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( ^ω^)は駆動兵器を操るようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:08:37.87 ID:U+yow+bz0
これぞ総合ヌクモリティ!!
代理スレ立て!


まとめさんはこちら!
ttp://vip.main.jp/271-top.html

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:09:32.55 ID:bHanI4jP0
芝刈り?

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:11:54.56 ID:XCO52m2L0
>>1

ありがとうございます!!


今日は6,7話を投下します。
まとめさんは代理様の通りです。

では、投下していきます。

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:13:15.94 ID:XCO52m2L0
【人物簡易テンプレ】
( ^ω^) ブーン二等兵。この物語の主人公。VIP南部司令基地所属。『2CH-VG』に搭乗。

('A`) ドクオ二等兵。VIP南部司令基地所属。『2CH-VB』に搭乗。

川 ゚ -゚) クー少尉。VIP南部司令基地所属。『2CH-VR』に搭乗。

(´・ω・`) ショボン二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚∋゚)クックル二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚∀゚)ジョルジュ二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚д゚ ) ミルナ。VIP第5代国民代表。アンカーズ捕手。背番号1番。

( ,'3 ) バルケン中尉。VIP南部司令基地所属。演習棟長。

ミ,,゚Д゚彡フサギコ少将。VIP南部司令基地所属。陸戦部隊長。

/ ,' 3 荒巻スカルチノフ博士。VIP中央研究所所長。

(・(エ)・) クマー。ν帝国大統領。

从 ゚∀从 ハインリッヒ。ν帝国大統領クマーの側近。その他不明。

(´・_ゝ・`) デミタス中尉。ニーソク軍所属。

( ∵) ビコーズ。ニーソク国国長。死亡。


5 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:13:56.94 ID:XCO52m2L0
【国の位置関係】

    VIP        ↑北

   ニーソク

 ν     ラウンジ 

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:15:03.91 ID:U+yow+bz0
支援

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:15:11.10 ID:XCO52m2L0



( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第6話






8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:16:12.59 ID:XCO52m2L0

 どこか、どこかおかしいとは思っていた。
クー中尉も、誰から無線が入ったとも言わなかった。

( ^ω^)「し、失礼します!!!」


 フサギコの右後方に付き、直立する。
この白い部屋がどこか、黒く、ひずみ、ゆがんでいるように感じた。

 長い沈黙。
いや、長かったであろうか……。
それすらわからないまま、僕は佇んでいた。

( ^ω^)「……」


('A`)「それで……自分達二人への話とは……?」

 少しやつれているドクオが、堰を切ってフサギコへと話しかけた。

( ^ω^)「二人……?」

 この二人というのは、おそらく僕の事であろう。


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:17:10.38 ID:XCO52m2L0



ミ,,゚Д゚彡「お前たちは……何を感じた?」



 フサギコはドクオの方をじっと見ている。
それはまるで、獅子のような瞳。野望に心馳せる猛獣のようであった。

ミ,,゚Д゚彡「この駆動兵器に体を預けて……何を感じた?」

 何を……感じた。
あの、駆動兵器に乗って、戦闘機を手で潰して、戦車を踏んづけて……何を感じたんだろうか。
たとえ、何かを感じたとしても、それは、いい『それ』ではなく、悪い『それ』であることには間違いは無い。
ただ……。

 ただ、感じたといえるものは、悪意。恐怖。死。
戦争という名の、悪意。
思い出すだけで、寒気が走り、鳥肌が収まらない、恐怖。

 もう後にはひけない、自分を追う手から逃げて、逃げて……。
足を踏み外した途端に訪れるであろう、死。

( ^ω^)「自分は……余りにもおおきな、恐怖を背負いましたお」


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:18:04.98 ID:XCO52m2L0

('A`)「……自分は……」

 俺は、何を感じた?
あの、駆動兵器に乗って、砲撃してくる戦車をボウガンで撃って、ラウンジの駆動兵器と戦って……負けて。
何を感じたんだろうか。でも、自分の今まで生きてきて、感じた経験の中で、何かの起爆剤になった。


 感じたのは、恐怖。殺意。復讐。
背中を這う様な、絡まりついて取れない、恐怖。
一分、一秒でも早く敵を排除しようとする、針のように鋭く、刀剣のようなしなやかな、殺意。

