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何をやってもだめだから( ^ω^)小説でも書くようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:32:24.26 ID:ug5EbwgY0

・設定 安価
・一昨日未完 続投下
・暇潰 飽次第終了


前スレ安価 決定事項

タイトル:足がありえない方向に曲がったようです

ジャンル:エロ

主人公 (:::::::::::::::)

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:33:57.65 ID:ug5EbwgY0

川 ´-`)「ふう……」

肩から降ろしたバッグをそのままベッドに放り投げると、彼女は深い深いため息をついた。

体力的にはそう問題はなかった。
大学は午後の一コマだけだったし、コンビニのバイトも内容は知れていた。

川;゚ -゚)「ああ、それにしても」

一人ごちて、また深く息を吸い込む。
吐き出す勢いと同時、膝をついてベッドに頭を沈ませる。

そう、問題は学業とバイトの間、サークルの時間におきたのであった。


     〜 足がありえない方向に曲がったようです 〜

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:34:48.93 ID:ug5EbwgY0

本旨を隠したかったり、無駄にかっこつけたかったり。

人は、そんなこんなで直接的表現を避けたい場合に、
遠まわしで珍妙な、わかりにくいネーミングをする。

昨今のヨコモジコトバなんてみんなそんなものだ、コンプライアンスだのソリューションだの。

川 ゚ -゚)(私……何でこんなサークルに入ってしまったんだろうか)

彼女の所属している『キャピタルビジネスモデル研究部』。
無論そんなものは名ばかりで、実質飲み会サークルと化している事実は否定できない。

川  - )(気が重い……)

うなだれながらもクロゼットを開け、部屋着へと着替える。
お気に入りの紅茶を注ぎ、一口つけると、本日何度目……
いや、何十度、下手すると何百度目かの溜息がこぼれた。

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:35:39.95 ID:ug5EbwgY0

夕方のこと。

川 ゚ -゚)「どうも……みんな集まってるか……?」

言いながら、部室の引き戸を開けた。
思った通り、埋まっている椅子はまばら。というか三人しかいない。

(´・ω・`)「お疲れー。まあ御覧の通りだけど」

部長であるショボン先輩が振り向きざまに言った。

週二回の会合だが、今日も部員の集まりは悪い。
しかし、飲み会のときにはどこから湧いてくるのか十数人はいるという不思議。

ξ゚听)ξ「おっすクー、あの講義のレポート書いた?」

川 ゚ -゚)「いや……まだ半分だ。来週提出だったよな?」

ξ゚听)ξ「うん、私なんてもう何書いていいのかさっぱりだよー」

そうやって、特に変わりないやり取りを交わしていた。
その後に起きる事件を除いては、だ。

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:36:27.17 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「じゃあ、お疲れ様です。私はバイトがあるので……」

お菓子をつまみながらの座談会……、
もとい、『新時代のビジネスモデルの構築』というよくわからない命題を掲げた会合は終わった。
結局、集まったのは彼女を除いて四人。

部員に別れを告げ、せかせかと部室をあとにしようとした、その矢先のこと。


('A`)「待って! く、クーちゃん」

川 ゚ -゚)「……ん? ドクオ君か。どうした?」

振り向いた先には、青い顔を紅潮させた彼の姿があった。

(;'A`)「あ、あのう、あの」

彼は同じ学年の部員であるドクオ。
滅多に話したことはないし、彼女から話し掛けたこともない。

川;゚ -゚)(な、なんだろう、一体……?)

彼から声をかけられるなんて普段ないことだし、意外だったが、
それがわくわく感につながったり、心ときめく事態であったりとも言い難かった。

むしろ、彼女にとってはあまり嬉しくないことだった。

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:37:13.14 ID:ug5EbwgY0

('A`)「うひ、ちょ、ちょっとここでは……」

あたりを見回すと、目配せするようにこちらへ視線を移し、そのまま口の端を吊り上げる。

川;゚ -゚)(……)

続けて、ちょっとこっちへ来て、という様子の手招き。

('A`)「ひ、ひひ……」

彼はサークルでも少し異質な存在だった。

色褪せたジーンズによれよれのチェックシャツ、
いかにも……の典型……、というスタイルはともかく、その行動も他人とは異なっていた。

川;゚ -゚)(う、なんだろ……?)

返事に詰まり、その場に固まってしまう。
しかし、彼がさっさと歩き出すのを見て、少し迷ったがその後に続いた。

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:38:51.16 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「は……」

('A`)「だからさ、気にしなくていいんだよ」

川 ゚ -゚)「……はい?」

('A`)「素直になりなよ」

川;゚ -゚)「……今、なんて?」

彼女が警戒心を抱くのも当然のことだった。

異様な猫背、たまにぼそりと呟く独り言……不審な雰囲気ありありのアリアリ。
しかも、サークル中、たまに目を剥いて自分のほうを凝視している時がある。

サークルの会合には毎度出席しているのだが、発言はほぼ皆無。
そして、定期的に開催される飲み会には一切現れない。

('A`)「だからあ、ひひっ。
    ……見てるでしょ? いつも」

川;゚ -゚)「……」

('A`)「お、れ、の、こと」

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:39:31.92 ID:ug5EbwgY0

他の部員連中も、最初こそ気味悪がっていたが、
慣れてしまった今では、避けるでもなく噂するでもなく、空気のように扱っている。

そんな彼が進んでコンタクトを取ってくるなんてそうそうないことである。

('A`)「照れなくていいって」

川 ゚ -゚)「わ、私は……」

しかも、そいつから今まさに『愛の告白をされている』……ではなく、

『愛の告白を』
『うながされている』だなんて、

('A`)「好きなんでしょ? おれを? ねえ?」

川#゚ -゚)「……そんなわけ、ないだろうっ」

あってはならない事だった。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:40:26.46 ID:awXzbtDmO
朝から支援

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:40:40.63 ID:ug5EbwgY0

(#'A`)「いい加減にしろよ、おいっ!」

幾度かのやり取りのあと、彼の紅潮していた顔が一層赤みを増した。
足し合わせたら紫色になるかと思いきや、青と赤のまだら模様に染まり、
ことさら奇異な様相を醸し出している。

