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( ^ω^)は駆動兵器を操るようです

1 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 17:52:10.31 ID:BkAIaKQ00

お久しぶりです。
本日は、駆動兵器の続編、では無いですが、
あるキャラにあてた短編を投下させていただこうと思います。

よろしければ、お付き合いください。

2 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 17:53:49.08 ID:BkAIaKQ00

あの戦争から――。
随分と平和になったこの大陸。

俺達が知らない間に、水面下で進められていた平和への一歩から、もう8年になる。
気付けば、俺は所帯を持ち、この国と同じく、命をかけて守るべき存在を抱えていた。

正義の為に失われた命を弔う。
正義の中に生まれてきた命を祝福する。

統一国民全員が、そう同じ事を願っているとは、思ってはいなかった。
今日も、俺達は平和の為に、少数派の悪意に満ちたエゴを打ち砕く。

国と、家族を守るために。





( ゚∀゚)は戦うようです

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:54:00.62 ID:k/AWoI0M0
づあっづっっっづぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!
工藤さんだーーーーーーーー!!!!!!!!

支援

4 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 17:55:03.81 ID:BkAIaKQ00


『3番、4番!!早く建物奥の非常ドアを塞げ!!45秒後に突入する!!』
『了解!!』

手に残る金属の苦い臭い。
どこからかこだまする人々の恐怖に満ちた叫び声。
口に渦巻く奇妙な味。

(;゚∀゚)『急げ!!人質の被害を一人でも減らさなければいけない!!』

――ああ。
俺は反政府ゲリラの立てこもりを鎮圧しようとしている最中か。
ぼーっとしていては命を危険に晒すことになる。
気を、引き締めねば。

(;゚∀゚)『3…2…1……、突入!!!』

喧騒に紛れて、音を立てないようにして侵入していく部隊。
少ししてから、ジョルジュも正面入り口へ手榴弾を放り投げ、言う。

( ゚∀゚)『……よし。俺達も突入するぞ!!』

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:56:17.09 ID:R04Efi8nO
びっくりした!!

6 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 17:56:28.49 ID:BkAIaKQ00

―――
――


『……あ…た。あな……!!』

( ぅ∀゚)「…ぅあ?突入だぞ…、ってああ……。朝か」
('、`*川「朝か…って。もう何時だと思ってるの?今日から珍しく4日も休暇が取れて、
     ヘリカルと私を連れて動物園連れてってくれるって言ってたじゃない!!」

……すっかり忘れてた。
そうジョルジュが言うと、妻であるペニサスが更に不機嫌な顔をした。
うっかり口から滑ってしまった言葉をうやむやにしようと、必死にペニサスを宥めるジョルジュ。

夢の中でさえ、昔の突入作戦を展開している自分にうんざりした。
部下からも、最近疲れているんじゃないか?などとよく聞かれる。
それを考えて休暇を取ったというのに、こんな様では……。

(;゚∀゚)「ああ変な夢を見て気分が悪ぃ!!ちょっとシャワー浴びて来るから、朝飯頼んだ!!」
('、`*川「はいはい。じゃあヘリカルとミセリも一緒にお願い」

ミセ*゚ー゚)リ*(‘‘)*「「……パパ!」」

( ゚∀゚)「うほほ可愛い可愛いヘリカルたんミセリたん!!パパと一緒にシャワーあびまちゅか〜?」
*(‘‘)*「あびる!あびる!」
( ゚∀゚)「おぉ〜そうかそうか!あびるのはいいけど優れちゃあ駄目ですよ〜」

7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:57:32.30 ID:wA9V4lYo0
ちょw釣りかとおもたらktkr

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:57:55.64 ID:ZW9WhlPO0
え?マジで?wwww

支援

9 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 17:58:10.56 ID:BkAIaKQ00

ミセ*゚ー゚)リ「あびるが……」
*(‘‘)*「すぐれる?」

('、`*川「二人がそんなネタ分かるはず無いでしょ!!とにかくお願いね!!」
( ゚∀゚)「あいよ!!ヘリカルちゃ〜ん。ミセリちゅわ〜ん。いきまちゅよ〜」

ミセ*゚ー゚)リ*(‘‘)*「はーい!」

自分とヘリカルとミセリの体を洗い、シャワーから出る。
リビングへ行くと、ペニサスが朝食を用意して待っていた。
ジョルジュが住んでいるこの場所は、元ニーソク国領オウトウ区域。

かつての戦争で、ツンのVBLとポイントへ移動中のセパタクロウが戦闘を繰り広げた場所からちょうど北西に位置している。
ニーソク国領は非常に豊かな土地で、戦争が終了し、統一国に至るまでのこの7年で、住宅街と農地が広がるのどかな地方へとなった。

( ゚∀゚)「うほっ!!これは美味そう!!さすが俺の嫁だな!!」
('、`*川「……もう。早く食べちゃってね」

ミセ*゚ー゚)リ「いただきます!」
*(‘‘)*「いただきま〜す!」

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:58:16.57 ID:np/g/3OP0
支援スンヨ

11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 17:58:40.36 ID:EgnA485N0
sien

12 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:00:05.49 ID:BkAIaKQ00

ジョルジュは、戦争が終了した4年後に、妻であるペニサスと結婚した。
出会いは単純なもので、上官からの見合いの申し立てであった。

その頃はまだ、ジョルジュは女性を『乳のついた人間』としか考えておらず、
見合いはとりあえず顔を出して断ろう。
そう決めていた。

だが、ペニサスの強気な態度になぜか惹かれたジョルジュは、
お見合いをした後も、果敢にアタックをし続けて結婚にこじつけたという。

惹かれた理由は、強気な態度とジョルジュ当人はずっと言っているが、
長く付き合ってきたドクオやショボン曰く、完全に乳だと言っている。

( ゚∀゚)「いや、でもホントに家で食う飯はうめぇや。
     軍のに慣れちまうと、どうも舌が貧乏になっちまっていけねぇ」

('、`*川「なら言ってくれればいいのに。
     父さんに言えば私達だって基地内の居住区へ入れてもらえるのよ?
     地下だけど、物価は安いし、他の家族も沢山いるらしいじゃない」

( ゚∀゚)「ん〜……。でも、それだけはしたくねんだよ」
('、`*川「……どうして?」

焦げ目が綺麗についた半熟の目玉焼きを、フォークで美味く突き刺して口に運ぶジョルジュ。
ペニサスへの答えを間延びさせるかのように、ヘリカルの口の周りについたケチャップを拭き取る。

13 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:01:20.55 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)「いやさ、言うのはちょっとこっぱずかしいんだけどよ……」
('、`*川「なになに?」
*(‘‘)*「なになにぃ?」

(;゚∀゚)「か、帰る家があるから頑張れるっつーか……」

ごにょごにょと口を間誤付かせながら言うジョルジュを見て、ペニサスはニヤリと笑う。釣られてミセリもニヤリと笑った。

*(‘‘)*「なんでママとミセリちゃんはわらうの?」
ミセ*゚ー゚)リ「しっ!大人の世界なの。ヘリカルしーっ!」
*(‘‘)*「おとなのせかいってむずかしいんだね!ヘリカルしーっしてる!」

(;゚∀゚)「ばっ……!!ミセリ何言ってんだ……というか何処で覚えたんだ!!」

少し真剣な眼差しをしたペニサスが、ヘリカルのようにジョルジュの口についたケチャップを拭い、言う。

('、`*川「あなたが帰って来たい家にするように、私も、頑張るから」
(;゚∀゚)「お、おう……。じゃじゃ、じゃあ気を取り直して、車動かしてくるから待ってな!」

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:01:33.14 ID:mTZs1XmQ0
しえん

15 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:03:03.51 ID:BkAIaKQ00

いそいそと食器を流しに置くと、余っていたミルクを飲み干し、クローゼットへ向かう。
クローゼットを開くと、軍人の鑑と言うべきか、迷彩服や軍服が所狭しと並べられていた。
ここでまた、軍の事ばかり考えていた自分に嫌気が差す。本日二度目だ。