 そして、敗北の味を少しでも薄めようとする、復讐。


('A`)「……自分は、悔しさを……殺意を、抱きました」


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:19:39.97 ID:XCO52m2L0

 二人の話を黙って聞いていたフサギコが口を開く。

ミ,,゚Д゚彡「そうか。お前達を乗せた甲斐があった」

 ほめられるとは思っていなかった。
なにせ、初陣にて駆動兵器を大破、そして敵を逃がしてしまったのに、なぜ褒めるんだろう。

 すると、胸のうち、なのであろうか……。

ミ,,゚Д゚彡「……私は、今の軍に不満、疑問を持っている」
('A`)「不満……ですか?」

ミ,,゚Д゚彡「お前たち末端兵士にこういう事を言うのは間違いかもしれんが……」

 そういってフサギコが話し始めたのは、今のVIP軍の内部の腐敗。
いくら国民代表を国民全員で選出するといっても、所詮議会が裏で手を握っている。
そして、その軍を今動かしているのが、VIP軍総裁という立場の人物なのであるが、その側近を勤める人間が、議会からの天下りの末に就任している。

そして、この側近。
現在は年をとり、思考が衰えている状態の軍総裁をいいことに、軍総裁のブレインとなり、この軍事への介入をしている、とのことであった。


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:20:49.11 ID:XCO52m2L0

ミ,,゚Д゚彡「そして、この人物。表向きには全く公表されていない」

( ^ω^)「軍人登記には乗っていない……ということですかお?」
ミ,,゚Д゚彡「その通りだ。そして、この人物の過去には、大きな不安因子がある」

ミ,,゚Д゚彡「最大の問題は、その人物が、元ν帝国軍参謀長官である、ということだ」
(;^ω^)(;'A`)「!!!」

 驚いた。
VIP独立当時、様々な方法で軍人に対する過去は洗われたのである。
ν帝国軍からVIP軍へと移行するものに対しては、特に徹底的に行われた。
過去の戦犯暦や、反逆の恐れがあるものは、もちろん、軍の二等兵にすらなれなかった。

 なのに、なぜ総裁側近までにも上のポジションへと上り詰められたのか、しかも表向きには公表されること無く――。

ミ,,゚Д゚彡「これには一概とはいえないものだが……軍内部にν帝国のスパイがいるという可能性がある」

(;^ω^)「と、ということは……この戦争もですかお?」
ミ,,゚Д゚彡「さあな。それはまだ詳しいことが出ていない以上わからない」

('A`)「でも、そんなスパイが軍内部にいるとするなら……この、自分たちが乗った駆動兵器の情報も……?」


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:21:15.33 ID:U+yow+bz0
支援

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:21:47.78 ID:XCO52m2L0

 少しパイプ椅子に腰をかけなおし、腕を組むフサギコ。
その沈黙が、質問への肯定になっているということが、二人にはわかった。


ミ,,゚Д゚彡「……現に、ラウンジにも駆動兵器があるということが確認された」
('A`)「……はい」

 ドクオは、あのときの事を思い出す――。
パイロットの名前……たしか、ツーといっただろうか。


('A`)「フサギコ少将殿」
ミ,,゚Д゚彡「……なんだ」

('A`)「ラウンジはどうして、この戦争に介入してきたのですか?」
ミ,,゚Д゚彡「あいつらの考えなど私にはわからん。
          ただ、どうやらラウンジにも、根っからの戦争好き、国民の血など気にしない奴がいるのであろう」

ミ,,゚Д゚彡「もちろん私も、国民の血など蚊ほども気にしていない。
       だが、どこに正義があるかわからない戦争など、自慰よりも無駄な行為だ」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:23:02.58 ID:XCO52m2L0

