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( ^ω^)机は繋がり僕らは出逢うようです。

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 17:56:05.56 ID:oeaWO8oL0
http://vip.main.jp/300-top.html
まとめサイトさん。理想のタイプにストライク。

《あらすじ》
机に落書きを書いた。翌日、その落書きに返信がされていた。
話がすすむにつれて、自分とその人との間には三年間の時間のズレがある事がわかる。
だが友人の話で、その人は既に交通事故でなくなっていると言うのだ。
しかもその事故現場に自分もいたと言う。真実を知る為に奮闘するブーン。
そして彼は、全てを思い出したのだった。

机は繋がり、僕らは出逢えるか?


と言う訳でじゅうろくの投下です。 しばらくのお付き合いください。

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 17:59:28.18 ID:wgpz6MIxO
支援してやんよ

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 17:59:37.94 ID:oeaWO8oL0
《そのじゅうろく 邂逅をふみしめろ。》


『ダーンダーンダーン、ダダ ダ―ン ダダ ダーン』
鳴り響くダースベイダーのテーマ。



(* -ω-)「…………」
いきなり眠気をバッサリやられた。

……えーっとたしか今日は文化祭だったかお。
色々あったから忘れてたけど、今日は6月の20日のはずだ。
その途端ズキリと痛む体中。薄情なものだと思う。
一年前の6月20日を、僕はどうやってすごしたっけ?

ベットの中で愚図りながら、あれ、と思って見たりする。
アラーム音楽の設定、こんなゴツイのにしてたっけかお。

4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:00:18.07 ID:oeaWO8oL0
(* -ω-)「…………」
どうにもそうは思えず、枕の隣あたりに放り投げていたハズの
自分の携帯を手探りで探す。目はまだ開けられない。



『ダーンダーンダーン、ダダ ダ―ン ダダ ダ―ン』
鳴り響く重低音。

(* -ω-)「んぉ? ……れれェ?」
何だか背筋が寒かった。

んん、やっぱり僕はアラームをこんなのにした覚えはない。
それになんだか、お遊び半分でこの着信音に登録した人がいたような気がする。
しかもソイツは『5コールで出なかったら殺す』って言ってて、


たしかソイツって――――


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:02:27.65 ID:oeaWO8oL0
(; ゚ω゚)「ぬ、ぬぉぉぉ!」
ガバリと起き上がり、目を開け手にした折り畳み式携帯電話。
表示された発信先はもう言わずもがなな――『ハインリッヒ高岡』



(; ゚ω゚)「ぼ、僕は死ぬのかお……」
急な運動からじゃない頭痛がした。

震える手先で受話器ボタンを押す。耳には近づけられない。
アイツだったら殺すまではいかなくとも、相手の鼓膜を破るくらいは平気でやる。


( ^ω^)「もしも……」
『オハロー☆』

聞こえてきたのは陽気なボイス。それでも何だか眠たそうで、部屋の時計を見て納得した。
朝の五時半に電話掛けて来るとは非常識にも程がある。

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:02:29.04 ID:BCX9iZ9h0
支援

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:03:27.30 ID:BCX9iZ9h0
ハイン恐ろしいよハイン

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:03:32.53 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「…………」
『ノリ悪ッ! ちょっとブーン、何してんのよ!』

無言で固まっていた僕に掛けられた呆れ気味な声。
脳内の中で何かしらの快楽物質でも出ているらしい
電話向こうの相手はナチュラルなハイテンションだ。



半ば呆然とそれを聞きながら、消去法で電話向こうの人が砲丸投げのプリンスでないと判断。
とりあえずは安全だと思った僕は徐々に受話器を耳に押し当てていく。


そうして向こうから聞こえてくるのは、大小さまざまな呻き声やら叫び声。
……そうか、僕の行き着く先はそんな地獄なのか。

9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:04:19.24 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……沢近さんですかお?」
*(‘‘)*『あ、何? 私だったら何な訳?』
僕の予想に違いなく電話向こうの相手はクラスメートのヘリカル沢近だった。

ちょっとイラついたような声マジ怖ェ。
電話越しの会話なのにベットの上で正座する僕がいる。


*(‘‘)*『あのねェ、今私たち準備してるのよ文化祭の。学校に忍び込んで徹夜でさァ』
( ^ω^)「それって不法侵入ジャマイk」

*(‘‘)*『黙れ。んでそんなクラスメートが大変な時に何ですかァ!
アンタは須田君と仲良くサボタージュっすか! で、どっちが攻めな』
( ^ω^)「黙りはしまいけど後半聞き流す事にするんで感謝して欲しいですお」
そう言うの気になるお年頃って確かにあるけど、
巻き込まれる人間の心情を少しは察して欲しい。
大あくびを一つ欠いてから、僕は立ち上がり部屋のカーテンに手をかける。