服を掻き分けて奥に手を突っ込む。
最後にいつ着たか覚えていないシャツを、そのままタンクトップの上に被せて着る。
少し伸びたこの茶色がかった黒髪も、子供達を連れて回るには邪魔なので、ゴムでポニーテールのように括っておいた。

財布はペニサスに任せるとして、車のキーを持ち少し離れたガレージへ行き、
少し型の古い、くすんだ黄色の車にエンジンを入れた。

( ゚∀゚)「それにしても……。戦争が終わって七年。まーだ安心できないってのは当たり前なのかね」

などと言う事をぼんやり考えながら、車を玄関前まで回す。

二回ほどクラクションを鳴らし、よほどミセリ達が楽しみにしていたのか、
助手席に置いてあった、今から行く動物園のパンフレットを眺めていた。

( ゚∀゚)「戦争前は、こんな娯楽少なかったもんな。ふむふむ、小鹿か……。
     少し臭いがきついけど、野戦でなら、まあこれくらいなら食え……」

('、`*川「……何が食えるって?」
(;゚∀゚)「おぉぅ!?じ、準備はえーな」

('、`*川「ほんっと、体の芯まで軍人なんだから!」
*(‘‘)*「だから!」
ミセ*゚ー゚)リ「だから!」

( ゚∀゚)「すまねぇすまねぇ!!じゃあ気を取り直して行くぞ!乗り込め乗り込め!!」

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:03:06.99 ID:EgnA485N0
支援

17 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:04:48.28 ID:BkAIaKQ00

助手席にミセリ。後部座席にペニサスとヘリカルが乗り込むと、動物園のあるビィ地区へと車を走らせた。
1時間ほどで着くので、少しゆっくりと、景色を楽しむようにのどかな道を走らせる。
こんな緩やかな時間を過ごせる機会というのは、中々無い。

その動物園があるビィ地区は、都会寄りの地区なので、人が多い。
徐々に道も広くなり、横を通り過ぎる車や、信号が増えてきた。

この七年で、ここまで変わるとは誰が予想したであろうか。
国境戦争の頃は、道という道が少ないほどであった。

だが今では、ドクオやクックル達の頑張りで、これほどまで過ごしやすくなってきている。
自分が考えた統一国草案も、少しは平和の役に立っているのであろうか。そんな事もハンドルを握りながら考えた。

( ゚∀゚)「大分車も多くなってきたな。もうそろそろか?ちょっと地図見てくれ」
('、`*川「あとちょっと……かな。このまま真っ直ぐよ」
( ゚∀゚)「了解」

すると、大きな看板が見えた。
『マンモス動物園』

名前の通り、大きな動物園だ。この大陸外からの動物を輸入して、展示しているらしい。
この大陸では、ここでしか見る事のできない動物がいる……と、謳い文句のようにパンフレットに書いてあった。

警備員に誘導され、駐車場へと車を止めると、子供達は一斉に飛び出した。
余程楽しみだったのであろう、ジョルジュにも自然と笑みが毀れた。

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:05:13.83 ID:EgnA485N0
支援

19 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:06:09.23 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)「へへっ。急がなくても動物園は逃げやしねーぞー!」
*(‘‘)*「にげちゃうかもしんないよ!だからパパママはやく!」

ミセ*゚ー゚)リ「何見ようかな〜?」

( ゚∀゚)「お姉さんでも、ミセリもまだまだ子供だな」
('、`*川「そりゃあそうじゃない。ミセリだってまだ3歳なんだから」

ミセリは、結婚の翌年に出来た第一子。三歳。

ヘリカルは年子で、二歳だ。二人とも、親を驚かせるようなスピードで成長している。
ちょっと任務に行って帰ってくれば、ハイハイをしていたヘリカルが、もうヨチヨチ歩きをしていたくらいだ。

('、`*川「ほら、ミセリ達が怒ってるわよ!いきましょ!」
( ゚∀゚)「おう!」

ペニサスが持っていたランチバスケットを代わりに持ってあげると、ジョルジュは子供達へと向かった。

また3日もすれば、またいつ家に帰られるかわからない軍生活だ。
いい父親を見せておかないと、嫌われちまう。

だが、そう意気込むジョルジュを他所に、ある悪意が動物園を狙っていた。

20 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:08:14.74 ID:BkAIaKQ00

『……この動物園にいるタントオタベゾウがいるんだな?』
『ああ。丸ごと一頭が望ましい』

『だけど……。こんな目立つやり方していいのかね?キメラをもう一度作るなんて知れたら……』
『馬鹿野郎。でっかくしねぇで何になるというのだ?今のヌルい統一国政府に知らせてやるんだ。
俺達、反政府集団の反撃の狼煙という奴を!その為に、これだけやってきたんだ』

『ああ、そうだね……』

――※――

( ゚∀゚)「おいおい見ろよ!シマが迷彩模様みたいじゃねーか!!」
*(‘‘)*「すごーい!!」
ミセ*゚ー゚)リ「あれは…マダラシマシマウマって言うんだって!!」
( ゚∀゚)「ややっこしい名前だな!!」

('、`*川「子供よりはしゃいでどうするのよ」
(;゚∀゚)「いっいや。ついついはしゃいじまった」

('、`*川「ふふっ。私ここで待ってるから、あなたも楽しんでくればいいじゃない」
( ゚∀゚)「じゃ、じゃあお言葉に甘えさせてもらうか……なっ!!よし!ミセリとヘリカル!次はクビミジカイケドキリン見に行くぞ!」

――※――

『……準備はできているか?俺達に残された駆動兵器は3体。
 檻を奪取しさえすれば、撤退する。ここは軍基地から遠い。
 それほど急がなくとも、追いつかれること無く研究所には帰られるだろう。よし、カウントを始めろ』

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:08:17.82 ID:qpP2QF73O
支援

22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:08:58.08 ID:EgnA485N0
支援

23 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:10:41.48 ID:BkAIaKQ00

/ ゚、。 /『3…2…1……』

【+  】ゞ゚)『……やれ』

合図と共に、動物園の周囲で爆発が起こる。
耳を劈くような音。
皮膚を焦がす熱。

動物園にいた人達を、騒動の中へ追いやる、ファンファーレの代わりとなった。
それは、ジョルジュも例外では無い。

(;゚∀゚)「なっ……お前ら伏せろ!!!」

わけも分からず泣き叫ぶ周りの人達に釣られて、
泣き出すわが子を胸に強く抱きかかえ、先いたペニサスの元へ体を低くして走った。

どうやら、威嚇の意図を含めた爆発らしい。

――車、だろうか。
ジョルジュは車を停めた駐車場を見ると、黒煙がぽつりぽつりと浮かび上がっている。

*( ; ;)*ミセ*:ー;)リ『おどぅさぁぁぁん!!!』
(;゚∀゚)『……っ!大丈夫だぞ!!お父さんがついてるからな!!』

すると、立て続けに、今度は園内で爆発が起こる。
断末魔が聞こえ、焦げ臭い香りが鼻をついた。

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:11:55.36 ID:qpP2QF73O
支援

25 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:12:23.84 ID:BkAIaKQ00

なんでこんな所を襲うんだ――!?
そうジョルジュは思いつつ、二人の子供を右脇に抱え、持っていた携帯電話でショボンに電話をする。

(;゚∀゚)『……おい!!ショボン!!ショボン!!』
(´・ω・`)『な、急いでどうしたの?何かあったのかい?』

(;゚∀゚)『何かあったのじゃねぇ!!動物園が……ぅぁ……っ!!』

耳元で、大きな音がし、そのままジョルジュとの回線が切れた。

(;´・ω・`)『……!?ジョルジュ!!どうしたの!?』

ショボンには、何か大きな音が聞こえたくらいにしか感じられなかったが、
ジョルジュの息の詰まる様子から察して、ただ事ではないと考えた。すぐさま発信元を特定しようと、検索にかける。