('A`)「……」

 正直、フサギコ少将の言っていることには、腹が立つ。
しかし、蚊ほども気にしていない、などと断言されると、どこか清清しさをも感じた。

ミ,,゚Д゚彡「まあ話が長くなってしまったわけだが、私がここにわざわざ来るということは、何かしら頼みたいことがある、ということをお前たちはわかっているだろう?」

( ^ω^)('A`)「……はい」

ミ,,゚Д゚彡「その用件というのはな……」

 フサギコは、椅子の足元においてあった書類を取り出し、二人に手渡した。

ミ,,゚Д゚彡「お前たち、それにクー少尉を含めた三人に、私が組んだ駆動兵器隊への所属を頼みたいのだ」


( ^ω^)「駆動兵器隊……ですかお?」
('A`)「どういった部隊なのですか?」


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:23:56.93 ID:XCO52m2L0
 フサギコの話によると、駆動兵器隊というのは、フサギコ直属の親衛隊のようなもの。
そして、その主力となるのは名前の通り、この駆動兵器である。ただ、大きく違うのは、その予算のあてがわれ方である。

 駆動兵器班は、その軍には存在しない部隊である。
なので、その空白の部隊に、巨額の資金が投じられて、行き先不明の資金が存在する、といったことは許されない。

 では、その出資先はどこであるか……ということになる。
資金の出先は、フサギコのコネクションであるVIP軍御用達の武器商連合。フサギコは元は武器商人出身であったから、パイプは太く、資金援助も容易い、といったところであろうか。

( ^ω^)「軍には存在しない……?」
('A`)「ということは、私たちは表向き、軍人では無くなるということですか?」

ミ,,゚Д゚彡「そういうわけではない。
        ただ、所属はそのままこの南部指令基地に置くが、実際はこの大陸全土を転々とすることになるだろう」

 あまりにもフサギコの説明が淡々としすぎていて、ブーンとドクオは流されそうになっていた。
よくよく考えてみると、駆動兵器に乗って、大陸中を駆け回り、戦争をしろ、といわれているのである。


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:25:04.31 ID:XCO52m2L0
ミ,,゚Д゚彡「この勅令は、断ってもよい。断った後の出世、対応などに変化は無いと約束する」

ミ,,゚Д゚彡「ブーン、ドクオ二等兵各々が経験したものを見込んで、私はお前たちに決めたのだ」

( ^ω^)「フサギコ少将殿が……」
ミ,,゚Д゚彡「この答えは、明日の監視業務終了後、演習棟で聞こう。それまで、じっくり考えてくれ」

 腰をあげると、フサギコは部屋から出て行った。
それを敬礼で見送る。
そして、ドクオは、ブーンが目に涙をためているのに気づいた。


('A`)「おい。どうした?」
( ;ω;)「いや……ドクオが目を覚ましたって、安心したら涙がでてきたんだお……」

('A`)「あ、ああ……。すまなかった、みんなに心配かけていたみたいだな」
( つω^)「いや、生きていればいいんだお」

 生きていれば、か。
死んでいれば、どうなっていたんだろう……少しだけ、頭をよぎる。

 俺がいない世界。
だとしても、何の支障もなく回る世界が思い浮かんだ。


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:25:46.53 ID:XCO52m2L0
('A`)「ああ……」

 ブーンは、この申し出を受けるのだろうか?
これ以上、ブーンがこの駆動兵器に乗る必要は無い。
元はといえば、俺がフサギコ少将にはむかった、とばっちりのようなものなのだから。

('A`)「なあ、ブーン」
( ^ω^)「ブーンは、駆動兵器に乗るお」

 ドクオが本題を切り出す前に、ブーンは答えを出した。何も迷いは無い、そういう声、顔であった。

('A`)「もう……降りろよ。ブーン」
( ^ω^)「……」


 乗らない、とは言わないブーンに、ドクオは苛立ちを隠せなかった。
なぜそこまで命を捨てたがるのか……ブーンのことが、わからない。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:26:33.25 ID:XCO52m2L0
(#'A`)「……もうお前が駆動兵器に乗る必要はないんだよ!!わざわざ命を危険に曝しに戦場へ行ってどうするんだよ!!」

( ^ω^)「……そう言うなら、ドクオが、降りろお」
(#'A`)「……なんだと?」
( ^ω^)「悔しさを、嘲笑を、叱咤を……全部、体に受けて生涯を暮らせお」

(;'A`)「……」

( ^ω^)「悔しさは無いのかお?ドクオは、あの白のラウンジにやられて、ここまで怪我をさせられて……悔しくは、ないのかお?」

 俺は、ブーンの言うことに反論できなかった。
自分は軍人で、死ぬようなことは何回もしてきた。いつでも死ぬ覚悟だってできてる。
でも……。
でも、恐怖はぬぐえなかった。
その自分が、悔しい。