川;゚ -゚)「だから、私は……誤解だって」

('A`)「なんで素直になれないんだよ!
    知ってんだぞ! いつもおれの顔を見てるだろ!
    おれの体を見てるだろ! 恍惚とした目でよお……!」

川 ゚ -゚)「いや……ちょ……」

(;'A`)「おれのことを好きなんだろっ! なっ!」

川;゚ -゚)「いい加減にしてくれ……」

('A`)「はあ? どっちがだy

川#゚ -゚)「好きでもなんでもないっ! 勝手に誤解しないでくれっ!」

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:42:16.59 ID:ug5EbwgY0

(;'A`)「はあ? はああ!?」

その瞬間、猫背がシャキンと伸びた。
口の端から泡を飛ばしながら目を白黒させている。

一瞬の静寂のあと、捲し立てるように言葉を並べあげた。

('A`)「ふざけんな! まじふざけんな!
    せっかく告白しやすいようにしてやったのに! おい!
     おれと付き合えよ! 付き合いたいって言ってたろ! そうなんだろ!」

川;゚ -゚)「……もういい。バイトがあるから、これで」

('A`)「くそが! なんだよもう! なんなんだよもおおお!!!
    好きなくせに! 惚れてるくせに! ちくしょう!」

腕を掴まれそうになったが、彼の弱弱しく緩慢な動きでは追いつかなかった。
辛うじて避け、逃げるように部室をあとにする。

罵声にも似た喚きが背中を刺したが、無視するほかなかった。

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:42:30.33 ID:awXzbtDmO
支援

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:43:10.83 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「はあ……」

布団をかぶりなおすと、暗がりの中微かに浮かぶ天井の模様を見つめた。

川 ゚ -゚)「最近、なんだかいい事ないな……」

大学生活も二年目、サークルは一年半。
学業もバイトもそれなりといってはそれなりだったが、どこか充足感は得られなかった。

そりゃあ、真面目で堅苦しい議論だけをサークル活動に望んでいたわけではなかったが。
なんだか、生きているのか死んでいるのかわからないような活動内容。
飲み会も含め、同じメンバーとのだらけたコミュニケーションは正直マンネリだった。

彼氏でもできればちょっとは違うのだろうが、
彼女は別段、恋愛に関してハングリーなわけでもなかったし、
好きという感情が先行することなく、漠然と相手を望むような恋愛を欲しているわけではない。

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:43:43.88 ID:awXzbtDmO
支援

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:44:35.32 ID:awXzbtDmO
支援

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:44:46.18 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)(でも……)

……でも、ちょっと寂しいかも。
これは事実だった。

川;゚ -゚)「だからって、ドクオ、か……神様は意地悪だ」

・・・。

川 ゚ -゚)「……はあ」

これが今日最後の溜息であってほしいと願った。

川 - -)「……」

それでも、やっぱり明日の朝は溜息で始まるんだろうな……。
そんな事を考えているうちに、いつしか彼女は眠りの深淵へと引きずり込まれていった。

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:45:29.31 ID:awXzbtDmO
支援

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:45:29.62 ID:ug5EbwgY0

翌日。
午前中二コマ目の講義が終わり、昼食をとっていたときのこと。

川 ゚ -゚)「……?」

ランプとバイブレーションで知らされたメール、相手のアドレスには心当たりがない。

川;゚ -゚)(あー、嫌なかんじだ……)

友達との会話を途切れさせないよう、適当な相槌を打ちつつ、
平静を装いながらディスプレイを覗く。


『あなたに大事な話があります。午後四時に、サークルの部室にて』


川 ゚ -゚)(ドクオだろうか……? もう私には話なんてないのに)

一応、『どちら様?』と書いて送ったが、以降の返信はなかった。

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:46:18.72 ID:awXzbtDmO
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20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:46:30.44 ID:ug5EbwgY0

川 ´-`)(はあ……)

十中八九彼からのメールだろうが、他の部員という可能性もなきにしもあらず。
いや、そう願いたかった。
そう、昨日のサークルのあとで、彼の発していた大声を聞きつけていた誰かかも知れないし……。

「ちょっとお、溜息はないでしょー」

川;゚ -゚)「ごめんごめん。……それで、何だっけ?」

「彼さー、私が髪を切ったことにすら気付かなくて……ありえなくない?」

「それでさー、彼ねぇ」

「そういえばこないだ、彼氏と一緒に」

川;゚ -゚)(……はあ)

心の中で、また息をはく。
ちょっとは会話の内容にも気を払ってほしい……などとは、中途半端な関係である友達には言えるわけもなく。

約束の時間になるまで、彼女の溜息は途切れることがなかった。

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:47:04.14 ID:awXzbtDmO
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22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:47:31.48 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「こんにちは、誰かいますか?」

軽いノックのあと、いつものようにノブを捻り、いつも通り引く。
鍵は開いていたが、四角に並べられたテーブルの周りに人の気配はなかった。

川 ゚ -゚)「待ち合わせの時間ぴったりなんだがな……」

呼び出された自分は少しくらい遅れてもいいが、呼び出した本人は遅れるなよ……
などという気持ちはあったが、その考えを口に出したことはない。


適当な席についてあたりを見回した。
横のテーブルの上に、見慣れないプリントが一枚、無造作に置いてある。

川 ゚ -゚)「なんだろう?」

なんの気なしに拾い、文字の書いてある面を表に捲り上げる。
よれよれの文面を、細めた目で追った。


     『君は、僕のものになるべきなんだ』


川;゚ -゚)(……なんだ、これ)


     『君は、僕の傀儡だ』

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:48:03.65 ID:awXzbtDmO
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24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:48:35.25 ID:ug5EbwgY0

バサッ。

『!!!』

一瞬の出来事だった。
彼女の視界が真っ黒に染まる。

『わっ! な、なんだっ……!?』

「はあ、はあ……やったぞちくしょううう」

『そ、その声は……』

闇の中後方から聞こえてくる、暗く澱んだ声。
しかし、自分の声もまた、世界にくぐもって響く。
呼気がそのまま顔に跳ね返る。

('A`)「ふひ、ふひひ……これで、これで素直になれるよ」

『ドクオか、何だこれ……ちょっと!』

('A`)「だって、正直じゃないから! だってさあ!」

テーブルに片手をつくと、もう片方の手を振り回して抗おうとする。
間を置いて、自分に起きた身の異常、その正体に彼女は気付いた。

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:48:55.86 ID:awXzbtDmO
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26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:49:33.62 ID:ug5EbwgY0

(:::::::::::::::)「ちょ、な、何をかぶせた!?」

彼女の頭には、得体の知れない大きめの覆面のようなものがすっぽり覆い被さっていた。

('A`)「ふひ……これで素直になれるよ」

倒れ込みそうになったのをしっかと抑え、バランスを取りなおすと、
両手を覆面の裾に差し入れようとしたが……。

(#'A`)「だめだ! 取るな!」

(:::::::::::::::)「!!」

不思議なことに、ドクオの怒声に呼応するかの如く、彼女の両手はその動きを止めていた。

( 川;゚ -゚) )(な、なんで……!?)

