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( ^ω^)机は繋がり僕らは出逢うようです。

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:31:56.38 ID:Vh2pD5Qu0
http://vip.main.jp/300-top.html
まとめサイト。もう何ていうか愛してる。

【あらすじ】
机に落書きを書いた。翌日、その落書きに返信がされていた。
だが話が進む中、その返信の人と自分との間には三年間の時間のずれがある事がわかった。
そして友人の話で、その人は事故で亡くなっていると聞かされる。
しかもその事故現場に自分がいたと言うのだ。
自分が忘却した『その人』について知るために、ブーンは奮闘するのだが――

机は繋がり、僕らは出逢うのか?

という訳で、そのじゅうさんの投下です。しばしの間お付き合いください。

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:33:42.49 ID:Vh2pD5Qu0
《そのじゅうさん 軌跡をたどりきせきをまつ。》

冷然と並ぶ墓石の花崗岩に、上天にある爽涼な青。
ただそれだけが、故人たちを偲び、その餞として添えられている。

そんな中で、僕は墓の前に座り込む一人の女性を立ち尽くしながら見ていた。
屈んで膝を抱える、脆弱な雰囲気の、ガラス細工のような女性。
その横顔、額にかかる少し長めの金髪。髪型はツインテール。



( ^ω^)「まさか――――」

冗談じゃない。
冗談じゃないけれど、頭に上って来たもしもを、僕はまだ完全に否定しきれずに居る。


( ^ω^)「ツン、せんぱい?」

その声に反応し、こちらに振り向く彼女。
青白く生気のない――しかしそれでいて精悍なフランス人形のようでもある――その顔は、
僕を見るなりくしゃりと歪んだ。つられて顔の筋肉が引きつるのを感じる。


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:34:43.38 ID:Vh2pD5Qu0

ξ゚听)ξ 「なんだ、内藤じゃない」

沈黙の音は木々のざわめきで、その音が世界の全部だと錯覚しそうになる。
だけどいつか聞いたような梢の音は今じゃ耳障りでしかなくて。


ξ゚听)ξ 「元気にしてた?」
( ^ω^)「は、はい。まあ、それなりですお」



ξ゚听)ξ 「そう」

会話が途切れた。また葉擦れの音が返ってくる。
小さく開かれた彼女の唇から、惰弱そうな吐息が出た。



座り込む彼女をちょうど見下ろす感じに眺めながら、僕は最悪な憶測の真偽を――

ξ゚听)ξ 「なんで私がここにいるのか、って表情ね」

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:36:50.95 ID:Vh2pD5Qu0

(; ^ω^)「違いますお。そうじゃなくて、」


ξ゚听)ξ 「簡単に否定しないで。じゃあ何でそんなに慌ててるのよ」
(; ^ω^)「…………それは」

思わず口を噤んだ。
はあ、と息の音が聞こえる。



ξ゚听)ξ 「贖罪、なのかもね」


『須田』と刻まれた墓石を眺めながら、ツン先輩が言った。
墓石の両脇に添えられた仏花の色鮮やかさを眩しがっている感じの遠い目で。


( ^ω^)「しょくざい?」
ξ゚听)ξ 「そう、罪滅ぼしよ。罪には罰しかないし、それに――――」
碧眼の両目が天を見た。僕もつられてそちらに眼を向ける。
確かに夏の訪れを感じさせる、薄い雲の膜が張り、淡い水色をした空。

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:38:06.35 ID:Vh2pD5Qu0
寝息みたいにそろりと息を吐き、ツン先輩が言葉を紡ぐ。






ξ゚听)ξ 「クーは私が殺したから」





強張っていた肩は自然に降りて来ていた。
一瞬、重苦しい圧力が肩にかかる。耳がぴくりと動く。


( ^ω^)「どう言う事ですかお……?」


冗談じゃないもしもが、


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:40:03.55 ID:Vh2pD5Qu0
ξ゚听)ξ 「言葉通りの意味しかないでしょ? クーは私が、」
(♯^ω^)「違うッッ!!」