人の波が、出口に向かって一斉に流れていく。
その波を掻き分けるようにして、ペニサスを探すジョルジュ。

(;゚∀゚)「ペニサス!!どこだ!!!」

娘にふと視線をやると、恐怖で顔が歪みきっており、衰弱している様が伺えた。
ジョルジュは、下唇を噛む。

家族との団欒が壊されたことにでは無い。


自分が、家族を、守れないことに腹を立てた。

26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:12:58.49 ID:EgnA485N0
支援

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:13:15.81 ID:ByJnMSDi0
支援

28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:13:39.75 ID:qpP2QF73O
支援

29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:13:41.20 ID:mTZs1XmQ0
支援

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:13:47.73 ID:eutKNoQX0
ジョルジュ=空気

31 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:14:07.79 ID:BkAIaKQ00

(;゚∀゚)「……くそっ!!」

今見つからない妻を、このまま探しに行くか……。
今抱きかかえている我が子達を、外へ連れて行くか……。

頭に選択肢がいくつも浮かび、いくつも消えていく。
このままペニサスを探し続けても、いいだろう。

だが、いつ爆発が、どこで起きるかは分からない。
爆発に巻き込まれて、家族みんなが死ぬなどという事は、絶対に避けなくてはいけない。

――苦渋の、選択。

(;゚∀゚)「……!!ちくしょう!!!一旦出るしかねぇ……!」

大急ぎで、正門へと駆けて行き、子供二人を人が溢れかえっている動物園周辺へと連れて行く。
乗ってきた車のドアを開け、子供を押し込み、鍵をかける。
中に、飲み物、食べ物はあったはずだ。
来る前にお菓子をかってやった。

――大丈夫だ。

そう、自分と、子供達に言い聞かす。

32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:14:59.16 ID:qpP2QF73O
支援

33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:16:13.03 ID:EgnA485N0
支援

34 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:16:19.61 ID:BkAIaKQ00

そして、一つの淡い希望もここで消える。
もしペニサスが、避難していれば、おそらくこの車の近くにいたはず。
わかりやすいシンボルは、これ以外に無いからだ。

すぐさま、車のトランクを開き、中に備え付けてあったライフルを手に取る。
防弾チョッキ、ナイフを着込み、弾丸を装填し、園内へと向かった。

軍人の癖というのに、感謝をしなければいけない。

ジョルジュが見上げると、そこには三機の、群青色をした”駆動兵器”が映っていた。
ジョルジュの手に、一斉に脂汗が浮かぶ。

(;゚∀゚)「ペニサス……!!!」


【+  】ゞ゚)『檻を掴め。ダイオードは予定通り、檻を運べ。
       私とフォックスは、適当にここを破壊して、”何”が奪われたかわからなくする』

/ ゚、。 /『了解。このまま担いで行くよ』
爪'ー`)y‐『……久しぶりだねぇ。こんなに暴れられるのはさ!!』

群青色をした、小型の駆動兵器が、一斉に腕に内臓されたバルカン砲を円状に掃射する。
土煙が無数に起こり、動物や、人の断末魔が、その銃声によってかき消された。

ジョルジュは、その場に留まることなく、園内を走る。

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:17:24.06 ID:EgnA485N0
支援

36 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:17:30.36 ID:BkAIaKQ00

あんな大口径な弾、一発でも当たれば、体ごと引きちぎられて死んでしまうだろう。
だが、足を止めるわけにはいかない。

自分の妻が生きている事を切に願って、戦場と同じ臭いがする動物園を探した。

(;゚∀゚)「……檻?動物が入っているのか?」

破壊された飲食店の瓦礫に、身を低くして背中を当てる。
そこから伺えたのは、巨大な檻を担ぐ一機の駆動兵器。

そして、その周囲で乱射している二体のそれ。

周りを見渡すジョルジュ。

すると、何か小さな声が聞こえた――。

『……ル……ッ』

聞き慣れた、声。

(;゚∀゚)「……ペニサス!!!」

声は、瓦礫の中からしていた。
どうやら、爆発と共に飲食店内へと逃げ込んで、そのまま機銃の乱射で建物を壊され、逃げ場を失ってしまったようだ。
声からして、衰弱した様子が伺えた。

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:17:52.06 ID:eutKNoQX0
神イラストの人来るといいな

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:18:21.59 ID:qpP2QF73O
支援

39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:18:34.29 ID:EgnA485N0
支援

40 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:18:53.26 ID:BkAIaKQ00

(;゚∀゚)「……ちょっと我慢しろよ!!いいか!?出してやるから!!!」

すぐに、ジョルジュは瓦礫を一枚一枚剥がしていく。伊達に、”あの時の”仲間の中で、一番の怪力では無かった。
はみ出した鉄骨を持ち、コンクリート片をひっくり返す。

そう長く時間はかけていられない。
そして、空を駆け抜ける弾丸にも気を配りながら、ペニサスの体に負担をかけないようにしなくてはならない。

(; ∀ )「待ってろ……。ペニサス……!!」

腕の筋肉が、はち切れそうなほど力が入る。
上着は、もうボロボロだ。指の皮も捲れ、血が滲む。

どこで切ったか、右足の脹脛からも、水のように血液が流れ出していた。

(#゚∀゚)「……ペニサスぅぅぅ!!!!」

大きな石版のようなコンクリートを……ひっくり返す。
すると、中には小さなスペースが出来ており、そこにペニサスが横たわっていた。
寝言のように、家族の名前を呼んでいるのを見て、ジョルジュは安心した。

目だった外傷は無く、ショックで気を失っているだけのようだ。
すぐさまペニサスの体を抱きかかえると、園外へと急いで連れて行く。

外はまだ、救急車や消防車が来ている気配が無い。

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:19:33.32 ID:GdaOQ4WX0
wktk支援

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:19:43.81 ID:EgnA485N0
ジョルジュ大好き支援

43 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:20:01.92 ID:BkAIaKQ00

( 、*川「ジョルジュ……」
(;゚∀゚)「……俺は、ここにいるからな!!もうちょっとだけ、我慢してくれ……!!」

子供達が待っている、車内へとペニサスを預ける。
ヘリカルも、ミセリも。
ぐったりした様子でシートに横たわっていた。

助手席に、ペニサスを乗せる。
そして、車内に備え付けられた無線を繋ぐ。

( ゚∀゚)『……ショボン。あとどれくらいだ?』
(;´・ω・`)『今駆動兵器小隊がそっちへ向かってるよ。後五分くらいで着くはずだ』

( ゚∀゚)『いや、小隊に戦闘はさせなくていい』
(´・ω・`)『……え?』

キッと、動物園から離れていく駆動兵器を睨むジョルジュ。

( ゚∀゚)『旧式のクモイトタグリと思われるものを三機、この動物園半径85kmで広範囲検索。
     全て捕捉しろ。全てだ。それと、俺の駆動兵器を送ってくれ。小隊は、この園内・外にいる人達の人名救助を頼む』

(;´・ω・`)『……それは、ダメだよ。ジョルジュ、君は今、統一国の大事な舵取りの一人なんだ。
      反政府ゲリラと言っても、相手は駆動兵器。無茶はさせられないよ』

( ゚∀゚)『いいから頼む』
(;´・ω・`)『でも……』


( ゚∀゚)『頼む』

44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:20:10.13 ID:qpP2QF73O
支援

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:20:42.50 ID:EgnA485N0
支援

46 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:22:06.40 ID:BkAIaKQ00

ここまで言われて、ショボンは断れようか。
一つ小さなため息をつくと、小隊に救助優先の連絡。
近隣の住民への避難勧告。救急・消防への処置方法を手早く伝えた。

(´・ω・`)『GLT。21番格納庫にある、ジョルジュの駆動兵器を積んで、ビィ地区、マンモス動物園へ急いで』
『了解』

そして、駆動兵器小隊が動物園に到着する。
ジョルジュは、隊員に補足対象の場所を聞いた。

( ゚∀゚)「ご苦労。それで、対象の三機はどこだ?」

(゚、゚トソン「先ほどショボン殿から頂いたデータによると、ここから南へ真っ直ぐ移動しているようです。
     クモイトタグリは旧式ですし、それほどスピードは出ていません」