(*'A`)「そうそうそうそう。正直に。正直にね。ひひっひひひいひはへひは」

幾度力を込めても、腕はそれ以上上がることはなく、ただ痙攣しながら虚空をさまようばかり。

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:49:47.87 ID:awXzbtDmO
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28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:50:40.31 ID:ug5EbwgY0

('A`)「もうさ、おれにここまで苦労かけて。
    恥ずかしいからってさ。どうしてそんなに素直になれないのかなって。
     はにかみ屋さんすぎだろって。ひひ」

ドクオの声が一歩一歩近づいているのがわかった。
クーは覆面を取るのをあきらめ、テーブルを手探りで伝い、椅子につまづきながら後退する。

(:::::::::::::::)「やあ……くるなっ!」

('A`)「だいじょうぶだって。そんな恥ずかしがることないって。
    おれもはじめてだしさ、ほら、心配ないって」

(:::::::::::::::)「なんで……なんで、力が」

('A`)「素直になるんだよ」

('A`)「素直に」

('A`)「正直に」

( 川;゚ -゚) )(うう、どうしたら……)

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:51:08.81 ID:awXzbtDmO
支援

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:51:30.72 ID:ug5EbwgY0

(:::::::::::::::)「誰か……!」

('A`)「静かにしろっ!」

(:::::::::::::::)「!!」

助けを求める言葉が喉でつっかえ、行き場を求めるように大きく咳き込んだ。
生暖かい呼気の感触が覆面に反射し、頬にへばり着く。

(*'A`)「おれが好きなんだよな? 両想いだぜおれたち!
    カップルだよ! カップル! ねえ!」

( 川;゚ -゚) )(けほ……こいつ……)

('A`)「カップルは何するかわかる? おれすごく緊張してる、緊張してるよああ」

(:::::::::::::::)「な、何を……!?」

('A`)「まずは……ひひ。
    ほら、うわ、上着を取りなよ」

(:::::::::::::::)「! な、そんなこと……」

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:52:05.28 ID:awXzbtDmO
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32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:52:31.13 ID:ug5EbwgY0

テーブルと椅子の境にへたり込む間もなく、彼女の体が硬直する。

( 川;゚ -゚) )(けほ……こいつ……まさか)

その、『まさか』が現実となって彼女の前に現れていた。

彼女の体は意思と関係なく、ゆっくりと立ち上がり。
白くしなやかな両手が上着のボタンに伸びると、滑るようにスムーズな動きでボタンを一つ一つ外してゆく。

(:::::::::::::::)「なっ、なんだこれは…っ」

('A`)「ふひ、もうちょっとじらしてもいいぜ、いひい」

(:::::::::::::::)「や、やだっ……!」

幾分のんびりとした動作をもって、ボタンの外れた上着の胸元を掴むと、
身を捩るようにして片方ずつ肩を抜いてゆく。

しんと静まり返ったサークルの部室棟、その一角に艶かしい空気が帯を巻いていた。

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:53:56.07 ID:awXzbtDmO
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34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:53:57.17 ID:ug5EbwgY0

( 川;゚ -゚) )(私……いやだ……くそ、なんで)

するり。
脱いだ勢いのまま、上着が床の上に落ちた。

(:::::::::::::::)「くぅ……この……へんたいめ……」

その存在を主張するかのように、背筋がしゃんと伸び、二つの膨らみが前へと押し出される。

(*'A`)「あは! いひひひ! たまんねげれへべぶべ」

肌に密着した薄手のカットソーを押し上げる、柔らかな丸い果実。
下着のゴム部分をくっきりと浮き上がらせながら、重力に逆らうようにつんと上を向き鎮座していた。

鎖骨と鎖骨の中心、窪みのところで交差した指先はしなやかで、
その下、膨らみをことさら強調するように、両腕が胸の脇に押し当てられる。

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:54:49.94 ID:ug5EbwgY0

('A`)「……かわいい顔が、はは、見えないのが、残念だけどひひ」

( Σ川 ///) )(!!)

「やあっ!」

胸の先に何が触れるのを感じ、彼女はビクンとその身を捩った。

(*'A`)「いひ、うへはひひひひひ、感度りょうこおおおおおおうううっ!!」

彼が右手に力を込めると、丸めたプリントがくしゃりと音を立てる。
それからは、薄ら笑いだけが部室内に響いていた。

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:55:04.73 ID:awXzbtDmO
支援

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:55:36.53 ID:ug5EbwgY0

('A`)「はひ、はひ、興奮してきたよぅう」

(:::::::::::::::)「いや……いやだ、やだやだやだやだっ!」

(*'∀`)「かわいいいぃぃよおぅぅぅぅ」

何度も力を込めるのだが、そのたびに脱力してしまう。
全身が動くのに合わせ、大きめの胸が小刻みに震えた。

( 川;゚ -゚) ) (だ、だめだ、力が……)

('A`)「みせて、みせて、ねえ、おれたち恋人だ! こいびと!」

( Σ川 ///) )(ひゃあっ!?)

いまや、ドクオのものとなっている彼女の両手は。

お腹の下からカットソーの裾を掴み、にべもなく捲り上げると……
わずかな弛みを見せながらも、胸でつっかえて止まった。

その下から覗く、真っ白な肌。
窪んだ腰周りからお腹につづくなめらかなライン。

(*'A`)「ひいひひ! かわいいおへそ! いひい!」

(:::::::::::::::)「く……やっ!」

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:56:03.89 ID:awXzbtDmO
支援

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:56:21.10 ID:ug5EbwgY0

('A`)「見たいなあ! 胸! 見せろ!」

( Σ川;゚ -゚) )(ひゃあっ!?)

見えない力が腕を押し上げ、両手が一気に引き絞られる。

胸に引っかかった上着が外れると同時に。
それまで押し上げられていた両胸が、弾かれるようにぷるんと顔を出した。

('A`)「……」

(*'∀`)「うひゃわあああえうぇえええええええっ!! おp、おっぱいぃうぃ!」

( Σ川 ///) )(!!)