びくり、とツン先輩が震える。
そんな物今はお構いなしだと僕の喉は悲鳴を挙げる。


頭に上って来たもしもが、完全に否定しきれずに居る僕を襲う。


それは――――


(♯^ω^)「違う違う違う違う! そんな事はどうでもいいんだお!
 未来はッ、未来は変わったんじゃないのかおッッ!?」


ξ゚听)ξ 「内藤、あんた」

ツン先輩が今度は目を見張った。
座り込んでいた姿勢から立ち上がって僕を見る。対等になった視線。


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:40:47.51 ID:Vh2pD5Qu0
(♯^ω^)「なら、なら僕は一体何の為に諦めなかったって言うんだお!!」
ξ゚听)ξ 「ないとう」


( ´ω`)「僕は一体、何の為に……」


それは、僕のして来た事が何の意味もなかったんじゃないかっていう憶測。
僕が積み上げてきたことは、僕が諦めたことは何の意味もなかったっていう、勘定。


ξ゚听)ξ 「………………」

ツン先輩は呆然と立ったまま、僕を見ていた。


( ^ω^)「推薦、ですかお」
ξ゚听)ξ 「…………!」

震える瞳孔のその意味は、

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:42:38.18 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「ツン先輩」
ξ゚听)ξ 「……カじゃないの」
( ^ω^)「?」

風が吹く。たなびいていた線香の煙はそれに揺らされ、
微かに鼻をつつく香りだけを残して消える。

ツン先輩が大きく口をあけた。


ξ゚听)ξ 「バッカじゃないの!? そんな訳ないじゃない!
 そんな事でクーを切り捨てるハズないのよ!!!」


頭を両手で囲い込んで首を振る。震えるツインテールに、僕の肩。
唐突な強い拒絶と否定に僕は顔をしかめさせる。

( ^ω^)「先輩」
ξ゚听)ξ 「私が…………私の、」
悲哀とも憤怒ともつかない感情で、ツン先輩の顔は塗りつぶされて行く。
風が強く吹いた。ザウザウと、波の音が逃げ道のない突き当たりの僕らを包む込む。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:42:39.49 ID:3dhVL9DmO
支援?

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:42:49.47 ID:W/36gIWDO
待ってた支援

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:43:40.94 ID:Vh2pD5Qu0


ξ゚听)ξ 「私は、バトンを――」




そこでツン先輩の言葉は途切れた。
ただ原因は僕じゃなくて、



「何をしているんだ……」


怒号にしては穏やか過ぎて、挨拶にしては憎悪がこもり過ぎている声。
ビクリとツン先輩の体が、瞳が震える。――――その感情は畏怖?


声のした方向を振り返り、僕はその名前を呼ぶ。
普段の物腰とは裏腹に、怨みや憎しみと言ったマイナスの感情が入り混じった顔の、

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:47:05.43 ID:Vh2pD5Qu0

( ^ω^)「ショボン」

クー先輩の弟が、僕の大切な友人がいる。


ザウザウザウと、音がする。

沈黙の音はやっぱり、木々のざわめきだった。




(´・ω・`)「答えろ。何で貴様がここにいるんだ。姉さんの墓前にどの面下げて立てると言うんだ」


ξ;゚听)ξ「わ、私は、その……」
ただでさえ満足に血の通っていないツン先輩の顔が、さらに蒼白になっていく。
彼女はたじたじと後ずさりをしながら、首を振った。

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:47:56.11 ID:5/uLh59FO
支援

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:50:11.28 ID:Vh2pD5Qu0


(`・ω・´)「詫びるなら姉に詫びろ!」


今度こそショボンの口から出てきたのは怒り声だった。
その声に反応してか、せき立てられた鳥が飛び立っていく。


ξ゚听)ξ「っ!」

二、三歩後退し、ツン先輩が踵を返して走り去っていく。
引きとめようとのばした手は、何もない空中を掴む。


(; ^ω^)「ちょ、ツン先輩!?」
行動で出来なかったものは言葉で示す。
遠くなっていく背中に声をかけるけれど、その足が止まることはなかった。
視線の先にあった自分の手で頭を掻いてからズボンのポケットに仕舞う。