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:05:23.55 ID:oeaWO8oL0
沢近さんと言えば、大層忌々しげな声を出しながら、


*(‘‘)*『とにかく学校来てアンタもこの苦渋をお舐めなさい。
 んで三分以内で学校来なさい。キリキリ働かせてあげる』
(; ^ω^)「……あの、僕の家からどう計算しても10分はかかr」



『ゴタゴタ言うな。そろそろ、受け入れろ内藤』



今度は波の一切たっていない、湖畔の水面みたいな落ち着いたアルト。
電話口の相手が変わった事は自明の理だ。

確かに聞いたことのある声に、思い至った人の名前を呼ぶ。


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:06:20.59 ID:BCX9iZ9h0
訃報新入ktkr

12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:06:47.35 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「伊藤さんですかお?」
('、`*川『そう言う苗字なのは確かだ』
はぁ、とため息にも似た相槌を打った。
それからカーテンをひいて朝日を部屋に迎え入れる。
白みがかった東の空が見えた。ただよう朝霧と一緒に目一杯朝の空気を吸う。


(; ^ω^)「あいかわらず古風というか遠まわしと言うか……」
独り言のように言うと、


('、`*川『コラちょっとニスは食べ物じゃ……オイ、誰かそこのアホを止めろ!』


聞こえてきたのはそんな怒声。 ……本当今どんな状況なんだお。
若干顔の血の気が引いた。心なしか呻き声と叫び声の音量が上がったような気がする。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:08:24.65 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……伊藤さん?」
('、`*川『あ、ああ、すまん』

(; ^ω^)「いや、別に僕は……それにしても大変そうで何よりですお」
上っ面だけだけど、労いの言葉を掛けてみたりする。
首を回せばポキリと小気味いい音が部屋に響いた。



('、`*川『本当に誰がまとめるんだよって話だよなアハハハハハハ!』



そうして帰って来たのは紛れもない本音、と言うかやけっぱちだなぁ。
受話器に伊藤さんのため息がモロかかったのか、届いてくるノイズ。

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:08:47.40 ID:BCX9iZ9h0
ニスwwwwwwwwwww氏ぬぞwwwwwwwwwwwww

15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:09:13.43 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「とりあえず現状を産業でお願いしますお」
('、`*川『アホが騒いで収拾つかず
 文化祭まであと4時間
 誰でもいいので人手が欲しい』

( ^ω^)「おk、でも僕婆ちゃんが危篤の予定で、」

言い訳の装填準備は完璧だ。



『最低』


それも簡単に打ち砕かれた。
最も、低い。バババーン、と貼り付けられた最低のレッテル。
数秒固まる。耳に届くのは相変わらずな阿鼻叫喚である。


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:09:43.37 ID:k7cPeanH0
危篤の    予定

支援

17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:10:10.10 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「…………貞子さん?」
川д川『うん』
結構心にキましたその最低宣告。
ちょっと上がったはずの心拍数を確認する為に左手を心臓に持っていく。


川д川『内藤くん、とにかく今は動かなきゃいけない』
( ^ω^)「…………」

川д川『転がる石に苔は生えない、から』
( ^ω^)「でも、」

胸に当てた左手が下がっていく。新鮮な朝の空気のせいか、ズキリと肺が鈍く痛む。
解ってるお、それ位。と言おうとした所で、ガチャガチャと何かしらの音。


『つべこべ言わずにさっさと来いってんだよバーカ』


心に響く罵倒と言うのはこう言う事だろう。
朝でも何でもこいつのテンションは変わらなかった。
いささか面を食らった感触。一度二度、瞬きする。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:10:40.43 ID:BCX9iZ9h0
危篤の予定とかwwwwwwwwwwwwww風邪の喉に大ダメージwwwwwwwwwwwwwwやめwwwwwwwやめてwwwwwwwwくれwwwwwww

19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:11:05.56 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「高岡?」
从 ゚∀从『俺たちは今ブーン、お前を必要としてる。それでいいじゃねぇか』

( ^ω^)「……生け贄としてかお」
从 ゚∀从『よぉーく解ってるな』
キシキシと上機嫌に笑う電話向こうのハインリッヒ。
朝でも何でもこいつのテンションは変わらなかった。


