるのか?」

屍の眼の下からは、透明な液体が流れ落ちていた。
それは流した涙なのか、それとも溶けた皮膚の一部なのかは解らない。
  _
( ゚∀゚)「……安心しろよ。遅かれ速かれ俺もお前の後を追う事になるだろうさ」

彼は最後にこう続けた。
  _
( ゚∀゚)「もう……この悲しみを『終わらせて』やるよ」

そして、彼は銀色の義手を灰色の空に向かって大きく振り上げた。



――こうして、『屍』という存在はこの世界から完全に消滅した。

678 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:36:38.06 ID:dZbZxXIL0
支援

679 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:37:13.86 ID:jWZd+44K0
支援

680 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:37:33.57 ID:S66Eubf20
支援

681 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:38:08.34 ID:8EfekdEx0
(´・ω・`)「『終わった』……んだよね?」

ショボンは『断駒』の頂上に乗って、屍に食い尽くされた街を眺めていた。

『絶望』が包んでいた世界はもうそこには無い。
だが、平和を取り戻すためには犠牲が大き過ぎた。

('A`)「ああ。俺達全員が命がけで守ったんだ。ショボン、もっと胸を張っていいんだぜ……」

(´・ω・`)「……ああ」

彼は、ドクオの言葉に短く答えた。
普段饒舌な彼にとっては珍しいことであった。

(´・ω・`)「……おや? どうやら救世主たちが揃ったようだね」

彼は、自分の周りが騒がしくなっていることに気づいた。
彼は声のするほうを振り向くと、生き残った人々に囲まれた三人の人影と鋼鉄の巨人が目に入ってきた。

(´・ω・`)「……ちょっとごめんよ」

ショボンは通りすがりにいい男の尻を触りつつ、人波を掻き分け、騒ぎの中心へと向かっていく。
そして、人々の群の中ほどまで進むと、人々の賞賛の声を受けていた三人の勇者の姿を発見した。

(;^ω^)「ちょっwwwシャキンさんそんなところで脱がないでくださいお!!」

(/、//川(主……主人のよりも大きい)

(*`・ω・)「ああ……何千もの観衆が……私の美しい筋肉を舐めるように見つめている。
      さあ……もっとだ……もっと見てくれたまえ……」

682 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 05:38:11.56 ID:B007hQLmO
支援

683 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:38:44.60 ID:dZbZxXIL0
支援

684 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 05:39:12.92 ID:sY90N9NnO
なんという露出狂wwwwwwww

685 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:39:15.65 ID:ErefBeYR0
シャキンwwwwwwww

686 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:39:33.49 ID:jWZd+44K0
おばあちゃんに萌えた

687 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:40:05.35 ID:8EfekdEx0
その場は、シャキンによって混沌とした空気に包まれていた。
歓声に聴こえたものは、実は悲鳴であった。

(´・ω・`)「うほっ……いいマグナム……では無くて、君達ちょっといいかな?」

ショボンは、横目でシャキンのマグナムを眺めつつ、三人に声を掛けた。

(`・ω・´)「おや、ミスター・ショボンではないか? どうだい? 私のダビデ像よりも美しい筋肉は?」

(´・ω・`)「そうだね。涎が出るほど素晴らしいよ。ところで……や ら な い か ?」

('、`♯川「ショボンさん? せっかく命が助かったのに……残念ね」(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ)

(;´・ω・)「……OK。落ち着いてほしい。その物騒なオーラを仕舞うんだ」

(;^ω^)「ショボンさん? どうしたんですかお?」

殺伐とした空気の中で、ブーンはショボンに尋ねる。
しかし、ショボンは言葉の代わりに行動でそれを示した。

(;^ω^)「ちょっ、ショボンさん!? 頭を上げてくださいお!! ……どうしたんだおいきなり?」

ショボンが示した行為。
それは、三人に向かって深々と頭を下げることだった。

(´・ω・`)「君達には礼を言うよ。
       この世界に縁もゆかりもない君たちが、自分の身を投げ打ってこの世界を救ってくれたんだからね」

ショボンは、真顔で言った。

688 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:40:28.86 ID:68zPypKp0
最後に来て…シャキンwwwww

689 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:40:50.71 ID:dZbZxXIL0
支援

690 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:41:10.68 ID:jWZd+44K0
支援

691 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 05:41:36.59 ID:AaRf9VXlO
ビッグマグナムなダビデ像って、まさにパーフェクトだよな

692 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:41:47.87 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「いや……別にいいんですお……僕達はそうしたくてやったんですお」

(´・ω・`)「それでは僕の気が済まないんだ。だから……や ら な い k」

('、`♯川「ショボンさん? 私がそういう冗談好きじゃないの知ってる?」

(注)ここで作者からのお知らせです。

                 -‐   ̄ ̄ `丶、
              /           ヽ
                / / /〃/{ { ヽ `ヽ. ∧
             l / /斗/ハ ィー‐ヽ  ∨ l
             { {  レテく  ヽ\{ヽ\ ヾ│ 
               乂l f r'ハ     __ 7ハ\リ l 
       (⌒⌒)    .八,}弋ソ    ''⌒ソノ ) 八    
          ヽ〃`ひ、 ノイ }ゝ" n  "" { {´  丶\
            / rz-、_ ,>‐r<_∧!>、   \丶
.           , -‐"  とノハ/  ヽ{>ロ<フ〈.  ヽ     \
         //  / / ヽ、__,/∨{   j><__〉\   丶.ヽ
.         {八 〃 ハ  { /{  / 大   , <   }ヽ  }  }
          )/ ヽ(. ヽ人{ >‐ヽ/ j \/  ∨} ノ  ヽjイノ
          "   ` ′ ヽ ヘ_,ん</__j_{_/ ((   ( "
                   /  /  |  l
                     /  /   .|  l
                  /` V   l  .,′
                  `ー'′   ├-/

只今物語内で大変お見苦しい点がございましたので、一部割愛させていただきます。

693 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:42:24.89 ID:ErefBeYR0
ちょwwwwwwww

694 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:42:29.75 ID:S66Eubf20
支援

695 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:42:47.26 ID:dZbZxXIL0
割愛wwwwwwwwwwwwww

696 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:43:12.90 ID:jWZd+44K0
おばあちゃん最強説浮上

697 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:43:31.41 ID:8EfekdEx0
(※)ω(※)「とに……かく、僕の……命が消える前に……礼を言うよ……グハッ」

なぜか次の瞬間ショボンは傷だらけになっていた。
こうして彼の命の灯火が消えかけたその時、

「なんだか面白いことやってるな。俺も混ぜろや」

甲高い声と共に、二人の戦士が人波を掻き分けて現れた。
  _
(;゚∀゚)「って、なんでそこのマッチョは裸で、ショボンはボコボコになっているんだ?」

('A`*)「……筋肉神さま、今日も一段と筋肉が輝いていらっしゃるハアハア」

そこには『英雄』と『悪の組織』首領の姿があった。
ちなみに、『英雄』の方は若干引いている様子である。

( ^ω^)「おっおっ、ジョルジュさんにドクオさんも来たお」

('、`*川「おやおや、皆さん勢ぞろいだわね」

(;*゚ー゚)「あの……私もいます」

出オチ担当のしぃもひょっこりと顔を出したところで、この世界を救うために戦った一同は集った。
そして、共に喜びを分かち合おうと、互いに声を掛け合ったその時であった。

('、`;川「きゃっ!!」

突然、ペンダントが透き通るような高音を発して再び輝いたのである。
しかし、今回の変化はそれまでのものと全く違っていた。

698 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:43:40.14 ID:68zPypKp0
何かが起こっているwwwwww

699 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:44:34.82 ID:jWZd+44K0
支援

700 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:45:26.63 ID:8EfekdEx0
ペンダントは、楕円形の宝石だけではなく、鎖全体から光を放った。
次に、彼女の首から外れるように、天に向かって浮かび上がる。
やがてそれは、七色の光が混ざる光の輪へと変わっていった。

('、`;川「こ……これって」

ペニサスはこれと同じ現象を思い出していた。
正確に言えば、これとはむしろ逆の現象である。

周りに居た者たちが固唾を飲んで見守る中、輪の体積は徐々に膨れ上がり、一つの形を帯びていった。
それは、徐々に別の輪郭を作り出していき、最終的に人の形へと変わっていった。

( ∵)「……」

その表情は幼く、体格は細い。
見た目はブーンと変わらないほどの年頃の少年であった。

( ∵)「やあ、久しぶりだね……とは言ってもずっと傍にいたんだけどね」

少年は驚く人々の視線を横目にして、ペニサスに微笑みかけた。

('、`;川「貴方は……ビコーズ」

(;^ω^)「えっ、彼が……?」

(`・ω・´)「ふむ、筋肉がかなり足りないな。もっと筋トレが必要だ」

各々は、それぞれ心に思ったことを口にした。


701 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:45:52.16 ID:dZbZxXIL0
支援

702 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:46:18.82 ID:jWZd+44K0
支援

703 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:46:45.16 ID:68zPypKp0
支援

704 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:47:21.52 ID:8EfekdEx0
('、`;川「で、どうして今になって姿を私達の前に? それに――」

( ∵)「まあ、質問はたくさんあるだろうけどまずは僕の話を先に聞いてくれないか?
    疑問はそれで大体晴れると思うんだ」

ビコーズはペニサスの言葉を途中で遮ると、次にこう続けた。

( ∵)「最初に、君達……といっても、そこの二人がこの世界に来たことは予想外だが、
    それが幸いして無事にこの世界を救うことができた。心から感謝するよ。ありがとう」

('、`;川「……」

( ∵)「ともかく、この世界は完全に救われたんだ。
    そして、それに伴って新たなる『sks』を生み出すことができた」

('、`;川「でも、『sks』って消えたんじゃ……」

( ∵)「そうだ。元々この世界に存在していた『sks』は完全に消滅した。
    でもその代わりに新しい『sks』が、この世界に出現したんだ。
    それはまさしく、君達三人がもたらしたと言っても過言ではない」

('、`;川「私達が?」

( ∵)「ああ。正確に言えば君達が住んでいた世界の『sks』を、この世界にもたらしたと言えばいいのかな?」

('、`;川「はあ……」

( ∵)「そして、この世界が辿るはずだった『終末』、つまり世界が消滅するはずだった運命を君達がねじ曲げ、
    違った形の『終末』に置き換えることで、この世界が辿ってきた歴史を半永久的なものにすることができた」


705 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:48:30.30 ID:jWZd+44K0
支援

706 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:48:39.71 ID:ErefBeYR0
支援

707 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:48:51.58 ID:S66Eubf20
支援

708 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:49:04.64 ID:8EfekdEx0
(;^ω^)「うーん……難しいお」

(*`・ω・)「美しい……(うっとり」

次々と飛び込んでくる事実に、ブーンは頭を抱えた。
その横で、シャキンはポージングを取っている。
そこに、ビコーズの言葉を遮る声が飛んできた。
  _
(♯゚∀゚)「おい……話をぶったぎるが一つ聞かせてくんねえか?
     てめえがこの世界の神なんだろ? だったらなんでもっと早く、屍共を消さなかったんだ?
     そのせいで、苦しんだ人間の数は増え続けたんだ」

声の主は『J』であった。
その言葉には、明らかな怒気が含まれている。
だが、それを受け流すようにビコーズは続ける。

( ∵)「僕は神の役割を与えられただけであって、
    正確には神ではない。本当の意味では『sks』がそれに当たるだろう。
    僕はその消滅した『sks』の、きちんとした『結末』を導きたいという意志に沿って行動していただけだ」
  _
(♯゚∀゚)「はあ? 意味分かんねえよ?
     とにかく、てめえが何にもしなかったせいで、ここまで酷い状態になったんだぞ!?」

