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( ^ω^)は駆動兵器を操るようです

1 :代理:2007/06/15(金) 16:59:56.92 ID:Q94OH8EH0
ktkr

2 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:03:52.93 ID:bpDMJrlb0
>>1
ありがとうございます!
今日は、8,9,10,11話の投下です。
少し長くなりますが、お付き合いください。


まとめサイト様

ttp://vip.main.jp/271-top.html



3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:05:34.05 ID:bpDMJrlb0
【人物簡易テンプレ】
( ^ω^) ブーン二等兵。この物語の主人公。VIP南部司令基地所属。『2CH-VG』に搭乗。

('A`) ドクオ二等兵。VIP南部司令基地所属。『2CH-VB』に搭乗。

川 ゚ -゚) クー少尉。VIP南部司令基地所属。『2CH-VR』に搭乗。

(´・ω・`) ショボン二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚∋゚)クックル二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚∀゚)ジョルジュ二等兵。VIP南部司令基地所属。

( ゚д゚ ) ミルナ。VIP第5代国民代表。アンカーズ捕手。背番号1番。

( ,'3 ) バルケン中尉。VIP南部司令基地所属。演習棟長。

ミ,,゚Д゚彡フサギコ少将。VIP南部司令基地所属。陸戦部隊長。

/ ,' 3 荒巻スカルチノフ博士。VIP中央研究所所長。

(・(エ)・) クマー。ν帝国大統領。

从 ゚∀从 ハインリッヒ。ν帝国大統領クマーの側近。その他不明。

(´・_ゝ・`) デミタス中尉。ニーソク軍所属。

( ∵) ビコーズ。ニーソク国国長。死亡。


4 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:06:59.00 ID:bpDMJrlb0
【国の位置関係】

    VIP        ↑北

   ニーソク

 ν     ラウンジ 


5 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:08:00.86 ID:bpDMJrlb0
それでは、第8話から投下していきます。

6 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:08:55.22 ID:bpDMJrlb0





( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第8話







7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:10:13.00 ID:bpDMJrlb0
 
 そうだ、俺のせいで、戦争が始まってしまったんだ……。
今日も、また査問委員会の奴らに嫌味を延々と言われるのだろうな。

( ゚д゚ )「……はい。私が、クマーの挑発に……」

 俺は、踊らされていたんだ、クマーに。
所詮向こうは軍事交渉のプロ。
戦争屋は、やはり戦争を望むのだ。

( ゚д゚ )「今回の失態の責任を受け、私はこの国民代表を退き、入隊しようと思っています」

 軍に入っても、俺は陰で不平不満を言われながら生きていかないといけないだろう。
しかし、今はこうするしかなかった。
このまま逃げて、実家に逃げ帰ってぬくぬくと暮らすなど、俺の安いプライドでも許さなかった。
もう、VIPプロ野球界にも、俺の居場所などない。
こうなれば、砂を噛み締め、銃弾を体に浴びるような軍に入り、クマーの手下を一人でも多く殺してやろう……そう思った。

( ゚д゚ )「では、失礼いたします」

 辛酸など、いくらでも舐めてやる。
俺が、俺の手で、戦争を終わらせてやる。


8 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:11:02.91 ID:bpDMJrlb0
 
 そして、ミルナが軍への入隊を決意したのと同じ頃、ドクオとブーンは、フサギコへ『答え』を言っていた。

ミ,,゚Д゚彡「そうか。駆動兵器隊へと、入ってくれるのだな」
( ^ω^)「はいですお」
('A`)「……はい」

 もう、後には引かない、後ろは見ない、後悔はしない。
そう、決めたんだ。

( ,'3 )「二人とも、戦場に出てからと、戦場に出る前の目つきが全然違って見えるな。強く、逞しい目をしておるよ」
川 ゚ -゚)「これから、頑張っていこう」

( ^ω^)('A`)「はい!!」

ミ,,゚Д゚彡「では、私は司令部へと戻る。後の説明はバルケンにしてもらってくれ」

 そう言うと、フサギコは帰っていった。
説明によると、この駆動兵器隊には、人員が40人。
駆動兵器のメンテナンス、開発や、NRPの操縦員など、各々の部署から何人ずつかヘッドハンティングされた形になっている。


9 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:12:18.40 ID:bpDMJrlb0

( ^ω^)「それにしても、なんでブーン達が選ばれたのかが未だにわからないお」
('A`)「……そういえばそうだな。俺達がフサギコ殿に逆らっただけ、ってわけじゃあなさそうだし……謎だ」
 
 二人は、ロッカールームで順応スーツへと着替える。これを着るのは、あの国境会議以来だ。

( ,'3 )「着替えてきたか。では、今日は早速だが射撃訓練をしよう……と、言いたいのだが……」
('A`)「……?」

( ,'3 )「2CH−VBが、この前の戦闘にて大破してしまっているのだ。全修復には少なくとも、あと2週間はかかる。
           ドクオ二等兵には、いい機会だから、修繕の様子を観察し、把握したところで修繕作業に参加してもらう」

('A`)「了解!」

( ,'3 )「ブーン二等兵は、今までどおり、重力耐久訓練、クー少尉との演習を続けてもらおう」
( ^ω^)「了解ですお!」
川 ゚ -゚)「了解」

 こうして、二人の、次の戦闘へ向けての訓練が始まった。
ドクオは、まず自分の機体への理解を深め、どのような行動が一番作戦の成功へ近づくか、2CH−VBはどのようなことができるのか、そういったことを一つずつ学んでいった。

 それに対して、ブーンは、知識を得るにはまず体で覚える、といったところか。ノトーリアス時の強力なGにも耐えうる体を作ることを最優先した。
最初は、ノトーリアスによる初速のみで泡を吹き、痙攣していたブーンも、努力が実ったのか、意識を失わず、コントロールできるようになっていく。

 紛れもないそれは、ブーンを内側から力づけ、次の戦場への大きな力へと育っていった。


10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:12:48.99 ID:Q94OH8EH0
sienn

11 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:13:29.25 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)『むう……ブーン、今日は少し動きが鈍いぞ』
(;^ω^)「す……っ、すみませんお……」

 ブーンが心身衰弱するのも無理はない。
毎日のように巨大な重力と戦わされ、それが終わればクーの2CH−VRとの実践演習。
実践演習というのも名ばかりで、クーは手加減というものを知らないのか、本気でブーンの緑を潰しにかかってきた。
 
そのたびに、ブーンは

(;^ω^)(実戦はもっと厳しいんだお……もっと……もっと厳しいんだお……)

 と、瞑想のごとく頭の中で繰り返していた。
演習の場所は、大きく、岩などの障害物が多い荒地を使用している。
霧が濃くかかっているこの場所で、レーダーを使った模擬戦闘を実施、空間把握能力を育てよう、といったところであろうか。

川 ゚ -゚)『では、もう一度。メンテナンス終了後にな』
( ^ω^)「了解ですお!」
川 ゚ -゚)『手は抜くなよ。バルケン殿にはパイロットが死ななければいいと言われているからな』
 
 クーは少し笑いを含みながら言った。
ブーンにすれば、そんなの冗談ではすまない一言であったのだが……。

(;^ω^)「(遺書を……遺書を書きたいです……)ケ、ケガしないように善処しますお」
川 ゚ -゚)「うむ。よろしい。では、演習棟へと戻るぞ」


12 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:15:40.00 ID:bpDMJrlb0

 2CH−VGは、2CH−VRの基本的構造、AIを引き継いでいる。
Rの改良点をGに振り分け、細かい仕様を変更しているのだが、実際の駆動兵器としての役割は大きく違うものである。
2CHーVRは、当初、2CH−VBの前衛サポートとして作られたのである。
遠距離からの超火力、光線兵器等を使えるBに変わり、俊敏な動きをして敵へと接近、殲滅をするR。これが荒巻の考案した『駆動兵器』のある形である。

