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( ^ω^)は18歳になったようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:30:34.06 ID:6s7dP0060
このおはなしは、オムライスさんの方でまとめられております。
ttp://vip.main.jp/402-top.html

あらすじ

ついに最終決戦。
でも投下はワンモアセッ!
今回地の文多目。


2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:31:05.05 ID:6s7dP0060
第二十壱話『再会』

夏休み最終日。それ即ち決戦の日。
心身共に万全の状態で挑むべきその日の朝、

(#)ω(#)「「……」」(#)∀(#)

本屋の前に立っているボクらは既に瀕死だった。

(#)∀(#)「糞……兄貴の奴本気で殴りやがって……」

(#)ω(#)「前が見えないお……」

顔が蜻蛉っぽいけど気にしてはいけない。
ボクらは見た目通り繊細なのだ。
些細な中傷で傷ついてしまうのだ。


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:31:52.81 ID:6s7dP0060
( ゚∀゚)「まぁすぐに治るんだけど」

( ^ω^)「若さって素晴らしいよNE!」

コレが十代の若さという奴だ。
性欲をもてあますボクらだからこそ、と言えない事も……

「……あの、すいません」

( ^ω^)「お?」

( ゚∀゚)「え?」


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:32:58.21 ID:6s7dP0060
川д川「やっぱりこの前の人だ……やっと見つけた」

ボクら……というかボクに声をかけたのは、つい先日十円をあげた女の子。
どうりで聞き覚えのある声だと思った。

( ^ω^)「やっとって……もしかして、あの後からボクの事を探してたのかお?」

川д川「はい……あの、この前は本当に……」

(;^ω^)「いや、アレはボクが勝手にやった事だし……」

川д川「でも、アレで私が助かったのは変わりありませんし……」

何と言うかアレだ。
アレアレ言い合うのも何かアレだなぁ……あれ?
と言うかだ、ちょっとした人助けがこんな展開になるとはまさに予想外。
たとえ神様お天道様丞相様でも想像できなかっただろう。


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:33:01.95 ID:llDtAgKiO
しえん

6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:34:18.06 ID:6s7dP0060
(;^ω^)(……ちょっとばっかし困ったお……)

……正直言えば、こういうやり取りは少しばかり苦手なのだ。
でも、ジョルジョなら何とかしてくれるんじゃないだろうか。
何の根拠も無いが、その期待を視線に乗せてジョルジョに送信してみる。

(;^ω^)(……ヘールプ!リオンヘールプ!)

( ゚∀゚)「……」

だが、ジョルジョは彼女を見つめたまま沈黙を保っていた。

( ^ω^)(……あれ?)

おかしな事にその視線は胸ではない。
冷静に、観察するような目で、彼女をくまなく見つめていた。
確かに胸は少々薄いかもしれないが、ボクからしてみればその膨らみは充分と……


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:35:35.73 ID:llDtAgKiO
しえん

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:36:01.72 ID:6s7dP0060
川д川「あの……」

(;^ω^)「おっ……ちょっと魂抜けて……」

川д川「本当に、ありがとうございました」

言葉と共に、彼女の頭が下がる。
深々と一礼。

(;^ω^)「……」

何とも義理堅い人だ。
たった十円の礼をする為に人探しする人なんて普通はいないだろう。
軽い言葉の礼ならともかく、こんな深々と礼をしながら言う人はもっといないだろう。
天然記念物……いや、絶滅してしまった筈のトキを見つけてしまった気分だ。


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:37:02.84 ID:llDtAgKiO
しえん

10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:38:02.66 ID:6s7dP0060
(;^ω^)「あの、頭を上げてほしいお」

川д川「でも……まだ恩を返していません」

( ^ω^)「じゃあ、困ってる人を見つけたら助けてあげてほしいお」

川д川「え……?」

( ^ω^)「それがボクにとって最高の恩返しなんだお」

誰かが困っている時に助けてあげるヌクモリティ。
それを心に持ってくれる事はボクにとって十分な恩返しだ。
ボクだっていつ同じ状況に立たされるか分からないのだから。

( ^ω^)「それに……」

ここから先の言葉は他の人に聞かれちゃいけない。
ジョルジョには言ってしまったから仕方ないとしても、道行く人に聞かれないとは限らないのだから。
だから、彼女の耳に手を添えて口を近づけた。


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:39:54.79 ID:6s7dP0060
川*゚д川「ひあっ!」