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:52:28.49 ID:Vh2pD5Qu0
(´・ω・`)「………………」
何とも言えない表情をしていたショボン。
段々と下がっていく眉尻を見るのは中々に苦痛だ。


燦々と降り注ぐ太陽の光。
腕時計の針は僕らの空気なんて知らん振りで秒針を刻んでいく。



(´・ω・`)「お見苦しいところをお見せしました、内藤くん」
( ^ω^)「あ、いや僕は別に気にしてないですお。けど」


(´・ω・`)「……あの、彼女は」
律儀に説明をはじめようとしたショボンを右手で軽く制止する。
軽く傾げられた首。


( ^ω^)「知ってるお。中学時代の先輩だったから」
(´・ω・`)「そう、だったんですか」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:53:15.56 ID:Vh2pD5Qu0
頷いて、最後の疑問をぶつける。



( ^ω^)「ショボン、姉さんの墓前って……」



正対しあう僕らに流れる時間は酷く緩やかで、
だからこそショボンがその回答を述べるまでの時間も長く感じられて、



(´・ω・`)「――ここで騒ぐのは少し不謹慎ですね。内藤くん、よければ家にいらして下さい」


長い長い時間を要して、ショボンが伝えてきたのは、そんな言葉だった。





17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:55:46.05 ID:Vh2pD5Qu0
僕の左手には、やはり整然として格調高い日本庭園。
ここを通るのは2度目なのに歩く時の変な緊張は解けない。
渡り廊下、と言うか縁側をショボンの後を着いて行きながら歩いた。


ぐるぐると頭を駆け巡る事実は一つで、何度も咀嚼する言葉は一つだ。




『未来は変えられるが歴史は変えられない』
そんな言葉。どこぞの偉い人が残した、絶望への切符。
左胸の奥からせり上がって来る感情の理由と、頭を渦巻く何かをやっぱり僕は拭い切れない。
ちょうど僕の隣にある枯れ山水の波紋に似た、雲を掴むような感覚だった。



屋敷には微かに線香の香りが漂っている。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:57:26.37 ID:Vh2pD5Qu0
永遠に続く隘路の次に待っていたのは、無限に広がる回廊だったって訳かお。
苛立ちに顔が歪む。


目下に広がる庭の景色は、全部の煩わしさを取り払ったみたく静かだ。


「にゃぅ」


( ^ω^)「おっ?」
喉の奥でゴロゴロと鳴る、甘えきった声。
僕は前方にいるショボンを眺める。ショボンも後方にいる僕を眺める。
初心なお見合いのように見つめあい、


|;;;;;;;|:::: (へ) ,(へ) |シ「にゃぁあん」

足元に擦り寄ってきた何かを見た。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 17:59:08.57 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「おっおー、あれっ? ショボン猫飼ってたのかお」
(´・ω・`)「あっ、こらポリフェノール。いつの間に帰ってきてたんだ」
この不良娘め、とショボンがそれを抱きかかえる。


|;;;;;;;|:::: (へ) ,(へ) |シ「にゃぉお」



(; ^ω^)「ポリフェノールて、まああの、その、健康的なお名前ですお」
言っちゃなんだが凄いネーミングセンスおね。

言外にそう伝えながら、ショボンの腕の中にぬくぬくと納まっている猫を見る。
猫に詳しい訳じゃないけれど、見たところによると白黒ぶちの雑種だ。

全体的に白を基調としてて、右目の下あたりにある大きな黒ぶちが印象的な、

( ^ω^)「……ホルスタインに改名しね?」
(´・ω・`)「しません」
きっぱり断られた。


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:01:03.77 ID:5/uLh59FO
支援

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:01:05.54 ID:Vh2pD5Qu0
(´・ω・`)「珍しいですね、家の娘が人に懐くなんて」
彼が優しい手つきでそれを撫でる。



って言うかメスかよ。





(´・ω・`)「内藤くん、こちらの部屋に」
通されたのは、あの日とはまた別の部屋だった。6畳程の和室。
一番に眼に飛び込んで来たのは、床の間にある赤い花の一輪挿し。
その場所の電灯しかついていない為か、少し薄暗い感じの部屋。