( ゚∀゚)「そうか。逃がしはしねぇぞ……」

(´<_` )「しかしジョルジュ殿」
( ´_ゝ`)「我々を」
(´<_` )「頼っていただけは」
( ´_ゝ`)「しないものでしょう」

( ´_ゝ`)「「か?」」(´<_` )

( ゚∀゚)「……お前達は、評価してるよ。十分。でもよ、自分の不甲斐なさを知っちまったんだよ。
     こうやって、満足に家族を守れなかったんだ。それに、こんなにも人が死んじまってんだ。俺がいて、だ」

47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:22:48.52 ID:qpP2QF73O
ジョルジュの駆動兵器wktk

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:23:27.78 ID:EgnA485N0
未来の話かwktk駆動兵器wktk

49 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:23:46.74 ID:BkAIaKQ00

(゚、゚トソン「……やっぱり、違いますね。あの戦争を体験していない私達とは」
( ´_ゝ`)「我々兄弟は、戦争中に何も出来なかった」
(´<_` )「そうだなアニジャ。アニジャは何もしていなかったな。本当に何もしていなかった。
      私は勉学に勤しんでいたが、アニジャは何もしていなかった」

(#´_ゝ`)「……」


         
        _(#´_ゝ`)
      /      )           _  _
     / ,イ 、  ノ/     ―= ̄ `ヽ, _
    / / |   ( 〈 ∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_―
   | !  ヽ  ー=- ̄ ̄=_、  (/ , ´ノ
   | |   `iー__=―_ ;, / / /
    !、リ  -=_二__ ̄_=;, / / ,'
        /  /       /  /|  |
       /  /       !、_/ /   〉
     / _/             |_/
     ヽ、_ヽ

(´<_`;)「げぶふぅ……。オーケイオーケイ。落ち着くんだアニジャ……」
(゚、゚#トソン「兄弟揃って何してんのよ!!早くここの人達の手当てをするのよ!!」

(;´_ゝ`)「す、すまないトソン。デートはいつにする?」
(´<_`;)「ちょっと待てアニジャ!どさくさに紛れて何を言っている!?トソンとデートをするのは俺だ!!」

(゚、゚#トソン「誰がそんな約束するもんですか!!」

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:24:21.66 ID:EgnA485N0
支援

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:25:05.59 ID:ByJnMSDi0
アホスwww

52 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:26:43.52 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)「……ふふっ。おもしれぇなぁ、お前らを見てるとよ!」
( ´_ゝ`)「「?」」(´<_` )

ジョルジュは、空を見上げる。
上空には、大きなプロペラを回転させた、駆動兵器輸送ヘリ『GLT』が投下ハッチを開いていた。

( ゚∀゚)「やっぱりよ、笑っていてぇよな。
     俺は、お前らの歳の頃は、戦争戦争……って考えてたんだよ。
     娯楽も無かったしよ。たった8年も前の話だ」

ズズン……。
地響きを立てて、カプセル状の大きな投下ボックスが地面に落とされた。蒸気を上げて『フタ』が開く。

( ゚∀゚)「あの頃頑張ったから、今があるんだよ。今があるから、笑ってられるんだよな」

( ´_ゝ`)「「……」」(´<_` )
(゚、゚トソン「……」

( ゚∀゚)「今を、壊したくねぇんだ」

肩に担いだライフルを降ろし、防弾チョッキと、ボロボロになったシャツを脱ぐ。
そして、アニジャ達小隊を見る。

( ゚∀゚)「そうやって、いつまでもお前達仲間で笑っていたいと願うならよ、今を守ろうと思うんだ。
     現状維持って意味じゃねーぞ?今以下にはならないようにするんだぜ」

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:27:38.74 ID:qpP2QF73O
支援

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:27:50.45 ID:EgnA485N0
支援

55 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:28:19.04 ID:BkAIaKQ00
そう言って、ジョルジュは、駆動兵器『ハンゲツ』へと乗り込む。
光沢を持った黒。大きなブーストを持ったその機体は、綺麗な流線型を描くボディを輝かせ、命を得る。

( ゚∀゚)「そうだよな。俺は、家族がいる今を守りてぇんだ」

――ハンゲツ、起動確認。順応75%……80%……。

髪の毛を、もう一度括りなおして、レーダーを確認する。

( ゚∀゚)『お前ら!!俺の家族、頼んだぞ!!!』

それを聞いたアニジャ達は、ジョルジュが、自分達を頼ってくれていると確信した。
駆動兵器へ向かって、敬礼をする小隊のメンバー。

背部装甲の巨大な扇風機のような形をしたブーストが回転を始め、周囲の空気をチリチリと焦がす。
全身にエネルギーが漲る感覚が、ジョルジュを襲う。

( ゚∀゚)『よし!!男は熱く行くもんだ!!!ハンゲツ!!出るぞぉぉぉ!!!』

アスファルトに大きく皹を入れて、その場から飛び出すハンゲツ。
調子を確かめるように、空中にて一回転をし、逃げた三体の方向へと体を向ける。

(#゚∀゚)『逃がしゃあしねぇ!!!俺は甘くねぇぞ……!!』

地面を滑るかのようにして、飛び跳ねて進む駆動兵器。
真昼の追跡劇が始まった。



( ゚∀゚)は戦うようです 前編 『一軍人の考える今』 完

56 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:28:59.60 ID:BkAIaKQ00
以上で前編は終了です。
10分ほど休憩を挟んでから、後編を投下させていただきます。

57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:29:34.36 ID:EgnA485N0
とりあえず乙なのですよー。にぱー

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:29:40.83 ID:GdaOQ4WX0
おっつん&wktk

59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:31:43.58 ID:ByJnMSDi0
ひとまず乙!

60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:32:07.98 ID:qpP2QF73O


61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:33:16.83 ID:pDqewdV60
乙!wktkしながらまってる

62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:38:05.92 ID:NZEoPmAo0
乙!!びっくりした

63 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:39:20.27 ID:BkAIaKQ00
遅れて申し訳ないです。
それでは後編を投下させていただきます。

64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:40:41.50 ID:qpP2QF73O
wktk

65 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:41:16.09 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)『レーダー開け。対象の行動パターンから、目標予想ポイントを割り出せ』

――了解。

昼過ぎののどかな農道を、艶やかな黒をした駆動兵器が駆ける。
このまま、居住区から離れた、開拓区に流れてくれればいいのだが……。
などと、ジョルジュは考えながらトリガーを握っていた。

(;゚∀゚)「足元の農地も気にしねえといけねぇからな……。
     動物園から何を盗って行ったのかもわかんねぇし……。って、動物園だよな。動物園……動物園……」

そうだ。
動物園だから、盗んだのは動物に決まっている。現に檻を盗るところも見た。
だけど、駆動兵器を用いて盗まないといけないほどの動物となると……。

( ゚∀゚)『ショボン。聞こえるか?ショボーン』
(´・ω・`)『聞こえてるよ。ホント無茶言うんだから君は……。で、何かあったの?』

( ゚∀゚)『いや、今追っかけてる途中なんだがよ、
     あの動物園にいて、他の動物園にいないような絶滅危惧種っているか?』

(´・ω・`)『ちょっと待ってね。えっと……、タントオタベゾウ、ホレグリスザル、の二種だね。
      タントオタベゾウは、この動物園で最後の3頭を保護、飼育していたみたいだよ。
      ホレグリスザルは絶滅危惧種というだけで、大陸の南側に少数だけど生息しているみたいだ。それがどうかしたの?』

66 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:43:13.98 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)『ちょっと待ってくれ。じゃあよ、そのリスザルって大きいのか?檻が必要なくらい……おっとと』

(´・ω・`)『いや、非常に小さい動物だよ。
      動物紹介の所には、気弱で繊細だそうだ。檻というより、カゴじゃないかな?』

( ゚∀゚)『……わかった。今回盗られた動物はおそらくタントオタベゾウ。牙転売でもする気か?』
(´・ω・`)『了解。そのゾウを重点に入れて捜査進めるよ。じゃあ、気をつけてね』