(;'A`)「……く、悔しいに、決まってるだろ」

( ^ω^)「悔しいと感じれば、それは立派な動機になるお。
        ブーンは、ドクオを危険に合わせた力の無さや、ノトーリアスを使用しただけで気絶しそうになった自分の弱さが悔しいお」

('A`)「……俺も、あの白に負けたのが……悔しい」

( ^ω^)「なら、二人とも答えは決まってるお!」
('A`)「で……でもよ……」
( ^ω^)「じゃあ、ブーンは部屋へ戻るお」



20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:27:45.37 ID:XCO52m2L0
 ドアノブに手をかけ、背中をむいた状態で止まるブーン。

( ^ω^)「……もう、ブーン達みたいに、戦争で親を失った子を見るのは嫌なんだお。わかってくれお」
 ('A`)「……」

 ブーンがいなくなった治療室は、点滴と、機械の音しかせず、生気の無い部屋になった。
ドクオは、ブーンの気持ちが一番わかる、そう思っていた。

 しかし、ドクオの考え以上に、ブーンは強く、大きくなっていた。

('A`)「……駆動……兵器」

 力の入らない手で、拳を作る。
震える拳は、みっともなくて、情けなくなった。
この2週間とちょっとで、俺の環境は激変した。ただの軍の捨て駒二等兵から、駆動兵器乗りへと……。

('A`)「変化に追いつけてないのは、俺かもしれない…」

 何を考えるでもなく、ドクオは目を瞑る。
余計な事は考えなくてもいい……んだよな。
俺はただ、ブーンへの償いのために、ブーンを守ろう。
それで、いいんだよな。

川 ゚ -゚)「……ふぅ」


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです  第6話 「俺が乗るって言ってんだ!!」

第1部 「開戦編」 完


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:29:37.15 ID:XCO52m2L0
この6話で、一応第一部が終わりです。


この話は、4部で予定しています。
今から投下する7話は、第2部の1話です。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:30:12.89 ID:ns3m1yJS0
しえん

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:31:54.33 ID:XCO52m2L0
では、ぼちぼち7話を投下していこうと思います!

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:32:45.79 ID:XCO52m2L0


第2部「邂逅編」


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第7話

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:34:07.98 ID:XCO52m2L0
 私は、物心のついた頃には、銃を握らされていた。
理由なんて持っていなかった。
ただ、のどが渇いたから手に取り口に運ぶ水のごとく、自然な事のように思っていたのだ。

川 ゚ -゚)「……」

 目の前に映る戦車、戦闘機、兵士を片っ端からなぎ倒し、粉砕し、爆破していた。
それが、私の心を埋めていた。
他に、することがなかったから……それ以外に、生きがいを覚えていなかったから……。
このVIPに来たのも、νと戦いたくて、銃で人を撃つのを正当化したくて参加した。
そんな安易な理由の連続で、私は今、駆動兵器に乗ることになっている。

 だが、どうしてだろう?
今、この状態は幸せなはずだ。人を殺す正当な理由が、戦争によって得ることができたのに、駆動兵器という力を手にしているのに、何かが足りない。
心のすきまが、何かを欲しがっているのだ。

 それが今、私にはわからない。
探しても、探しても、答えは見つからない……。


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:35:13.60 ID:XCO52m2L0

―南部指令基地・食堂―

川 ゚ -゚)「Aをくれ」

 クーは、こういう考えの人間なのか、人と一緒にいるのを拒む。
いや、人と一緒にいるのは嫌いではない。嫌いではないのだが、どこか苦手、なのである。
しかし、そんな彼女でも、心を開いて接することのできる人物はいる。