そっけない態度が気に障ったのか、『J』は更に声を荒げた。
大切な者を浸食で失った彼にとってそれは当然のことであった。
それでもビコーズは続けた。

( ∵)「僕の力は絶対的なものではない。あくまで『sks』が作り出した枠の中でしか力を振るえないんだ。
    例え屍を消すことが出来ても、屍の発生そのものは止められなかった。
    それは、『sks』が作り出した枠の外の出来事が原因だからね」

709 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:49:13.57 ID:dZbZxXIL0
支援

710 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:50:40.91 ID:jWZd+44K0
支援

711 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:50:45.92 ID:8EfekdEx0
  _
(♯゚∀゚)「はあ!? ふざけてんじゃn」

(´・ω・`)「まあ、落ち着いたらどうだい? 仮にも神の化身なんだよ。ああ、失礼した。とにかく続きを聞かせて欲しい」

ショボンは怒り狂う『J』を無理矢理羽交い絞めにすると、ビコーズに謝罪して、続けるように促した。

( ∵)「だから、僕は新しい『sks』を呼び込む必要があった。
    屍の発生を止める方法はそれしか無かったからね。
    つまり、君達三人がこの世界に来ることそのものが重要だったんだ。
    そういうわけで僕はペニサスさん、貴方に、『心の向くままに行動すればいい』と言ったんだ。
    この世界を救う過程は君たちが呼んだ『sks』が導いてくれるからね」

(;^ω^)「極端に言えば、僕達がこの世界に来るだけでよかった……ってことかお?ほかの事はよく解らないけど」

( ∵)「……まあ、そういうことだ」
  _
(♯゚∀゚)「……ふん、随分と虫がいい話だぜ。とにかく屍が出てくるのを止められたんだろ!?
      だったら、その埋め合わせをするってのが筋じゃねえか!!」

『J』はショボンの腕を強引に振り解くと、再びビコーズに詰め寄った。

( ∵)「勿論それはするつもりだ。僕ができる範囲だったらね。
    ペニサスさん……貴方にそれを決めてもらいたい。貴方が望む願いを一つだけ叶えてあげよう」

彼はそこで初めてすまなそうな表情を見せた。

('、`*川「……」

そして、彼女は沈黙でもってそれに答えた。

712 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:51:40.58 ID:dZbZxXIL0
支援

713 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:52:29.39 ID:8EfekdEx0
唐突な提案に対して、彼女は再び困惑していた。
そして、周囲に居る者たちにむかって視線を向ける。

一緒に戦った同じ異世界の住人であるブーンやシャキン、この世界の勇者である『J』、ショボン、ドクオ、しぃを始めする住人達。
彼らの顔を見ると、短いようで長かった四日間のことをが鮮明に思い出された。

そうしている内に、彼女の中にはある感情が沸き起こっていた。
それは、胸が張り裂けそうなほど熱いもの。
その想いに流されるように、次に浮かんできたのは、この世界の住人達が楽しそうに笑っている光景であった。

彼女は、ふとブーンに視線を向けた。

( ^ω^)「……」

彼も何も言わず、微笑みを浮かべて、ゆっくりと頷く。

('、`*川「……」

それに後押しされたのか、
ついに、彼女は決心するように口を開いた。

('、`*川「それは、決まっているわ。それはみんなの願いであり、私の願いでもある。それは――」

そうして、彼女は願いを伝えた。

最終話 完

714 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:53:17.33 ID:S66Eubf20
長かったな。乙!

715 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:54:06.63 ID:ErefBeYR0
乙!!!!!!

716 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:54:16.35 ID:jWZd+44K0
激しく乙!

717 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:54:17.51 ID:68zPypKp0
楽しかった!
乙!

718 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:54:28.33 ID:8EfekdEx0
エピローグ 「『英雄』と『悪の組織』」


この世界には、『悪の組織』の魔の手が迫っていた。

ξ*;凵G)ξ「きゃ〜!! た〜す〜け〜て〜!!」

('∀`)「ハハハハハッ!! 大人しくするんだな!! この『筋肉教』二代目教主ドクオ様の計画、
   『人類補完計画〜マッスル・バージョン〜』の餌食となるがいい!!」

ξ*;凵G)ξ「嫌あああああッ!! マッチョになりたくないよおお!!」

(*゚ー゚)「ふふふふふっ、大丈夫よ。貴方のその貧相な胸囲も爆発的に大きくなるから」

ξ;凵G)ξ「嫌あああああッ!! ハト胸になるだけじゃない!!」

『悪の組織』の首領である男は世界性服を企み、世界をわが手に収めんと次々と悪事を行っていた。

「もしもし。『バーボンハウス』へようこそ。
 ……何? 『筋肉教』が暴れ回っているって?……うん、解った。今からそちらに向かわせるよ」

「何だ? またドクオの奴が暴れ回っているのか?何回ぶっ飛ばされても懲りない奴だぜ……」

「また出動か? 女子のたわわな胸を見に行くだけではないだろうな?」

「馬鹿wwwちげーよwwwそんなもんに気を取られないぜ……多分」

「まあいい……もうすぐ私達の式が控えているんだ。無茶だけはするなよ」

「へっ、俺を誰だと思っているんだ?」

719 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:54:32.07 ID:dZbZxXIL0
乙!!!11

720 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 05:54:56.31 ID:S66Eubf20
まだあったのかwww支援!

721 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 05:55:39.65 ID:dZbZxXIL0
ktkr

722 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 05:55:45.56 ID:68zPypKp0
支援させてもらう

723 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:55:46.84 ID:jWZd+44K0
この台詞は・・・!!

724 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:56:22.51 ID:8EfekdEx0
『変態大魔王おっぱいライダー』

「ちょっwww格上げされてるwww……もういい、行ってくるぜ」

「気をつけるんだぞ」

「おっぱいに見とれて事故に遭わないに気をつけておくれよ」

この世界には一人の『英雄』が居た。

「ったく…最近、俺の扱いが酷くなってやがるぜ」

街の住民が困っていると聞けば、直ぐに駆けつけ、命の危険にさらされれば、その身を投げ出す。

「急がないとな…ドクオの奴最近調子に乗ってるからな」

彼の左腕は、銀色に輝いていた。
肘から下は鎧の小手に似たような形状をしている。
銀よりも白い光沢を纏う、歪曲した金属プレート。
上腕部にはそれが筒状に幾重にも重ねられており、接合部の隙間からは無数の銅線が覗いている。

「また、コイツの出番か……」

彼の左腕は義手であった。

725 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:57:27.87 ID:jWZd+44K0
支援!

726 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:57:46.37 ID:ErefBeYR0
支援

727 : F1パイロット(東京都):2007/04/14(土) 05:58:06.11 ID:ZfGpgba60
サザン野とリビア

728 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 05:58:20.40 ID:8EfekdEx0
「じゃあ、この鉄骨をクレーンで吊り上げてくれ。危険な作業だから充分に気をつけるんだぞ」

「はいwwwwわかったッスwwww」(ああだりいwwww適当にやってやるよwwww)

「ママ〜、またドクオがなんかやってるよ〜?」

「花子ちゃんッ!! あんな下品なフンドシ男見るんじゃありません!!」

('∀`)「ハハハハハッツ!! 腹筋1000回までまだまだだぞ!! その後はヒンズースクワット1000回だ!!」

ξ*;凵G)ξ「嫌あああああッ!! 腹筋が割れてきたよおお!!」

(*゚ー゚)「ふふふふふっ、大丈夫よ。終った頃には私のナイスバディみたいになれるから」

ξ*;凵G)ξ「嫌あああああッ!! むしろ筋肉のお化けじゃない!!」

「お前ら待ちやがれッ!! その貧乳の女を大人しく解放しろッ!!」

そして、悪が現れる時、彼は一陣の風のように颯爽と駆けて来る。

そう、彼の名前は――

729 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 05:58:59.43 ID:ErefBeYR0
支援

730 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 05:59:29.73 ID:jWZd+44K0
支援

731 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:00:02.92 ID:8EfekdEx0
  _
( ゚∀゚)「今をときめくスーパーヒーロー、義手の『J』ッ!! 只今見参ッ!!」

('∀`)「ハッハッハッ!! ノコノコと現れたな『J』よ!!
    『人類補完計画〜マッスル・バージョン〜』は、誰にも邪魔させんッ!!
    今日こそは貴様を倒し、この世界を征服してやるぜ!!」
  _
( ゚∀゚)「ぬうう……男ならともかく……ボイン美人までマッチョにするなんて、非道の極み!!
     許さねえッ!! 絶対に世界はこの俺が守る!!」

('A`)「できるものならやってみろ。
    日々筋肉の鍛錬を行うボディービルダーの叫び……思い知るがいい!!」
  _
( ゚∀゚)「ふん……そんなもの粉砕してやるぜ。この左腕d」

「やべっwww手元が狂ったwww鉄筋が落ちるッスwwwヤバスwww」

「きゃあああああッ!!!」

「花子ちゃんッ!!」
  _
(;゚∀゚)('A`;)「…ッ!?」

732 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 06:00:49.23 ID:jWZd+44K0
支援

733 : 一反木綿(神奈川県):2007/04/14(土) 06:00:58.42 ID:dZbZxXIL0
花子ちゃあああああああああああああああああん

734 : シェフ(コネチカット州):2007/04/14(土) 06:01:03.55 ID:zRvHH0fMO
家にさえいれば、音声化も出来たのにっ

735 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 06:01:10.05 ID:ErefBeYR0
支援

736 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 06:01:41.48 ID:S66Eubf20
支援

737 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:01:45.35 ID:8EfekdEx0
「……?」






「……あれ? わたし……?」
  _
( ゚∀゚)「……大丈夫か? 怪我はしていないか?」

('A`♯)「なんだ、この鉄筋思ったより軽いな。ったく工事するんならもっと気をつけやがれ!!」

「フヒヒヒwwwwサーセンwwww」

ただ、唯一変わったことといえば、『悪の組織』も『英雄』同様、人々に愛されていることであった。

('A`)「……いらん邪魔が入ったな」
  _
( ゚∀゚)「……まったくだ。んじゃ仕切りなおすか」

738 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 06:02:30.40 ID:jWZd+44K0
支援

739 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 06:02:54.37 ID:ErefBeYR0
支援

740 : タイムトラベラー(樺太):2007/04/14(土) 06:03:02.57 ID:aYFZX6MFO
なんか…自然に笑顔になるな

741 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:03:28.23 ID:8EfekdEx0
「いいぞ〜『J』ッ!!」

「ドクオも負けるんじゃねえッ!!」

「『J』もドクオも頑張って〜!!」

ξ*;゚听)ξ「……あれ? 私は放置?」

(;*゚ー゚)「あの……私も……」
  _
( ゚∀゚)「お前も懲りないやつだ。今日こそは左腕の錆にしてやんよ!!」

('A`)「『J』よ、掛かってくるがいい!! 『筋肉神』さまから受け継いだ俺の筋肉の力を思い知れッ!!」
  _
( ゚∀゚)('A`)「行くぜッ!!」

そして、今日も彼らは世界の平和の為に戦いを繰り広げている。




           ( ^ω^)エアーがクオリティを育てたようです Bパート
                      _
                   『( ゚∀゚)ジョルジュは義手の英雄のようです』 〜fin〜

742 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 06:04:22.40 ID:jWZd+44K0
乙!!!!!

743 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 06:04:24.96 ID:68zPypKp0
今度こそ乙!!

744 : 釣氏(樺太):2007/04/14(土) 06:04:28.50 ID:LlV3+qjnO
超乙

745 : タイムトラベラー(樺太):2007/04/14(土) 06:04:34.48 ID:aYFZX6MFO
乙!