( ゚∀゚)『よろしく頼んだぜ。じゃあ、三機の追跡を続ける。到達ポイント特定後、データを送る』

通信を切る。
一度大きく息を吸い込む。
トリガーを、汗ばんだ手で握る。
駆動兵器の呼吸を、感じ取る。

大きく、呼応する何かがある。

( ゚∀゚)「乗るたびに考えちまうが……。
     ドクオは、こんな化け物にずっと乗ってんだよな。尊敬しちまうよ本当に」

67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:44:24.51 ID:EgnA485N0
支援

68 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:44:29.05 ID:BkAIaKQ00

ジョルジュが駆動兵器に乗り始めたのが、4年前の事。
まあその理由というのは、クックルに薦められたからであるのだが……。

―――
――


それは、突然の提案であった。

( ゚∋゚)『お前は、これから上へ上へと成って行く人間だ。駆動兵器くらい乗れなくてどうする』
(;゚∀゚)『い、いやさ、歩く棺桶とか言われてたくらいだぜ?おっそろしいわ』

('A`)『しょっぱい男だよ……ジョルジュ』
川 ゚ -゚)『塩っ辛いのか?塩っ辛いのか?』

(;゚∀゚)『ううううるせぇ!!怖いもんは怖いんだよ!!』

( ゚∋゚)『白兵戦よりは、余程死亡率は低いものだがな。
     まあ、搭乗者の力量が顕著に現れてしまうから、自分より強い相手に出くわせば、死亡だ』

(;゚∀゚)『そんな事、ブーンの顔を見に来た時に言わなくても……』

そう、その日は、ブーンの三回忌。
皆揃って、スレスト湿地にあるブーンの墓へと訪れていたのだ。
戦争の頃の話がぽつりと出ただけだと思っていたのだが、こうも話を振られるとは思ってもみなかった。

69 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:46:24.09 ID:BkAIaKQ00

(´・ω・`)『残念ながら僕は情報部』
( <●><●>)『僕は町の修理屋さんなんです』

(;゚∀゚)『……あばばば』
('A`)『先に結婚しやがった罰だ!!ざまぁ!!ざまぁ!!!』

( ゚∋゚)『では、決定だな。またお前に通知を出す事にしよう。
     ジョルジュのような勇敢な操り手が欲しかった。先を示す意味でもな』

川 ゚ -゚)『うむ。そうだな』

( ゚∀゚)『うそーん……』

―――
――


( ゚∀゚)「あの頃は、嫌で嫌でしょうがなかったなぁ。なにせ、自分の手足以外、信用できてなかったから」

そう。
自分の手足でも、満足に戦えていなかった。
そんな自分に、駆動兵器は、ただの重荷でしか無かったんだ。

だが、操っていくに連れて、俺の考えは変わっていく。
駆動兵器も、要は白兵戦と同じ。

戦略を立て、自分の持てる限りの力を出し、敵を、最善の方法で倒す。それは、人間同士の戦いそのものだった。
そして、自分がどこまで行けるか、どこまで上へのぼれるのか、といった感情が、沸々と沸きあがってくるのを、俺は感じていたんだ。

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:48:05.60 ID:qpP2QF73O
支援

71 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:48:20.31 ID:BkAIaKQ00

徐々に、自分の手足となって動く、この『ハンゲツ』。
日々戦うにつれて、駆動兵器の戦い方も、身についてきた。

( ゚∀゚)「人間、慣れって事かぁ?単純だなぁ俺」

そうこうしている内に、開拓区へと差し掛かってくる。
ここは、統一国となった際に、廃棄された軍事基地の跡地などである。

もちろん、重火器等は全て回収されているが、軍基地というものは、
入り組んだ構造、強固な装甲が多くあり、建造物の解体には時間がかかっている。

現在、問題視されているのが、この開拓区に住まうとされる『反統一国政府ゲリラ』である。
どれだけいるのかはわからないが、裏でこっそりと活動している……らしい。

現に前ν帝国幹部も、この反政府ゲリラへと加入し、扇動していた。
とっとと焼き払えばいいのだが、やはりそうもいかない。
今は、そのような非人道的な事は許されていないのだ。

人は、平和を望む。
だが、悪人を無差別に殺すのを拒む。

理由があれば、殺せばいい。
そういう事でも無いのだが、今は、表立って掃討作戦などできないのだ。

72 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:50:29.55 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)「……見つけたぜぇ〜」

モニターに映ったのは、5km先に走る駆動兵器二機。
ここから追跡すればいいのだが、もう向こうのレーダーにも映っていることだ。このまま突撃することを決めた。

建造物の屋上を踏みつけ、ステップのように飛び移っていく。
建物が軋む音が、静かな廃墟郡に響く。

すると、向こうの二機がこちらに振り向いた。
相手は、旧式とは言えど、3年前の機体。

それほど性能が劣るというわけでもない。

そして、駆動兵器は、その性能より、乗り手の力を重視する。
性能など、いわば個人の特徴に合うものを選べばよいのだ。

ズン!と大きい音を立てて、地面へと降り立つハンゲツ。

( ゚∀゚)『おいおい。追いつかれちまってるじゃねぇかウスノロ諸君』

爪'ー`)y‐『……ふん』
【+  】ゞ゚)『もっと数で来ると思っていたが……。お前一機か』

随分余裕を持っているようだ。
……手慣れか?

73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:52:27.88 ID:icS7RnGe0
追いついた。
不覚にもビィ地区の単語で吹いたwwwww

74 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:53:03.30 ID:BkAIaKQ00

( ゚∀゚)『お前らは俺で十分だからな。他の奴らは救護に回した。
     手早く行くが、残す言葉はねぇか?死体を裁判にかける国じゃあねえけどよ』

爪'ー`)y‐『いい男じゃないかぁ。根性があって、芯が一本通ってる男は嫌いじゃないよ』

女か……?
色気のある声。だが、煙草の吸いすぎだろう、少しかすれ気味であった。

【+  】ゞ゚)『男よ。俺達を今逃がせば、後々の大きな障害になる。
       だが、今俺達に攻め入れば、お前は死ぬ。どちらがいい?
       我の命を大事に思うか、国の為に、無駄死にするか……!!!』

そしてもう一人。
勝気な男だ。声からも、駆動兵器の位置取りからも、強さがにじみ出る。

( ゚∀゚)『へへっ……。じゃあよ、三つ目作るわ。
    ”お前ら二人を倒して、先を行くもう一人も倒す。そして、後の障害を取り除く”
    これでどうだ?負けなんて言葉、今の俺の頭にゃねぇよ。
    こちとら、国も、家族もやられてんだ……。我慢なんて、できねぇぜ』

トリガーを素早く引き、奥へと押し込む。
すると、スラリと伸びたハンゲツの両腕の先端。装甲にてカバーされている部分から、楕円状の刃が飛び出した。

そして、その刃を組み込むように、腕部に装甲が展開される。まるで、両腕に回転ノコギリが取り付けられたような風貌へと成る。

(#゚∀゚)『というかよ、頭に来てんだ。お前ら、俺の今を崩そうとしやがってよ……!!』
爪'ー`)y‐『あら、敵さんやる気みたいだよ?どうすんのさオサム』
【+  】ゞ゚)『ああ……。ならばやるしかなかろう。挟むぞ』

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:55:15.59 ID:EgnA485N0
支援

76 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:55:22.92 ID:BkAIaKQ00

長い手足をバネのように動かし、ジョルジュの両サイドへとつく二機の駆動兵器。
群青が、残像のように目に映る。

廃墟の粉っぽい、乾いた土が、視界の鮮明さを奪う。
煩わしい場所だ。

(#゚∀゚)『行くぜ行くぜ行くぜ!?俺はほんっとうに頭にきてんだよ!!!!覚悟しろや!!!』

【+  】ゞ゚)『冷静さを欠くことが、対駆動兵器戦において負ける要因に一番繋がりやすいことを知らないのだな』

(#゚∀゚)『うるっせぇ!!!まずはてめぇからだよ!!!』

土煙を高く高くあげて、右方向へと飛ぶ。
すぐさま二機の駆動兵器は反応をし、ハンゲツが向かう方向、オサムは後方へと、距離を詰められない為に下がる。

爪'ー`)y‐『それじゃ……駄目よ。この先にあんたは行けない』

フォックスの操るクモイトタグリが、追いかけるようにしてハンゲツの背中につく。
長く伸びた右腕を尖らせ、勢いよく迫った。

( ゚∀゚)『――。わざわざ近づいて来てくれてんだよな?』

急にその場へと止まり、体を時計回りに捻り、裏拳を放つ。
ギリギリの所で体制を低くし、フォックスは素早くかわす。そのまま腕部関節部を切断する為に、地面から直角に右腕を突き出す。