敷居を踏み、進む。


この部屋からは、線香の匂いがする。

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:03:03.51 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「お――…………」
絶句する。部屋の上座にある仏壇が視界に入った瞬間の事だ。
いや、正確には、

(´・ω・`)「…………」
( ^ω^)「お、おおおお――」

仏壇の横に飾られた、小さな、手帳ほどのサイズしかない遺影。
その中に収められた、柔らかい視線で微笑む女性の姿を見た瞬間だ。


その時。


やっとの事で脳の中の、全ての糸を繋ぎあわせる事が、
絡まった糸を解く事が出来た。やっとの事で僕らは出逢えた。


その時、やっとの事で僕は、思い出したんだ。

23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:04:22.25 ID:Vh2pD5Qu0
凄まじい勢いと熱量をもった記憶の反流。
遡り、押し寄せてくるそれは、


( ^ω^)「ぉおおお……おぁああ――――」
膝をつきうな垂れる。そうか。そうだった。


とどのつまり、僕は鳥になれないただのペンギンだったんだ。



あぉん、とポリフェノールが一度だけ鳴いた。



《そのじゅうさん 軌跡をたどりきせきをまつ。》 終
              そのじゅうよんに続く!

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:06:43.07 ID:5/uLh59FO
乙!

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:07:44.87 ID:Vh2pD5Qu0
http://www.uploda.org/uporg903633.jpg
荒巻のじいさん。年寄り書くのは文章でも絵でも難しいって話です。
と言う訳で、今日の予定投下分はこれにて終了。

あとはじゅうよんを書きながらでも投下します。
スレが落ちた時にはまた水曜日の5時頃この時間に立てたいと思います。
いつも投下の間が微妙ですまない。

んでもって、台風上陸しました。皆さん怪我や事故などないようにお気をつけ下さい。
家でのんびりと過ごす休日も案外いいもんかも知れません。では!

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:12:39.47 ID:s40moQsf0


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:12:44.78 ID:W/36gIWDO


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:13:18.28 ID:dQ3bmmrHO


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:29:06.76 ID:2I3CqvEv0
今北乙

さて読むか…

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:31:41.30 ID:Q4iPCSS5O


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:32:29.25 ID:4MWgTIp/O
このレス数は…投下少なかったのか?読むほ

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:46:10.04 ID:2I3CqvEv0


33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:46:25.42 ID:2I3CqvEv0
上げ忘れほ

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 18:47:52.29 ID:Vh2pD5Qu0
《そのじゅうよん 追憶はいたみにもにて。》

( ^ω^)「鳥みたいだ、って思ったんですお」

陸上部員が走り回る姿が眩しいグラウンドを眺めながら、ぽつりと呟いた。
入部からはや2週間、今だ自分の種目が決まらない僕であった。


( ^ω^)「なのに」


( ^ω^)ノ『第一志望は高飛びですお!』
/ ,' 3『合わない。却下』
とまあ顧問の荒巻先生にバッサリ一刀両断されたのは今でも胸締め付ける思い出だ。
って言うか却下の理由がインスピレーションてどうなの。

はふぅと憂いげなため息。
砂場のあたりで一人いつまでも続く準備体操しつつ愚痴る部活動時間。


( ^ω^)「いつかみてろお、あの狸爺」

後屈の姿勢で吐き捨てる恨み言。
日の傾きかけた春の空は、それでもまだ青色が主導権を握っている。

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:00:25.20 ID:3KI+Yt6QO
支援

36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:01:40.24 ID:PkDBaC6RO
支援

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:05:12.21 ID:Vh2pD5Qu0
「噂をすれば影が差す、っとのぅ」
(; ^ω^)「っうぉお!? い、いやぁん!」
大袈裟すぎる程体全体が震えた。声のした方向を見る。
いやでも落ち着いて考えて見れば口調は狸爺のそれでも、声は全然違うくて。


川 ;゚ -゚)「いやん、って。……それにしてもちょっと可愛い声だったな」
少し驚いた風にこちらを見やる体操着の女子。
むしろ貴女に冗談を解する心があった事に僕は驚きです。