異性が近づく事に慣れていないのか、彼女の口から変な声が漏れる。
いや、口が近すぎて耳に息がかかってしまったのかも知れない。
まぁいいか。

( ^ω^)「あんな本を買う時は誰だって恥ずかしいし……」

川* д川「え、あ……気づいて……たんですか……」

彼女の頬がほんのり桜色に染まる。
きっと、あの時の事を思い出してしまったのだろう。
でも、僕の口はそんな事など関係なく言葉を紡ぐ


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:40:53.28 ID:+jGGuXoMO
抜いた

13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:40:57.94 ID:llDtAgKiO
しえん

14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:42:14.07 ID:6s7dP0060
( ^ω^)「それ以前に、泣きそうになってる子を見捨てちゃ漢が廃るって奴だお」

川///川「……」

彼女が顔全体を真っ赤に染め、そのまま俯く。
あれ?僕はそんな恥ずかしくなるような台詞を言ったつもりは無いのだけど。
もしかして自分でも気付かない内にとんでもない事を……

(;゚∀゚)・',`、'; ブフォッ

え、吹き出すくらいとんでもない事言ったの?
と言うか聞き耳立てんな。

(;^ω^)「あの、僕変な事言ったかお……?」

川///川「いえっ!あ、ああああのっ、失礼します」

彼女は、そう言い残して行ってしまった。


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:43:38.31 ID:llDtAgKiO
しえん

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:43:58.81 ID:6s7dP0060
(;^ω^)「ジョルジョ、ボクって変な事言ったのかお?」

( ゚∀゚)「……それ本気で言ってんのか?」

(;^ω^)「……お」

本気で分からないから聞いているのだ。
それくらい理解して欲しい。

( ゚∀゚)「何っつーか、立った!フラグが立った!って言えばいいのかな」

( ^ω^)「そんな簡単にフラグが立ったら苦労しないお」

( ゚∀゚)「まぁいいか。面白いもん見れたし」

(#^ω^)「ボクが困ってるのが面白いって言うのかお」

( ゚∀゚)「そうじゃなくてだな……っと、そろそろ開店時間だぜ」


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:44:02.84 ID:9iRdzhYj0
支援

18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:45:57.79 ID:6s7dP0060
その言葉に、はぐらかされた感を抱きつつも腕時計を覗き込むと、時間は9:59。
もうすぐ、決戦の地への扉が開かれる。


――あと3秒――2秒――1秒――


扉は、ついに開かれた。


〜〜〜


( ゚∀゚)「……ん」

( ^ω^)「……お」

いつもと変わらぬ本屋。
朝一という事もあり客は少なく、エロ本を買うには絶好の機会と思えた。


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:47:28.31 ID:llDtAgKiO
しえん

20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:47:44.08 ID:yFw76NX00
stand up! stand up! stand up!

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:47:58.94 ID:6s7dP0060
だが、油断は死に直結するという事を忘れてはいけない。
油断、慢心、増長、そういった気持ちは全て捨てるのだ。
それらが心にある事は敗北への第一歩である事を理解せよ。

これは、訓練ではない。
これからボクらがやるのは実戦。
これから先の事には、どんな言い訳も通用しない。
例えどんな事があっても敗北は許されないのだ。

( ^ω^)「今日で、決めるお」

( ゚∀゚)「……ああ」

周囲を一瞥。
警戒すべき敵は今の所存在しない。
ならば足を進めよう。彼の地へと。


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:49:08.55 ID:6s7dP0060
( ^ω^)「……」

( ゚∀゚)「どうか、したか?」

( ^ω^)「……おっおっ」

( ゚∀゚)「……なるほどな」

振り返ったボクらの視線の先……レジにはあの義理堅い女の子。

川* ー川「この本、ずっと探してたんだ」

(■、■*川「ハーちゃん、よかったねぇ」

隣にいるサングラスをかけた子は友人だろうか。
本当に、嬉しそうだ。


23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:50:36.32 ID:llDtAgKiO
しえん

24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:50:54.78 ID:6s7dP0060



願わくば、ボクらもあんな風に、笑って本屋を出られますように。



第二十一話『副題:書いてて殺意が沸くなんて生まれて初めて!』糸冬


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:52:56.20 ID:6s7dP0060
第二十二話『長岡』

(  ∀ )「…………」

本屋という空間自体の状況を探り、隙を見出す。
五感――そして第六感と呼ばれる感覚すらフル稼動させての知覚。

(; ∀ )「ぐっ……」

限界以上に思考速度を向上させる。
脳の神経が焼き切れかねない速度での情報整理、統合。


26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:54:40.89 ID:llDtAgKiO
しえん