(#゚∀゚)『甘いんだ……よぉっ!!!』

遠心力に振り切られそうになりながら、体の捻りを力に転換して思いローキックを打ち込む。

77 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:56:51.70 ID:BkAIaKQ00

爪;'ー`)y‐『……っ!!』

大きく、左側に機体を吹き飛ばされたフォックス。
長い腕が、地面に鞭打つように土煙をあげて叩きつけられる。
続けざまに、回転ノコギリを、拳を浴びせるのと同じ要領で、その長い腕へと押し当てる。

(#゚∀゚)『おぉぉらぁぁぁぁ!!!!』
【+  】ゞ゚)『フォックス!!』

脚部からミサイルを撃ちだし、ジョルジュの攻撃を妨げようとするオサム。
その場から飛び跳ねて回避するジョルジュ。爆風を帯びたその黒い機体は、怒りに満ちて、紅く輝いているように見えた。

爪;'ー`)y‐『右腕、やられちまったよ……』
【+  】ゞ゚)『……!』

そう言って、立ち上がるクモイトタグリの右腕は、綺麗に切断されていた。
切断面から、流動エネルギーを帯びた、紫色をした火花が飛ぶ。

【+  】ゞ゚)『こいつ、強いぞ。侮っていた』
爪'ー`)y‐『ええ。そうみたいね……』

フォックスは、右肘関節から下を切り離し、腰に取り付けた光粒子鞭を取り付けた。
生を得たかのように、グネグネと動き出す。

爪'ー`)y‐『蜘蛛糸を手繰るは蜥蜴の尻尾。切れども切れども元に戻るの。あんた、右腕の借りに、痺れさせてあげるよ』
【+  】ゞ゚)『痺れ蜥蜴は、喉を鳴らして敵に警告をする。それと同じに、俺達も、お前に警告をしよう……』

78 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 18:59:20.35 ID:BkAIaKQ00

【+  】ゞ゚)『この場から去れ。見す見す命を捨てる事も無いだろう。お前は俺達に勝てはし……』
(#゚∀゚)『うるせぇ!!!!ごちゃごちゃ御託並べてねぇで……!!』

オサムの言う事に聞き耳をも持たず、前屈みの体制で、両腕を後ろにやり、突進する。
体の捻りの力をそのまま利用するかのようにして、粒子電動ノコギリを我武者羅に振り回した。

(#゚∀゚)『かかって来いっつってんだよ!!!』
【+  】ゞ゚)『……ならば、お前はここで死ぬ』

高速で突き出されたハンゲツの左腕を、合気道のように受け流すオサムの操るクモイトタグリ。
バランスを崩して、よろけている所を、離れたフォックスが、腕部内臓小型バルカン砲にて牽制。
オサムが、そのまま近接戦闘へと持って行く。

(#゚∀゚)『ぐっ……この野郎!!』
爪'ー`)y‐『駄目じゃない。こっちに来ちゃあ……』

右腕の光粒子鞭が唸り、近づこうとするジョルジュの足元を削ぐ。
地面の跡は、まるで溶けたかのように丸ごと無くなっていて、当たれば危ないと言う事を、ジョルジュの中で明確にした。

とは言っても、男の方を相手にしようにも、女の方から、煩わしい攻撃を喰らってしまう。
女の方を相手にしようにも、近接戦闘の男と、同時に相手にしなければいけない。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:59:29.60 ID:6j2J2O0S0
爪'ー`)y- がウホに見えた俺は負け組み

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 18:59:41.03 ID:qpP2QF73O
支援

81 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:01:15.14 ID:BkAIaKQ00
ジョルジュは思索を巡らせる。
どのようにすれば、最善の方法で、こいつらに勝てるのかを。

(#゚∀゚)『お前らとは……お前らとは……。
     背負ってるものが違うんだよ……違うんだよ!!!!!』

ブーストが大きく音を立てて、周りの空気を吸い込む。
小石が、跡形も無く粉々になるその様は、異常な回転数をたたき出す。

地面を蹴飛ばし、音がついてくるような素早さで、フォックスへと接近する。
鞭を振れない距離まで詰め、インファイトにて仕留めようとジョルジュは考えた。

(#゚∀゚)『一気に……仕留めるッ!!!』

体を木が撓る様に右に曲げ、メインカメラへと大振りの拳を振り回す。
だが、その拳はオサムの電撃鞭によって絡みとられてしまう。そのまま振りぬこうと、更に力を入れるジョルジュ。

だが、完璧のタイミングであったその攻撃がずれ、大きく後ろへと引っ張られてしまう。
体勢を崩し、コクピットへと、電撃のような痛み、衝撃が伝わる。

【+  】ゞ゚)『背負っているものが違う、だと?お前は何を言っている』
(  ∀ )『ぅぁああぁあああ!!!!』

ハンゲツは、その場に蹲り、強力な電撃によってビクビクと機体を震えさせる。
青白い光を発しながら、駆動兵器の接している地面を焦がしていく。

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:02:56.05 ID:EgnA485N0
支援

83 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:03:36.70 ID:BkAIaKQ00

【+  】ゞ゚)『我々はな、統一国を良く思っていない。今の、この温い国の状況。
       戦争の無い大陸。全てだ。だから俺達は、今、お前と戦っている』

爪'ー`)y‐『そうよ。あなた達は、統一国になって満足しているでしょうけど、私達は違う。
       元ν帝国の特殊戦闘員部隊の私達は、ね』

そう言って、フォックスは光粒子鞭を蹲るハンゲツへと振り貫く。
一撃一撃が、ヴィプクロメタリウムへと傷跡を残し、金属からも痛々しさが伝わった。

(#゚∀゚)『……ッ!!!』

肩部分からニードルが飛び出し、前方で鞭を振るうフォックスのクモイトタグリの腹部へと3本突き刺さる。

爪;'ー`)y‐『なっ……』
(#゚∀゚)『そ…うかいそうかい』

ワイヤーを手繰り寄せ、フォックスのメインカメラに粒子電動ノコギリを押し当てる。
瞬く間に胸の部分まで真っ二つになるクモイトタグリ。

(#゚∀゚)『電撃とめねぇと……このままコクピットごと行っちまうぜ……?』
爪;'ー`)y‐『……オサム!!!電撃を…ッ、止めて!!!』
【+  】ゞ゚)『……っ!!』

ジョルジュは、この躊躇いを望んでいた。
駆動兵器の戦いは、人間のそれと同じ。そう、同じなのだ。

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:05:20.43 ID:qpP2QF73O
支援

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:05:31.11 ID:EgnA485N0
支援

86 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:06:14.04 ID:BkAIaKQ00

オサムは、怒りによって我を失うことが、敗北に繋がると言った。
それもそうだ。
だが、それは敗北に繋がる程度。

ジョルジュの中で、躊躇いは、敗北と同義。

( ゚∀゚)『……止めたな?負けだ。胸に手を置く時間だけやるよ』
爪;'ー`)y‐『……あんた……ッ!』

躊躇いこそが、戦闘における一番の敗北要素。

爪 ー )y‐『ぎゃぁぁああ゛ぁ゛ぁああ!!!!!』
【+  】ゞ゚)『フォックス!!!!』

ハンゲツの電動ノコギリが、腰の部分まで真っ二つに引き裂く。
ノコギリの刃には、赤く輝く血がついており、フォックスの死は確実なものであった。

( ゚∀゚)『いっとくがぁ、大切なものを守る為には、俺は手段を選ばねぇ。
     これは、前の戦争で学んだ事だ。俺の今は、お前の今じゃあ覆らせられない。
     わかるか?お前の今は、小さい今なんだよ。俺のでっけぇ今の前じゃあ、霞んでしょうがねぇ』