(; ´ω`)「部長ぉ……」
川 ゚ -゚)「情けない声を出すな。男の子だろう」
( ^ω^)「だって、涙が出ちゃう♪」
川 ゚ -゚)「そう易々と女子の特権を盗らないでくれ」

( ^ω^)「可愛かったですかお?」
川 ゚ -゚)「物には限度と言う物がある」
安いコントのようなやり取りだ。それでも僕の心は浮き足立っていて、

川 ゚ ー゚)「種目、決まったか?」
あの日、僕に(正確には僕らに)手を差し伸べてくれた三年生の須田空先輩は、
陸上部の部長でもあり、僕の恩人さんでもある。そして、

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:06:13.79 ID:dQ3bmmrHO
支援

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:07:09.65 ID:dQ3bmmrHO
支援

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:07:43.28 ID:a9kjVntGO
支援

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:12:06.13 ID:dQ3bmmrHO
wktk

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:16:55.55 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「いや、それがまだなんですお」
川 ゚ -゚)「期限は今日までだろう? 藻川はたしか――」
( ^ω^)「先生の命令で強制長距離ですお。物凄い嫌がって物凄く拒否してましたお」
川 ゚ -゚)「ウチではコーチは絶対的な存在だからな」

そうなのである。まるで中世ヨーロッパの教皇並の権力を持つあの狸爺。
その割に素晴らしい暴君っぷりを発揮している陸上部の神様。
とりあえずモチツケと言いたい位の仮に言ったらヘッドロックの狸爺もとい荒巻先生。


川 ゚ ー゚)「とりあえず後半から口に出てるぞ、内藤」
そう言って笑う彼女に数秒見入ったのはここだけの秘密だ。
さらにあれが若い頃にはそれなりに名を馳せた短距離の名手だったと言うんだから末恐ろしい。


川 ゚ -゚)「あの人はあの人なりに考えてくれてるんだよ」
( ^ω^)「どう僕たちをいたぶれば楽しいか、をですかお?」
川 ゚ -゚)「一理ある」
勘弁してくれ。
はふぅ、と出てきたため息を余すことなく吐いてから、僕はそれに。と言い付ける。

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:22:43.09 ID:/G7N3R5QO
支援

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:23:51.83 ID:s40moQsf0
ながら投下とはチャレンジャーだな
支援

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:24:27.33 ID:dQ3bmmrHO
支援

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:29:54.26 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「僕は高飛びをしたかったんですお」
言って、隣りにいたクー先輩を見た。
あの日、僕に手を差し伸べてくれた三年生の須田空先輩。
陸上部の部長でもあり、僕の恩人さんである。

そして、 鳥のように飛ぶ人。一瞬で僕の心を掴んでいった人。

川 ゚ -゚)「?」
僕の言葉を待ちつつ、視線の意味に疑問符を浮かべるクー先輩。

(^ω^ )「なんでもないですお」
そう言いつつ回想するあの日のこと。

あれは確か、偶然つけたケーブルテレビのローカル番組だったはずだ。
市内中学対抗、春の陸上大会生中継。
ただ自分の在校する中学の名前が出たからと言う理由で止めたチャンネル。

市立のスポーツセンター、だだっ広いグラウンドの画面。
あちこちに散らばる短パンとランニングのユニフォーム。

( ^ω^)『うっはwwwだっせぇwwwww』
('A`)『おなごのなまあしwktkww』
割と間違った楽しみ方で、ドクオ消費していた休日の午後。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:42:43.96 ID:Vh2pD5Qu0
切り替わった画面。
ブラウン管に写された雲ひとつない、だけど少し淡い色をした春の快晴。

画面を裂くように一閃伸びる、高飛びのハードル。

( ^ω^)「…………」

しばらくの静止画。
そして次の間に画面へ現れたのはしなやかに跳ぶ、彼女だった。
バネのような体、そのフォーム。その日僕は初めて人が『飛ぶ』姿を一つの芸術品として認識した。