746 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 06:04:34.92 ID:S66Eubf20
乙!

747 : ドラム(dion軍):2007/04/14(土) 06:06:55.78 ID:BGpURHlC0


748 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 06:07:02.28 ID:ErefBeYR0
乙!!!!
BGMも良かったぜ!!!!!!

749 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 06:07:27.60 ID:sY90N9NnO
おいおい遅刻だよ……超乙!!

750 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 06:09:34.68 ID:68zPypKp0
BGMゴーストスイーパー美神か?

751 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 06:12:06.04 ID:AaRf9VXlO
メンクイも読んでくれた人もみんな乙

じゃ、次が今日のラスト懐かしソングです

752 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:12:17.30 ID:8EfekdEx0
あとがき

長い間、沢山の支援ありがとうございました。
最初のほうで自分のミスでみなさんを待たせてしまった件については謝罪したいと思います。

あと、他の合作作者さんに対しても申し訳ない気持ちでいっぱいです。
正直、長く書きすぎてやりすぎた感がありました。
200レス超って、ユメクイより長い……

今回の作品は、ベタベタな熱いバトル小説を目指してやったことのないジャンルに挑戦しました。
力量不足は否めません。はい。

また、合作作品のキャラ以外のイレギュラーなキャラを登場させることによって、
読んだことねーよって人にも読めるようなものを目指しました。

さて、ネタバレは次レスで。嫌いな方はスルーしてください。

753 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 06:17:36.38 ID:jWZd+44K0
それにしてもこのBGM、ノリノリである

754 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 06:17:44.39 ID:sY90N9NnO
支援

755 : 無党派さん(樺太):2007/04/14(土) 06:26:47.25 ID:B007hQLmO
超おつ!

756 : インストラクター(北海道):2007/04/14(土) 06:27:35.08 ID:++Tq/XbF0


757 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:28:28.89 ID:8EfekdEx0
まず、『J』ことジョルジュ。
彼は実は没にした作品に出そうとしていたキャラの再利用です。
ジョルジュはいつも左腕を振っているので、義手のイメージがうかびました。
で、巨大ロボットが出てくるということで、彼を特撮ヒーロー的な位置づけにして世界観をあわせました。
その他のドクオとかツンとかしぃとかクーは、その世界の住人として増やすことにしたわけで。

次に、『sks』って何だよって思っている人が多いでしょう。
実はこれは裏設定なので作品内には絡みません。

sks=sakusya、つまり作者の略です。
異世界、つまり
   _
『( ゚∀゚)ジョルジュは義手の英雄のようです』は、架空の逃亡作品という設定です。
sksが消えた。つまり、作者逃亡。
で、『J』の世界は作者の逃亡によって、終末を迎えるわけです。
世界に終末が訪れる=屍によって世界が破壊される、という認識でおk。
そこで、我々エアー作家が新たなsksとなり、彼らの世界を再生したというわけです。
その代行者が、ブーン、ペニサス、シャキンになります。

それで大体の疑問は晴れると思います。


では、改めて長い物語につきあっていただいてありがとうございました。



758 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 06:31:51.47 ID:ErefBeYR0
長時間乙でした!!
楽しかったよー

759 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 06:31:58.34 ID:S66Eubf20
乙!

760 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 06:32:05.78 ID:AaRf9VXlO
なるほどなぁ

761 : ふぐ調理師(兵庫県):2007/04/14(土) 06:33:35.36 ID:jWZd+44K0
長時間にわたる投下&BGM、心底乙!
ほろりと来たり噴き出させられたり、楽しませてもらったぜ!!




おばあちゃんは俺の嫁

762 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 06:33:41.67 ID:sY90N9NnO
最後に乙

763 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 06:35:50.35 ID:ErefBeYR0
ようやく風呂に入れる・・・・

764 : レースクイーン(アラバマ州):2007/04/14(土) 06:41:38.56 ID:8EfekdEx0
あ、最後に引き続き今日明日のCパート&各外伝後半もよろしくお願いします。

( ^ω^)エアーがクオリティーを育てるようです Cパート予告














      ttp://uraden.hp.infoseek.co.jp/kusomiso.html

765 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 07:14:31.68 ID:J3tIP7kIO
ちょwwwksmswwwwww

766 : 釣氏(樺太):2007/04/14(土) 07:22:53.44 ID:oW3I4gXMO
乙!

767 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 07:32:10.64 ID:6QpHKBVlO


768 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 08:53:54.76 ID:9oJZqc6UO


769 : お猿さん(dion軍):2007/04/14(土) 10:36:40.72 ID:QYsHAmqP0
保守

770 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 10:54:33.61 ID:ho5gQGFbO



771 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 10:55:27.78 ID:ho5gQGFbO



772 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 11:26:54.06 ID:B/TAuaRL0
亀だが乙!! 超乙!!

773 : 日本語教師(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 12:11:23.92 ID:PNbUbbw1O


774 : チーマー(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 12:43:14.01 ID:npLH/yQhO
乙!

ところでメンクイのツンって最後どうなった?

放置?

775 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 12:48:53.99 ID:JzxAnD5B0
今北超乙!!
……でも、最終的にブーンとベニサスは元の世界に戻れたのか?

あ、シャキンはショボンとよろしくやってるかtな、何をするかきさまらー!!

776 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 12:54:06.11 ID:ZCgBTSEc0
保守&

777 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 13:19:33.28 ID:eQrNuCZuO
途中で寝ちまった… orz
後で読むから保守

778 : 歯科技工士(青森県):2007/04/14(土) 14:04:55.19 ID:68zPypKp0
保守なんです

779 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 15:00:01.06 ID:h1qUWKo7O


780 : 鉱夫(アラバマ州):2007/04/14(土) 15:00:29.85 ID:ZCgBTSEc0
シュッシュッシュ

781 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 15:55:00.98 ID:h1qUWKo7O


782 : 守銭奴(コネチカット州):2007/04/14(土) 16:20:29.74 ID:xTR4VYPaO


783 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 17:05:27.85 ID:h1qUWKo7O


784 : 釣氏(樺太):2007/04/14(土) 17:18:19.80 ID:u9KeqewTO
最後に流石兄弟出してほしかった

785 : うどん屋(樺太):2007/04/14(土) 17:25:07.99 ID:eQrNuCZuO
遅ればせながら乙!!

786 : ひちょり(ネブラスカ州):2007/04/14(土) 17:57:54.42 ID:7Qnx6gfyO
乙 一

787 : 釣氏(樺太):2007/04/14(土) 18:54:49.41 ID:u9KeqewTO
あっ乙

788 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 19:49:18.70 ID:S66Eubf20
  \
:::::  \            トマトの両腕に冷たい鉄の輪がはめられた
\:::::  \
 \::::: _ヽ __   _     外界との連絡を断ち切る契約の印だ。
  ヽ/,  /_ ヽ/、 ヽ_
   // /<  __) l -,|__) > 「刑事さん・・・、俺、どうして・・・
   || | <  __)_ゝJ_)_>    こんなもん・・・書いちゃったのかな?」
\ ||.| <  ___)_(_)_ >
  \| |  <____ノ_(_)_ )   とめどなく大粒の涙がこぼれ落ち
   ヾヽニニ/ー--'/        震える彼の掌を濡らした。
    |_|_t_|_♀__|
      9   ∂        「その答えを見つけるのは、お前自身だ。」
       6  ∂
       (9_∂          トマトは声をあげて泣いた。

789 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 19:58:10.50 ID:S66Eubf20
( ^ω^)エアーがクオリティを育てたようです

 『( ^ω^)ブーンがトマトを育てていることとは関係ないようです:前編』


読んでねーよボケ という人の為の、優しい作品紹介

ttp://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031704209&Action_id=121&Sza_id=B0

790 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 19:59:03.83 ID:S66Eubf20
BGMは>>33

791 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 19:59:44.20 ID:03PznwSR0
ktkr!

792 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 19:59:53.14 ID:6QpHKBVlO
始まった!

793 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:00:01.96 ID:S66Eubf20
噴出す鮮血が、視界を真っ赤に染めあげた。

喉頭に突き刺さっているであろう斧の感触はなく、
潰された声帯や、砕けた甲状軟骨を想像することもない。

ただ、自分にもこんなに綺麗な血が流れているんだな、
という感慨が全身を穏やかに包み込むばかりだった。

夜空に浮かぶ月のように優美な赤を眺めていると、
その向こう側に、気味の悪い笑みを浮かべる男の顔が霞んで見えた。

(*゚ー゚)(誰だろう。どこかで見た顔だな)

目頭から目尻まで細く弧を描く特徴的な目元や、猫のようにひしゃげた口に見覚えがあった。

(*゚ー゚)(ああ、ブーン君か)

そう口に出したつもりだったが、出てきた声は老婆のように嗄れた聞き取りにくいものだった。

( ^ω^)「おっおっ、しぃは犯人じゃ」

犯人ってなんだろう。私にはよくわからない。

というよりも、なにも考えられない。
全身から力が抜け、小さな頭の中で脳が揺蕩う。

私はわずかに首を振り、目を閉じた。赤が黒に染まった。

794 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:02:08.92 ID:S66Eubf20
(*゚ー゚)「あれ、私ったら、なにしてたんだろ」

目やにを削ぎ落としながら、上半身を持ち上げた。

雲ひとつない青空に、黄色い太陽がぼんやりと浮かんでいた。
温かい南風が、火照った頬を優しく撫でていく。

(*゚ー゚)「あっ、洗濯物を干してたんだっけ。いつの間に居眠りなんかしたんだろう」

立ち上がるのと同時に悲鳴をあげた。
足元に大量の血液が水溜りをつくっていた。

(*゚ー゚)「うわあ、真っ赤だ。真っ赤……」

赤い水溜りをきっかけにして、振り下ろされる斧の映像が浮かび、
続いて、喉頭に熱湯をかけられたような熱さが広がった。

噴き出る赤――赤といえば、あの人は私の乳首が好きだったっけ。

そうだ、そうなんだ。

自慢じゃないが、私の乳首は桃色だ。
乳輪も小さいし、乳頭も小指の爪くらいで手頃な大きさをしている。

795 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:03:02.60 ID:S66Eubf20
ぺろぺろしてもらうと、とても気持ちがいい。
大きな胸にそっと手を添えられながら、
あの人の猫みたいにざらざらした舌が這い回る感触を思い出した。

(*゚ー゚)「ああ、早く帰ってこないかな」

顔が上気するのを感じる。血液が頭に上って、頬が染った。
少し厚めだけど肉感的な唇が、意思とは関係なく開いていった。

そこから漏れる甘い吐息で、あの人の耳を刺激するんだ。
「くすぐったいぞゴラァ」なんていわれるけど、本当は嬉しいんだってわかってる。

(*゚ー゚)「んんっ」

両手を股間に伸ばす。

あれ、いつジーンズを脱いだっけ?
そんなこと、どうでもいいや。気持ちいい。

Tシャツが破けているけれど、気にはならない。
乳首が硬くそそり立って、小さいながらも存していた。

796 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:03:45.92 ID:B/TAuaRL0
支援

797 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:04:05.09 ID:S66Eubf20
胸を優しく撫で、乳首を摘む。優しく、そうっと、左右に揺する。
右手を股間に固定したまま、左手を徐々にあげていった。