それが今は何だか嬉しくて、でもやっぱり


( ^ω^)「…………今極上に眠いんでs」


从 ゚∀从『良いから来いっつてんだ』
(; ^ω^)「しかし……」

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:11:45.97 ID:oeaWO8oL0
ハインリッヒが息を吸う。




从 ∀从『殺すぞ』



出て来たのは地獄の閻魔如き地を這う声。

言葉の響きだけで殺気って感じられるものなんだネ!
ひぃ、と僕もつられて息を吸う。情けなさは比較するまでもない。


( ^ω^)「わかりましたお!」
超やる気。超即答。超怖ぇ。見えもしないのに高速で頷く僕。
立場の弱さはこの数年で骨身にしみていたのだった、まる。

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:13:18.11 ID:BCX9iZ9h0
| ^o^ |〈 しえん します

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:14:03.41 ID:oeaWO8oL0

从 ゚∀从『会場は2号館だからな。ホームルームに来たって誰もいねぇぞ』


その一言が通信の最後。
ブッリ、と情緒も言葉もクソもなく切られた回線。

それでも何故か、


( ^ω^)「ったく……」


小さな笑いが出て来たんだった。さあ今日一日を始めよう。
僕が立ち止まっていても、そんな風に朝日は昇るんだから。



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:14:19.94 ID:oeaWO8oL0

从 ゚∀从『会場は2号館だからな。ホームルームに来たって誰もいねぇぞ』


その一言が通信の最後。
ブッリ、と情緒も言葉もクソもなく切られた回線。

それでも何故か、


( ^ω^)「ったく……」


小さな笑いが出て来たんだった。さあ今日一日を始めよう。
僕が立ち止まっていても、そんな風に朝日は昇るんだから。



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:15:40.75 ID:/sABCArV0
支援

25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:16:29.35 ID:oeaWO8oL0


( ^ω^)「…………」


やばい今本気でこの扉開けたくない。


会場の教室その扉を前にして全力で尻込みする僕。
詳しくは新校舎2号館2階、選択教室の廊下でカカシみたく立ち尽くしていた。


「脳みそがフットーちゃうよぅ――!」  「なんで蛍すぐ死んでしまぅん?」
「アーッ! アーッ! あっ……」  「え、偉い人に、はっそれが……解ら、んの、ですよ――」
  「俺この準備終わったら――ウァァ゛ア゛!!」
「柊ー! 死亡フラグ立てる前に死んじゃうなんて画期的だぞ柊ィィイ!!」
        「もうダメだ。もうダメだ。もうダ……う、うぁぁあああ!!」


扉一枚隔てた選択教室で何か起こっているのかすら把握したくない。
と言うか今すぐ本気でここから逃げたい。人気のない廊下で右往左往する僕一名。

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:17:49.85 ID:BCX9iZ9h0
アッー!

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:19:42.53 ID:oeaWO8oL0
( ^ω^)「……この魔界を無視して帰ればそれでいいんジャマイカ」

呟きに賛同する人もいなければ拒否をする人もいない。
所詮どこまで言っても決定打を出すのは僕自身だった。


くるりと踵を返そうと回れ右の姿勢になる。


(^ω^ )「何も言わずに立ち去ってやる、それが最後の良心ってもんだお」


一人納得しながら体を回転させようとする。しかし世の中そんなに甘くなかった。
昔、哲学者のニーチェはこんな事を言ったらしい。


――深淵を覗く時、深淵もまた君を覗きこんでいる、って。



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:21:06.70 ID:oeaWO8oL0


「「「「「ヤア ソコニ イルノハ ブーン ジャナイカ」」」」」


カラカラ、カ、ラ。と空しい音を立てて開いた、背中側の扉。
僕は全身が凍りつくのを感じた。
永久に解ける事のない氷によって包み込まれた。そんな感じだ。

頭のてっぺんからつま先にかけて、電流のような、
あるいは氷水のようなうすら寒いものが流れる。

振り向きたくない。振り向きたくないが、何かしらの力が首に働いているのだろうか


ゆっくりと、僕の顔は回っていく。


(;;  ω )「…………ぅ、」

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:23:40.70 ID:BCX9iZ9h0
ブーンらめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:24:02.41 ID:oeaWO8oL0
最初に飛び込んできたのは、この世に存在しうる限りの、完璧な暗闇だった。
濃度や密度の濃さなどが重要ではない。それは吸い寄せられるような美。
どんな物よりも美しく、それでいて孤高の黒。