 2CH-VGと、2CH-VRの大きな違い。
それは、伸縮性のアーム、そして、超機動装置ノトーリアスである。
開発が進んでいくにつれ、荒巻達研究チームは、ある事に気づいた。
それは、ヴィプクロメタリウムの構成細胞に、ある一定の電圧を加えると、伸縮性をもつものがある、ということであった。

 そこから、この伸縮性を何に生かすかの試行錯誤が始まった。
まず、導入予定にあがったのが、関節部分への挿入。これにより、従来の大型ロボット産業に無かった、より人間らしい関節駆動を実現。
この案は、すぐに現駆動兵器へと導入された。
その延長上にあがったのが、全方向伸縮性腕部。所謂、フレキシブルアームである。
このフレキシブルアームのテスト機体へと目が向けられたのが、ブーンの乗る2CH-VGであった。

 だがしかし。
ブーンは、全くこの機能を使いこなせていないのである。
うまく使いこなせれば、後方からの攻撃からにも素早く対応でき、なぎ払う形で多数の敵へ同時攻撃を仕掛ける事もできる。
素早さと掛け合わせることにより、何倍にもその力を膨らませることができるのである。


13 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:16:36.34 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)(ふぅむ……)

 クーとしては、フレキシブルアームを使いこなせるように、ブーンをこの視界の少ない独特の荒地に連れて来た、というのもあった。
しかし、ここへきて数日。
ブーンの進歩が見られない事に、クーは不安を募らせている。いつ始まり、召集がかけられるかもわからない戦争にとっては、一分一秒が大事である。
今はこう平和、ではないが、安全に訓練を行える日々が続いているので、何の問題も無いが、こう不安要因が多いと……。

川 ゚ -゚)(テコ入れが必要……だな)

ゴゥン……ゴゥン……

駆動兵器の鼓動を聞きながら、ブーンは考え事をしていた。
クー少尉に、どうすればいい戦い方をすることができるのか……。

( ^ω^)(霧をうまく使うお……岩をフェイクに……)

 ブーンなりに、色々な戦闘パターンを考える。
戦争というものは、生きるのを止めた奴より、考えるのを止めた奴が早く死ぬ。
ということは、猛獣のように貪欲でありながらも、ずるく、賢く戦わなければならない。

 と、そこへドクオから通信が入った。


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:17:13.28 ID:Q94OH8EH0
sien

15 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:19:18.25 ID:bpDMJrlb0

('A`)『ブーン』
( ^ω^)「ドクオかお。どうしたんだお?」
('A`)『いや、お前がどうしてるかバルケン殿に聞いたら、この回線を使って通信しろって言われたんだ』

( ^ω^)「そうだったのかお。ブーンは今、クー少尉と実践演習してるお」
('A`)『クー少尉と実践演習か……えらく大変そうだな』
(;^ω^)「3,4回は……死にそうに……」
('A`)『……』


( ^ω^)('A`)『……』


('A`)『ま、まあその、俺もこうやって駆動兵器の修繕をしてるんだが、後3日くらいで調整が済んでそっちへ行けそうだ』
( ^ω^)「そうなのかお!俄然やる気がでてきたお!!」

 そして、少しの時間であるが、友との久しく落ち着いた会話を楽しんだ。
どのような演習をしているか。駆動兵器の構成は現代兵器とは比べ物にならないくらい複雑である、など、たわいない話の中にも、物騒な内容がちらほらその姿を覗かせていた。

('A`)『で、今戦っている場所が、その霧の多い荒地ってことか』
( ^ω^)「そうなんだお……。いつも、駆動音にごまかされてクー少尉の攻撃をかわせないんだお」


16 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:20:56.25 ID:bpDMJrlb0
 
 ――どこから、どこから攻撃してきてるんだお……?
ブーンの駆動兵器を取り囲むように、加速音が聞こえてくる。
車輪が出している音、なのであろうか。四方を塞がれたような感覚に襲われる。

(;^ω^)「どこだお……どこだお……」

 V-Rifle1を構え、キョロキョロとした動きを見せる2CH-VG。
それをあざ笑うかのように……いや、試すかのように、その駆動音は距離を縮めてくる。
レーダーを見るも、向こうの索敵妨害か、点が無数に存在し、判別できない。

 ブーンの焦りが、体にナイフが刺さり、にじみでる血のごとく沸いて出てくる。
と、その瞬間、霧が晴れたかのように目の前に火花と光が散った。

(; ω )「ぐぅううっ!!!」

 2CH-VGが吹き飛んだ。
加速のついたクーの操る2CH-VRによる、強烈なタックル。
吹き飛ばされたVGは茶色の肌をした岩に叩きつけられた。めり込んだせいか、機体が言うことを聞かない。

(;^ω^)「……くそっ!」

三つのメインカメラを持つVRが、VGを視界に捕らえる。
独立したようにサーチするそれは、まさにアンラ・マンユのよう。神話に現れる脅威の力。敵を逃がさぬ、揺ぎ無い心の表れ。


17 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:22:30.12 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)『こんな調子じゃ、ラウンジにすぐやられてしまう……ぞ!!』

 三つ目の残光が、美しく靡く。
ブーンの操るVG目掛け、右腕の鉤爪を振りかざす。

川 ゚ -゚)『……ふんっ!!!』

地面にめり込んでいるVGの腰装甲板に、鉤爪を滑り込ませ、そのまま引っ張り、えぐり飛ばした。
バキバキと音を立て、VGは瓦礫と共に地面へと放り出される。

(; ω )「……はっ……はっ……」

――腰装甲、剥離ニヨリ耐久値低下。バランサー安定値、3%低下。

 心無い声で、CPUが声を発する。
聞こえているのか、もう聞こえていない、一人の世界にいるのか――。
毎回、このような事が続く。

 ライフルも、もうどこかへ落としてしまった。
霧が濃くて、視認することができない。次は、次の攻撃は、どのようにしたらかわせるのだろうか……。

( ^ω^)「ま……守ってちゃ駄目だお……。攻めなきゃいけないお……!!!」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:23:57.05 ID:Q94OH8EH0
>>15-16の間とんでね?

19 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:24:06.36 ID:bpDMJrlb0
 
 体をひねらせるように、勢い良く体勢を立て直すVG。
土煙をあげ、眼光を鋭く光らせる。

( ^ω^)「フォルテセスタス!展開だお!!」

――了解。両腕部、フォルテセスタス展開。

 バシュッ、という音をあげ、VGの両腕に、扇状の少し多きく、光粒子を薄くコーティングしたメリケンサックのような武器が現れる。
それを強く握り、クーの方を向かい構えた。

(;^ω^)「VGは、VRと同じ格闘戦を主とした駆動兵器……。向こうができて、こっちができない事なんてないんだお!!」






('A`)『で、その後は一方的に格闘戦を展開されて、沈められた、ってわけか』
(;^ω^)「な、なんでわかったんだお」
('A`)『お前なぁ……。クー少尉と比べて、何が〔向こうができて、こっちができない事なんてない!〕だよ……』

 ドクオの言うことは、至極まともな事で、実戦経験の違いが大きくでているのに、その答えは愚かだ。ということであった。
そして、もうひとつ。


20 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:25:41.55 ID:bpDMJrlb0

('A`)『聞いてる限りじゃ、VGだけの機能も使っていないみたいだな』
( ^ω^)「フレキシブルアーム……かお?」
('A`)『そう。向こうが索敵かく乱してくる、そして、徐々に距離を詰めてくるんだから……』



(;^ω^)「な……なるほどだお。そんなことも思いつかないブーンは、駆動兵器乗り失格だお」
('A`)『そんな事はないだろ。俺も実践演習みたいに、実際に動かす身になれば思いつかねぇよ』
( ^ω^)「そ、そうなのかお……」

 すると、ドクオの後ろの方から、声が聞こえた。

『ドクオさん!バルケン中尉が探してますよー?』
('A`)『は……はい!すぐ行きます!……ってことだ。じゃあ、もう少しでそっち行けるから、死んだりするんじゃねえぞ!』

 そう言って、ドクオの回線は切れた。
ブーンは、ドクオの言っていた、索敵かく乱、視界の欠如の回避方法、反撃方法。

 よりも、後ろの女性の声が気になって仕方が無かった……。

( ;ω;)(ちくしょう……!!!ちくしょぉぉぉぉぉ!!!!)