乳首から胸へ、胸から鎖骨へと指の腹で擦りながら、指が細い喉に触れる。

(*゚ー゚)「あっ」

全身を支配していた快楽が消え去り、驚愕が取ってかわる。
見開かれた瞳の中で、小さな恐怖と深い憎悪が燃えあがった。

徐々に近づく冷たい斧の刃によって肌が引き裂かれ、
揺れる視界に映る不気味な笑顔が、飛び散る鮮血に重なった。

(*゚ー゚)「……ブーン」

両手で髪の毛を掴み、奥歯を噛みしめる。額に青筋が浮き上がった。

(*゚ー゚)「ぶうううううんんんんん」

798 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:04:08.67 ID:03PznwSR0
支援

799 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:04:37.26 ID:6QpHKBVlO
支援

800 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:04:57.53 ID:S66Eubf20
布団を振り落とし、物干し竿を掴む。
全裸のまま表通りに飛び出し、左右を見渡した。

蘇る記憶。私は歌を口ずさんでいた。口ずさみながら、洗濯物を干していた。

ふらふらっと現れたブーン。
昔から嫌いだった同級生。だって、気持ち悪かったから。

思い出すたびに吐き気のこみ上げる思い出がある。

忘れ物をとりに教室に入ろうとした私が見た、信じられない光景。
人気のない教室で、一心不乱にリコーダーを舐めるブーンがいた。

顔に笑みを貼りつけ、涎を垂らしながら舌を突き出している。
私のリコーダーが、汚い唾液に侵されていた。

しまいにはリコーダーをお尻の穴に入れて、気色の悪い喘ぎ声を漏らしはじめた。

次の日にあった音楽の授業を、私は新しく買ったリコーダーで受けた。
ブーンがリコーダーを口に含んだ時の顔は、未だに鮮明に思い出せる。

取り替えておいたんだ。
私のリコーダーと、ブーンのリコーダーを。
拭いておいたから、見ただけじゃわからなかっただろうけど。

またある時は私の座布団に顔をうずめ、置きっぱなしの体育着を被り、
椅子の足を舐め、机に抱きつき、陰茎を擦りつけ、不気味な笑顔が、涎が、声が……。

801 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:05:36.22 ID:B/TAuaRL0
支援

802 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:05:52.59 ID:S66Eubf20
文句をいわなかったのは、猫を被っていたから。

誰にでも優しく、心配りの上手な少女、それが私。
弱いものに手を差し伸べ、いつも笑顔を絶やさない可憐な少女、それが私。
なにかされるたびに復讐はしたけれど、私は真面目で心優しい少女を演じていた。

だけど、私の丈夫な堪忍袋の尾だって、いつかは切れるんだ。
そして、被っていた猫から顔を出したくなるときが必ずおとずれる。

いまだ。

殺してやる、殺してやる、殺してやる。

心臓を抉り出して咀嚼してやる。
乳首を引き千切り、鎖骨を叩き折り、歯を突き立ててのど笛を噛み砕き、
眼球を抉り出し、鼻腔を広げ、睾丸を踏み潰しながら
穴の開いた眼窩に指を突っ込んで脳みそを掻き出してやる。
開かれた腹に塩をぶち込んで、塩もみして売りさばいてやる。

内臓は高く売れるだろう。家計も助かって一石二鳥だ。

803 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:06:39.51 ID:S66Eubf20
(*゚ー゚)「どこだどこだどこだどこだどこだ」

がむしゃらに振り回す頭によって、長い髪の毛が上下左右に揺れる。
激しく揺れる髪の毛の隙間から、小さな家が見えた。

ドクオの家だ。あいつも気持ちが悪い。

人の足をじろじろ見つめやがって。知っているんだ、私は知っている。
お前が私をおかずにしているのを。

殺してやる、まずはお前からだ。
いいや、もしかしたらブーンもいるんじゃないか。
そうだ、いるにきまっている。いるんだろう?
変態同士が仲良く集まって、気持ちの悪い相談をしているんだろう?

両手を力強く振り、足で地面を蹴飛ばす。

お前の大好きな足で向かってるぞ。しこしこしこしこ。
しかもパンツを履いてないじゃないか。しこしこしこ。
こりゃあサービスが過ぎたかも知れないな。しこしこ。

804 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:06:50.63 ID:Qkxno6iR0
支エンッ!

805 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:07:00.67 ID:B/TAuaRL0
支援

806 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:07:36.22 ID:S66Eubf20
無用心にも、窓が大きく開け放たれていた。
そうだ、いいじゃないか。お前も待っていたんだな、ドクオ。
私に殺されるのを、気持ち悪い顔で待ってたんだろう?
ドクオ、ドクオ、どおうくううおおおお。

プールに飛び込むように両手を掲げて部屋に転がり込む。

何度か回転して、体育の授業で習った前回り受身で綺麗に着地した。
十点、十点、十点、十点、十点、十点、十点、審査員から拍手喝采の嵐だ。

(*゚ー゚)「いてえ!」

叫びながら床を睨みつける。
散らばった同人誌の上に、微笑んでいる少女が横たわっていた。

(*゚ー゚)「ふぃふぃふぃ、フィギュアかああっ!」

物干し竿を叩きつける。
崩壊する微笑、飛び散るシリコン、ドクオはロリコン。

(*゚ー゚)「はあはあはあはあはあはあはあはあ、
ドクオ……トラップとはやってくれるじゃないかっ」

807 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:08:21.71 ID:B/TAuaRL0
支援

808 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:09:51.73 ID:S66Eubf20
叫びながら物干し竿を振り回し続ける。

砕けるディスプレイ、潰れる筐体、割れるテレビ、倒れる本棚、
飛び散る少女漫画、DVDケース、エロゲの箱、フィギュア、フィギュア、フィギュア。

(*゚ー゚)「ははははははははははははははははははははははは」

笑い声が止まない。愉快だ。こんなに気持ちがいいのは、いつ以来だ?

不良をそそのかし、ブーンを田んぼに落とさせたときか?
ドクオを体育館の裏に呼び出し、不良たちにフルボッコさせたときか?
担任と一発やる振りをして、金をせびったときか?
ブーンの机に、学校に来るんじゃねーよ、と彫り、
ドクオの机に犬の糞を置いたとき以来か?

いや、ブーンのトマト畑を荒らしたとき以来だろう。
あれには興奮した。

たわわに実ったトマトを潰す感触が堪らなかった。
飛び散る果汁が全身を濡らし、私の汗と混じって甘美な匂いを発していた。

(*゚ー゚)「あら? ドクオちゃん、そんなところに寝転んでどうしたのかしら?」

私の目が、汚い部屋の隅に転がる醜い豚を捉える。

809 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:09:54.10 ID:Qkxno6iR0
支援

810 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:10:15.67 ID:6QpHKBVlO
真面目なのに笑えるwwww

811 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:10:26.57 ID:B/TAuaRL0
支援

812 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:10:51.87 ID:S66Eubf20
(*゚ー゚)「ドクオちゃーん。どうしたの? ねぇねぇ、どうしたんでちゅか〜」

(*゚ー゚)「どっくん? 寝てるの? 眠いの? しぃちゃんでしゅよ〜」

(*゚ー゚)「ほらほら、おっぱい、おっぱいが揺れてまちゅよ〜」

(*゚ー゚)「とっとと起きろや、童貞野郎!」

物干し竿を振り下ろす。
この私を無視するなんて、百万年早いんだよクソが。

へこむ頭部がドクオの気持ち悪い顔に拍車をかける。
飛び出した眼球を踏み潰しながら、腹を蹴りつけた。
潰れた鼻から骨が突き出し、裂けた唇から半壊した口内が見えた。

息を激しく吐きながら、手を止める。
眼前に、潰れた肉だるまのような姿のドクオが転がっていた。

813 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:11:12.33 ID:S66Eubf20
しかし、気に入らない。
意外に美味しそうだなんて思った自分が情けない。

不覚というやつだ。そう、不覚だ。
野良犬を目の前に座らせて、オナニーをしたとき以上の不覚だ。
あのときの私はどうかしていた。

まさか、興奮した犬に挿入されるとは思っていなかった。
あわてて抜いたからよかったものの、私の卓越した反射神経がなければ、
膣が破裂するまで精液を注ぎ込まれていたに違いない。

(*゚ー゚)「嫌なこと思い出させやがって……」

思い出を消し去るには、潰すしかない。もっと、もっと。

(*゚ー゚)「もっともっともっともっともっともっともっともっともっと」

814 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:11:39.49 ID:B/TAuaRL0
支援

815 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:11:54.65 ID:S66Eubf20
ふとここまで書いて、この先の展開をまったく思いつかないことに気がついた。

ドクオを殴り続けたのちにブーンを襲いにいくのであろうが、
すでにアイディアは尽き、目新しさを提供することができそうもないのである。

このまま続けても同じような展開が続くばかりではないか。

私はその事実を認め、愕然とし、畏怖すら覚えた。
よって唐突ながらここで物語を終えることにした。
続きを読者の想像力にお任せするのが残念でならない。

眩い光が部屋に溢れ、しぃは異世界へと飛ばされてしまうのだ。

異世界に飛ばされた彼女を待ち受ける困難とは一体。


( ^ω^)「それじゃ、予告をはじめるお!」

816 : ブリーター(dion軍):2007/04/14(土) 20:12:07.62 ID:CqvIOaQa0
支援

817 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:12:33.97 ID:S66Eubf20
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。
舟の上に生涯をうかべ馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして 、旅を栖とす。


奥の細道を読み、松尾芭蕉に感慨を覚えた荒巻は、旅に出ることを決意し、
片雲の風に誘われ、海浜にさすらい、蜘蛛の巣の張る破屋にたどり着く。

長い旅路を終えた荒巻は、なにを得たのだろう。
心と体を酷使した旅の果てに、なにを見たのだろう。

生きることの意味を問い続ける現代の旅人、
お堀の描く人生のバイブルが、満を持して当スレに登場。

全農組合からの絶大なる支持の下に、一大浪漫小説の扉がいま啓かれる。

 
( ^ω^)エアーがクオリティを育てたようです
 
    ( ^ω^)ブーンのちんこが六角用スパナにもぎ取られるようです

乞うご期待。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

818 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:13:20.14 ID:S66Eubf20
どうせ異世界編を投下するのだから、あとがきはいらないかとも思いましたが、念のため。

筒井康隆をご存知でしょうか。彼の短編集、壊れかた指南の一作からオチをパクりました。
そうです、外伝前のやさしい作品紹介(>>789)はただの嫌がらせではなく、ちゃんと意味があったのです。
何分手元にないため正確性には自信がありませんが、そこは大した問題ではないと思います。

特筆すべきは、内容の酷さは元より、地の文ばかりで非常に読みにくかったことだと思います。
こんな作品にも関わらず、読んでくれた方、支援を下さった方に、僭越ながらうんこを進呈……
そういえば、スカトロはどこにいったのでしょうね。

なにはともあれ、これからお堀さんの投下がはじまります。
興を削がれた方には申し訳ありませんが、彼ならこの濁った空気をうまく払拭して下さることと思います。

それでは、かま堀外伝をお楽しみください。

819 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:14:15.66 ID:B/TAuaRL0
なんというwwwwww

820 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:15:14.65 ID:6QpHKBVlO
終わりかよwww

821 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:15:35.23 ID:03PznwSR0
ちょwwwwwwwww

822 : ブリーター(dion軍):2007/04/14(土) 20:17:14.03 ID:CqvIOaQa0
ちょwwwwwwwwww

823 : 彼女居ない暦(長屋):2007/04/14(土) 20:18:11.92 ID:tlVekQFg0
えええええええええええええええええええええええ

824 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:18:28.15 ID:QmB8TmBLO
すげえ……神だ

825 : 養豚業(関西地方):2007/04/14(土) 20:18:35.08 ID:lnhLmDIS0
これは手抜きwwwwwwwwwwwwww

826 : 養豚業(関西地方):2007/04/14(土) 20:20:50.25 ID:lnhLmDIS0
強姦だっ!!布団の中でっ!!