(:::::::::::::::)「あうっ……!」

簡素でひかえめなレースのついたホワイトのブラ。
その下で露わになった白い双球は、それを包み込む布の装飾とは裏腹に、控えめとは言い難いボリュームだった。

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:57:08.84 ID:ug5EbwgY0

(*'A`)「はーっ、はあぁーっ」

ドクオは舐め上げるように胸の下から上へ、さらに脇から胸の先までをゆっくりと視姦し、吟味する。

(*'A`)「かうぁうぃいよおう、クー、かわいいぃい」

(:::::::::::::::)「はふっ……!」

彼の荒い鼻息が、脇と胸の間、乳腺を通過して胸の上、鎖骨から首筋へ伝う。
自分勝手で我侭な愛撫。
ゆっくりじっとりと、絡みつくように肌を撫であげる。

('A`)「いひえへ、でへえへ、いい眺め」

( 川 ;-;) )(ううっ……)

情けなさと恥ずかしさが入り混じり、知らず知らず溢れ出ていた。
今の状況における、何故、どうして。
これらは全て後悔の渦となって涙に溶け出していた。

( 川 ;-;) )(私……どうして来てしまったんだろう、こんな……)

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:57:47.53 ID:awXzbtDmO
支援

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:58:05.16 ID:ug5EbwgY0

('∀`)「いいよね、次、下、いいよねぇっ!」

ドクオの声がより一層大きく響き渡り。
すぐさまそれに呼応するように、彼女の手がズボンのベルトにかかる。

(:::::::::::::::)「あうっ……!」

抗うことの無意味さを知った彼女の体の震えは、先ほどまでの必死さからではなく、
やるせなさと悲壮感からくるものであり。

ジーンズのジッパーを下げると、かちゃかちゃと音立てながら白い太腿が露わになってゆく。

('A`)「ああ、あああああああぁぁあぁ、おいしそおぅおおおぅううう」

白いパンティと、それに負けないくらい白く透き通った脚が、光を淡く反射する。
丸めたズボンの裾に足を通し、すっかり脱ぎ去ろうとしていた矢先のこと。


どさっ


( Σ川 ;-;) )(!!)

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:58:53.52 ID:ug5EbwgY0

突如、鈍い衝撃が襲い、彼女は片足の姿勢でバランスを崩した。
おそらくはテーブルの脚であろう物体が肩に食い込み、必死で上体を起こそうとする。

だが……続けざま、荒い呼気が耳元で狂ったように響きわたり、
がさがさの感触が乱雑に彼女の体をむさぼった。

(:::::::::::::::)「……いやっ、いやだあっ!」

(*'A`)「げへええ、いいよ!
     くー、がわいいよぐうううう!!!」

白い太腿の間を割るようにドクオの足が入り込み、
ボリュームのある胸が彼の掌の動きに沿って歪む。

腿をさすられ、腰を掴まれ、薄い布を押し広げられ。
彼の手が、唇が、肉感的な柔肌の大地をべたべたと這いずり、駆け回る。

『げへええええ、うひいいいっ、おいじいいいいいようおぉう、ぐううぅぅ』

( 川 ;-;) )(あああ……)


(私……このまま?)

(いやだ……)

(誰か……)

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:59:05.49 ID:awXzbtDmO
支援

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 07:59:33.86 ID:ug5EbwgY0

その時だった。

「ぐいひいひひ……うぶっ」

胸の谷間に顔を埋め、下着を無理矢理押し広げようとしていたドクオの荒い息遣いが、
うめきのような奇声と共に離れるのがわかった。

『おい! やめろ!』

「は、離せえええ!」

( 川 ;-;) )(えっ……?)

『何やってるんだよお前!』

『お、おではぐーのごいびとだぞぉぅぉうお』

ドサッ

「あがぁうあっ!」

『はあ、はあ……』

(:::::::::::::::)「ひっ……!」

揉み合うような音が聞こえ、それから彼女の脇に足音が近づいた。
咄嗟に身を縮めて硬直し、そのまま動き一つ取れないでいる彼女の首筋に、何者かの手があてられる。

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:00:00.85 ID:awXzbtDmO
支援

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:01:22.45 ID:awXzbtDmO
支援

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:01:46.21 ID:ug5EbwgY0
>>45失敗 以下変更
---------------------------------

その時だった。

「ぐいひいひひ……うぶっ」

胸の谷間に顔を埋め、下着を無理矢理押し広げようとしていたドクオの荒い息遣いが、
うめきのような奇声と共に離れるのがわかった。

『おい! やめろ!』

「は、離せえええ!」

( 川 ;-;) )(えっ……?)

『何やってるんだよお前!』

「お、おではぐーのごいびとだぞぉぅぉうお」

ドサッ

「あがぁうあっ!」

『はあ、はあ……』

(:::::::::::::::)「ひっ……!」

揉み合うような音が聞こえ、それから彼女の脇に足音が近づいた。
咄嗟に身を縮めて硬直し、そのまま動き一つ取れないでいる彼女の首筋に、何者かの手があてられる。

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:03:04.88 ID:ug5EbwgY0

川 ;-;)「あ……」

そのまま一気に、頭の覆面が外された。
視界が完全に開けると同時、目に飛び込んできた光景は。


(´・ω・`)「大丈夫か!? どこも怪我はない?」


眼前で心配そうに覗き込む一人の男性……サークルの部長、ショボンだった。
視線を移すとその後ろには、倒れ込み、鼻をおさえて悶絶しているドクオの姿があった。

川 ;-;)「あうっ……」

何も言葉を発することができないまま、身を預けるかのようにその体へ倒れ込む。
腕を回してしっかと抱きついた。

(´・ω・`)「よしよし、怖かったな。もう心配いらないからね」

ぽんぽんと背中を叩かれ、肩をさすられる。
恐怖から解放された反動なのか、襲われていたときよりもさらに足ががくがく震えていた。

彼女は何も考えられず、ただ縋るように全身を押し付け、涙を溢れさせた。

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:03:11.10 ID:awXzbtDmO
新しい所か
支援

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:04:13.60 ID:ug5EbwgY0

('A`)「おぐ……お、おでのぐーに手を出ずなあぁあぁあぁあ!」

川 ;-;)「!!」

ショボンの肩ごしに、よろめきながら迫るドクオの足が見えた。

川;゚ -゚)「や……ショボンさ」

彼女が言い終わる前に、すぐさま体が突き放される。
ショボンはドクオから突き出された腕を、肘で咄嗟に受けていた。

(´゚ω゚`)「!!」

川;゚ -゚)「はっ……」

息を飲んだ彼女の眼前、上に逸れたドクオの腕の先には、銀色の何かが鋭い光を放っていた。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:04:55.81 ID:awXzbtDmO
新しい所か
支援