多分その刹那、僕は鳥になりたいと強く思ったんだ。


それからの事は周知の通り、僕は口八丁手八丁でドクオを巻き込み、
週明けの月曜日に即効入部届を書いて即効ボロ切れにされた。
うわ、何今凄い延髄痛んだんですけど! 嫌なファントムペインだ。

( ^ω^)「僕は鳥になりたかったのに」

もう叶わない願い事が耳の奥で反響する。

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:55:38.62 ID:Vh2pD5Qu0
( ^ω^)「クー先輩みたいになりたかったんですお」
両手を広げて、空を仰ぐ。
少しだけ藍色の色が濃くなった空が目に入る。その空に鳥の姿はない。


川 ゚ -゚)「そうか? 私は君の方こそ――」
西は茜色に染め上げられている。僕は地面に視線を落とし、自分のシルエットを見る。


川 ゚ ー゚)「鳥のように自由だと思うよ」


くすくすと、何かの感情を押し殺して笑う、先輩の声がする。
シルエットは少し気恥ずかしげに、頬を掻いていた。



さて後日談ではあるがいい雰囲気になり始めたぐらいに、
僕の選択権なんぞ初めからなかったと体言する荒巻先生が
「内藤短距離!」と言い継げたのは今でも素敵なデバガメだったと思う空気嫁狸爺。

それへのささやかな反抗としてか、せめてもの努力としてかは自分自身でもよく解らないけれど、
両手を広げて走るフォームを僕は三年間突き通した。これはさらに閑話だけど。

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 19:59:50.48 ID:h4SUOYec0
支援

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:03:34.12 ID:Vh2pD5Qu0
部室で、

大会で、

偶然一緒になった帰り道で、

休日すれ違った道路で、

誰のものでもなかった記憶が全部僕へ帰ってくる。
頭蓋骨に真横から釘でも打ち込まれた感じの頭痛がする。

ショボンが大丈夫ですかと声をかけてくる。それすらも今はどこか遠い所にあって、
手を挙げて何かを伝えるアクションすら実行出来ない。
頭に張り付いた両手を引き剥がせず、僕はさらに鋭く痛む頭を抱えて地面に伏す。

ああ、そうだ。全部思い出した。

須田空先輩。
部活の部長で、ショボンのお姉さんで、僕が憧れた人で、


それで――――僕の初恋の人

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:05:02.08 ID:Qx4a8LOTO
支援

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:10:34.04 ID:Vh2pD5Qu0
忘却していた記憶の大事さが頭痛の目安にでもなっているのか、偏頭痛はまだ治まらない。
いや、この痛みが贖罪と言うなら、罪滅ぼしだと言うなら収まらなくともいい。


だって、そうだろう?

ここに来て一番の頭痛が僕を襲う。

(  ω )「ぐぅぉぉおお…………!」
(;´・ω・`)「内藤くん!?」
ショボンがポリフェノールを取り落とす。
それでも流石だ。現役猫はすたん、と着地の衝撃を上手く殺す。
にゃおん、と抗議の声を一つだしてから、僕の隣りに座り込んだ。

『クーは私が殺したから』
ツン先輩の声がする。――――違う、そうじゃない。
簡単に否定しないで、と聞こえてきそうな程の即断。


『お前だって、あの事故現場いたくせに』
答えはとっくの昔に示されていたのに、僕は諦めつづけていた。

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:14:59.60 ID:ofjSGruW0
支援

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:17:10.86 ID:Vh2pD5Qu0
(  ω )「僕は――――」


『クーは私が殺したから』
そう言う意味じゃ、僕だってそうじゃないか。

脂汗が額を伝った。床の間に飾られた赤い花が眼に入る。
その色はまるであの日の紅のように鮮烈だった。

(  ω )「ぐぅ……っ!」

そして鮮明にフラッシュバックするあの日の事。
三年前の明日、平成16年 6月20日。あの忌まわしい交通事故の事。


僕の足がひしゃげた日。

蝋の翼が溶かされた日。


僕が、彼女を見殺しにした、あの日の事。




55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:21:13.79 ID:Vh2pD5Qu0
いい加減自分の遅筆加減に百万回ホッピング土下座。
と言う訳で一旦席をはずします。なんか豚切りな上痒い所に手が届かない感じだねッ!