827 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:21:52.85 ID:B/TAuaRL0
ほんとに強姦って聴こえるwwwww布団の中でwwwww

828 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:24:00.74 ID:Qkxno6iR0
〜作品紹介〜

登場人物のほとんどホモかオカマ、その中でも荒巻のケツ筋は凄い。

そんで一話完結のパラレル


以上。






               (´・ω・`)かま掘りたちの夜


     〜( ^ω^)ブーンのちんこが六角用スパナにもぎ取られるようです 〜     


829 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:24:34.42 ID:S66Eubf20
wktk

830 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:25:54.64 ID:03PznwSR0
wktk

831 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:26:08.75 ID:Qkxno6iR0
混濁編


/ ,' 3「ううぅう〜んぬ・・・・ふんぬふんぬ・・・・おぉぁぁあぁぁぁぁー!」

ブリィボトンボト


食事中の皆様方申し訳ございません、などというテロップに謝罪の意味は込められてはいない。

既に、した後の事実を謝罪だけで許されるのならば法律等は必要ない世紀末の世界であるからだ

今まさにミートボールを口に運ぼうとしていた、まさし君は憤慨していた。この瞬間メロスも激怒した。

つまるところ謝罪をする前の行動が重要なのであって、事後、の行動にはなんの意味もない。

例えば食卓に今起きた惨劇を回避するための行動を一つあげるとするならば──

テレビ欄に 『卑猥でグロテスクな表現あり』 と表記する必要があった訳だ。

だがそれをやってしまっては視聴率の低下は否めない。

だから結局本音と建前の区別をつけ、事後の謝罪に至るしか解決方法は無い。

それにしても爽やかな時間だ。

832 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:26:40.69 ID:QmB8TmBLO
支援

833 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:26:57.89 ID:B/TAuaRL0
支援

834 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 20:27:29.22 ID:Dk1K8ET9O
wktk

835 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:28:19.84 ID:AaRf9VXlO
食ってるうどんが喉につまった

836 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:28:21.97 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「なんてこった、ペーパーがない!」


ペーパーが無い、つまり紙が無いというわけで今現在荒巻が座っている便器。

そして彼の左手で掴めるべき存在は無と言う事だ。無とは何か?という悟りの境地に入った問題は

ここでは割愛する、今語るべき問題は、紙であってそれ以外の話題はシャットアウトする。

いや・・・・・やはりそれは無理だ、語るべき事実を語ろう。無駄な時間は惜しい。

そう荒巻が空を掴んだその先にはペーパーの芯しか残っていなかった。

つまるところホルダーには必要なものが収まっていなかった

されど収まるべきところに物が納まらなくては怒りも収まらない。

しかしこの時、荒巻の感情は怒りではなく狼狽だったと言える。

必要な場所に必要なものがない、そこに置いたはずのリモコンが何処に消える。

乾電池の場所もまったく分からない、キャトルミューティレーションされてしまったんだろうか。

837 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:29:17.98 ID:03PznwSR0
素晴らしい

838 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:30:08.21 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「まずいなぁ、買いだめしておいたはずなのに」


そうだ買いだめしておいた筈なのだ。たしかあれは11日前

私は特に理由もなく歩いていた、いわゆる散歩という奴だ。歩く事は良い。

体の為になる、ウォーキンだ。必要な行為なのだ、体の循環の為に人は動かなくてはいけない。

食べなくてはいけないのだ。人は健康を維持したがる、あらゆる健康器具を買い求め

健康法を究明し体に有益な食物を貪り食う。健康の為なら死ねる。

我が家の財政も惜しくは無い、健康の為にテレビに釘付けになり健康のために健康な話題を

健全な付き合いの友人達とするのだ、健康的な生き方は人生を変える。

朝のラジオ体操に始まり、ヨーグルト、納豆を飲み干す朝食、その後のストレッチ

筋肉トレーニングも必須だ、スレッドを開き続け腹筋運動を繰り返す健康志向人を

私は応援する。素晴らしい健康だ、昼にはみのもんたが待っている。地球上は健康で満ち溢れていた。


839 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:31:51.09 ID:Qkxno6iR0
^^ω ホマホマ

/ ,' 3「おっとイタチ、逃げ出していたのか」


逃げ出したイタチ、これは家畜ではない、愛玩用の生物だ。

人に愛でられる為に生まれ、そして死ぬ。それだけの人生だ。人の手に渡った生在するモノの定め。

生鮮売り場の肉パック、これは生命から切り出された命のカケラであって

元から100g211円という固形物では無かった。しかし客観的にみればそれはグラム211円の食物であり

それ以上の価値を主婦のマチコが見出す事は無かった。

また例を挙げるが、マグロの解体ショー、これを見た人間は歓喜の声をあげる

やれすごい、はやい、職人技だ、あんなに大きいお肉は食べられないわぁ、と

しかしこれが生きたマグロだったらどうか、結果は変わらない、生命の終わりを見続けられることへの

甘美な眼差しが送られる、そしてその命を終らせる板前にも賛辞が送られる。

しかしこれが生きた豚、牛、だったら?

840 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:32:05.36 ID:ErefBeYR0
は・・・はじまっとる・・・・・(´・ω・`)

841 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 20:32:23.49 ID:ovCNOW7N0
三ツ矢サイダー吹いた支援

842 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:32:32.05 ID:03PznwSR0
支援

843 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:32:37.13 ID:S66Eubf20
支援

844 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 20:33:04.68 ID:JzxAnD5B0
初めてリアルタイムktkr
支援

845 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:33:27.28 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「もうお前でいいか・・・・・何事も臨機応変にってね」

;^^ω


何事も発想は柔軟に限る、全ての角度を見回せられる広い視野を持たなくてはいけない。


記憶に古い魔女裁判、無実の者をひっとらえて拷問にかけた上で殺害。

お前は魔女か?いいえ違います。この者は魔女という身分を隠している、女の言う事は全て嘘だ。

お前は魔女か?私は魔女などではございません。女よ、真実を答えなくては貴様の右指を切り落とすぞ。

お前は魔女か?断じて私は魔女ではありません、神に誓って。邪神に忠誠を尽くすのか。

お前は魔女か?私は魔女です。処刑だ、火を放て。




ひゃあ!わたし知りません〜!魔女じゃありません〜!

この史実は希望の始まりでもある。

846 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 20:34:06.67 ID:Dk1K8ET9O
なんだこのカオスwwww

847 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:34:22.62 ID:03PznwSR0
>ひゃあ!わたし知りません〜!魔女じゃありません〜!

これは・・・

848 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:34:59.95 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「元の毛色が茶色で良かった、あまり目立たない」

;;ω ホマ…




色は素晴らしい、この世の花だ。

色彩の確認だけで人生の価値が出ている、目の前に映る白いコップ。これにも大きな価値がある。

その中で揺れるオレンジ、炭酸飲料。喉を潤し気分をも盛り上げる。

オレンジの先から伸びた緑、ニンジンのブツ切りから再生された生命。

その周りを埋める無色透明、生命を蘇生し生きながらえる事を叶えた尊い存在。

ふと外を見れば青いカーテンが揺れ、季節の到来を告げる。

そして今、目の前で吹き出している赤は終わりを告げる色。

だが終わりではない、目を瞑れば黒が残っている。

849 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:35:22.95 ID:B/TAuaRL0
支援

850 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:35:32.86 ID:AaRf9VXlO
なんという頭脳戦

851 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:35:58.90 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「尻穴に直にくる毛触りが気持ちよすぎたよ、すまない・・・これは事故だ。史上初のケツ筋事故」


茶も美しい、毛並み、鳴き声、動作、触感、快感。経験、記憶をこの僕に与えてくれた。


美しくない存在なんて無かったんだ。




最後に、僕の持ち物から吹き出す赤が     


この物語が終わりでない事を教えてくれた。


852 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:36:55.43 ID:Qkxno6iR0
ジャー ゴボゴボ


大の用を済まし。僕は自宅の便所を後にした。



/ ,' 3「いやー便秘気味で、17時間もトイレに篭っちゃったよHAHAHA!」

/ ,' 3「喉が渇きすぎで便器の水も飲んでしまったしNE!」

時計を見ればもう、とっくに昼を過ぎていた。

^^ω ホマホマ

^^ωホマホマ

/ ,' 3「グッドモーニン、おまいたち」

商売の為に飼っているイタチ達に挨拶を済ますと

冷蔵庫から晩御飯の残りの肉を、イタチが入っているゲージに放り込み、出かける準備を始める。



853 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:37:00.04 ID:QmB8TmBLO
支援

854 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:37:10.51 ID:S66Eubf20
支援

855 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:38:02.94 ID:Qkxno6iR0
身支度を整え、ドアノブに手を伸ばす。

外に出ると太陽の光が目を眩ませた。


/ ,' 3「おっと朝刊。なになに・・・・・・・連続ちんこ強奪事件?」

/ ,' 3「物騒な世の中になったもんだね」

/ ,' 3「ま、陰気な事を考えても仕方がない、こんなに天気の良い日はキャッチボールに限るよ」

/ ,' 3「誰か暇な奴はいないかな・・・・っと」


そう思って僕は携帯を尻穴から取り出そうとした時、肛門がシェイクされた。


マナーモードだ。

856 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:38:38.73 ID:B/TAuaRL0
支援

857 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:38:54.19 ID:03PznwSR0
支援

858 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:39:49.89 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「もすもす、僕ですが」

(*゚ー゚)「ごめん、間違い電話でした」

電話の主は、すぐ近くの電柱にしがみ付いていた。まったく知らない奴だ。


/ ,' 3「スパイダーマンか?」

(*゚ー゚)「カッコウカッコウ!カッコウです!」

/ ,' 3「なんだってんだ」

カッコウはそのまましがみついたまま、ひたすら自分の頭を電柱に打ちつけている

意味不明な会話を終え、アナルに携帯を戻した時、また携帯が振動した。

/ ,' 3「オアフッ!不意打ちには弱い・・・・もすもす」


(*゚ー゚)「クワガタが美味い」

/ ,' 3「それはキツツキだ」

プツッ

ツー ツー…

859 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 20:39:59.01 ID:JzxAnD5B0
音楽バーローwwwwwwwwww

860 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 20:40:18.05 ID:k5g3OoqV0
BGMwww

861 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:40:19.28 ID:B/TAuaRL0
バーローwwwww

862 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:40:51.47 ID:QmB8TmBLO
支援

863 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:41:02.10 ID:Qkxno6iR0




(*´・ω・)「アッー!チンコかわいいよチンコ!!!」

なでなでしちゃう、ペロペロしちゃう。

もう止まらない。僕の愛の感情は、全て自分のチンコに注がれていたのだ


(´・ω・`)「かわいいよかわいいよ」

ナデナデ

(´・ω・`)「しかし今日は尿道の奥まで冷える・・・・寒いのかい?暖めてあげるよ」

シコシコ

シコシコ

(´・ω・`)「とってもあったかいナリィ・・・・・」


864 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:41:28.92 ID:6QpHKBVlO
支援

865 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:41:34.21 ID:ErefBeYR0
wwwwwwww

866 : 一株株主(コネチカット州):2007/04/14(土) 20:42:11.58 ID:Dk1K8ET9O
ちょwwww

867 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:42:21.03 ID:03PznwSR0
wwwwwwwwwwwwwww

868 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:42:22.20 ID:S66Eubf20
絶好調wwwwwwww

869 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:42:44.74 ID:Qkxno6iR0
ここまで自分のちんこが好きになったきっかけはなんだったんだろうか