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:05:27.79 ID:ug5EbwgY0

('A`)「はあ、はあ、お、おれのクーを」

上半身を大きく揺らし、滑稽な仕草で身を引きながら、体勢を整えようとするドクオ。

(´・ω・`)「……こ、いつぅっ!!」

しかし。
立ち上がったショボンは、彼の持った刃に怯むことなく、腕を大きく振りかぶると……、

(;'A`)「う、うわあっ」

ガツッ

川;゚ -゚)「!!」

その横っ面にこぶしを叩きこんだのだった。

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:06:10.03 ID:awXzbtDmO
新しい所か
支援

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:06:56.18 ID:ug5EbwgY0

それからの事は、放心していたクーの目にはどこか別世界の出来事のようだった。
ただ、彼女にとってショボンの対応は、実にスムーズかつ頼りがいのあるものに映った。

既に戦意を喪失していたドクオの胸を掴み、強い口調でサークルからの退部を促すと、
何かあったら警察に突き出す旨を伝え、放り出すように部屋から追い出した。

呼気とうめきを交互に漏らし、ふらつきながら廊下を駆けて行くドクオ。
無論、彼女はその後姿を見る事はなかったが。


服を着替え、溢れ出る涙を懸命にハンカチで拭き取る。
そのうちに、真っ白で何も考えられなかった頭が少しづつ理性を取り戻してくる。

川*;-;)「本当に、本当にありがとうございました。本当に……」

(;´・ω・`)「気にしないで。
       サークルない日なのに部室の鍵が借りられてるのが気になって、
        それで来て見たんだけど……無事で本当によかったよ」

川*;-;)「はい、私……なぜか、動けなくて、それで」

(´・ω・`)「よしよし、いいんだよもう。悪いのは全部あいつなんだから」

川 ;ー;)「はい……」

(´・ω・`)「早く忘れるといいよ」

川 ;-;)「ありがとうございます」

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:07:25.57 ID:awXzbtDmO
何回同じ事言ってんだ俺 orz
支援

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:07:48.76 ID:Ai5EvFYiO
しえん

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:08:25.68 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「それにしても、ショボンさん強いんですね。……意外です」

(´・ω・`)「意外って」

川;゚ -゚)「あ、すみません」

(´・ω・`)「いやいや、それに僕は弱いよ」

川 ゚ -゚)「そうですか? あいつ、ナイフ持ってたのに」

(;´・ω・`)「……もう無我夢中だったからね。
        喧嘩なんて一度もしたことないんだけど」

川 ゚ -゚)「そうなんですか?」

(´・ω・`)「ああ、人を殴ったのも初めてさ。最初で最後になるといいけどね」

川*゚ -゚)「かっこよかったですよ」

(;´・ω・`)「はは、勝てたのは相手があいつだったからかも」

川 ;ー;)「ふふ……」


まるで映画のワンシーンか何かのように、絶妙のタイミングで助けに来てくれた。

白馬の王子様、という言葉が彼女の脳によぎった。
涙がことさらに溢れ、それから改めて、我ながら陳腐な表現だな、と思い直し。
おかしさと安心感で、彼女の顔には自然と笑みが溢れていたのだった。

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:09:19.11 ID:awXzbtDmO
支援

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:10:22.19 ID:awXzbtDmO
支援

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:11:02.17 ID:ug5EbwgY0
age sage不問。支援多謝。

要 休憩 15分

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:11:24.65 ID:awXzbtDmO
支援

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:14:43.15 ID:Ai5EvFYiO
むしろawXzbtDmOもさるにかかりそうなペースだけど

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:20:01.48 ID:awXzbtDmO
二人が同じペースで書き込んでるから、大丈夫……のはず。

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:25:27.62 ID:Ai5EvFYiO
('(゚∀゚∩ ageるよ!

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:27:44.07 ID:ug5EbwgY0

その後。
クーはそれまでにない充足感とともに、毎日を過ごしていた。


川 ゚ ー゚)「あの講義、来週試験があるそうなんだが……」

(´・ω・`)「本当かい? あの先生毎年同じ試験問題らしいよ」

川 ゚ -゚)「ああ、らしいな。これなら対策も簡単そうだ」

(´・ω・`)「だね。……ところで、金曜は時間あるかい?」

川 ゚ -゚)「……いや」

(´・ω・`)「忙しい?」

川 ゚ -゚)「うん、その日はバイトがある。どうして?」

(´・ω・`)「研究室の友達がね、あの映画がなかなか面白いと……一緒にどうかなって」

川 ゚ ー゚)「ふふ」

(;´・ω・`)「ふふって」

川 ゚ ー゚)「大丈夫、土曜日は一日中暇だから。行こう」

(*´・ω・`)=3「よかった」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:28:34.31 ID:ug5EbwgY0

「それでね、彼ってばすっごい運転荒くて……」

川 ゚ -゚)「そうなんだ。でも、ドライブ楽しそうじゃないか」

「走り屋気分で急ブレーキとかするんだよ。助手席の私の身にも……」

川 ゚ -゚)「それはあぶないな」

「でしょー。そうでしょー。そうなんだって、それで……。
  ……あ、ところで、クーのほうはどうなの?」

川 ゚ -゚)「……うん?
      どう、って聞かれてもなあ」

「彼とはうまくいってる?」

川 ゚ ー゚)「……ふふ。 まあ、答えにくいけど」


『順調、って感じだな』


事件をきっかけとして、半ば当然のように二人の関係は急接近した。
クーの告白にショボンは照れながらも応え、今では誰もが認める恋人同士である。

ドクオはサークルはもちろん、いつの間にか大学からも姿を消していた。
事件のことや、彼の失踪に対する周りの疑問は、ショボンの絶妙なフォローによって昇華され、
それ以上噂にのぼることもなかった。

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:29:26.22 ID:Ai5EvFYiO
しえん

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:29:44.85 ID:ug5EbwgY0

(´・ω・`)「無理に何でもと気負う必要はない。
       少しづつ、お互いを知っていけばいいと思うよ」


サークルの部長・先輩として、
軽い友達程度の関係で接していたときには気付かなかった、彼の魅力。

常に人当たりよく優しいことは知っていたが、
彼の気遣いと配慮は彼女の想像以上だった。

付き合いはじめてからは実に、つきすぎず離れすぎず、彼女の求める『心地良い距離感』を保ってくれた。
無理な干渉はしないし、束縛も無い。 常に必要数、望んだぶんだけ与えてくれる。

自分に全幅の信頼を置いてくれている感じで、そのため自分も彼を心から信じられる。
それが彼女にはありがたく、理想的な相手に感じられた。


川*゚ -゚)「相性ぴったり、ってやつかな」


それからの時間は、彼女にとって今までにないほどのスピードで過ぎて行った。

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:30:01.62 ID:awXzbtDmO
支援

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:30:50.36 ID:ug5EbwgY0

そして彼らは二ヵ月と少し後、ついにその時を迎えようとしていた。

行為に至るまでの期間が、世間一般には早いものなのか遅いものなのかは、個人によって尺度の違いがあろう。
しかし、彼女にとっての70日あまりは、本当にあっという間の出来事だったのだ。