 声にならない声は、駆動兵器の中でこだまする。
その空しい叫びとは別に、クーとの『本気の練習』への時間が、刻一刻と迫っていった。
湿気の多く、霧が視界を奪うこの独特な気候を持つ荒地で、クーとの一戦が、また始まる――。


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第8話「感覚を失った森」 完


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:25:44.69 ID:Q94OH8EH0
なんという勘違い…
これは間違いなくはずかしい
支援

22 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:28:59.71 ID:bpDMJrlb0
以上で、8話投下終了です。



>>18
少しわかりにくい区切り方をして申し訳ないですが、話は飛んでないです。

23 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:30:44.71 ID:bpDMJrlb0

話の間のおまけ


用語解説集その1

クレインクライン:2CH-VBに内蔵されている、光線弩弓。展開されたハンドルを一周回すと、一度に二発を発射することのできる、牽制に調度いい武器だといえる。

ノトーリアス:2CH-VGの特徴ともいえる、大型ブースター。熱を非常に大きく溜める為、ブースト部分がとても大きくできている。初速から最高速度をたたき出す程の勢いを持ち、搭乗者は非常に厳しい訓練を要する。


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:32:27.06 ID:2oH+Un2X0
クインクレインから名前を取ったのかな

25 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:35:32.22 ID:bpDMJrlb0
>>24
その通りです。
クレインクインか、クレインクラインかどちらにしようか迷ったのですが、自分の中でクレインクラインの方が響きがよかったのでこの名前にしました。

26 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:36:22.21 ID:bpDMJrlb0
それでは、第9話を投下しようと思います。

27 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:37:23.87 ID:bpDMJrlb0




( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第9話






28 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:39:05.61 ID:bpDMJrlb0
 走れ…走れ…走れ!!!
ブーストを展開しながら、必死に霧の中を、どこまでも駆ける。

(;^ω^)「こうやって……相手との距離をとりつつ、最善の戦い方を考えるんだお……!!」

 この荒地は、非常に広くできており、どこまでが作戦範囲内かは、ブーンはおろか、クーさえも定かではなかった。
なので、気にせずVGのブーストを展開させることができる。

川;゚ -゚)「むぅ……。どこまで行くのだ……」

 トリガーを握り、クーもブーストを展開させる。やはり、移動が得意なVGより、機動面は劣っているのか、少しずつだが、距離をあけられていく。
そこで、クーはひとつの事を思いついた。

川 ゚ -゚)「こう直線的に逃げられると、これを使わずにはいられんだろう」

 腰に備えつけておいた、バズーカを構える。
パンツァードファウストという名前のそのバズーカも、荒巻による、武器への執着。
脇に抱えるような形のその細身のシルエットと、弾頭をそのまま本体にくっ付けたパンツァードファウストは、細身の駆動兵器用に開発された、重兵器である。

 ただ、戦争ではないので、弾頭の中身は、爆薬に代わり、電磁波爆弾が挿入されている。
炸裂すれば、その周囲の磁場が歪み、レーダーが効かなくなる、といったものだ。
もちろん、普通の爆薬以下ではあるが、ダメージはある。


29 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:41:01.10 ID:bpDMJrlb0
川L○-゚)「さあ……いくぞ……」

( ^ω^)「……?少し距離が開いてきたお……?」

 ブーンが疑問に思っていると、CPUの声が響いた。

――ロックサレテイマス。ロックサレテイマス。

(;^ω^)「な、なんだってー!!!」
川L○-゚)『ブーン。戦闘における直線的な動きは良くない。コレを機に胸に深く刻んでおくといい』
(;^ω^)「ど、どういう事ですかお……!!?」

 ブーンはたまらず後ろを振り返る。
が、やはり霧でどうにも見えない。レーダーも、クーの出すかく乱で場所が特定できない。
こうなると、ブーンにできるのは、いつ飛んできてもかわせる瞬発力を見せる事だ。

(;^ω^)「み、見えないお……!!でも……よ、よけてやるお……!!」

川L○-゚)「さあ、行くぞ……」

 なめらかに空中へとジャンプする。
ブーンを捕らえきった完璧のタイミングで、パンツァードファウストのトリガーを引いた。

(;^ω^)「……!!このかく乱のせいで弾が4つにも見えるお!!」

 ブーンのレーダーで見えている電磁波爆弾は、ブーン前面180度に4つ。
どれもバラバラの軌道を描いているように映っている。

(;^ω^)(勘なんかで、コレを回避しても何の力にもならないお……!!考えるんだお……!!考えるんだお……!!)


30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:41:07.43 ID:ZtFtk3+8O
支援

31 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:42:29.49 ID:bpDMJrlb0

――着弾マデ、6秒……5秒……。
心無くカウントするCPU。

 と、焦るブーンの頭に、先程のドクオとの会話が蘇る。

〜〜〜〜〜〜〜

('A`)『聞いてる限りじゃ、VGだけの機能も使っていないみたいだな』
( ^ω^)「フレキシブルアーム……かお?」
('A`)『そう。向こうが索敵かく乱してくる、そして、徐々に距離を詰めてくるんだから……』


('A`)『無茶苦茶でもいいから、フレキシブルアームを振り回せばいいんじゃないか?』
(;^ω^)「無茶苦茶……かお?」

('A`)『そうだ。距離を縮めてくるんだから、そのフレキシブルアームが届く距離に入った途端に、武器を何か展開して、ぶち当ててやればいい。
    決まった軌道、だから、ブーンへと向かってくる直前は、いつもブーン目掛け真っ直ぐ飛んでくるんだよ。そこを、狙ってやればいい』


(;^ω^)「な……なるほどだお。そんなことも思いつかないブーンは、駆動兵器乗り失格だお」


〜〜〜〜〜〜

 ということは、弾が4つ来ていたとしても、炸裂する直前は、たとえ視認できなくても、フレキシブルアームを鞭の様に撓らせて180度全て攻撃してやればいい。
できるだけ多くの領域に、腕を行き届かせれば――!!