昔飼ってたハムスターのお腹に押し付けた時だったろうか

それとも天ムスをどうしても食べたかった時に、自分のチンコを握った時だったろうか

一体いつだったのかまったくわからない。可能性が多すぎたのだ。



(´゚ω゚`)「ぴぎぃぃぃちんぽかわゆすギガかわゆすおおおおおおーーー!!!」


(`;ω;´) 「ショボン・・・・・一体どうしてしまったんだ」

下の階では父が心配そうに呟いていた。

870 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:43:00.72 ID:QmB8TmBLO
カオス過ぎるwww

871 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:43:13.16 ID:B/TAuaRL0
これはwwwwwww

872 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 20:43:33.59 ID:ovCNOW7N0
うぇwwwwwww

873 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 20:43:44.58 ID:k5g3OoqV0
もう何がなんだかwww

874 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:44:07.07 ID:Qkxno6iR0
学校に登校する時もチンコは一緒。僕とずっとずーっと一緒なのだ


(´・ω・`)「こらっ!チンコ!学校には着いてきちゃ駄目って言ったでしょ?」

チンコ「ごめんねショボン。寂しくてどうしても着いていきたかったの・・・」

(´;ω;`)「あぁぁあぁぁぁあっぁ!!ごめんよぉぉお謝るのはこっちだぁぁぁああぁ」


ショボンは右手を自分のブリーフに突っ込みチンコを振り回しながら一人で喋る。

(´・ω・`)「もう絶対置いて行かないからね」

(´・ω・`)「ほぅらっハチミツ塗りたくってあげよう」


チンコ「わーいショボンだいすきぃ」


(´・ω・`)「蒼じゃイオは魚胃hうぇなうbふあふあういうffぶいs!!!!」


ドビチャァ

875 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:44:08.93 ID:03PznwSR0
すげぇwwwwwwwww

876 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:44:40.70 ID:ErefBeYR0
なんてカオスなんだwwwwww

877 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:44:46.78 ID:QmB8TmBLO
ぶっ飛びすぎwww

878 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:45:22.93 ID:AaRf9VXlO
むせた

879 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:45:27.41 ID:S66Eubf20
wwwwwwwwwww

880 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:45:52.08 ID:Qkxno6iR0
あまりの手こき気持ちよさとチンコの可愛らしい言葉にショボンは絶頂に達し射精しました。

(´・ω・`)「あっあっあっ・・・・・・」


(´・ω・`)「ハッー」

(´・ω・`)「・・・・・・おいっ、てめぇなんで学校にまで着いて来てんだよタコが」

チンコ「えっ?でもショボンさっきまでは喜んでたし・・・・」

(´・ω・`)「あぁん?なにナマいってんだぁ?!ひっこ抜かれてぇのか???!」


チンコ「ぐすん・・・・ごめんなさい・・・・・」


チンコは恐縮し反省し収縮しました。

頬を伝う涙の代わりに白い精液と黄色の尿をブリーフに垂れがしました。

(´・ω・`)「チッ、メソメソしやがって。これだからウゼーんだよ」

チンコ「ごめんね・・・・」

881 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:46:01.61 ID:6QpHKBVlO
このスレから真っ黒なオーラを感じるwwwww

882 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:46:39.22 ID:AaRf9VXlO
冷静と情熱の間

883 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:46:49.37 ID:ErefBeYR0
チンコカワユスwwwwwww

884 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:46:55.64 ID:B/TAuaRL0
支援

885 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:47:19.48 ID:Qkxno6iR0
('A`)「おいっ、あんまり苛めるなよ可哀想じゃないか」

(´・ω・`)「うるせぇな躾だよ躾」


('A`)「まったく・・・・・チンコに愛情を注がないなんてどうかしてるぜ」

突如話しかけてきた学生服の男子の全開ジッパーからはチンコがコンニチワしていました。


('A`)チンコ「こんにちわ」

文字通りの挨拶でした。

('A`)「可愛いだろ?おれの息子のピヨすけって言うんだ」


(´・ω・`)(・・・・チンコに名前付けるなんて頭がおかしいのか?)


ピヨすけ「最近このあたりでチンコ泥棒が多発してるらしいよ、コワイよね」

('A`)「おいおい、物騒なこと言うなよピヨすけ」


886 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:48:19.10 ID:AaRf9VXlO
あれ? もう異世界編?

887 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:48:24.36 ID:ErefBeYR0
ピヨwwwww

888 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:48:24.81 ID:03PznwSR0
もう何が何だかwwwwwwww

889 : 一株株主(コネチカット州):2007/04/14(土) 20:48:25.33 ID:Dk1K8ET9O
腹筋がいかれるwwww

890 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 20:48:25.59 ID:k5g3OoqV0
ピヨすけwwwwww

891 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:48:57.08 ID:Qkxno6iR0
ピヨすけ「なんでもちょっと目を離した隙に引っこ抜かれちゃうんだって」

(´・ω・`)「そいつぁ恐ろしい」

('A`)「な?だからチンコは大事にしたほうがいいんだよ」


('A`)「じゃあ俺達は散歩の途中だからもう行くぜ」

ピヨすけ「ばいばいまたね」


ピヨすけは、まるで古時計の振子の様に揺れ、別れの挨拶をしました。

(*'A`)「あんまり揺れなよピヨすけ・・・・・・擦れてなんだか・・・・」



チンコ「人のチンコを黙って持っていっちゃうなんて怖いね」

(´・ω・`)「・・・・・・・」

チンコ「ショボン?」

892 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:49:02.40 ID:QmB8TmBLO
死ねないwww

893 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:49:57.44 ID:B/TAuaRL0
支援

894 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 20:50:17.21 ID:S66Eubf20
わけわからんwwwwwwww

895 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:50:21.87 ID:ErefBeYR0
>ピヨすけ「ばいばいまたね」
可愛いwwwww

896 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:51:01.03 ID:Qkxno6iR0
(´・ω・`)「・・・・・てめぇなんてどっかいけばいいのによ」

チンコ「えっ・・・?」


(´・ω・`)「チッ」

ショボンはそれっきり暫く黙りこくりました。


でもこんな冷めた関係もすこし間を置けば元通り。チンコはそれをよく知っていたので耐えました。

耐え抜きました、チンコはすこぶる我慢強かったのです。


チンコ「ごめんね」


18分後。

(*´・ω・)「あいあうんぶぐぁうhちbちんこぉぉぉおぉぉかわゆすぅぅぅううううう」





897 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 20:51:14.05 ID:sY90N9NnO
うほwwwwwwうほwwwww

898 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:51:45.84 ID:AaRf9VXlO
若さだね!

899 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:51:57.20 ID:6QpHKBVlO
チンコが可愛いすぎるwwwww

900 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 20:52:04.79 ID:ovCNOW7N0
ショボンwwwww

901 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 20:52:04.45 ID:B/TAuaRL0
支援支援

902 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 20:52:34.02 ID:sY90N9NnO
チン子かわいいwwwwwwww

903 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:52:50.35 ID:Qkxno6iR0
場所は変わり、どっかの路地裏辺り。


ミ,,゚Д゚彡「ごきげんようですぞ。ブーン殿」

( ^ω^)「なにか用ですかお?」

ミ,,゚Д゚彡「もしかして貴方は女性ですかな?」

( ^ω^)「違いますお」

ミ,,゚Д゚彡「そうですか、ところで可愛らしいティンコですな」

( ^ω^)「それほどでもないお」


お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシミ,,゚Д゚彡前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ
お前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだお前はヨッシーなんだ

904 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 20:53:41.66 ID:03PznwSR0
ちょwwwwwwwwwwwwww

905 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:54:00.92 ID:ErefBeYR0
ちょwwwwwwヨッシーてwwwwww


906 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:54:25.53 ID:Qkxno6iR0
ディッドゥー



ミ,,゚Д゚彡「貴方のチンコは頂いておきますぞ・・・・・ふふっ」


そう言い放ち、男は今ひきちぎったばかりの新鮮なチンコを振り回しました。

滴り落ちる血液と精液。紅と白の奏でるハーモニーは美しい調和をもたらし、それを見る者を虜にしました

ブンブン、ブンブブブンと縄跳びでないのが悔やまれるほどに回し続けました。


ミ,,゚Д゚彡「早速家に帰って水槽に戻してあげますぞ。地上にいてはチンコも酸素を吸えませんからな」


彼はショボンとは違い、優しい男だったのです。





907 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:54:36.46 ID:AaRf9VXlO
洗脳!?

908 : (東京都):2007/04/14(土) 20:54:47.47 ID:Woqk0me90


     \('A`)/



909 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 20:54:47.96 ID:sY90N9NnO
わけわかりません……! だがそれがいい……!

910 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:56:07.62 ID:Qkxno6iR0
/ ,' 3「あのキツツキ、52回も掛けてきやがって」

と独り言を漏らし、ため息を吐いた時。

巾着の様なものを振り回す体毛の濃い全裸の男がこちらに近づいてきた


ミ,,゚Д゚彡〜♪

/ ,' 3「ウホッ陽気なイイ男じゃないの」


僕はその場で口笛を吹いたり、壁に寄り添って足を組んでみたり、ウィンクしてみたりと

精一杯のホモセックスアピールを男に送ったが、男は僕のことなどまったく眼中にない様子だった。


/ ,' 3「行ってしまった・・・・・しかし強要は出来ないしね。こればっかりは仕方がない」





911 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 20:56:14.85 ID:QmB8TmBLO
わけわからんwww

912 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:56:24.35 ID:AaRf9VXlO
チンコってエラ呼吸だったんだな

913 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 20:57:02.36 ID:6QpHKBVlO
ディッドゥーってヨッシーに乗ったときの効果音かwwwww

914 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 20:57:55.28 ID:ErefBeYR0
頬と腹の筋肉がやられるwwwww

915 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:57:57.12 ID:Qkxno6iR0
( ´_ゝ`)「まてぇぇい!!!」


ミ,,゚Д゚彡「なんですかなあなたは」

( ´_ゝ`)「俺は兄者、俺の友人から奪ったモノを返して貰おうか」

ミ,,゚Д゚彡「しかし一週間のレンタルですぞ」

( ´_ゝ`)「その予定はキャンセルだ、当日に返却してもらう」

ミ,,゚Д゚彡「では明日の10時までには返しに行きますのでこれで」

( ´_ゝ`)「そうですか」


三 ミ,,゚Д゚彡「失礼」



(´<_` )「まてぇぇぇい!!!!」

ミ,,゚Д゚彡「なんですかあなたは!」

916 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 20:59:10.12 ID:sY90N9NnO
ヨッシーは「グッピー!!」だろ……スマブラ的に考えて……

917 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 20:59:16.33 ID:AaRf9VXlO
なんだこのエキセントリックなやりとり

918 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 20:59:57.29 ID:Qkxno6iR0
(´<_` )「俺は弟者、ブーンから奪ったモノを返せ」

ミ,,゚Д゚彡「それは出来ませんな、これは神々に奉仕する為に必要なモノですからなぁ」

(´<_` )「ならば殺してでも奪い返すまでよ」


三( ´_ゝ`)「足止めご苦労、弟者」

(´<_` )「我等流石兄弟が揃ったからにはもう逃げられんぞ、連続チンコ強奪犯!」

兄弟は首をコキコキ、指をポキポキ鳴らし適当な拳法の構えで戦闘態勢に入った。


( ´_ゝ`)「もう準備体操は終わりだ、行くぞ弟者。俺は奴の右の睾丸を狙う!お前は左だ!」

(´<_` )「奴の左玉は5センチほど垂れ下がっているではないか・・・・損な役回りだな」



ミ,,゚Д゚彡「今日は大漁になりそうな予感がしますぞぉー!」





919 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:01:48.51 ID:ErefBeYR0
流石兄弟キタ


920 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:02:03.27 ID:Qkxno6iR0
アッー!!!!