川川*) `*)「……」


ベッドの端に腰掛け、肩を寄せ合い、唇と唇が触れ合う。
長いくちづけを終えると、俯いたクーの後ろからショボンが髪を撫でる。

(*´・ω・) ポッ

川 ///) ボンッ


(*´・ω・)「……かわいいよ、クー」

川*゚ -゚)「……ありがとう」

(*´・ω・)「……本当に、いいんだね?」

川 ///)「……」 こくり。

(`・ω・´)シャキーン 「……シャワー、浴びてくるよ」

川 ///)「……うん」

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:31:10.57 ID:awXzbtDmO
支援

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:32:19.39 ID:awXzbtDmO
支援

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:33:19.95 ID:awXzbtDmO
支援

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:34:16.14 ID:ug5EbwgY0

ざあああああ。
しばらくして、離れたところから鳴り響くシャワーの水音。

これがなければ、バスルームまで届いてしまうんじゃないかと思うほどに、
彼女の心臓はバクバクと早鐘を打っていた。

川*゚ -゚)(その……私たちのはじまりというか馴れ初めが、あんな事だったから……。
      私に恐怖を与えないよう、気を遣ってくれているんだろうな……)

これまでの時間を通して感じたショボンの優しさを、ここでまた再確認する。


川 ///)「……よし」

シャツを引っ張って中を覗き込み、お気に入りのブラを着ている事をチェックする。

川*゚ -゚)b「勝負下着もバッチリ」

そっちの確認も終わったところで、ベッドにころんと寝転がった。

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:34:42.32 ID:awXzbtDmO
支援

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:34:53.39 ID:Ai5EvFYiO
しえん

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:36:12.37 ID:ug5EbwgY0

天井を見上げてみる。彼女の部屋と似たようなつくりだった。

川*゚ -゚)「賃貸アパートなんて、どこも一緒みたいなものなのかな。でも……」

ショボンと付き合う以前、溜息とともに見上げていた自分の部屋の天井と、
彼の過ごしてきたベッドでみるこの光景は、彼女にとって異質なものだった。

つくりはよく似ているのに、心境が異なると、全然違ってみえる。
実際、違う天井だから当たり前の事なのだろうが。


川 ゚ ー゚)「……ふふっ」

緊張が和らぐと、視野が広がったような気がした。
そのうち彼女の興味は、部屋におかれた家具や日用品、さまざまなショボンの私物へと向けられる。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:37:45.25 ID:awXzbtDmO
支援

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:37:47.45 ID:Ai5EvFYiO
しえん

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:38:51.02 ID:awXzbtDmO
支援

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:39:48.47 ID:ug5EbwgY0

ざああああ。

ポスターが貼り連ねてあるわけでもない、小物や装飾で彩られているわけでもない。
家具も単色で地味なものが多く、シンプルな室内はいかにも一人暮らしの学生の部屋といった感じである。

その中で、ベッド脇の棚に並べられたフィギュアの類が異彩を放っていた。

アメリカンコミックのヒーローや外国アニメのキャラクターが多い。
……無論、萌え系の美少女ものなんかはない。
……いや、本当はあるのかも知れないが、隠してるのかもしれない。

川 ゚ ー゚)「映画好きだもんなあ、彼」

手に取ってみてみると、実に精巧に作られていることがわかった。

手足が関節一つ一つごとに駆動するものもあれば、実に細かい部分まで彩色が行き届いているもの、
まるで生きている表情を切り取ったかのような生々しいものもある。

川 ゚ -゚)「へえ、なんだかすごいな……」

順繰りにフィギュアを手に取り、そのつくりに感嘆を漏らしているうち。

ガガガガガガガガガ

Σ川;゚ -゚)「!!」

突如耳に飛び込んできた怪音に、クーはびくんと体をのけぞらせた。

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:40:00.49 ID:awXzbtDmO
支援

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:40:46.15 ID:ug5EbwgY0

川;゚ -゚)「あー……、あれか」

音の発信源は、テーブルに置かれたショボンの携帯電話だった。
バイブによってテーブルの表面を叩いている。

川 ゚ -゚)「……」

勝手に出るわけにはいかないが、せめて音を止めるため、ベッドへ置いとこう……。
そう考えて携帯を手に取った彼女の頭に、友達との会話が思い出された。


『───こないだ、彼のケータイをこっそりチェックしてみたんだけど』

『───そしたら、女の子だけ下の名前で登録してるんだよ、あいつ!』

『───女友達なんていないっていってたのに、ありえなくない?』

『───浮気してるわけじゃないだろうけど……なんでそういう嘘つくのって感じ』

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:41:20.46 ID:awXzbtDmO
支援

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:41:53.45 ID:ug5EbwgY0

川;゚ -゚)「……」

ざあああああ。

無理に干渉しないよ、少しづつお互いを知っていこう。
言いたい事、話したいことは何でも言っていい。

でも、言いたくないこと、知られたくないことがあるのなら、今は言わなくてもいいんだよ。
人のプライベートを無理やりこじ開けるような真似はしたくないからさ。

(´・ω・`)「僕は君を信用しているし、君にも僕を信頼してほしいからね」

これは他ならぬショボンがよく言っていることだった。
彼女はそれを、ドライなようで情の厚いことだと好意的に解釈していた。

川 ゚ -゚)「だめだだめだめ、これはショボンの携帯なんだから……」

これは彼のプライベートだ。
それを覗くことは……勝手に干渉することは、言うまでもなく、悪い事だ。

第一、彼は浮気とか、そういう事をするような人じゃない。
それは自分が一番よくわかっているじゃないか。

川;゚ -゚)「……」

そう自分に言い聞かせながらも、振動の止まった携帯電話を開く彼女の手は止まらなかった。

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:42:11.76 ID:awXzbtDmO
支援

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:42:17.05 ID:Ai5EvFYiO
しえん

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:42:58.17 ID:awXzbtDmO
支援

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:43:11.66 ID:ug5EbwgY0

ざああああああ。

川 ゚ -゚)「……」

自分の持っているそれとは機種が違うため、下手な操作をしないよう気をつけてはいたが、
画面に表示されたアイコンに従うことで、登録された電話帳を開くのは容易だった。

サークルのメンバーや学内の友達を中心に、全ての人間が本名で登録されている。
当然、女性の名前も多い。

川 ゚ -゚)「……そりゃそうだ、な? うん」

一人で相槌を打つと、画面をもどして操作を続ける。
しかし、メールをチェックしようとした矢先、ぴたりと指が止まった。

川;゚ -゚)「これは……ここまでは、さすがに、だめだよな」

そこで躊躇し、思いとどまった。目を閉じ深呼吸する。

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:44:12.88 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「……やめとこう」