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:43:36.25 ID:Q94OH8EH0
sie

33 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:43:43.05 ID:bpDMJrlb0

(;^ω^)「こうなったら……行くしかないお!!!」

金具が外れるような音が、いくつも響き、ブーンの操るVGの腕が、まるで、人間の肩の関節が抜けたかのようになった。
ダラリと地面に垂れたその腕を、ブーンは振り回す。

 そして、着弾時間。
VGのフレキシブルアームは、見事パンツァーファウストを捕らえ、破壊した。
しかし、直撃を避けたというも、強烈な電磁波と光が、ブーンを襲った。

(;^ω^)「うおっ……!まぶしいお……!」
 
そこへ、クーからの通信が入った。

川 ゚ -゚)『ブーン。フレキシブルアームを使えるようになったのか』

(;^ω^)「は、はい!!ドクオからの助言を受けて使えるようになったんですお……」
川 ゚ -゚)『ふむ。それはいい事だ。では、こっちから仕掛けるぞ!!』

 パンツァーファウストに気をとられ過ぎていた。
霧があっても視認できるほど、クーはこちらへと接近していた。


34 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:44:39.62 ID:bpDMJrlb0
川 ゚ -゚)『赤色の牙を屈服させてみろ!ブーン!!』

 体勢を低く持ってくる2CH-VR。今にも飛び掛ってきそうな状態に、少し距離をあけようと、ブーンは後ろへと飛んだ。

(;^ω^)「もう……負けませんお!!!」

 ピッタリとくっつくように、クーも追いかけ飛んだ。

川 ゚ -゚)『口だけでは、兵士は務まらん!!』

 大きく両鉤爪を振りかぶり、ブーンへと振りかざした。
それを、ブーンはブーストの加速力を付けた、左脚部で弾き飛ばす。
体勢を崩したクーは、地面へと叩きつけられた。

川;゚ -゚)「……っ!!」

 ノトーリアスを展開したブーンは、大きく上昇する。

(;^ω^)「ぐぐっ……!!ふ、フォルテセスタス展開!急ぐお!!!」

――了解。両腕部、フォルテセスタス展開。

 この、フォルテセスタス。通常のナックルダスター、メリケンサックと違い、大振りの武器になっている。
普通は、小型サイズで、素早い攻撃を仕掛けることができるのが、ナックルダスター、メリケンサックなのであるが、このフォルテセスタスは『強勢』というForteが付いているように、破壊力、重量を重視されている。
相手を殴るのではなく、ほとんど、相手に叩き付けるというイメージの方が正しい。


35 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:46:00.72 ID:bpDMJrlb0
 
 そこで、安直ながらブーンは考えた。
叩き付けるなら、もっと勢いをつけてやればいい、と。

(;^ω^)「CPU!!フォルテセスタス出力最大!!!」

――了解。フォルテセスタス、出力最大。

耳鳴りがする程の強烈な電子音と、細かい振動と共に、フォルテセスタスのビームコーティングが激しく光を放つ。
そして、大きくVGは仰け反る。限界まで腰を反らすと、バチン、バチン、と、フレキシブルアームを展開させた。

川 ゚ -゚)「ふん。そんな大振りな攻撃、私には当たらないぞ……?」

 VRの体勢を立て直そうとするが、機体が言うことを聞かない。

川;゚ -゚)「……?ど、どうかしたのか?」

 トリガーを引くが、腕と脚が動かない。どうなっている?
――少し、間が空いてから、どういう状況なのか、クーは理解した。
罠にハメられた。
この私が……。

川;゚ -゚)「……くそっ……!!」

 そう。
ブーンは、巧妙、という訳ではないが、罠を仕掛けていた。
その罠の仕組みは、こうだ。


36 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:47:46.85 ID:bpDMJrlb0

 ブーンは、クーとの実践演習の前に、あるポイントに、フライキャッチャーという名前の、電磁トラバサミを仕掛けていた。
元々は、ν帝国が開発した、戦車用の電磁トラバサミである。
元々、トラバサミというのは、狩猟用に使用される罠の一種で、動物の足に喰らいつき、逃げようとすると、さらに脚に食い込み、逃げられなくなる、といったものだ。
そのトラバサミを、軍事用に転換、開発したものが、このフライキャッチャーである。
このフライキャッチャーは、敵の進行方向上に仕掛けて、センサーに触れると可動する。
戦車などの、大型兵器のキャタピラの本体を挟み込み、動けなくした上で、歩兵に突撃させる足がかりとしたものであった。

 そこに、ブーンは目をつけた。
ある意味、戦車と同様に駆動兵器が引っかかるか、大きな賭けであったが、このフォルテセスタスの攻撃法を考案した以上、これ以外、ブーンには思い浮かばなかった。

 そして、実践演習前に罠を仕掛ければ、後はそのポイントまでクーをおびき寄せればよかった。
そのまま地面に落ちたのが功を奏したか、両腕、左足を巻き込んで引っ掛けることができたようだ。


川;゚ -゚)「……まずいな」


( ^ω^)「クー少尉!!いきますお!!」

 強烈な反動と共に、地面にいるVRへと、フォルテセスタスが振り下ろされた。
フレキシブルアームの各腕関節に付いているミニブーストが、より加速を促す。


37 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:50:43.29 ID:bpDMJrlb0

 轟音と共に、フォルテセスタスが、VRの両腕を砕いた。
両腕だけでは留まらず、その下にある荒地の地面にも大きく、深い傷を入れる。
瓦礫と共に、灰色の煙を吐き、VRはその場に沈んだ。

 地面へと着地したVG。
すぐにVRを瓦礫から出し、ブーンはクーへと通信した。

(;^ω^)「クー少尉!!これほど威力が出るとは思っていませんでしたお……」
川;゚ -゚)『いや、これでいいんだブーン。まあ、死ぬかとは思ったよ』
(;^ω^)「す、すみませんでしたお……」

川;゚ -゚)『あ、謝らなくてもいいんだが……』

 バチバチと音を立てている両腕部分を気にせず、VRは立ち上がる。
両腕が、綺麗に千切れるほど、その威力はすさまじいものであった。

叩き潰すという説明では無く、何か大きな力で引きちぎったような印象。
クーは、自分の駆動兵器の両腕を吹き飛ばされたことよりも、ブーンの成長を喜んでいた。



38 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 17:52:01.74 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)『ブーン』
( ^ω^)「は、はいですお!!」



川 ゚ -゚)『君は、私を負かしたのだ。これからは、胸を張ってVIPの駆動兵器乗りと、自分の事を冠すればいい』



 どこか、うるっときた。
戦争をして、敵を殺して褒められたことはある。
でも、自分が強くなって、褒めてもらったことは、これが初めてだ。

( ^ω^)「ありがとうございますお!!!」
川 ゚ -゚)『うむ。では、基地へと戻ろう。こうあっさり負かされた事を報告すれば、バルケン殿に叱られるかもしれないな』

 少しクーが微笑み、今日の実践演習は終了した。
次回は、クーのVRが修繕されるまでは、無いようだ。


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 17:58:11.87 ID:Q94OH8EH0
si

40 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:02:31.38 ID:bpDMJrlb0
そして、ブーンの兵士としての素質は、一人だけにより開花しつつあるわけではないものの、着実に、着実に、育っていった。



('A`)「ふむふむ……。じゃあ、この駆動部分への電極は……ということですね?」
( ,'3 )「そうだ。中々ドクオは筋がいいな」

('A`)「あ、ありがとうございます!!」
( ,'3 )「もうすぐで、君の駆動兵器は全快する。それからはもっと頑張ってもらわないといけない。頼んだぞ」

 ポン、と肩を叩くバルケン。


('A`)「イエス!サあっ!!!」

 バッと立ち上がり敬礼をしようとしたが、上にある足場のパイプに頭をぶつけて、そのまま倒れてしまった。

( A )「……」

( ,'3 )「……」


41 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:03:23.12 ID:bpDMJrlb0

 そのころ、ν帝国では、自国には無い兵器、駆動兵器についての会議が行われていた。
ν帝国にとっては、VIPとラウンジ、双方の持つ駆動兵器が、非常に邪魔である。
駆動兵器を抜いた戦力では、ν帝国が大きく差をつけているのに、駆動兵器を入れて計算しなおすと、ν帝国が圧倒的に不利になってしまうのだ。