先ほど男が進んで行った方向から悲鳴が聞こえてきた。これはまさか


/ ,' 3「例のアレか?」

僕は全速力で走り声の聞こえた場所に駆けつけた。するとそこには


地面と股間を真っ赤に染めた男性が二人が倒れていた。


/ ,' 3「これはひどい、路上出産でもしたのか」


(´<_` )「うぅ・・・・・あたい達の息子が・・・ゴフォッ!」

/ ,' 3「おっと、この傷で息があるとは・・・・母は強しってねHAHAHA!」

( ´_ゝ`)「息子はフサ毛の男に連れていかれたわ・・・・」


/ ,' 3「うそだぁーーー!!!!!」


921 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 21:02:46.10 ID:B/TAuaRL0
ムックwwwwwwww

922 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 21:02:56.18 ID:6QpHKBVlO
右側の睾丸って左側より下がってるんだよな

923 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:03:42.15 ID:AaRf9VXlO
利き腕の反対が垂れるそうだ

924 : まなかな(コネチカット州):2007/04/14(土) 21:04:23.94 ID:Dk1K8ET9O
ここでオカマになったのか

925 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:05:01.32 ID:Qkxno6iR0
ジョロロロロ…


ミ,,゚Д゚彡「景気の良い量ですな、ショボンさん」

(´・ω・`)「あ?誰だよてめーは?人が用をたしてる時に話しかけるんじゃねーよ」

ミ,,゚Д゚彡「申し訳ありませんな、でもすぐ終りますんで」


チンコ「ショ、ショボン・・・・・この人やばいよ」

(´・ω・`)「やべーのはお前のキャパシティだよ、何分放尿してんだっつの」


ミ,,゚Д゚彡「貴方のチンコも頂きますぞぉー!」


(´・ω・`)「な、なにをする貴様ー!」

926 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:05:31.15 ID:ErefBeYR0
衝撃のカマデビューwww

927 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:06:53.93 ID:AaRf9VXlO
抜いた後の小便は長いよね

928 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:06:55.96 ID:Qkxno6iR0
そ  こ  ま  で  だ   !!



/ ,' 3「イイ男だと思ってたのに!よくも俺を裏切ったなぁ!!!」


(´・ω・`)「あんたは一体・・・・」

/ ,' 3「俺は荒巻、通りすがりでフリーの」

ミ,,゚Д゚彡「ガッツゥァピーン!!」

最後まで言い切る前に、もぎ取り魔は襲い掛かってきた。


/ ,' 3「息子を守れ!硬化させれば奴も簡単には奪い取れないはずだ!」


(´・ω・`)「あぁ、そんなのは得意中の得意さ」

929 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:07:36.73 ID:03PznwSR0
得意中の得意wwwwww

930 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:08:07.97 ID:AaRf9VXlO
ガチャピンのかっこいい言い方!

931 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:08:33.68 ID:ErefBeYR0
ガチャピンwwwwwwww

932 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 21:08:53.02 ID:QmB8TmBLO
ちょwww

933 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:09:08.21 ID:Qkxno6iR0
シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
           
             。゚o
            /"lヽ
       ∧_∧( ,人)
       (´゚ω゚`)|  | < 硬さの強固!硬さの強固!硬さの強固!!
       /´    | ⊂llll
      (  ) ゚  ゚| ⊂llll    シコシコ
       \ \__, | ⊂llll
         \_つ |   シコシコ
         (  ノ  ノ  シコシコ
         | (__人_) \  
         |   |   \ ヽ
         |  )    |   )
         /  /    /  /
          /  /    (___)
       (___)


チンコ「らめぇぇぇぇぇぇ!!あぁあぁああああぁぁぁぁ!んっ」

934 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 21:10:01.99 ID:S66Eubf20
おいwwwwwwww

935 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 21:10:02.47 ID:JzxAnD5B0
ちょwwwwwwwwデケェってレベルじゃwwwwwwwwwww

936 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:10:35.63 ID:03PznwSR0
ショボンwwwwwwwwwwww

937 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:10:39.26 ID:ErefBeYR0
テラビッグマグナムwww
www

938 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:11:53.63 ID:Qkxno6iR0
ドビチャァ


(´・ω・`)「しまった・・・僕はどうしようもない位の早漏なんだった・・・・・・・」


/ ,' 3「大丈夫だ!出したてだから反りたってる、まだ間に合う!俺のアナルに君のチンコを隠すんだ!」


(´・ω・`)「凄いアイディアだぁぁぁあ」



三(´・ω・/ ,' 3「おああーーーーーーーー!!!!」



彼のモノを自らのアナルに避難させた俺は、絶頂に達し意識は異世界へとトリップしていった。








衝撃の異世界編へ続く!!!!!!!

939 : 右大臣(愛知県):2007/04/14(土) 21:12:20.40 ID:bVGKO/0I0
えぇぇぇぇぇぇぇwwwwwwwww

940 : 番組の途中ですが名無しです(dion軍):2007/04/14(土) 21:12:53.15 ID:ovCNOW7N0
まさかのwwwwwww

941 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 21:12:57.45 ID:6QpHKBVlO
あれ?wwwww

942 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:13:00.65 ID:ErefBeYR0
wwwwwwwwwwwwww

943 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:13:11.19 ID:sY90N9NnO
乙! やばい緊張してきた……

944 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 21:13:11.26 ID:k5g3OoqV0
Ω<な、なんだってー

945 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 21:13:19.39 ID:B/TAuaRL0
wwwwwwwwwwwwwwww

946 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:13:36.37 ID:03PznwSR0
なんだってwwwwwwwwwww

947 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 21:13:38.63 ID:JzxAnD5B0
ちょwwwww異世界のカオスっぷりが想像できねぇwwwwwww

948 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:14:18.28 ID:AaRf9VXlO
投げっぱなしってレベルじゃねーぞ!

949 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:14:57.60 ID:Qkxno6iR0
死ねない体


                (^ω^) な〜んか寒いな・・・・・そうだ!
                V ノ>
                ││
                ┛┗





                \(^ω^)/ 全身に木工ボンドを塗れば暖かいお! 
               ┗─ヽ ノ─ ┛
    ==                
   (゚´ω`) ぼっちゃまは賢くなられましたなぁ
    ヽ : 人            lll
     | |                
    ┛┗         

950 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:15:34.33 ID:03PznwSR0
ちょwwwwwwwwwwwww

951 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:16:25.35 ID:Qkxno6iR0
            木工ボンドでこうなった体も・・・・・数分経てば
                    ↓

               _/⌒_/(゚ε。)_ 






               _/\/\/\/|_
               \  L(^ω^)┘ / 元通り!!
               <   ヽ ノ   >
               /    ノ ┐  \
              <    ┗  ┗   ヽ
                |/\/\/\/ ̄

952 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:17:09.27 ID:ErefBeYR0
腹筋壊れるwwwwww

953 : 役場勤務(静岡県):2007/04/14(土) 21:17:15.80 ID:JzxAnD5B0
いやそれ_/⌒_/(゚ε。)_の形で固まるからwwwwwwwww

954 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 21:17:22.18 ID:S66Eubf20
wwwwwwww

955 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:17:27.91 ID:Qkxno6iR0

       ‖
        ('A`)                _/\/\/\/|_
       ( )        →       \  :: .(゙゚'ω゚'): /
   |    | |        ←        <   :.ヽ∞ノ:: >
   |                       /   :: ゝ< :: \
  / ̄ ̄ ̄ ̄                  |/\/\/\/ ̄

             _人人人人人_
             >  この差! <
              ̄^Y^Y^^Y^Y^ ̄


凄いぜ死ねない体!
やばいぜ死ねない体!
まじで頑張ってくれ死ねない作者!

956 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:17:44.47 ID:sY90N9NnO
ちょwwwwwカオスってレベルじゃねーぞwwwww

957 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:18:05.97 ID:AaRf9VXlO
それでは今日のラストソングです

958 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:18:49.71 ID:ErefBeYR0
意味わからんwwwwww

959 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 21:19:20.58 ID:k5g3OoqV0
ちょwww

960 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:19:55.83 ID:AaRf9VXlO
あっ、ごめん。異世界編もあるんだった

今のはなしで

961 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:21:16.55 ID:ErefBeYR0
死ねないwktk

962 : 職業訓練指導員(長屋):2007/04/14(土) 21:21:46.22 ID:k5g3OoqV0
気になる木〜

963 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 21:21:49.35 ID:6QpHKBVlO
支援

964 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:24:03.88 ID:sY90N9NnO
 こんなカス作品読む気すら起きねーよ って人の為のあらすじ紹介


Q1.('A`)は死ねない身体のようです?
A1.いじめに耐えかねたドクオが自殺を望む作品です。
   弟想いの兄に涙して。公園で出会う不審者には、考えさせられる。
   何故死ねないのか? その答えは、あの神様が明かします。
   詳しくはhttp://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-2879.htmlをご覧下さい。

Q2.死ねない身体って?
A2.神様が与えた、ドクオに考えさせる為の能力の一つです。
   この外伝には登場しないので、興味が沸いたら本編を。
   決して説明するのが面倒臭い訳ではありませんバーヤバーヤ

Q3.ギャ!グッワ!待ってくれ!待ってくれ!
A3.デュクシ! ドゥフ!ドゥフ!

Q4.作者の属性は?
A4.ツンデレ痴女です。

Q5.Cパートのトリを任されたけど?
A5.トマトとかま堀りの陰謀でしょう。間違いありません

Q6.よく同世界作品間の時系列がわからないよ?
A6.死ねない本編 :2006年七月
   死ねない外伝 :2006年五月
   クー選択肢   :2007年七月
   ギコ体験学習 :2007年七月
   痴女が来た   :1945年八月

965 : しつこい荒らし(アラバマ州):2007/04/14(土) 21:24:05.25 ID:Ld+Br5Yl0
sinenaiwktk

966 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:24:52.60 ID:03PznwSR0
痴女wwwwwww

967 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:26:02.47 ID:Qkxno6iR0
おまwwwww

968 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:26:06.25 ID:sY90N9NnO
  ('A`)は死ねない身体のようです:登場人物紹介



  ('A`):ドクオ
 「僕は死ねましェーン!」が口癖の主人公。
 本編では、心臓を杭で打たれて非業の死を遂げる。

 IQ98の天才で、中学三年生時に掛け算を覚える程。
 そのためか、王子に才能を疎まれて18の誕生日に国を追い出されてしまう。

 そののち、傭兵を生業として生きた彼。戦に生き、戦に死んだ。
 血にまみれた彼の生き様は、死後数百年の間語り継がれる。
 国民は彼を称え、『狂犬のドクオ』と呼んだという。



  川 ゚ -゚):クー
 本名はリカルド・イゼクソン・ドス・サントス・レイチ。
 非常にコアな名前だが、わかる人にはわかる。

 本編ではVIP国の王女として重要な役を担う。
 ドクオを愛する心、王子との切れない絆。
 二つを愛した彼女は、結局どちらも掴めずに病死する事になる。

 物語終盤、ラウンジ国に対する演説はあまりにも有名。
 戦一つを止めた彼女の功績は、『記憶』として後世に残った。
 絶望に始まり希望で終わった人生は、ある意味幸せだったのかもしれない。

969 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 21:26:18.65 ID:S66Eubf20
wktkwktk

970 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:26:23.40 ID:ErefBeYR0
痴女ktkr!!