そう思い直し、携帯を元に戻そうとしたところで。

川 ゚ -゚)「うん?」

友達やサークルといったメールフォルダとは別に、
「クー」というフォルダ分けがしてあることに気が付いた。

川 ゚ -゚)「これは……?私専用のフォルダなのか」

川 ゚ -゚)「……」

川*゚ ー゚)「……これなら、いいか」


 ざああああああああ。

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:45:07.34 ID:awXzbtDmO
支援

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:45:31.31 ID:ug5EbwgY0

 ざあああああ。

フォルダをクリックして、メールの一覧を表示する。

出会ってから今に至るまでの全てがそこにあった。
サークル内でのやり取りを含め、
付き合い初めて以来、幾度となく交わした会話の全てが、記録として残っている。

川*゚ ー゚)「はは……付き合う前のも全部取ってあるのか」

一年半、特にこの二ヶ月における彼らの歩みが、データとなってその中に詰め込まれていた。

              ざああああああ。

川 ゚ -゚)「そういえば、あの事件からしばらくは不安で、相談に乗ってもらったんだよな……」

川 ゚ ー゚)「そうそう、このときはお互いに電話しすぎて電話代がかさんだから、
      たくさんメールしたんだ……」

   ざああああああ。

川*゚ ー゚)「ふふ、こういうこともあったな……ん?」

懐かしいやり取りの数々に頬を綻ばせ、思い出に浸っているうちに。
彼女はふと、送信済みのメール一覧の中に、
一件だけfromの違う、つまり別のアドレスから送られたメールがあることに気が付いた。

                   ざあああああ。

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:46:31.70 ID:awXzbtDmO
支援

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:46:56.80 ID:ug5EbwgY0

 ざあああああああ。

川 ゚ -゚)「あれ? なんでこれだけ発信元のアドレスが違うんだ?」

                          ざああああああああ。

クリックして開く。

    ざああああああああ。

どこかで見たような文面が表示された。

 ざあああああああああああ。



   『あなたに大事な話があります。午後四時に、サークルの部室にて』


   ざあああああああああああああああああああああああああああああ。

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:48:53.10 ID:ug5EbwgY0

川 ゚ -゚)「……」

頭の中で生まれた疑問の糸、糸、糸。
それはすぐさまぐちゃぐちゃに絡まって、彼女の脳裏をかき乱した。

川;゚ -゚)「……これって、何だ? これ」

あの事件のあと、メールはすぐに削除したため、クーの携帯にアドレスは残っていない。
確かめようのない事実。なのに、心の奥に黒いモヤが湧き上がるのがわかった。

川 ゚ -゚)「似たような文面なんて、いくらでもあるし……
     他の人に送ったメールを、間違って私の名前のフォルダに入れたのかも……」


ざあああああ。
あの日の出来事が頭の中にフラッシュバックする。


     『君は、僕のものになるべきなんだ』


川; - )「……?」


 (*'A`)『おれが好きなんだよな? 両想いだぜおれたち!
     カップルだよ! カップル! ねえ!』

97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:49:45.02 ID:Ai5EvFYiO
うわあああぁぁ

98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:49:52.65 ID:ug5EbwgY0

僕。……僕?
僕って誰だ。
ドクオは……あいつは、おれ、だ。   だった。

ごくり。
生唾を飲み込む音。心臓の音。
わずかに開いた口から漏れる吐息の音。

全てが耳障りに残響し、彼女の不安を一層掻き立てた。

川;゚ -゚)「? ……あれは」

ふと、フィギュアの並べられた棚の下に置かれた小さなダンボール箱が目に留まる。


     『君は、僕の傀儡だ』


ごくり。ごくり。
また唾を飲みこんだ。

川;゚ -゚)「……」

カーペットに手を伸ばしたまま、ゆっくりとそれに手を伸ばす。

わずかに開いた蓋の上部から手を差し込むと、
何故か緩んでいるガムテープを破らないように、少しづつ開いていく。

ダンボールの闇に電灯の光が差し込むと、そこには

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:51:18.94 ID:ug5EbwgY0




                      バタンッ



 ざああああああああああああああああああああああああああああああああ


                        
     バサッ




100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:52:39.59 ID:ug5EbwgY0

「!!!」

彼女の視界が暗転した。

ざあああああああああああああ。ざああああああああああああ。


『ああ……せっかくここまで辿り着いたっていうのに』

「え、な、なんだ!? ショボン!?」

『だめだよう、人のケータイ、勝手に見ちゃあさあ』

「何? 一体、何が……」


そこまで言葉を発し、息を飲んだ。
何をされたのかを瞬時に理解すると、彼女の体は小刻みに震えを帯びてくる。

「いや……まさか、これってまさか」

『……』

「嘘……うそだよな、嘘

『ごめん、そのまさかなんだ、謝って許してもらおうとも思っていない』


先程よりも大きなシャワーの音をバックに、無慈悲で無機質な声が響いた。

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:53:26.56 ID:cZT1na4F0
支援

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:53:41.74 ID:Ai5EvFYiO
しえん

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:53:59.84 ID:ug5EbwgY0

(:::::::::::::::)「い、いやだ! 早くこれを外して!」

(´・ω・`)「残念だよ、非常に残念な結末だ」


彼女の頭部には、あの時と同じ覆面が被せられていた。


(´・ω・`)「信頼して欲しいと言ったのに。君はそれに応えてくれなかった」

(:::::::::::::::)「なんで!? どうして!? なぜドクオと同じ事を……!」

(´・ω・`)「ドクオ? ああ……あいつか」


彼女のほうを改めて向き直ると、ふう──と溜息を漏らし、ショボンは言った。


『あいつはね、僕の傀儡だったんだよ』


( 川;゚ -゚) )(!? ど、どういう事……!?)