(・(エ)・)「このままでは、駆動兵器とかいう驚異的戦力で打ち負かされてしまう、そうは思わんかね?」

( ◎□◎)「それはそうでしょう。あの荒巻博士の一大発明。このまま野放しにはしちゃおれませんよ」
 ν帝国幹部。モルモロ。

∴∵(・)∴∵(・)∵∴「……でハ……どうスるのダ……?」
 ν帝国軍1部隊長、タナシン。

(・(エ)・)「聞くところによると、コピーの一人がVIPにて駆動兵器のデータを入手し損ねたようではないか」
( ◎□◎)「ニダーコピーの事ですか?まあアレは捨て駒ですし、なんら問題は無いかと……」

 会議の内容が、煮詰まって進行しない状態に陥った、その時。

『僕が、作りましょうか?駆動兵器――』

(・(エ)・)「……!お前は……」
∴∵(・)∴∵(・)∵∴「……」
( ◎□◎)「おお!お前が重い腰を上げるとは……」


 大統領室のドアを開き、一人立っている男。
ボサボサの髪に、汚らしい白衣を着た、現ν帝国の博士長。


42 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:04:07.17 ID:bpDMJrlb0

(-_-)「荒巻博士には、負けず劣らずの物……いや、それよりすばらしい物を作ってさしあげますよ……ふふふ」
 
 癖であろうか、ニヤニヤと厭らしく笑う男だ。

(・(エ)・)「ふん。珍しく頼もしい事を言うではないか。では、ヒッキー。お前に特別資金を調達する。駆動兵器を作れ」

(-_-)「……荒巻博士……。負けはしませんよ、負けは……」
(・(エ)・)「では、更なる情報収集を元に、ニダーコピーをラウンジ、ニーソク、VIPへと送っておけ」

( ◎□◎)「了解」

(-_-)「もう『元』はあるんだから……ふふふ」



 不穏な流れが、ν帝国より伝わる。
謎の博士、ヒッキー。帝国の参謀、モルモロ。帝国軍長、謎の男タナシン。
悪の因子が、胎動を始めた。



( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第9話「Booby trap」 完


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:05:31.70 ID:bpDMJrlb0
以上で9話を終了します。

少しだけ用ができてしまったので、15分ほど時間を置いてから10話を投下します、すいません。

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:16:17.66 ID:Q94OH8EH0
hosyu

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:32:43.96 ID:bpDMJrlb0
話の間のおまけ2

用語解説集

V-Rifle1:駆動兵器用に開発された、汎用ライフル。1分に900発の発射が可能。
形状は、フランスのFA-MASに酷似。順応性と、弾種のバリエーションの高さを追求したモデルとなった。

W-5:ドクオが、ラウンジの駆動兵器との戦闘に使用した、小型集束爆弾。
爆発を抑えているが、威力は十分持っている。この武器の使用は、許可がおりないと使えないことになっているが、有事の際、ということでドクオの件は丸く収められた。名前の由来は、VIPのURL。

カッツバルゲル:2CH-VBに備え付いている内臓武器。とがった形状の刃を持ち、斬るより突く、というイメージが強い。
名前の由来は、古代に使われていた刀剣から、荒巻が取ったもの。


46 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:33:26.99 ID:bpDMJrlb0
遅くなって申し訳ないです。

それでは、10話投下します。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:33:46.24 ID:xpaESUF30
支援
家にいたのでまた描いてみたけど・・イメージと大きく違ったらスマンです。
指摘してもらったらそこ直します。
2CH-VG
http://vipmomizi.jog.buttobi.net/cgi-bin/uploader/src/20377.jpg

48 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:35:21.03 ID:bpDMJrlb0





( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第10話







49 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:36:11.15 ID:bpDMJrlb0

 どうすれば、この軍を乗っ取れるんだろう。
僕は、ずっと、ずっと考えていたんだ。そう、本当にずっとだよ。
砂を噛むようなゲリラ戦をしていたときも、食堂でみんなとご飯を食べているときも、ν帝国のスパイを、僕の大事な友達を厄介事に巻き込んだあのモララーの糞野郎を、ぶっ殺してやった時も――。
頭がおかしくなるんじゃないかな、ってくらい考えてる。

(´・ω・`)「……はい。自分が部屋へと銃声を聞いて戻った際にはもう……」

 いつまでも、何でこんな余慶なおしゃべりをさせられているだろう?
早く部屋へ帰らせてよ。僕は、もっと色んな事を画策しないといけないんだ……。

(´・ω・`)「はい……はい。では、失礼します」

 ……疲れたなぁ。
今日は、寝る時くらいは考えずに眠ろう。



おやすみなさい。お父さん。


50 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:37:26.15 ID:bpDMJrlb0
 それから何日か経って、やけに珍しく平和な昼下がり。

(´・ω・`)「何もする事がない一日も、いいもんだね」
( ゚∀゚)「そうだな。こんな日は、部屋に篭ってアニメでも見ることにするわ」

( ゚∋゚)「アニメもいいが、鍛錬も欠かすなよ」

( ゚∀゚)「わーかってるって!」

 あの国境会議から、僕たちは大きく変わってしまった。
ジョルジュは、会議の中からミルナ国民代表を救い出した功績で、一等兵へと昇格。

 ブーンとドクオは、駆動兵器隊、といったろうか、そこへと入隊して、あまり顔を合わせられなくなった。
クックルはいつもと何にも変わらないけど。

 ジョルジュがいそいそと宿舎へと戻っていくと、僕とクックルの二人きりになった。

(´・ω・`)「まあ、最近はいつも僕ら二人だよね」
( ゚∋゚)「うむ。まあ言えどもジョルジュは立場が上、少しは作戦内容の割り振りも違ってくるだろう」

 ショボンとクックルは、二人とも大人しい感じが功を奏したか、気が合うようだ。
お互い、少し人間関係に間をあけるタイプ。この距離感が、友人として付き合うのには心地いいのだろう。


51 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:38:08.46 ID:bpDMJrlb0

( ゚∋゚)「なんだ。ショボン。最近ずっと考え事でもしているようだが?」
(´・ω・`)「うん。まあね。色々ちょっとあってさ」

( ゚∋゚)「そうか。何かあったらまた言ってくれ」
(´・ω・`)「……うん」


 淡々とした会話が続く。
そこで、ショボンはふと思った。
クックルに、僕の考えたことを言おうかな、と。

(´・ω・`)「あのさ、ショボン」
( ゚∋゚)「……なんだ?」

(´・ω・`)「今晩、ちょっと用があるから、少し僕の部屋にきてくれないかな?」



(;゚∋゚)「いや、あ……へ、部屋か?」
(;´・ω・`)「そ、そういう意味じゃないから安心してよ」

(;゚∋゚)「そ、そうか。では伺うよ」
(´・ω・`)「……ありがとう」


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:38:53.71 ID:Q94OH8EH0
s

53 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:39:02.31 ID:bpDMJrlb0

 少しアレな感じで後ずさりをされたショボンであったが、クックルとの約束を取り付けた。
打ち明けても、クックルはショボンをいつものように見ているのだろうか。
打ち明けても、クックルはショボンを軽蔑しないであろうか。
いや、軽蔑などではない。とどのつまり、これは国家反逆の策略。軍内部に渦巻く黒い流れのひとつなのだ。