从'ー'从「クー!こっちだよ」
川 ゚ -゚)「ああ。人が多くて見つけられなかった」

 クーの友人、ワタナベは、クー達が乗る駆動兵器を輸送する際に用いられるNRPの搭乗員。もともとは管制の人間であったが、駆動兵器を実践に配置するにあたって、人員不足の為に引き抜きにあった。
当初、誰も近寄らせないクーの空気が苦手であったが、一本筋の通ったその性格と、駆動兵器への思いやりを知って、クーへと接近し、親密になった。

从'ー'从「聞いたよ。クー」
川 ゚ -゚)「ん?何をだ?」
从'ー'从「フサギコ少将が、駆動兵器を本格的に導入するんだって?」
川 ゚ -゚)「ん。ああ。駆動兵器隊だそうだ」

 クーには、もう早々とフサギコから駆動兵器隊の事について知らされていた。
なにせ、今このVIP軍の勢力核になるのが、このクーと、2CH−VRなのである。
そして、駆動兵器が荒巻の手によって作られ、νから独立するのにも、クーは大きな活躍をした。
VIP独立の際も、今と同じように、軍側からクーの存在は隠蔽されており、本来なら中佐ほどの地位を与えられていてもおかしくはないのだが、目立たないため、隠し通すために、少尉という地位で収められている。


27 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:36:08.16 ID:XCO52m2L0

从'ー'从「まあ、私はNRPに乗っている人間だし、駆動兵器隊にはデフォルトで入れられているみたい」

 クーが思っているよりも、駆動兵器隊は大きい部隊になっているようだ。

川 ゚ -゚)「そうか。ワタナベは、こうやって危険な部隊に組み込まれるのは、嫌じゃないのか?」

 率直に聞いてみた。
私は、嫌な事などひとつも無い。戦いの場に身を置く、これはごくごく自然な事。
だからこそ、他人がどう考えているか気になった。
あの二人のように、国を思いながらも、恐怖を感じ、死を間際に生を感じる、みんなそういうものなのだろうか。

从'ー'从「嫌じゃないよ。私は」
川 ゚ -゚)「でも、好んで戦争に参加しているわけではないだろう?」

从'ー'从「そりゃあ、好んで戦争したいなんて事は思ってないよ。でも……」
川 ゚ -゚)「でも?」
从'ー'从「このVIPを守る一つの力になれる、って思ってるから、どこかでその力を表したい、自己の正義を貫くために……って、何言っちゃってるんだろ」

少しはにかみながら、スパゲティを口に運ぶワタナベ。


28 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:36:57.62 ID:XCO52m2L0

川 ゚ -゚)「みんな、守りたい、表したい何かがあるから戦争に身を投じる……ということか?」
从'ー'从「みんなそうだと思うよ?このVIPを守りたい、とか、もうνのいいとおりにはさせない。とかね」

川 ゚ -゚)「……そうか。すまない、昼食の途中にこんな変なことを聞いてしまって」
从'ー'从「普段は静かなのに、今日はいろいろ言うからびっくりしちゃったよ」

 そうか。そうだったんだな。
みんな、なにか守りたいものがあるから、戦争をするのか。
ワタナベは、自分がVIPを守っているという事を証明するため、そういった理由を胸に秘めている。

 それが、私には無い。
私にも、理由があれば、このどこか隙間の開いた気持ちを治める事ができるのだろうか?
答えはわからない。
ただ、その理由を見つければ、私の中で何かが変わる、いや、変えることができる。
波紋を立てるわけではないが、穏やかな水流に一石を投じて、今まで届かなかったところまで、水を行き渡らせるのだ。

川 ゚ -゚)「じゃあ、バルケン殿のところへ行ってくるよ」
从'ー'从「うん。今日も頑張ってね」
川 ゚ -゚)「ああ」

 
 何かを、見つけよう。
戦う理由を、見つけよう。


29 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:38:34.34 ID:XCO52m2L0

―VIP・ニーソク国境付近―


(´・ω・`)「定時連絡。国境付近東ブロック。問題なし」

『了解。引き続き警備を続けろ』

(´・ω・`)「ラジャ」

 通信機を切り、一息つく。
あの国境会議からというもの、一日に一度は何かしら問題が起きている。
まあその問題というのも、電波障害であるとか、そういった些細なものであるのだが。