そしてその中でギラギラと輝くいくつもの目。
獲物を見つけたと輝いているのに、それら奥底に喜怒哀楽などの感情はない。
皆一様に、瞳の奥だけは死んだ魚の目みたいだ。


「「「「「ネエ」」」」」」

囁くように甘美な、様々な声。
『徹夜明け』と言う名の脳内麻薬患者どもが僕を捕らえる。
やがて扉の奥から這い出てくるのは、亡者どもの手。


うにょうにょと蠢きながら僕へと伸びてくる無数の五指――

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:25:08.83 ID:oeaWO8oL0
「「「「「「アソボウ?」」」」」」




    /\___/ヽ   ヽ
   /    ::::::::::::::::\ つ
  . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
  |  、_(o)_,:  _(o)_, :::|ぁぁ
.   |    ::<      .::|あぁ
   \  /( [三] )ヽ ::/ああ
   /`ー‐--‐‐―´\ぁあ



それまでの自分を金繰り捨てた叫び声は学校全体に響き渡ったに違いない。




32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:27:17.82 ID:BCX9iZ9h0
ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:27:38.38 ID:oeaWO8oL0
(* ^ω^)「其は雷皇の抱擁、其は遍く神々の光、其は罪深き者へ下す裁きの雷!
くらえッッ、迎撃撃墜粉骨突貫! ――マイナスドライバー!!!!」


静まり返った廊下。


( ´ω`)「…………何だお、この言われもない虚しさは」

かっこよく言っても虚しいだけだった。
ホームルームに繋がる廊下を歩きながら、つい五分前の事を思い馳せてみる。
何で今僕がここにいるのかと言う説明に直結したそれ。



始まりと終わりは、ため息によって彩られている。

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:30:41.01 ID:oeaWO8oL0

(;;゚ω゚)「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

僕の叫び声が学校全土に響き渡るよりも刹那早く、


('、`*川「オイ――お前ら」
ハインリッヒが出した声よりももっと低い、底冷えするような声。



('、`*川「遊んでる時間があるなら仕事しろ――」
暗闇からぬぅと音もなく出て来たクラスメートのぺニサス伊藤さん。


瞬間、僕と言う全体が危険信号を発しだす。
コレはそこにいるようなのとは訳が違う。逃げろ逃げろ逃げろ、
とコンマ送りで信号を送ってくる本能。しかし足はすくんで動かない。ち、畜生!

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:31:31.84 ID:oeaWO8oL0
手始めに彼女は自分の近くにいた人間の襟首を掴み、

('、`*川「せいッ」
(^ω^;;)「…………うわぁ」


人間が宙に浮くのをはじめて見た。


綺麗に放物線を描いて廊下に出てくる元亡者。
それからドシャーッと僕の足元に転がってくる現死体。


(;;゚ω゚)「ひ、ひぃ!」
思わず後ずさる。


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:33:12.50 ID:oeaWO8oL0
「ひ、柊ぃぃい!」
('、`*川「せいッ!」
僕の足元にあるそれを柊と呼んだ亡者が、次の瞬間には断末魔の悲鳴をあげる。
蹂躙の狩り場の主たる伊藤さんと言えば、大外刈り、小外刈り、内股、
巴投げから一本背負いとちぎっては投げちぎっては投げ。



「く、そ……! そうか伊藤、お前柔道部だったか――ぐはぁッ!」


その間にもいっそ清々しい程の一方通行試合は続いている。
さっき確実にみぞおち入ったおね。うわ、技あり一本。……有効打だお。
目の前で繰り広げられるコールドゲームを、現実逃避しながら見る。


そうして大方片付いた後に、勝者の彼女はパンパン、と手を打ち、


('、`*川「教育的指導!」


腰が抜けた。今のを教育的な指導と言い切る所が凄い。凄い白々しい。
ハインリッヒが超人だとするなら伊藤さんは達人だった。


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:34:41.10 ID:oeaWO8oL0
爽やかないい笑顔を浮かべた彼女はそのまま僕の方へ向き、


('、`*川「と、言うわけですまん内藤。マイナスドライバー持ってきてくんないか?
 確かホームルームに二、三本ストックがあるはずだからな」
( ^ω^)「どう言う訳だかはわかりませんが、ここにはないんですかお?」


素朴な疑問が出た。立ち上がれないまま、幼稚園児よろしく挙手して質問する。
ため息を吐きながらやれやれと溢す伊藤さんの足元は死屍累々である。


女子って狡猾以前に怖い生き物だと悟る。


('、`*川「あるにはあるが数が足りない」
盛大に眉毛を寄せ合わせながら言う伊藤さん。クイ、と親指で指す地獄。
ぼんやりとそこから見えたのは、ベニヤ板に貫通させられたいくつものマイナスドライバーたちだった。