(´・ω・`)「……」

 ショボンが、宿舎に向かう途中には、広間に出るのだが、そこに置いてあるテレビから、あるニュースが流れてきた。そのニュースを偶然聞いたショボンは、非常に驚いた。
ニュースの内容はこうだ。
ミルナ国民代表が、責任を取り、自ら国民代表を辞任。野球チーム『アンカーズ』を脱退。軍への入隊が決定。

 広間にいる兵士たちも、驚きを隠せていなかった。
戦争を呼び起こすことになってしまった人物が、この軍に入ってくる。
これは、普通ではない。
戦争の原因となった人間が、入隊するなど、聞いたことが無かった。そんなもの、目の敵にされて、兵士たちにきつい仕打ちを受けるに決まっているではないか。

『なんでいまさらミルナ国民代表が?』
  『戦争を起こした引き金って認めてるようなもんじゃねえか……くそっ』
                      『今更どのツラさげてくるってんだ?』
  『しかし、責任を取って入隊、ってのは男らしいとは思うんだがな……』

 予想したとおり、賛否両論がすぐに巻き起こった。
ショボンとしては、このミルナの行動は、賞賛すべきものであった。今までのように、軍に責任を与えるだけ与えて、そのまま雲隠れするような国民代表は、何人もいた。
それだからこそ、戦争を引き起こしたとされる人物が、責任を取るということを褒めているのだ。


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:39:41.49 ID:xpaESUF30
支援
(´・ω・`)「あのさ、ショボン」

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:41:06.41 ID:Q94OH8EH0
sienn

56 :>>51訂正  >>54ありがとう:2007/06/15(金) 18:41:16.29 ID:bpDMJrlb0
( ゚∋゚)「なんだ。ショボン。最近ずっと考え事でもしているようだが?」
(´・ω・`)「うん。まあね。色々ちょっとあってさ」

( ゚∋゚)「そうか。何かあったらまた言ってくれ」
(´・ω・`)「……うん」


 淡々とした会話が続く。
そこで、ショボンはふと思った。
クックルに、僕の考えたことを言おうかな、と。

(´・ω・`)「あのさ」

( ゚∋゚)「……なんだ?」

(´・ω・`)「今晩、ちょっと用があるから、少し僕の部屋にきてくれないかな?」



(;゚∋゚)「いや、あ……へ、部屋か?」
(;´・ω・`)「そ、そういう意味じゃないから安心してよ」

(;゚∋゚)「そ、そうか。では伺うよ」
(´・ω・`)「……ありがとう」


57 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:42:18.50 ID:bpDMJrlb0
(´・ω・`)「ミルナ元国民代表……か」

 ショボンは、不敵な笑みを浮かべながら宿舎へと戻った。
そして、夜になり、夕食を済ませたクックルが、ショボンの部屋へとやってきた。

(´・ω・`)「やあ」
( ゚∋゚)「来たぞ。それで、話とは一体なんだ?」

 椅子に腰掛け、寛いだ体勢のショボンが、クックルも椅子に座るように促した。
それを受けて、クックルも、ショボンと向かい合う形で椅子へと腰をかける。

( ゚∋゚)「ああ。すまんな」
(´・ω・`)「いや、いいんだ」

さあ、打ち明けよう。僕の考えを……。
もう、一人で抱え込むのも、いい加減疲れたんだ。


(´・ω・`)「じゃあ、本題なんだけど……、僕は……」
( ゚∋゚)「この軍を変えようとしている、又は、乗っ取ろうとしている、違うか?」
(;´・ω・`)「!!!!」

 クックルは、ショボンの言うことをあっさりと言い当てた。
なぜ、なぜわかったのだろうか。ショボンが、焦り、疑問に思っていると、続けてクックルが話し出した。

( ゚∋゚)「……そうなんだな。ショボン」
(;´・ω・`)「う……、いや……」
( ゚∋゚)「はっきりとした返事が欲しい。そうなんだな?」
(;´・ω・`)「あ……ああ、そうさ。後者だよ」


58 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:43:40.19 ID:bpDMJrlb0

 あっさりとした問答が続く。
いや、淡々と話をしているのは、クックルだけだ。
そのクックルの落ち着きが、逆にショボンへと焦りを与えていた。

( ゚∋゚)「やはり、俺の見込んだ通り、と言っていいだろうか……」
(´・ω・`)「……?」

( ゚∋゚)「ショボンも俺に打ち明けてくれたんだ。俺もショボンに打ち明けないといけない」
(;´・ω・`)「な、なにを……?」

( ゚∋゚)「聞いて、くれるな……?」



 クックルとのこの会話。
ショボンには、とても大きく、ショボンが考えるものよりも、とても邪なものであった。


59 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:44:25.94 ID:bpDMJrlb0

 少し時間軸を戻し、VIP南部指令基地演習棟。
ドクオのVBが治った事と、クーのVRが修繕されるまでの休暇が重なってか、久しぶりにゆっくりしている二人がいた。

( ^ω^)「この演習棟にも、こんな大きな展望台があったなんてしらなかったお!」
('A`)「展望台じゃなくて、これは管制塔だろ?邪魔になったら怒られるから早く戻るぞ」

 二人は、半日あいたので、この演習棟を周って見ることにした。
といっても、他の兵士たちはみんな作業中だ。邪魔をしちゃいけない。

( ^ω^)「VBの調子はどうだお?」
('A`)「ああ。修理は終わったぜ。俺の不手際で潰したようなもんだから、修理してくれる人たちには頭があがんねぇや」

( ^ω^)「修理してくれなくても、ブーンたちは二等兵、誰にも頭なんかあがんないお!」
('A`)「まあな」


 二人たわいない話をするも、どこか心の不安が見え隠れしていた。
精神的に弱いのが、この二人の似ている点、というのであろうか……。
兵士としては、まだメンタル面で十分では無い。
しかし、バルケン達の目には、それを補う何かが、しっかりと映りこんでいた。


60 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:46:08.04 ID:bpDMJrlb0

('A`)「――なあ、ブーン」
( ^ω^)「なんだお?」

('A`)「戦争って、何なんだ?」
( ^ω^)「……?」

ベンチに腰をかけながら、ドクオはブーンへと問いかける。
最近ずっと頭から離れなかった、一つの疑問を問いかける。

( ^ω^)「……戦争、かお」
('A`)「ずっと、頭からコレが離れねぇんだ」


( ^ω^)「きっと……戦争は、回避できない人間の性(さが)だお」


 ドクオは意外に感じた。
ブーンから、こうもすぐに自分の頭を納得させてしまう答えが出てくるなんて……。

( ^ω^)「昔から、人間は欲しい物は奪ってきたお。獲物とか、縄張り。今となっては国の領土だお。
        でも、人は奪われるのを嫌うお。奪われると、仕返しをしたくなるお。歴史は、ずっとずっとそれの繰り返しなんだお」

( ^ω^)「ブーンは、そう思ってるお」


 また、この真っ直ぐした目をする。
俺は、この目に弱いんだな。力強い、このブーンの眼差しに憧れを抱いている。


61 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:46:53.72 ID:bpDMJrlb0

('A`)「はは……。ブーンらしくねぇけど、いい答えだな」
( ^ω^)「……実は、トーチャンからの受け売りなんだお」


('A`)「……褒めて損したよ」

 バッと立ち上がるドクオ。
背伸びをして、一つ大きなため息をついた。


('A`)「……よしっ!じゃあ、戻ろうぜ!!」
( ^ω^)「そうするお!」


 そうして、二人の穏やかな休息が終わりを告げた。
そこへ待ち受けているのは、まさに風雲急。駆動兵器と駆動兵器の魂のぶつかり合い。
国と国との、醜い争い。
人と人との、心の交差、入れ違い。