急いで距離をあけるオサムへと、じりじりと近づくジョルジュ。
額には汗が滲み、喉が渇いてしょうがない。
血が、枯れていく。

87 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:08:18.55 ID:BkAIaKQ00

【+  】ゞ゚)『……そこまで言われて、引き下がれるものか』

鞭を捨て、両手を尖らせる。
長い両腕を前屈みで構えると、クモイトタグリのモノアイがギラギラと輝いた。
オサムも、ここで引き下がるわけには行かない。
目の前で切り裂かれた同胞の為にも、一矢報いなければいけない。そう考えた。

( ゚∀゚)『お前の棘で、俺の体に穴が開くのが先か、俺の鋸でお前の首が飛ぶのが先か……。勝負しようぜ』

そう、ジョルジュは言うが、先ほどの電撃が響いたか、もう体に力が入らず、トリガーを握ることが精一杯であった。
フォックスの機体に突き刺さっていたニードルを肩に収納し、けたたましい音を両腕の鋸から鳴らす。

【+  】ゞ゚)『お前に……何がわかる!!!』

先に飛び出したのはオサム。
素早く繰り出される突きを、ジョルジュはブーストを巧みに使い、かわし、受け流す。

機体を素早く左右上下に動かすので、ジョルジュの体に大きく負担をかけるが、
捕まってしまえば一気に決められるやもしれない、そう思って、必死に避けに専念した。

【+  】ゞ゚)『蜘蛛糸を手繰るは蜘蛛の細足。軌道の読めぬ俊敏な棘!!』

棘が腹部に突き刺さる。
紫色の火花を散らし、ハンゲツの動きが止まった。

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:08:21.10 ID:qpP2QF73O
支援

89 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:09:34.28 ID:BkAIaKQ00
(;゚∀゚)『ちぃッ!!!』

すぐさま突き刺さった腕を切り落とそうと、
クモイトタグリの腕に鋸を当てようとするが、すぐに抜かれてしまい、切断出来ない。

右肩。

左足。

右腕関節部。

素早く繰り出され、動きが読めないその攻撃に、ジョルジュは翻弄されていく。
攻撃が装甲を破る事は少ないが、ダメージは確実に、徐々に蓄積されていった。

【+  】ゞ゚)『これで終わりだと思うな!!!俺達が受けた、この7年の苦しみを味わえ!!!』

そうだ。
このような奴にはわからない!!
俺達が受けた、戦犯としての扱い。
大陸から追い出そうとする者達から受けた、あの冷たい眼差しを!!!!

【+  】ゞ゚)「胸部ミサイルハッチ開け!!」

――了解。

膝をついて、動きが止まっているジョルジュに目掛けて、散弾型ミサイルを4発撃ち放った。
小型手榴弾が雨のように降り注ぎ、ハンゲツの体が大きく吹き飛ぶ。廃墟の一部を吹き飛ばすと、大きく砂煙が宙を舞った。

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:10:30.40 ID:EgnA485N0
支援

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:10:53.17 ID:qpP2QF73O
支援

92 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:11:10.40 ID:BkAIaKQ00

【+  】ゞ゚)『お前には……わからんよ』

と、オサムが台詞を吐き捨てたその刹那。
砂煙から黒く輝く一陣の風が吹き出た。

オサムが反応しきれる訳も無く、コクピットの直ぐ下、胸部から腰の辺りにかけて、掠め取られてしまった。
まるで、積み木が崩れるかのように体が真っ二つに千切れていく。
右に傾くコクピットから、その黒を見つめるオサムの目には、涙が溜まっていた。

負けて、また負けるのか。

そのような事が、オサムの頭に過ぎった。
そして、間髪を入れず、鋸がコクピットに突き刺さり、背中へと貫通した。

クモイトタグリのメインカメラが光を失い、力が抜ける。

ハンゲツの右腕が、クモイトタグリの胴体を貫き、血が吹き出るように火花が散る。
そのまま腕を抜き取ると、ぞんざいに放り投げた。

廃墟にぶち当たり、建物が崩れるのと共に、そのままだらりと地面に倒れこむオサムが操っていたクモイトタグリの胴体。



( ゚∀゚)『ああ、わかんねぇよ。ずっとな。
     でもよ、晩飯を作ってくれる家族があるんだ。その家族に手ぇ出した俺は負けられねぇんだ』

93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:11:11.64 ID:NZEoPmAo0
戦闘描写が上手い!!

支援

94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:12:05.77 ID:ByJnMSDi0
支援

95 :>>92修正 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:12:22.95 ID:BkAIaKQ00
【+  】ゞ゚)『お前には……わからんよ』

と、オサムが台詞を吐き捨てたその刹那。
砂煙から黒く輝く一陣の風が吹き出た。

オサムが反応しきれる訳も無く、コクピットの直ぐ下、胸部から腰の辺りにかけて、掠め取られてしまった。
まるで、積み木が崩れるかのように体が真っ二つに千切れていく。
右に傾くコクピットから、その黒を見つめるオサムの目には、涙が溜まっていた。

負けて、また負けるのか。

そのような事が、オサムの頭に過ぎった。
そして、間髪を入れず、鋸がコクピットに突き刺さり、背中へと貫通した。

クモイトタグリのメインカメラが光を失い、力が抜ける。

ハンゲツの右腕が、クモイトタグリの胴体を貫き、血が吹き出るように火花が散る。
そのまま腕を抜き取ると、ぞんざいに放り投げた。

廃墟にぶち当たり、建物が崩れるのと共に、そのままだらりと地面に倒れこむオサムが操っていたクモイトタグリの胴体。



( ゚∀゚)『ああ、わかんねぇよ。ずっとな。
     でもよ、晩飯を作ってくれる家族があるんだ。その家族に手ぇ出した奴に、俺は負けられねぇんだ』

96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:12:57.03 ID:EgnA485N0
支援

97 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:13:55.90 ID:BkAIaKQ00

―――
――



そして、ジョルジュは、また一つ知った。
戦争とは、個人の『今』と『今』の守りあい。

その『今』が、何らかの理由で『過去』になったその時、人は執念に支配されるものだ。

(;´・ω・`)『ジョルジュ……。なんで通信に出なかったのさ!?』
( ゚∀゚)『ん、ああすまねぇ。ちょっと墓、立ててたんだよ』

その『過去』は、個人に『過去』を『今』に戻すように、命令する。

(;´・ω・`)『お墓?連絡が無いから、もう一機の駆動兵器はアニジャ達が取り押さえたよ。全く……』
(;゚∀゚)『あ゛っ!!忘れてたぁ〜……すまねぇ』

『過去』に取り付かれた人間は、他人の『今』を疎ましく思う。

(´・ω・`)『もう……後で謝っときなよ?』
( ゚∀゚)『ああ。すまんすまん。それと……』

(´・ω・`)『ご家族の事かい?ペニサスさんは足と腕に頭に軽症。
      ミセリちゃんとヘリカルちゃんは、今ペニサスさんの隣のベッドで寝てるってさ』

98 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:14:39.46 ID:BkAIaKQ00
( ゚∀゚)『そ、そうか!!よ、よかったぁ〜……』

その、繰り返しだ。

(´・ω・`)『ハンゲツ、まだ動ける?動けるなら迎えは送らないけど』
( ゚∀゚)『ああ大丈夫だぜ!!ちょこっと腹と肩をやられちまったけど、ハンゲツの丈夫さは伊達じゃねー』

(´・ω・`)『じゃあ、中央指令基地まで持ってきてね。あとこれ、特別手当は出ないからよろしく』
(;゚∀゚)『う、うそ〜ん』

家族が出来て、俺も変わっちまったのかな。
たとえそうでも、俺は俺。

今の俺を作ってくれているのは、俺の周りにいる皆。
そして、何より妻、子供だ。

幸せは、手に取り、守るもの。

99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:15:20.64 ID:EgnA485N0
支援

100 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:15:59.97 ID:BkAIaKQ00

あの戦争から……。
随分と平和になったのは違いない。

あっという間に経った8年は、あっという間に周りの環境を変えた。
気付けば、俺は所帯を持ち、国と、その家族のために戦っている。

正義の為に失われた命を弔う。
正義の中に生まれてきた命を祝福する。

統一国民全員が、そう同じ事を願っているとは、思ってはいなかった。

これからも、俺は少数派の悪意に満ちたエゴを、打ち砕く。

国と、家族を守るために。




( ゚∀゚)は戦うようです 後編 『一父親の考える、これから』 完



( ゚∀゚)は戦うようです 完結

101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:16:32.28 ID:EgnA485N0
乙!