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:35:07.57 ID:BCX9iZ9h0
ペニサス凶暴だよペニサス

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:35:38.25 ID:oeaWO8oL0
そこでやっと、クラスの出し物がお化け屋敷だったと思い至った。
いや、それにしても

(; ^ω^)「元ネタ解る奴何人いると思ってんだお……」
('、`*川「さぁな」


そして顔をつき合わせながらため息を吐いたんだった。





( ^ω^)「時間のはーてまでブーン♪」
口ずさむワンフレーズ。そんなこんなで一人歩く一号館の廊下。
そうしてしみじみと、学校が一番静かな時間帯は今なんだなぁと思う。
全部が始まる前のこの瞬間。消し忘れた電灯のか細い稼動音が、学校自身の寝息のようにも思えた。

( ^ω^)「WA WA WA 忘れ物〜♪」
そうして行き着いたホームルーム前。後方の出入り口に立って、扉に手を掛ける。

( ^ω^)「うぃース」
定型句なそれを呟きながら、僕はそのまま引く。


40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:37:42.87 ID:oeaWO8oL0
そして、


( ^ω^)「――――お?」
出てきたのは、そんな間の抜けた声。
扉を開けて、飛び込んで来たそのありえない光景に目を見張る。
愕然と僕は立ち尽くす。半開きになった口から出てくる言葉は、
そのあまりにもな現状を、そのまま言い表した物だ。


(; ^ω^)「なんで、光ってんだお?」



僕の机が、いや。僕の机の周囲が淡く優しい光と共に発光していたのだった。



《そのじゅうろく 邂逅をふみしめろ。》終
               そのじゅうななに続く!

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:37:52.03 ID:BCX9iZ9h0
お化け屋敷通り越して殺人ハウスだからwwwwwwwwwwwwww

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:39:03.82 ID:BCX9iZ9h0
乙!

女子怖ええ超怖ええ

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:40:09.82 ID:oeaWO8oL0
と、言う訳で。今日の予定投下分はこれにて終了。
何かお気づきのてんなんかありましたらお気兼ねなくお願いします。
あとは番外なり閑話なりを書きながら投下とか?
あと今回前半ちょっと好き放題やりすぎたかなと反省している。後悔は地獄でする。

さてお気づきの方いらっしゃるかもしれませんが、
次回の投下が最終回となります。いろいろな愚痴は次回に回しておいて、
とりあえずはここまで辿り着けた事に感謝で一杯。
色々なお世話とかかけまくったけど皆ありがとう!このまま出来る限り突っ走ります。

定型句ではありますが
スレが落ちた場合は日曜日の五時ごろまた立てたいです。では!

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:42:48.35 ID:hKexaSmNO
次が最終回か 乙

wktkしとく

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:49:27.86 ID:e2rvzOCD0

次で終わりか・・・

46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:49:49.35 ID:oeaWO8oL0
閑話か番外編書くにしても題材がいまいち決まらんので皆さんに決めて貰っていいですか?
こう言う所まで甘えんな、って話です。申し訳ない。

>>46-50 お好きなキャラクターお願いします。

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:49:57.46 ID:LcfP3ft60
乙w
最終回wktk

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:52:00.52 ID:hKexaSmNO
ペニサス カワイイよ ペニサス

49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:53:56.67 ID:BCX9iZ9h0
从'ー'从
ハインがいるなら対照的なこの方も

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:54:40.12 ID:e2rvzOCD0
高岡だろ常考・・・

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 18:56:51.96 ID:oeaWO8oL0
>>48-50
見事に表が分散されたwwwww
オーケ、全員出します。書きながらの投下になるので、投下は遅れそうです。申し訳ない。

52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:08:40.12 ID:BCX9iZ9h0
保守

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:13:31.09 ID:oeaWO8oL0
《番外編 乱売こんびにくえすと》

ピンポーン、とコンビニの警報機が作動して、軽い音を立てた。

从 ゚∀从「いらっしゃいぁ――」

自分の隣に立っていた同僚兼、クラスメート兼親友のハインリッヒ高岡が、
半ば呆然としながら固まる。口も『せ』の形でフリーズされていて、

うん、面白いな。

間抜けに開かれた口を右手で閉じさせてやる。
監視カメラなりでこれを確認した店長は何て思うだろうな。とかも思う。
蚊が止まってたんですとでも言っておこう。今冬だけど。

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:16:10.85 ID:oeaWO8oL0
从 ゚∀从「ってぇ!」
少し意気よい良くやりすぎたんだろうか、舌を噛んだらしいハインが此方をにらんできた。
それに物応じする事なく、少し抑えた声量で正論を振りしてみたりする。