( ・∀・)「ショボン。交代の時間だ」
(´・ω・`)「はい。では基地へと戻ります」

 部屋を出ようとするショボンを、モララーが止めた。

(´・ω・`)「……どうかしましたか?」
( ・∀・)「いや、あの…ドクオによ、感謝してる、っていっといてくれねぇか?」

(´・ω・`)「感謝……ですか?」
( ・∀・)「ああ……。あの時、ドクオがフサギコ殿に物言いしてくれなかったら、俺も撃たれてたかもしれなかった」
(´・ω・`)「そうですか。では、言っておきます」

( ・∀・)「あ、ああ。頼んだよ」


30 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:41:11.65 ID:XCO52m2L0
 この人は――。
いまさら何を言っているんだ。
一等兵が二等兵に謝ることを恥ずかしがるだなんて、そんなちっぽけでちんけで安物のプライド……無い方がいい。

(´・ω・`)「……」

 ショボンが、モララーへと怒りを募らせていた。
と、その時、ショボンたちの無線へと連絡が入った。

『ν帝国のスパイとおぼしき者が一名。国境付近東ブロックへ軍用バイクで逃走した模様。付近の兵士は警戒。
              帝国軍人の特徴は、切れ長の目、黒髪、背丈は175cm前後と見られる。繰り返す――』

(;´・ω・`)「ス……スパイ!?」

 とっさにライフルを構え、周囲を見回す。
だが、周りは一面荒れ果てた土地で、バイクは見かけない。
普段、このニーソクとの国境は人員を割いてはいない。ニーソクとは敵対していないので、νやラウンジの国境のように、何十人もいないのである。

 そして、今この東ブロックにいるのが、ショボンとモララーのみ、そして、国境をまたいでニーソクの軍人だ。
敵がなぜこのようなところへ逃亡したのかは知らないが、ここが手薄というのはわかっていたのであろう。


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:43:43.03 ID:XCO52m2L0

(;´・ω・`)「とりあえず、モララー殿のところへと戻ろう」

 周囲を警戒しつつ、国境警備の建物へと向かう。
建物といっても、掘っ立て小屋のようなもので、二階立てなのだが、一階部分に部屋はなく、二階部分にひとつ監視用の部屋があるだけの粗末なものだ。
まあ、それほど資金に余裕は無いので、守る必要度が高くないものに資金をあてないのはいい事である。

 ゆっくり移動しながらも、ライフルに気をそそぎ、不備等無いか確認を怠らない。
そして、階段を上り、監視部屋の扉を開けると、スパイと見られる男が、モララーの首へとナイフをあてていた。

( ;+∀・)「くっ……ショボン……」
<;ヽ`∀´>「ちっ……!!もうきたニダか……!!」

 モララーは鈍器で顔面を殴られたのか、口から血を流し、そして、スパイとおぼしき男に人質にとられていた。

<;ヽ`∀´>「こうなれば……こ、この男を失いたくなければ、逃走用のジープを用意しろニダ!!!!」
( ;+∀・)「……」


32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:44:52.90 ID:XCO52m2L0

(;´・ω・`)「ぐ……と、とにかく落ち着け!!用意するように連絡を送る、だからその人を殺すな!!!」
<;ヽ`∀´>「えらくものわかりがいいニダね。手早く用意するニダ!!」
( ;+∀・)「お前!!何言ってるんだ!!」

 そう。
これは、間違った対応。
人質にとられていたとしても、人質の命を優先して、このVIPの情報を外に漏らすようにするのは、大きな間違い。
本当は、人質の生死など気にも触れない。