62 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:47:42.38 ID:bpDMJrlb0
 何が、人をそうさせるのか。

川;゚ -゚)「……もっと、もっと力を……」

黒髪を、心と共に束ねた女は、さらに強靭な力を欲し――。

(・(エ)・)「ふん……。VIP?ニーソク?ラウンジ?全て手中に収めてやろう」

影を長く持つ者は、大陸全土を手にかけることを企み微笑む。

从 ゚∀从「あの男……。まだ生きてんのかな……」

刃のように鋭い心を持つ女は、良敵への思いを胸に秘め――。

ミ,,゚Д゚彡「……もう5年、か……」

鉄の心を持つ男は、その心の穴をつつく。


 今、各々の思いという一陣の風が吹き、大きな竜巻へとその姿を昇華させた。
そして、残酷にも二人の背中へとその風が突き刺さる。


 二人の兵士の目には、何が見えているのか、何を見据えているのか――。
駆動兵器の鼓動が、少し大きく聞こえた。


( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第10話 「センソウって、なんですか?」 完



63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:49:06.22 ID:s80jjAGFO
支援

64 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 18:50:13.27 ID:bpDMJrlb0
以上で10話は終了です。

>>47
いつも描いていただいてありがとうございます!
描いていただいて文句を言ってもうしわけないのですが、もう少し背中のノトーリアスは大きいイメージがあります。
それ以外は、本当にイメージ通りです。l

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:51:05.31 ID:s80jjAGFO
支援

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 18:53:11.61 ID:s80jjAGFO
支援

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:01:50.26 ID:bpDMJrlb0
それでは、本日ラストの11話を投下します。

68 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:02:44.52 ID:bpDMJrlb0




( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第11話






69 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:03:26.99 ID:bpDMJrlb0
ゴゥン……ゴゥン……。


『今回の作戦は、ν帝国の輸送経路を叩く。では、先程駆動兵器へ送った電子資料に目を通してくれ』

『……今回は、敵の駆動兵器を輸送している可能性が高い。
  普通は空輸のはずだが、なぜか陸路を使っているのがその証拠、であろう』

('A`)『では、その輸送している部隊を殲滅、もし駆動兵器を奪取することができるなら、そのまま持ち帰れ、ということですよね?』

( ^ω^)「……毎回の如く、緊張するお」


( ,'3 )『その通りだ。今回はクー少尉も出撃する。三体も出すのは正直アレなのだが、仕方がない』
川 ゚ -゚)『今回は、私が突っ込む。君達はバックアップを頼んだぞ』


( ^ω^)('A`)『了解』


 クーのVRの修繕が終わり、2週間が経った頃、ある情報が入ってきた。
その情報というのが、この今回の作戦内容の元となるものである。


 ν帝国による、駆動兵器らしきものの存在の発覚。


70 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:04:41.60 ID:bpDMJrlb0

( ,'3 )「出所の確かではない情報を、鵜呑みにするのもいかがなものかと……」
ミ,,゚Д゚彡「ふむ……。だが、中身のわからない箱など、開けてみないとわからん、というものだ」

( ,'3 )「そうですか……。では、こちらの駆動兵器を発進させましょう」
ミ,,゚Д゚彡「三機。出せるか?」

( ,'3 )「三機、南部指令基地にある駆動兵器をですか?」
ミ,,゚Д゚彡「うむ。そろそろ、駆動兵器間の連携も視野に入れるべきだと思うのでな」
( ,'3 )「了解しました」


 こういう経緯があったものの、バルケンはどこか腑に落ちないでいた。
なぜ、ν帝国ともあろうものが、こうも容易く国家機密を漏洩させるのか――。

 フサギコ殿も、気づいているのだろうか?
いや、罠だと気づいているからこそ、三機も出して、警戒するように促しているのであろう。
そして、其処からまた三週間。

( ,'3 )「虎穴にはいらずんば、虎児を得ず。だが、なんにせよ、万全の体制を怠ってはいけない。全てに通ずる基本だ、わかったな?」

( ^ω^)('A`)川 ゚ -゚)「了解!」


71 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:05:40.99 ID:bpDMJrlb0

 今回の作戦範囲、ν帝国とニーソク国国境付近にある、シガ谷。
湖から流れ注がれる清流が、岩肌をけずってできた、何千年もの謂れがある谷。
普段、人が寄り付かないこの場所は『大陸の隠れ通路』とも呼ばれており、難民や、脱走兵などが、煙に巻くために好んで使う谷である。
鬱蒼と木々が生い茂っており、視界が悪く、戦闘には不向きな場所。

 そして、ブーン達は、その谷の上空をNRPで空中停止し、監視をしていた。
NRPは、高性能輸送機。最新鋭のステルス機能を備えており、敵の待ち伏せ、隠密行動には持って来いなのである。


( ^ω^)「クー少尉。いつ頃来るんですかお?」
川 ゚ -゚)『いつ頃だろうな。標的なんてものは、なんだかんだ言っている内に、姿を現すようなものだよ』
('A`)『なんだかんだ言っている内に……』



(;'A`)『二日ほど、経ちましたが……』
川;゚ -゚)『……むう』
(;^ω^)「き、気長に待つお!!待つんですお!!」

 すると、クーの言ったとおり……なのであろうか、なんだかんだ言っている最中に、ワタナベから通信が入った。

72 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:06:39.69 ID:bpDMJrlb0

从'ー'从『レーダーに反応をキャッチ。大型トラックが2台。戦車が6台の1部隊です。詳しい位置情報を送ります』

(;^ω^)「……っ!!来たお!!!」
川 ゚ -゚)『待たせるとは……仕置きが必要なようだ』
('A`)『位置情報取得。バルケン殿、支持をお願いします』

( ,'3 )『うむ。各自迅速に降下後、散開。部隊を取り囲んでトラック以外は破壊だ」
('A`)「……了解」


@^0^@)「投下準備、完了しました!」
( ,'3 )「では、こちらからはできるだけバックアップを行う。各自、全力を尽くすよう」


@^0^@)「3……2……1……、2CH-VG、VR、VB、投下!」


 大きく蓋が開くような音を立て、三機の駆動兵器が投下された。
綺麗な夜空、月に照らされ輝く水面、青白く光る岩肌。
そこへ、黒と、赤と、緑が降り立った。


73 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:07:36.27 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)『行くぞ!!ドクオは進行方向右側、ブーンは左側から散開!!!』
('A`)( ^ω^)『了解!!!』

ズズン……!!!!
いびつで大きい地響きが谷肌へと響く。
その音に気づいたのか、戦車とトラックが動きを止めた。

川 ゚ -゚)「駆動兵器が入る程の大きさのトラック……。もしかするかもしれないな」

 着地した反動の力を利用し、クラウチングスタートのような体勢をとるVR。
右腕の鉤爪を地面スレスレまで落として、一気に加速した。

 ガリガリと音を立てて、鉤爪と擦れ土煙をあげる地面。
低姿勢からの素早い鉤爪による横薙ぎで、戦車が二台、切り裂かれた。

 クーの脊髄を、金切音が刺激する。
ゾクゾクとしたその快感が、クーを支配した。

川 ゚ -゚)「……ふふ」

 戦車の爆炎による赤い光が、赤のVRをさらに紅く照らす。


74 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:08:44.77 ID:bpDMJrlb0

川 ゚ -゚)「二人とも!!まずは戦車を蹴散らせ!!」

( ^ω^)『了解……です……おっ!!!』

 敵部隊対して、左側へと素早くもぐりこんだブーンは、サッカーボールを蹴るかのように、一台の戦車を蹴り飛ばした。
砲身部分がひしゃげて、戦車は横転。

 即座にV-Rifle1を構えると、砲台をこちらへと向けている戦車に対し、発射する。
金属が金属を力で貫く激しい音と共に、また一台、綺麗な谷へと葬り去った。

( ^ω^)『訓練の……成果だお!!』


 ドクオの操る2CH-VBも、右側へと回り込んだ。
そして、腰部分に装着しておいた、二束のキャノン砲を、小脇に抱えるように構える。

('A`)『……喰らえっ!!』

 VBが踏ん張るような体勢を取り、左右のキャノンのトリガーを引く。
すると、バルカン砲のように、連続して光砲を吐き出した。
一発一発が、違った方向を向いて発射される。威力はそれほど高くはないようだが、散弾性を持ち、トラックを含む敵部隊に大きな打撃を与えた。