102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:17:01.10 ID:qpP2QF73O
乙でした!

103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:17:18.60 ID:ByJnMSDi0


104 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:17:21.18 ID:BkAIaKQ00
以上で、駆動兵器のちょっとした続編、( ゚∀゚)は戦うようです を終了します。

支援、乙等、本当に毎回ありがとうございます。
あとは、駆動兵器紹介と、人物テンプレを貼って終了です。

質問等ございましたら、お気軽にどうぞ。

105 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:19:31.69 ID:BkAIaKQ00
( ゚∀゚)は戦うようです 登場人物簡易テンプレ


( ゚∀゚) ジョルジュ。おっぱい大好き2児の乳……父。駆動兵器『ハンゲツ』を操る。
     今は、多くの駆動兵器、陸戦小部隊を統括する地位を持つ。

('、`*川 ペニサス。ナイスバディな2児の母。ジョルジュの上官の娘であり、お見合いによって結婚に至る。
     肝っ玉の据わった、いかにも軍人の娘という感じがする。

ミセ*゚ー゚)リ ミセリ。ジョルジュとペニサスの長女。どこか大人しめな空気を持つ3歳。

*(‘‘)* ヘリカル。ジョルジュとペニサスの次女。明るく元気な性格の2歳。ミセリとは年子である。

( ´_ゝ`) アニジャ。ジョルジュの部下にあたる、駆動兵器小隊の一員。
      統一国軍小隊が操る駆動兵器は、下位はセパタクロウ、上位は部隊員の好みで統一されている。
      トソンが好きだが、軽くあしらわれている。

(´<_` ) オトジャ。ジョルジュの部下にあたる、駆動兵器小隊の一員。
      兄弟揃って軍に入るのは、趣味の延長である。アニジャは銃火器好きから、オトジャは戦略情報から入隊したという経緯がある。
      トソンが好きだが、軽くあしらわれている。

(゚、゚トソン トソン。ジョルジュの部下にあたる、駆動兵器小隊の一員。
      すらりと伸びた足が魅力。小隊の中でも紅一点という事もあり、部隊員から、よく口説かれているようだ。
      本人は年上が好きだそうで、ジョルジュが結婚していなければアタックをしていたらしい。

106 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:20:38.45 ID:BkAIaKQ00

爪'ー`)y‐ フォックス。元ν帝国特殊部隊所属。
       戦争終了と共に、戦犯を一斉に裁く裁判が始まったのであるが、その裁判を逃れ、雲隠れをする。
       その後、オサムやダイオードと共に、駆動兵器の操作法を学び、今回のキメラ復興計画を進める。
       この三人を操っていた人物は不明。死亡。

【+  】ゞ゚) オサム。本名は、カンオケ=C=オサム。
       長いのと、特徴的な名前であるので足がつきやすいということがあり、オサムと呼ばれている。
       三人が共通して乗っていたのは、ヒッキーが製作した『カンダタゴロシ』の改良版『クモイトタグリ』である。死亡。

/ ゚、。 / ダイオード。三人と共にキメラ復興計画を進めていたメンバーの一人。
       空気過ぎて作者もどうやって扱えばいいのかわからなくなるほどである。
       この後、アニジャ達に拘束され、裁判にかけられる事になる。

107 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:21:34.42 ID:BkAIaKQ00
<<駆動兵器紹介>>

・ハンゲツ ジョルジュが操っている、次世代駆動兵器の一つ。
       2CH−Vシリーズの製作から10年(戦争終結から約4年)で製作された、近接戦闘特化の駆動兵器。
       黒く輝く細身のボディに、強固な装甲を持った駆動兵器で、両腕部に粒子コーティングがされた電動鋸『ホットブラザーズ』を装着している。
       また、ブーストは新機軸とされる『ジャイロブースト』を採用。周囲の空気を吸い込み、一気に力へと変えることができるものとなっている。

・クモイトタグリ ν帝国の博士、ヒッキーが作った、核を搭載した駆動兵器『カンダタゴロシ』の改良版といわれているもの。
          この機体を作ったのは、統一国の博士達ではなく、ゲリラ側にいる知識提供者によるものだと言われている。
          隠密作戦等に優れており、小回りが利く。装備できる兵器は、鞭や棘など、大きなダメージを与えるものではないのが多い。

108 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 19:23:50.97 ID:BkAIaKQ00
以上です。

駆動兵器本編は、自分でも描ききれていない事が多いので、これからもちょくちょく書くことがあると思います。
かっこよく言えばスピンオフです、スピンオフ。

まあなんというか、合作もよろしくお願いしまーす。

ではでは、落ちるまではちょくちょく見ているので質問等あればどうぞです。

109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:24:27.59 ID:ByJnMSDi0
もう一度乙
合作応援してる。がんばれ

110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:24:43.53 ID:h5t/y0L30


111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:25:37.42 ID:NZEoPmAo0
合作俺も応援するよー

乙でした

112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:29:45.84 ID:O1plRE/H0


113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:36:25.25 ID:DozR7osFO
おつです

114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:37:35.56 ID:NZEoPmAo0
合作の進行状況はどんな感じ?

115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:39:00.31 ID:BkAIaKQ00
>>114
……聞かないで…締め切りいやぁぁぁぁ!!!!!

116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:39:16.62 ID:BkAIaKQ00
すいません取り乱しました。

117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:44:02.40 ID:NZEoPmAo0
>>115
ちょwww
まあいいや、wktkして待つことにするよw

118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:46:09.17 ID:shPHPpH90
乙〜

119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 19:49:35.53 ID:8gR1u5cm0


120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:06:26.39 ID:Z77VRZxR0


悪いんだが、ブーンとドクオとクーの乗ってる機体の武装をまとめてくれんかな
どうにも把握しきれん

121 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 20:13:18.84 ID:BkAIaKQ00
>>120
ちょいとお待ちください

122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:14:44.35 ID:TGGdcvViO


123 :作者 ◆Cy/9gwA.RE :2007/08/31(金) 20:24:25.88 ID:BkAIaKQ00
ブーン
・2CH−VG

ノトーリアス 超高速ブースト
フレキシブルアーム 合金の熱変化による伸縮性の腕
フォルテセスタス 拳に粒子をコーティングしたバンパーを展開する。


ドクオ
・2CH−VB

スターマイン 腰に備え付ける事も、腕で構える事もできる粒子散弾銃。
カッツバルゲル 腕部内臓の小剣。
クレインクライン 腕部内臓のビームボウガン。
W−5 小型集束爆弾。肩部分に装填可。

以下、名前を考えていないVBの兵器。

パラボラアンテナにエネルギーを充填し、一気に放つレーザー兵器。

クー
・2CH−VR

鉤爪 名称は特に無し。合金でできているので非常に強固。
オオテンタ 非常に刀身が長い、日本刀のような武器。後期はこの武器を愛用。

他にも、V-Rifle1や、バズーカなど色々ありますが、名称がついてないものばかりですし、
作品内で使われないものばっかりですね。

 

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:28:34.80 ID:Z77VRZxR0
非常にありがたい。サンクス

125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:31:05.39 ID:qQ2VeGdWO
乙です。

126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:38:25.94 ID:cECKZ16o0
乙乙!

127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 20:50:31.52 ID:n5dkaM4+0
支援

128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/08/31(金) 21:05:45.26 ID:4Zo2G//C0


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