(;´・ω・`)「モララー殿!すぐに解放させますから!!!」

( ;+∀・)「おい!!お前……ぐぅっ!!」
<ヽ`∀´>「お前は少し黙ってろニダ!!」

 こいつが馬鹿で本当によかった。
僕のしようとしている事を『二人とも』わかっていないようだ。
いや、もしかしたらモララーは気づいたかもしれないかも。



 でも……。
バレなきゃ、いいよね。


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:46:17.68 ID:XCO52m2L0

(;´・ω・`)「そっちの方にある窓を見てくれ。ジープが着いたはずだ」
<ヽ`∀´>「ニダ?えらく早いじゃないかニダ」

 そういって、モララーを人質にとりながら、少し離れた窓を覗き込みに言った。
そして、ショボンはとっさにライフルを構える。

<;ヽ`∀´>「……!!!!!」

( ;+∀ )「な……お前……」

 モララーが、壁に血と内容物をぶちまけ、倒れた。
ショボンは、ソレを見てニヤリとする。そして、ソレを見て、ν帝国のスパイは戦慄を覚えた。

<;ヽ`∀´>「お……お前!!!なにしてるニダ!!!仲間じゃないのかニダ!!?」

 明らかにパニックへと陥っているスパイを見て、ショボンは興奮を抑えられないでいた。
自分は今、自国の兵士を殺し、今から、他国の兵士を殺す。
自分の中の『二つ』のやるべきことを果たそうとしているのだ、興奮せずにはいられない。

(´・ω・`)「君は、バイクを使い、この監視部屋へと逃げこんだ。そして、このモララーと鉢合わせる。
         突然のことに驚く二人は、取っ組み合いの末、君は、この部屋においてあった、このライフルを手にする。」

 そう言いながらスパイへとじりじりとにじりよるショボン。
ブーンたちといつも一緒にいるショボンとは、まったく顔つきが違った。


34 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/08(金) 16:47:25.64 ID:XCO52m2L0
<;ヽ`∀´>「ひっ……っ!!」

(´・ω・`)「そして、君はモララーを殺害する。『モララーの持っていた事になっているこのライフル』でね。
           そして、その銃声を聞いてかけつけた僕は『そこに汚く倒れている奴の持っていることになっているライフル』で、君を殺す。」


(´・ω・`)「そう、そのライフルが、この壁にかけてあるライフルだ」

 壁に手をかけ、ライフルを持ち帰る。
恐怖におののいているニダーを嘲笑するように、構える。

(´・ω・`)「これが、僕の、今思いついた二つの任務」

(´・ω・`)「任務、ごくろうさま」
<;ヽ`∀´>「く……狂ってるニダ……っ!」

『司令部!!!応答してください!!』
        『こちら司令部、どうした』
  『さきほどの通信にあった、ν帝国のスパイを殺害しました……しかし……』
 
      『監視部屋に駆けつけた際、モララー一等兵がライフルにて射殺されていた模様……』
『……了解。その場へ救護班を送る。その場を少し警護しておくように』
    『了解……』


(´・ω・`)「……これくらい、しないとね」


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第7話「内なる希望と野望の目覚め」完


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:48:58.79 ID:XCO52m2L0
以上で、今日の投下を終了します!
代理でたててくださった方、保守してくださったかたがた、本当にありがとうございました!!

お昼に投下するのはタイミング的にアレでしたので、次回は、金曜の夜にスレを立てようと思っています。

質問等ありましたらどうぞです。
それでは、お疲れ様でした。

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:55:03.35 ID:1A/jgmNDO


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 16:56:29.33 ID:GDU2q6K20
しえん

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:00:09.53 ID:GDU2q6K20
ちょっと描いてみたけど・・・大きさってこんなもんでよかったっけ
これはないってとこあったら直してみます
2CH-VB

http://vipmomizi.jog.buttobi.net/cgi-bin/uploader/src/18010.jpg

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:03:16.96 ID:XCO52m2L0
>>38
いやああああ!!!!!
僕のイメージに的確すぎて逆に吹いてしまいましたw

こういうゴツい感じで、拡張性が高いのが2CH−VBなんです><;
ありがとうございます……!!!

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:05:32.40 ID:U+yow+bz0
乙だぜ

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:29:04.08 ID:GDU2q6K20
絵描いてて読んでなかった
読む保


42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:55:44.69 ID:/TCoxPPj0


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 17:55:53.43 ID:7ZXqLzDdO

あとBとGは独立戦争では使われなかったの?

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/08(金) 18:20:19.38 ID:XCO52m2L0
>>43

えっと、今話に存在が出てる駆動兵器が、ラウンジの1体と、VIPにある5体ですが
独立戦争に使われたのは、RとBです


Rには当初からクーが、Bにはドクオが乗る前に搭乗者がいました。
戦争には参加していないですが、Gにもいました。

まあそこらへんはこれから少しずつですが書いていくます!

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