104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:54:53.97 ID:ug5EbwgY0

                          ざああああああ。

一見してクールだけれども、芯はあたたかい。
漆黒の闇で覆われた世界に、そんな『彼女にとってのショボン像』は既に存在しなかった。

かつてショボンだったものは、彼女の様子を気にするでもなく、事務的に言葉を紡いでゆく。


(´・ω・`)「あいつにつけたのは、心を縛って動かすあやつり糸。
       君の覆面についているのは、体を縛って動かすあやつり糸さ」

(:::::::::::::::)「な、なんだ、その、糸って」

(´・ω・`)「その通りの意味だよ。まあ、わからなくても別にいい」

(:::::::::::::::)「嘘だ……じゃあ、あの時わたしを操っていたのは」

(´・ω・`)「御名答。廊下からね。見つからないように隠れるのが一番難しかったかな」

(:::::::::::::::)「ショボン……」

(´・ω・`)「君が欲しかったんだ、わかってくれるよね」


淡々とした彼の告白、一つ一つが。
金属の刃のように冷たく、彼女の心に刺さり、抉っていった。

105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:57:24.93 ID:Ai5EvFYiO
しえん

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:57:33.19 ID:ug5EbwgY0

( 川  - ) )(……え)

絶望の闇の淵、ぽっかりと開いた彼女の心の中に、ふと疑問が湧き上がる。

どうして?

(:::::::::::::::)「なんで? なんでこんなに回りくどいことをしたんだ!」

(´・ω・`)「何故って……必要だったからだよ」

(:::::::::::::::)「ど、ドクオみたいに、心を奪えばすぐに済んだだろう!」


ざああああああああ。
不快な水音が頭の袋で反響する。


『くく……ははははは』

かりそめの静寂を破ったのは、彼の笑い声だった。

107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 08:59:31.81 ID:cZT1na4F0
支援

108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:00:47.17 ID:dSoPYOf60
猿 襲来
回線切断 繋直 猿回避

ID変更 続投下

109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:01:12.10 ID:Ai5EvFYiO
しえん

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:02:24.95 ID:dSoPYOf60

ざあああああああ。

ひとしきり笑ったあと、ショボンは続けた。

(´・ω・`)「いやあ……こないだはひやっとしたんだって。本当に。
       殴りかかるように仕向けたのは僕だけど、ナイフは予想外だったよ」

(:::::::::::::::)「え……?」

(´・ω・`)「言ってること、わかるかな?」

(:::::::::::::::)「わからない! 何もわからないぞ!」

(´・ω・`)「はは……はあ」

ショボンはそこで溜息をひとつつくと、小さいけれどはっきりと通る声で言った。


(´・ω・`)「心を縛るのはセーブがきかないし、何よりもつまらない。つまらないんだ。
       あんなつまらない人形はごめんだよ」

111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:04:12.79 ID:dSoPYOf60

(:::::::::::::::)「……つまらない……にんぎょう……」

彼女はその意味を理解することなく、ただただ機械的に言葉を反芻していた。

( 川; - ) )(なんだ……何を言ってるんだ彼は?)

頭の中がぐるぐる回る。
もはや考えがまとまらず、その材料すら留め置くことができなかった。

暗くて何も見えないが、
例え見えていたところで、その目に映る世界は歪み、視点は定まっていないだろう。


(:::::::::::::::)「だって……そんな、つまらないなんて」

(´・ω・`)「うん。もうコワシチャッタケド」

( 川;゚ -゚) )(!?)

(´・ω・`)「役目が終わったからね」


 ざああああああああああああああああああああああ。

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:04:22.61 ID:Ai5EvFYiO
しえん

113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:05:50.92 ID:dSoPYOf60

(´・ω・`)「全ては君を手に入れるため。君という生き人形を手に入れるためだったんだよ」

彼の声は記号と化していた。

(:::::::::::::::)「そ、そんな……私は」

(´・ω・`)「あやつり糸なしで、自分の意志をもって。
       身も心も思い通りに、僕につき従う……」

断片的にしか、その意味がわからなかった。

(:::::::::::::::)「いやだ……いやだ、いやだ」

(´・ω・`)「美しい、本物の生き人形がほしかったのに」

文脈での理解はできなかった。

(:::::::::::::::)「わたしは! にんぎょうなんかじゃな

(´・ω・`)「こうなっちゃったらしょうがないよね。うん。
       言う事を聞かない人形には、糸をつけて操るしかないもんね」


ざああ………。
二人の声を遮るかのように、水音が幾重にも飛び交っている。

いつの間にか、窓の外は土砂降りになっていた。

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:07:27.11 ID:dSoPYOf60

『綺麗だよ……クー』

ショボンの一言を合図に、クーの体は完全に支配された。

彼女は立ち上がると、シャツをゆっくりと捲り上げる。
覆面ごと頭を通し、震える腕から袖を抜く。

動きを止めることなく、その手は腰に伸びていった。
ロングスカートがはらりと床に落ちる。

( 川 ;-;) )(うう……ううううぅううう)

その肢体は蛍光灯の光に照らされ、一層白く。柔らかで。透き通り。
艶かしく淫靡な輝きをたたえていた。


(:::::::::::::::)「いや……ショボン、いやだ……」

(´・ω・`)「ふふふふふ、クー、綺麗だね。本当に綺麗なカラダダネ」

「やめて……やめ」


……線の影響により、夜から雷を伴う大雨になるでしょう。以上、各地の予報をお伝………

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:07:32.09 ID:Ai5EvFYiO
しえん

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:07:55.90 ID:awXzbtDmO
支援

117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:08:28.48 ID:dSoPYOf60

      ざああああああ。

『ほら……こっちだ。 ベッドにおいで』

「いや、いやああ」

『どんな姿勢がいいかな……うふふ、ふふふふふふふ』

「だめ、むりだ、たすけて」

            ざああああああああ。

『ゆっくり……開いてみようか。うふふ。
   ぼくのおにんぎょう。うふふふふ』

                      ざああああああああ。

「やめ『ああ……きれいだよ、きれいだよそのままもっともっとひらいてさいこうにえろてぃっくだようふふ』

 ざああああああああ。

『もっとひろげてこうやってああきれ
 いたのしいうつくしい』『いいよい
いすごくいいさあもっとだそうそうやってそれからああああいいねかんじる
ね』



『もっともっともっともっともっともっともっとさいこうにきれいきれいきれいきれいき

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:09:38.17 ID:dSoPYOf60



ザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア













                          足がありえない方向に曲がったようです  了



119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:10:54.87 ID:Ai5EvFYiO
あの安価からこうなるとは思いもしなかった
超乙

120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:12:39.40 ID:OZtirDlkO


121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:16:06.99 ID:dSoPYOf60
本日多忙 安価無理
暇 出来次第 スレ立
予定=未定

支援多謝
読了超多謝

再見

122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/05/30(水) 09:37:43.08 ID:awXzbtDmO
乙!

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