('、`*川「お客さまの前だぞ」
从 ゚∀从「…………違げぇ」
そうしてぽつりと漏らされたのは否定の言葉。
レジに両手を突いてうな垂れたハインを、ちょっと心躍る気持ち抑えながら見てみる。
こいつがげんなりする時は大抵面白い事が起きるのだ経験上。

('、`*川「?」
从'ー'从 「〜♪ 〜〜♪」
浮き足立った足取りで、出入り口のカゴをとる女性客。
紛れもなくその人は今入ってきた『お客様』で、私にはそれ以外の何者にも見えない。

('、`*川「どう言うことだ?」
そちらに顔を向けまいと全力でそれを逸らしていたハインに問う。
はぁああああ、と出てきたのは返答ではなくため息だった。

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:16:47.95 ID:e2rvzOCD0
速筆だな

56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:22:51.38 ID:BCX9iZ9h0
ktkr

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:23:04.53 ID:oeaWO8oL0
('、`*川「おい、ハインリ――」
从'ー'从「あらぁそこにいるのはハインちゃんじゃない!」
私の声を遮ったのは、女性客のぽやぽやした声だった。
何だかこちらの頭の中もぽやぽやしそうになるような、いい子守り歌になる声。

気取られない程度に観察してみる。やはり彼女が纏うのは陽だまりのような雰囲気だ。
肩口までの髪と、大きく純粋な目をした人。
そしてそれはどことなく――

从 ∀从「…………ヒトチガイデス」

隣で蓄音機みたいな発音をするハインに似ていた。
顔に浮かんだ冷や汗らしきものを見て、余程来て欲しくなかったのだなと推測してみる。
そうして至った結論は、
('、`*川「ご家族の方か?」
从'ー'从「ハインちゃん? ハインちゃんよねぇ?」
从 ∀从「…………ヒトチガイデス」
バッチリ当たっていたらしい。いやそれでもうんうん。


とても面白いなぁ、この状況。


しょせん人の不幸は蜜の味だった。

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:30:21.60 ID:oeaWO8oL0
从'ー'从「あらまあまあ、そうね、そうよねぇ、ハインちゃんよねぇ?」
「ヒトチガイデス つってんだろ バカ」
从'ー'从「あれれぇ……? えっーと、じゃあ……」
('、`*川「コイツは確かにハインリッヒ高岡です」

从♯゚∀从「オイ伊藤てめぇ! 「よねぇ!」

両手を胸のあたりで合わせて、ニコニコと笑う高岡姉(仮)
噛み付くように反論してきたハインを一言で収縮させた。……素晴らしい。
客が一人もいないのは幸いな事だった。狼狽したハインをまじかで見れるチャンスはそうそうない。


从 ゚∀从「……教てねーのに何で来れるんだよ」

从'ー'从「風につられて来たらここに来たのよ〜」

从 ∀从「スナフキンかお前は」


59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:37:33.05 ID:BCX9iZ9h0
スナフキンwwwwwwwwww

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:38:51.84 ID:oeaWO8oL0
从'ー'从「うんうん、でもハインちゃんがバイト頑張ってる姿見れるって感激だわ〜」
从 ゚∀从「……帰れ。それか一介の客して店にこい」
状況を冷静に把握し租借しながら見る。
下手なバラエティー番組よりも面白かったりするこのやり取り。
ハイン観察日記にまた新しい1ページが刻めるなと確かな収穫にちょっと満足げな私。

从'ー'从「売上、厳しいの?」

怪訝そうな、また慈しむような。
この世の最たる悲劇を目の当たりにした時に出る声よりも、
もっとずっと悲痛そうなな声が高岡姉(仮)から漏れる。

从 ゚∀从「この現状を見てそれを言えるなら大したモンだな」

ガランドウの店内を見渡して愚痴るハイン。
その隣にいる私も軽く頷く。客なんぞ一人もいない。
景気がよくなったなどと言うのはただの世迷言にしか聞こえない冷風がここには吹いている。

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:43:05.18 ID:oeaWO8oL0
从'ー'从「解ったわ〜! じゃあ私、ちょっと奮発しちゃうわね〜」
从;;゚∀从「……おい、まさかおま」
ハインが何かしら言おうとしたのも聞こえてないのか、
高岡姉(仮)は天使のような微笑を浮かべ、何か分厚い皮の製品をバックから取り出し、ただ一言。