二度目ですが、落ちた場合は水曜日の5時ごろにでも。


台風の日はやたらテンション上がりますね。
んでも外に出ないよう、怪我のないように充分お気をつけ下さい。よい休日を!

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:21:36.30 ID:ihkaj+AEO
(・∀・)っ/凵⌒☆シエンシエン

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:22:02.65 ID:s40moQsf0


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:23:35.27 ID:Bj0mJwZh0
乙!

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:24:15.65 ID:Qx4a8LOTO


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:33:42.22 ID:3KI+Yt6QO
もつ

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:42:11.85 ID:sTzvsJfj0


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 20:55:09.02 ID:C0Q6yFlbO


63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:04:16.67 ID:zbQR0ZdH0
ほす

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:12:54.04 ID:C0Q6yFlbO


65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:25:25.74 ID:5/uLh59FO


66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:31:14.65 ID:2I3CqvEv0
読み終わったほー

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:42:19.79 ID:voPzNcH2O
(^ω^)

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:46:24.53 ID:2I3CqvEv0
流れはえぇ


69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 21:57:20.67 ID:sTzvsJfj0


70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:03:15.08 ID:0zDlJPDE0
ID変わりまして>>1です。
うわ、すっげー残ってた。ありがとう。お手数をかけました。
今から書き始めるので時間的に見ると1、2レス程度しか投下できそうにないけど、
これは投下した方がいいよね? というわけで再開です。
散々待たせておいて言う台詞ではありませんが、しばしお待ちください

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:10:54.19 ID:HdccYSfdP
ついにktkr

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:13:50.30 ID:vnWtONbqO
Wktk
wKtk
wkTk
wktK

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:14:15.89 ID:K5iKBDqNO
俺の中のブーン系小説ベスト10で7位にはいるくらい好きだ

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:20:43.61 ID:2I3CqvEv0
ktkr

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:23:07.37 ID:0zDlJPDE0
('A`)「大体お前は寝起きが悪すぎるんだよ」
( ^ω^)「おっおー、申し訳ねー申し訳ねーお」
('A`)「…………」
右目だけを細めて、ドクオは僕を睨む。
なんでもない、中学校への登校風景だった。

( ^ω^)「へっへっへ、見つめられると照れるんだお」
にやついてたら殴られた。

強いて違う所を述べるとしたら、この時間帯だろう。今はまだ朝日の登らない、夜明け前。
独特の倦怠感と、全部の汚れが洗い流された感じのさっぱりとした空気が僕は好きなので
頭を霧がからせるこの眠気の他にはこれといった愚痴はない。


中学陸上の強化指定選手だかなんだかに選ばれて以来、
いや正確には僕とドクオが県タイムだかなんだかを出して以来なんだけど、
僕らの生活サイクルはこんな感じに、明け方から始まるのが多くなった。


鼻息荒く寄って来る担任の先生を特に感慨なく眺めたのは、
つい先日のことのようにも思うし遠い昔のことのようにも思う。
荒巻先生と言えば、特に何も言わずにただケラケラ笑っていただけだ。
やっぱり色んな意味で凄かった陸上部の独裁者もとい荒巻コーチ。


('A`)「ブーン、靴下解けてる」

ボロボロ、と言うよりもべろんべろんになっている僕の運動靴を差してドクオが言う。

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:29:35.67 ID:3KI+Yt6QO
支援

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:34:00.93 ID:0zDlJPDE0
( ^ω^)「君は言った『あるがまま』に」
('A`)「名曲を汚すな」

( ^ω^)「あるがままに♪ あるがままに♪」
('A`)「英語で言え。無理矢理日本語に直すな語呂悪い」

じゃり、と靴が砂を噛む。
ドクオはため息一つ挟んで前方を向く。不思議な踊りを踊りながらその様子を見る僕。
マジックポイントは減ってなさそうだが、ドクオの中での僕の像は確実に目減りしている。