971 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:27:36.14 ID:AaRf9VXlO
昨日深夜に試合やってたねぇ

972 : お宮(愛知県):2007/04/14(土) 21:28:10.31 ID:B/TAuaRL0
支援

973 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:28:17.31 ID:sY90N9NnO
  ( ´∀`):モナー
 時には野球をして、時には魔法を使う人物。
 KOBでは死ねないドクオを粉微塵に粉砕した。

       〜回想開始〜
 「スピンボール!!」しゅんしゅんしゅん!!
 「また……朝が来る」――絶望の月曜日!
       〜回想終了〜

 得意技はトリプルカウンターアタック。
 ファイヤーショットガンも使えるが、それはまた別のお話。



  ( ^ω^):ブーン
 「おいすー、毎度お馴染みテイルズ厨のブーンだお!
  テイルズはやっぱり技名がいいよね。残影烈昂刺!
  は? 僕が死ねない身体本編に出てない? もっかい読んで来いカス。
  さて自己紹介だけど、ぶっちゃけ特に言うことはないお!
  強いて言うとすれば、昔コロコロにカンニングの漫画あったよね。それだけ」



 ※この人物紹介は、本編と一部異なる可能性があります。
  また、一次元と四次元の区別がつかない方は閲覧をお勧めしません。
  あれ? なんか俺スゲー滑ってる。まぁいいッスよねwwwww



――以下何事もなく外伝本編開始――

974 : イタコ(樺太):2007/04/14(土) 21:28:24.78 ID:6QpHKBVlO
IQ98って一般人じゃねーかwwww

975 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:29:19.18 ID:03PznwSR0
これはwwwwwwww

976 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:30:48.63 ID:ErefBeYR0
wktk

977 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:31:02.34 ID:sY90N9NnO
 ※

「俺は死ねなかったけど、死ねたんだ」

    『ドクオ君、引き受けてくれてありがとう!』

        「ピヨすけだって、そう感じてると思う」

    『ふふっ、このリボン……可愛いな?』

「クーさんと、一緒に選んだ甲斐があったね」

    『……お前の顔など、二度と見たくはない!』

        「違う、俺じゃない、俺がやったんじゃない、信じてくれ」




 ――あの不思議な事件から、遡る事二ヶ月。
 まだ馴染めぬ学校に通う、ドクオが過ごした一日。
 それは週明けの朝礼、貧血で倒れる所から始まる。



 ある神様がくれた、やり直すためのチャンス。
 ――死ねない身体。彼はまだ、その力を知らない。

978 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:31:38.87 ID:Qkxno6iR0
sien

979 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:32:27.47 ID:sY90N9NnO





    エアーがクオリティを育てたようです



  【 ('A`)は死ねない身体のようです 外伝前編 】



         〜夢の価値は〜







980 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:32:49.11 ID:03PznwSR0
支援

981 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 21:32:52.74 ID:S66Eubf20
支援

982 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:33:11.37 ID:ErefBeYR0
wktkとまんねぇ

983 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:33:37.14 ID:sY90N9NnO
 ※

 湿気のない、澄んだ空気。流れる風は鼻を抜けた。
 部屋には、二つ分の心臓音だけが微かに聞こえるのみ。

 気を失っていたドクオ。窓際にあるベッドで、目を覚ました。
 辺りを見回し、緩んだ脳で状況把握に努める。

 左に顔を傾ける。窓の外には見慣れた校庭。
 位置からして、恐らく現在地が保健室であると予想出来た。
 クルッと、顔を逆に向けてみる。
 見たことも無い女性。視線を下げ、本を読んでいた。

('A`)「あ」

川 ゚ -゚)「ん。やっと起きたのか」

 女性は、傍らにある低めの椅子に腰かけていた。
 大学生ではないだろうか。そう見間違う程の、違和感を感じる。
 本にしおりを挟むと、ちらとドクオを睨む。否、見つめた。

('A`)「……」

川 ゚ -゚)「まる半日寝ていたそうじゃないか。
     今起きていなかったら、先生呼んでたぞ」

 よく見ると、どうやら同じVIP高校の制服を着ているらしい。
 恐らくは同級生なのだろうが、とてもそうは見えなかった。
 元々童顔のドクオと比べると、姉と弟にすら見える。

984 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:35:20.31 ID:ErefBeYR0
支援

985 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:35:21.12 ID:sY90N9NnO
('A`)「あ、いや、あの」

川 ゚ -゚)「? どうした」

('A`)「これは……なんでしょうか、はい」

 不審がりながら、右手を布団から取り出す。
 すると、目の前にいる彼女の左手も一緒に出てくる。
 手は、繋がれていた。

(;'A`)「あの、手ぇすいません」

川 ゚ -゚)「すいません? 何を言ってるんだ君は……
     こうしていると落ち着くんじゃないのか?」

('A`)「落ち着く……ます」

川 ゚ -゚)「いや……そうか。ならいいんだ。
     実は母も、私が風邪を引いた時にはいつもこうしてくれてな。
     手を握られると、不思議と気持ちが安らぐ」

(*'A`)(僕のカルピス……噴火寸前にょろ……)

 青白い肌が紅潮し、自然と鼓動も早くなる。
 それを悟られまいと、ドクオはじっと平静を装っていた。

986 : チャイドル(奈良県):2007/04/14(土) 21:36:59.77 ID:ErefBeYR0
なんか・・・・落ち着くわぁ・・・・

987 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:37:06.91 ID:sY90N9NnO
('A`)「あ、すいません。よければ、名前……」

川 ゚ -゚)「? 知らなかったのか……?」

('A`)「え」

 ドクオは意味がわからないといった様子で、口をあんぐりと開けている。
 対して目の前の女性は、不満そうに眉をしかめていた。

川 ゚ -゚)「この顔を見ても、まだわからないか」

 横になったままのドクオに、少し大きめの黒目を近付ける。
 彼女は口をつぐんだまま、しかと視線を送った。

(;'A`)「ちょ……!」

 烏色の長髪が、なびくように顔にふりかかる。
 くすぐったい。が、シャンプーの匂いが気持ち良い。
 とにかく、初めて間近で見た女性は、美しかった。

川 ゚ -゚)「私だよ、私」

 人差し指で、振り落ちた髪を耳にかける。
 にこりと微笑み、そうドクオに訪ねた。

('A`)(この顔は……!)

988 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:38:54.29 ID:03PznwSR0
支援

989 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:39:18.38 ID:sY90N9NnO
('A`)(わかんね)

川 ゚ -゚)「……お前という奴は…………
     1ーCの、出席番号14番。それが私だ」

 1ーC。ドクオのクラス。
 自己紹介の時間を思い出してみると、確かに居た気がする。
 地味な挨拶だったのか、殆ど記憶にない。
 ドクオは疑うような、そして驚いたような視線を送る。

('A`)「マジですか」

川 ゚ -゚)「マジです」

('A`)「……そういえばさ、お、俺の事知ってたっけ?」

川 ゚ -゚)「勿論知ってるよ。お前は私を知らなかったみたいだけどな」

 まるで皮肉るような言葉とは裏腹に、表情は変わらない。
 ドクオの右手を握る握力が、一瞬強くなった。

990 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:41:02.45 ID:AaRf9VXlO
君のクラスの一番後ろ 一番後ろ〜♪

991 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:41:03.27 ID:sY90N9NnO
('A`)「あ、あの忘れてたとか知らなかったとか……
    いや、違くて、あの日は俺意識が朦朧としてて」

川 ゚ -゚)「……何を慌ててるんだ?
     四十人近いクラスなんだ。覚えてなくとも仕方ないだろう。
     私がたまたまお前を覚えていただけだ」

 薄く開いた窓から、今度は温かな風が吹く。
 彼女はやはり表情を変えず、ドクオに呟いた。

川 ゚ -゚)「……まあ、少しは期待していたんだが」

('A`)(俺死ねばいいのに)

 ――それから暫くの間、二人の間に沈黙が流れる。
 彼女は窓から空を見上げ、じっと"白"を見据えていた。
 彼はその窓に佇む女性を、じっと見つめている。

 不意に、雲に隠れていた日差しが、カーテン越しに淡い光を伝えた。
 それを皮切りに、ドクオが部屋に流れていた沈黙を破る。

992 : 共産党幹部(樺太):2007/04/14(土) 21:41:54.28 ID:QmB8TmBLO
支援

993 : 産科医(東日本):2007/04/14(土) 21:42:07.08 ID:Qkxno6iR0
支援

994 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:42:51.90 ID:sY90N9NnO
('A`)「具合……君の、おかげで、良くなってきたよ」

川 ゚ -゚)「ん。そうか」

 短い、本当に短い受け答え。
 しかし、しっかりと感情はこもっている。

('A`)「……うん」

川 ゚ -゚)「……よかった」

 微笑。それにすら届かない、僅かな笑み。
 彼女は、表情を大きく変える事をしない。
 感情を表すほどではない、その判断の元からだろうか。
 もしかすると、ただ上手く表現出来ないだけなのだろうか。

川 ゚ -゚)「……」

 しかし、美しい。
 人形のような――しかし人間味の残る美貌。
 クラスにとどまらず、学年でも一二を争うのではないか。

 そう思わせる素材が、彼女には十分過ぎるほどある。
 今更になって、ドクオはそう考察していた。

995 : 高校教師(東日本):2007/04/14(土) 21:44:11.48 ID:03PznwSR0
支援

996 : 造反組(山梨県):2007/04/14(土) 21:44:13.42 ID:S66Eubf20
ほい
http://wwwww.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1176554632/

997 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:44:16.46 ID:sY90N9NnO
 漂う静寂。部屋中に流れる空気は、柔らかい。
 思考こそ違えど、二人は同じ空間に存在している。
 その事実を、流れる時間が証明した。

 彼の右手と、彼女の左手。指一本一本が絡まり合う。
 掛布団の上で繋がれた手は、じんわりと汗ばんで。

 いつの間にか彼女の視線は、校庭の桜へと向いていた。
 ぼんやりと、窓から見えるピンク色を眺めて。
 散りかけているそれは、どこか儚くも感じて。

川 ゚ -゚)「……そうだ、さっきからキミキミ言ってたな。
     クー。須奈空。もう忘れるなよ?」

('A`)「あ……うん」

 返事を確認してから、クーは長い間繋げていた手を離す。
 暖かみが残ったままの手、手。
 ドクオの普段かさかさだった手も、今は彼女の熱で潤っている。

川 ゚ -゚)「もう倒れちゃ駄目だぞ」

 振り向きざま、うつ向くドクオに声をかける。
 クーは同時に、手を振っていた。が、男は眺めるだけで応えない。

998 : 塗装工(樺太):2007/04/14(土) 21:45:05.52 ID:sY90N9NnO
('A`)「あ、ばいば……」

 ドクオがクーの意図に気付いた時には、既に扉は閉まっていた。
 聞こえていただろうか。恐らく、聞こえていない。

('A`)「はぁ……」

 布団から、腕を取り出す。
 汗が滲んだ手の平を、しげしげと見つめた。
 自分の手なのに、愛らしさすら感じる。

('A`)「あのコ……クー……」

 周囲を確認して、意を決する。
 自分の右手。いつも汗臭いはずなのに、今日はなんだかいい匂いがした。

('A`)「クンカクンカ……いや何してんだろ、俺……」

 自身の右手からは、ほのかな石けんの匂い。
 その匂いの代償は、深い自己嫌悪に他ならない。

('A`)「……はぁ」

 ため息を一つついて、また布団に潜り込んだ。

999 : 通訳(樺太):2007/04/14(土) 21:45:07.67 ID:k0BJEWu8O
支援

1000 : ピアニスト(樺太):2007/04/14(土) 21:45:28.91 ID:AaRf9VXlO
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