从'ー'从「ここの棚の端から端全部頂戴!」




ガムやらの製品が陳列された棚の、上から下を指して、満足げに頷いた。

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:44:28.17 ID:oeaWO8oL0
从♯゚∀从「おま、おまぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
何も言えないけれど何も言わない訳にはいけなかったらしい
ハインの声が店内に響き渡る。今日は観察日記の筆が進む進む。豊作にも程がある。

('、`*川「ありがとうございます!」

从'ー'从「いえいえ〜、ハインちゃんのこと、よろしくね〜」

('、`*川「ええ、こちらこそ。いつもお世話になってます(観測的な意味で)」


从♯゚∀从「おま、おまえ、おまえらぁああ!」


ドサ、ドサリ。
福沢諭吉さんフルメンバー出場で、


《 お買い上げありがとうござましたー 》



63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:48:47.93 ID:oeaWO8oL0



('、`*川「中々可愛らしいお姉さんじゃないか。売上にも貢献してくれたし」


カウンターに突っ伏してぷるぷる震えているハインに、声をかける。
そうして顔に浮かんでくる満面の笑み。いかんいかん。戒めて真顔に戻す。
それにしても面白い。面白いにも程があるぞハイン。

('、`*川「それにしても羽振りのいいお姉さんだったな」
从 ∀从「…………」
私の言葉をスイッチにしたかのように、
むくり。擬態語をつけるならそんな言葉がぴったりにハインが起き上がって来た。

从 ∀从「…………」
無言のままこちらを見る。その眉間に刻々と刻まれた渓谷。
そうしてその憮然とした態度のまま、ハインはぽつりと呟いた。


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:49:51.94 ID:oeaWO8oL0



从 ゚∀从「あれカーちゃんだよ」




('、`*川「…………」



ピンポーン、とコンビニの警報機が作動して、軽い音を立てる。
わおーん。どこかで響く犬の遠吠え。

そんな感じで午後8時、金儲けの真っ最中。



《番外編 乱売こんびにくえすと。》終
             お買い上げ、ありがとうございました!

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:51:27.35 ID:64/PHaEH0
あれれ〜?どっかで見た事ある終わり方だよ〜?

なんてなwwwwww乙wwwwwwwwwww

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:51:30.24 ID:oeaWO8oL0
以上。相変わらず俺はハインリッヒが好きなようです。
ハインはお嬢様だったらいい。とてもいい。
勢いでやったから多少の誤字脱字は見過ごしてくださいと百万回ホッピング土下座。


構想までがやたら長い。速筆という訳じゃあ……ないんだよ。

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:52:45.55 ID:oeaWO8oL0
>>65
うはwww こう言うのってやっぱり早いもん勝ちだったりするんですよね。
申し訳ない。こうなりゃ一万回ホッピング土下座しかないですか。

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:55:47.84 ID:BCX9iZ9h0
お母さんエンドかwwwwwwwwwwwwwwwww金持ち杉wwwwwwwwwwwwwwww乙wwwwwwwwwwwww

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 19:57:58.81 ID:TbmCFt0k0
カーチャンすげえwwwww

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:03:52.90 ID:oeaWO8oL0
さて。んじゃあちょっと時間が厳しいかも知れませんが、
もう一回お聞き立てしてもよろしいですか?
決定打がないと打ち出せないってのは直したいところです。

>>71-75 お好きなキャラクターお願いします。

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:04:41.61 ID:fogams2D0
しょぼん

72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:05:16.42 ID:e2rvzOCD0
これはいいwwwww

ショボン!

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:07:10.02 ID:EYduFYHmO
クー

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:12:17.88 ID:oeaWO8oL0
>>71-72
一応先に言っておきますが、どんなに期待していただいても、
く、くそみそには絶対なりませんからね! 正直したいけど!

多分シリアス一直線ですよ。

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:18:05.71 ID:fogams2D0
いや、別にくそみそな展開は期待してなかったんだけどwww

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:19:43.48 ID:oeaWO8oL0
>>75
正直これでもかって言う程したいけど!
……お好きですか?