('A`)「…………」
( ^ω^)「何か反応しろお」
('A`)「…………」
ちょっと寂しくなったので不思議な踊りは終了して普通に歩く。
前方に見える横断歩道は赤信号。

( ^ω^)「ドクオ見てろお! マジカルミラクル☆」
ワントゥースリーで信号を差した。まだシグナルは赤信号。

('A`)「…………」
( ^ω^)「今日はキてませんお」
('A`)「黙れ似非マリック」
どうしようもないほどいつも通りなやりとりである。
自分でも飽きずによくやっていると時々思うがこれが僕らの関係なんだと思えばそれも心地良いもんだ。

シグナルは一歩遅れて青になる。
少し間の抜けた電子ハトの鳴き声が朝の街に響く。

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:35:54.82 ID:6AKQJLFRO
wktk

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:39:54.65 ID:0zDlJPDE0
('A`)「あ――あれクー先輩たちじゃね?」
横断歩道の向う側、それをドクオが指差して言った。
こちら側に歩いてくる二人の近所の高校、その制服姿の女の人。
長い黒髪が揺れる。金髪のツインテールが目に眩しい。

あれは確かにクー先輩とツン先輩だ。

('A`)「先輩ー!」
( ^ω^)「おっおー!」
すちゃ、と座り込んで靴紐を直す僕。

('A`)「……お前」
( ^ω^)「身だしなみはきっちんとね!」
ドクオが呆れを前面に出したため息をつく。へへ。笑いが漏れた。


――ああ、そうだその、次だ。それは世界が閉じる音だった。
今僕の耳の奥で反響する、あの音は、終わりは簡潔にクるんだと、僕に囁いた音だ。


――――――――――ドン、


ドクオが息を呑む。僕は顔を弾き上げる。
視界の中に入ってきたのは、

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:40:49.08 ID:0zDlJPDE0











綺麗だ、と思った。












81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:46:14.61 ID:u7Ay1qt50
支援

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:48:10.55 ID:0zDlJPDE0
僕はあのブラウン管越しに見た、今だ鮮明に思い描けるあの時の光景のように。
あの日の、あの悪夢を。クー先輩が空中に飛ぶ姿を芸術品見てしまったんだ。
それはただの事故でしかなかったのに、それは惨劇でしかなかったのに。


東から、朝日が輝く。
アスファルトに鮮やかな赤が広がる。
トラックが、走り去っていく。


('A`)「先輩っ……!!」
ドクオが向う側へ走って行く。
ツン先輩は呆然と立ち尽くしていて、延ばされた、石膏で固めたように動かない右手が妙に印象的だった。
足は凍りついたまま、姿勢は座り込んだままで僕は動けなくて。


『動け動け動け動け動け!!』
念じてもぴくりともしない足。足に向かう筈だった全部の回線は既に遮断されている。
辛うじて稼動する喉と理性がたった一言、僕を罵倒する。


( ^ω^)「何の為に、あるんだ――この足は……!」


僕はその日その時、確かに自分に嫌悪して、全部の記憶を閉じて沈めた。
人間の血の色をした朝日が、確かに西にあった、あの日に。

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:49:50.07 ID:0zDlJPDE0
はい、んで今日の投下はここまでと言う事で。
なんかやっぱり尾切れトンボですまない。中途半端なところでぶちぎるのが俺。


何と言うか、ここまでいじいじしたブーンも少ないだろうなぁ、と思いつつ。
ではでは!

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:52:17.71 ID:MZkHTmSH0
もつ!

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:52:20.15 ID:u7Ay1qt50


86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:52:25.69 ID:hN5gq0lT0
>>83
うはwwwwwwwwwっをkwwwwwwwwwwwwwww

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:52:26.33 ID:vnWtONbqO
乙!

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:53:16.59 ID:hN5gq0lT0


89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:55:38.93 ID:5/uLh59FO


90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 22:56:09.86 ID:sAHHEx7+O


91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 23:00:35.06 ID:sTzvsJfj0


92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/14(土) 23:15:01.16 ID:3dhVL9DmO
朝日が西にあった
は伏線?

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