 完全に沈黙した敵戦車、トラック。


75 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:09:25.56 ID:bpDMJrlb0

( ,'3 )『迅速な作戦遂行、よくやった。直ちにトラック内の積荷を調べてくれ。スキャンをしてから頼むぞ』

川 ゚ -゚)『了解』

 クーがトラックへ近づき、スキャンを開始する。

川 ゚ -゚)『バルケン殿。問題はありません、ただ……中身は、情報どおり、駆動兵器のようです』

 駆動兵器を、νが製造し始めた。
この事が確認できただけで、大きな情報を得た。

( ,'3 )『やはりそうか……。では、中の駆動兵器を確認し、今から送るポイントまで輸送してくれ』

 ピピッ、とした音と共に、三人の駆動兵器のレーダーにポイントが示された。
少しこの谷を北に行った場所、ここでは、木々が多すぎて回収できないのだ。

 クーが、コンテナを鉤爪で無理やりこじ開ける。
すると、中には、闇夜に照らされて、不敵にも美しく、怪しく輝く、銀色の駆動兵器が二体入っていた。


76 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:10:12.25 ID:bpDMJrlb0

川;゚ -゚)『これが……νの駆動兵器……』

(;^ω^)『同じのが二体、ですかお?』
(;'A`)『は、早く運びましょう……』

 その銀色の機体は、どこか人間らしさを帯びていた。
禍々しい、いや、人間が持つ独特の苦味を持ち合わせているような……。
クーは、そのような印象を、その時持ったという。


川 ゚ -゚)『よし。ではトラックごと運んでいく。ドクオは周囲を警戒、ブーンはこっちの方のトラックを持ち運んでくれ』
('A`)( ^ω^)『了解』

 宵闇の森を、ゆっくりと移動する。
このような危険な状況だが、モニターを通して目に映る景色は、まるで、夏の風鈴のそれのように、美しい世界へと連れ込み、戦争を忘れさせた。

 すると、ワタナベから再度通信が入った。


77 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:11:39.04 ID:bpDMJrlb0

从;'ー'从『緊急通信!高スピードで接近する熱源をレーダーで確認!繰り返す……』
川;゚ -゚)『!!!』

(;^ω^)『νの戦闘機ですかお!?』

( ,'3 )『こ……このスピードは、おそらく駆動兵器だ!!NRPを緊急浮上させる!各自、戦闘準備!!!』
(;'A`)『ど、どうなってんだよ……!!!』

 そうしている内に、三人の駆動兵器のレーダーにも反応が映りこんだ。
一機の何かが山を跳ね回りこちらへ向かってきているようである。ブーン達は、即座にその場から離れ、各々の距離を取る。

川;゚ -゚)『ブーン!!!すぐに駆動兵器のコクピットをぶっ潰せ!!』
(;^ω^)『了解ですお!!フォルテセスタス展開!!』

('A`)『落ち着け……落ち着け……よし。』

 反応が、もうすぐ近くまで来ている……が、こう暗くて鬱蒼としていると、まだ視認できない。
――まだか……?


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:14:26.55 ID:ZtFtk3+8O


79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:15:30.77 ID:MtbyTigAO
試演

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:15:46.39 ID:Q94OH8EH0
sien

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:22:26.63 ID:s80jjAGFO
あれ?

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:24:11.79 ID:xpaESUF30
しえん

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:27:29.51 ID:bY0z4aIJO
さるさんかな?

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:30:26.97 ID:s80jjAGFO
さるっぽい

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:31:00.78 ID:VpqLE6ZgO
追い付いた支援

86 :おさるさんでした ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:32:32.10 ID:bpDMJrlb0

('A`)『……来た!!!』

 現れたのは、さっきの駆動兵器と同じ、銀。
格納されていたときの印象とはえらく違い、腕部と脚部がやけに長い機体だ。クモのよう、といえば通じるだろうか……?


『VIPの癖に、やってくれるじゃないか……ふふふ』


 闇夜に輝く銀が、言葉を放つ。
中に乗っている奴は、声からして男か――?

(;'A`)『に、νには負けない。お前みたいな奴には特にだ!!!』


 先程戦車を一掃した、ツインスターマインを構える。
距離を取って立ち尽くす二体の駆動兵器に、緊張が走る。突き刺さるような、死の恐怖と共に。


87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:33:29.25 ID:xpaESUF30
早速支援

88 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:34:49.60 ID:bpDMJrlb0
川;゚ -゚)『ぶ、ブーン!!!!』
(;^ω^)『は、はいですお!!』
川;゚ -゚)『コクピットを思い切り破壊はしてはいけない。絶対にだ』

(;^ω^)『な、なぜですかお?』
川;゚ -゚)『この駆動兵器、ヴィプクロメタリウムを使っていない……』

 ヴィプクロメタリウムを使っていない。
この一つの要因で、大きな危険が一つ生まれる。

(;^ω^)『ど、どういうことですかお……?』

川;゚ -゚)『これは、何で動いているか、ただそれだけだ、ブーン』
(;^ω^)『……もしかして』

 この駆動兵器に乗る前にされた説明。
駆動兵器は、ヴィプクロミニウムが、搭乗者の体の『流れ』をエネルギーに変換、精製する。
そのおかげで、搭乗者が生存している限り、半永久的に駆動することができる、と。

では、そのヴィプクロミニウムが無いと、どうなるか?
頼るべきエネルギー源が考えられるのは、ただ一つ。


川;゚ -゚)『……原子力。所謂、核エネルギーだ』




( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第11話 「Atomic Power」 完


89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:34:54.72 ID:MtbyTigAO
使鉛

90 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:37:40.30 ID:bpDMJrlb0
これで、第11話の投下を終了します。

最後の最後でサルさんをくらってしまい、皆さんを待たせてしまって申し訳なかったです。。
来週は、14話までを期待しています。

支援、イラスト等、本当に毎回ありがとうございます!
では、質問等ございましたら、お気軽にどうぞ。

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:38:04.27 ID:xpaESUF30

後ろデカくしてみた

http://vipmomizi.jog.buttobi.net/cgi-bin/uploader/src/20408.jpg

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:38:59.39 ID:Q94OH8EH0
乙〜!!!

93 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/06/15(金) 19:41:05.98 ID:bpDMJrlb0
>>91
これくらいの大きさですね。
もうノトーリアスを起動している間は、ノトーリアスに本体が引っ張られるような感じになるくらいですので……


94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:42:09.92 ID:k2kTHwzh0
何故かエヴァを思い出した自分が今北

95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 19:46:27.96 ID:s80jjAGFO


96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/15(金) 20:09:34.05 ID:pY5SaFC/O
読むため保守

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