…………いやいや、別に何も御座いませんよ。ええ何も。

77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:23:39.10 ID:fogams2D0
ガチホモではないけどお好きです///

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:24:59.61 ID:oeaWO8oL0
>>77
しかし書くのはシリアス路線。


書きながらの投下なのであいかわらず鈍いです。申し訳ない。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:25:32.13 ID:oeaWO8oL0
《番外編 水没ぴあの。》


目覚めの音はいつだってその旋律で満たされていた。


起きる前、意識が覚醒する直前。無意識と意識の狭間。
そこへ身を委ねると、微かに聞こえてくる音があった。
微弱な音波であるそれは、心臓の鼓動と一緒に僕へ浸透していくんだ。
静かに何処かが軋む音と一緒に、深く深く僕の内側に注がれていって、やがて泡のように消えていく。


それは、一炊の夢のように消えるのだ。
初めから、そこには何もなかったかのように。



(´-ω-`)「――――……」



80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:28:08.77 ID:oeaWO8oL0
そうしてふと。どこかが交じり合わない違和感を覚えた。
どこかが違うと僕は感じる。


細部の細部、正解と良く似たジグソーパズルを掴まされたような、感覚。



違う事は理解出来るのだけれど、
何処が違うのかはっきりと言い表す事が出来ないような、そんな――


(´-ω・`)「あ……」


ごし、ごしり、と眠たい目を擦り、僕は起き上がる。
そうして原因を勘ぐる思考。

探ろうと暖かな寝床の中から這い出し、朝の冷えきったそれに体を晒した所でやっと気付いた。
そうか。今まであったかすかな音が、今日は無いのだと。
目覚めと共に聞いていたはずの音を、僕は捉える事がないのだと。そう気付いた。

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:29:04.24 ID:fogams2D0
>>78

変なことカミングアウトさせやがってwww

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:30:42.88 ID:oeaWO8oL0
(´-ω・`)「あ……」

外気と酷似した、凍りつく喉を意味のない言葉で震えさせ、
僕はまたゆるゆると弱い動作でフスマへと這った。手が震えるのは、寒さだけが理由ではない。


(´-ω・`)「ああ……」


外を見た。違和感の原因を知った。そして、絶望した。


(´;ω;`)「姉さん……クー、姉さん――」


事情を飲み込みたくないのに、思考は凍りつくのに、
何故か舌だけは名前を何度も繰り返していた。

クー姉さんは、いない。
あの音はもうしない。

あれは、僕だけの幻聴だ。



83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:35:16.42 ID:oeaWO8oL0
ピアノの音はもうしない。


それを弾いていた弾き手はもう――――


フスマに付けていた手が意外の内に下がる。


(´・ω・`)「クー姉さん、……姉さん」
世界の温度がコンマ刻みで下がっていく。
思考、視界、世界。その全てが凍り付いていく。

僕の頭を撫でる優しい手はもうない。
それを授けてくれた人はもういない――


そうだ。


(´・ω・`)「姉さん……姉さん――」
僕の世界の全てだった、僕の神様だったクー姉さんは殺されたのだ。
学習机まで、病人のような仕草のまま這って行く。


84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:35:52.68 ID:fogams2D0
しえん

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:42:30.18 ID:oeaWO8oL0
その上に飾ってあった写真立てを手にとり、ガラスの感触しかないそれを何度もなぞる。
写真を撮るのを嫌った姉さんが、ただ一枚だけ笑いかけてくれた、
僕の中学入学祝いの時のそれ。

(´・ω・`)「コイツが、この女が――」

僕の隣、鋏で切り取った部分。ただただ忌わしいだけのそれが、それこそが――

何度この写真を見て僕は慙愧に浸っただろう。
幾度この写真を見て僕は感傷の淵へと身を投げただろう。

「……クー姉さん」
写真立てを手にとり、そしてそれを抱き寄せるようにして、
両手に包み、僕はまた布団へと戻っていく。時刻は朝の4時調度。
絶望に浸って全てを惜しむにはいい時間だ。

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:42:59.91 ID:oeaWO8oL0

ああ、そうだ。

ピアノの音はもうしないけれど、それを弾いていた弾き手はもういないけれど、
僕の頭を撫でる優しい手はもうないけれど、

それを授けてくれた人はもういない、

けれど。


『ショボン』


眠りに落ちる間際、いつだって神様は僕にそう囁き掛けてくれる。

《番外編 水没ぴあの。》 終
       結局この時点じゃ誰も救われない。

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:44:37.31 ID:nTphJr830
今来ただけどあらすじよんだら君にしか聞こえないを思い出した

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:45:28.05 ID:oeaWO8oL0
ショボンはクーの事尊敬と言うより、崇拝してたんじゃないかなぁと思うよ。
ツンはショボンにとっての神様殺しだったと言う訳で。

って言うかそう言うのこそ本編で書けよって話ですけどね。
……技量の問題です。精進します。

と言う訳で、一旦席外します。
再三なんで申し訳ないですが、
スレが落ちた場合は日曜日の五時ごろまた立てたいです。では!


>>81
いえい

89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/07/19(木) 20:54:35.95 ID:oDJDil+e0
おつ

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