27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:54:57.08 ID:6s7dP0060
( ゚∀゚)「――――見えた」

口内での呟きと共に、その眼が鋭く輝き……ジョルジョが、動いた。
彼が脳裏に浮かべるは、初めて見た時の師匠の技。
二度と忘れる事はないだであろう、魂に刻まれた姿。

( ゚∀゚)「一つ――」

呟く彼の手が掴むは、ファッション雑誌『メンズVIP』。
今の流行から脱ヲタファッション、女装の方法まで載っているお得な一冊であるが……

この場合、内容は関係ない。
重要なのはエロ本と同等のサイズであるという事。


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:56:55.53 ID:6s7dP0060
( ゚∀゚)「――二つ」

更に掴まれしは三次のエロ本。
その迷いの無さから、前日より目をつけていたであろう事が予想できる。
 
( ゚∀゚)「三つ――――――さぁ、征こうか」

エロ本を内側に、更には僅かに後方にずらし、2冊を片手で掴む。
その間一秒未満。ここ数日、彼が密かに行っていた自室での特訓が功を奏した瞬間だった。


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:57:45.57 ID:9iRdzhYj0
支援

30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:58:13.24 ID:llDtAgKiO
しえん

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 00:58:45.44 ID:6s7dP0060


その歩み、無人の荒野を行くかの如く。


手に持つ本は、誰にも関心を向けられる事無く。


その存在、限りなく自然体。


それが、ジョルジョ長岡の辿り着いた領域。


本屋という空間を完全に理解し、そこにいる人間の意識をずらす。



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:00:56.43 ID:6s7dP0060
その姿を見た彼の友人は、思わず呟いた。


(  ω )「……本屋を歩む者(Book Store Walker)かお……」


自然と口から零れたその言葉は、最大級の賛辞。


その言葉は後に、ジョルジョ長岡、彼の通り名となる。



33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:01:44.53 ID:llDtAgKiO
しえん

34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:01:49.71 ID:Agkj2Nrc0
通り名になんのかよw

35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:03:11.07 ID:6s7dP0060
――彼は遂に辿り着いた。
最後の場所、レジへと。

( ゚∀゚)「これを、お願いします」

その言葉と共に、裏返された二冊の本がカウンターの上に置かれる。

(;´・ω・`)「――ッ、ありがとうございます」

店員の目の前には絶妙にずらされた二冊の本。
バーコードを通せるかどうかという範囲がギリギリ露出しているずらし具合。
通るのだろうか、自分はコレを通せるのだろうか。と、店員は思った。

(;´・ω・`)「820円が一点――」

店員は心臓の鼓動が高鳴るのを感じた。
目の前の彼は最高のずらしを見せた。
ならば、こちらも最高の通しを見せねばならない。
この店の店長として、最高の技で応えねばならない。

(;´・ω・`)「そして――」


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:04:09.30 ID:DhbuoGiAO
有名なったらだめだろw

37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:04:45.31 ID:Agkj2Nrc0
支援

38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:04:58.09 ID:6s7dP0060



小さく、電子音が鳴った。





39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:04:59.36 ID:dRJ02X7b0
ショボン何をそんなに緊張w

40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:07:16.89 ID:6s7dP0060
(;´・ω・`)「740円が一点。二点で1560円になります」

( ゚∀゚)「丁度で。あと、袋をお願いします」

これは伝説の幕開け。
本屋を歩む者の伝説が、今この瞬間始まったのだ。

第二十二話『副題:厨二病具合が足りない』糸冬

41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:10:04.36 ID:6s7dP0060
第二十三話『内藤』

( ^ω^)「……」

( ゚∀゚)「……」

視線の先にはジョルジョ。
彼の手には店員より渡された紙袋。
彼の目が、ボクに告げる。




ねんがんのエロほんをてにいれたぞ!



と。

42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:10:18.84 ID:Agkj2Nrc0
伝説になったw

43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:12:34.62 ID:6s7dP0060
ころしてでもうばいとるのは簡単かもしれない。
だが、それはSFC版のみ訂正現実ではやってはいけない事。
それに、こういう物は自分で買ってこそなのだ。

( ゚∀゚)「見せてもらうぜ、お前のクオリティ」

( ^ω^)「……おっ」

ジョルジョは目的の物を手に入れた。
次は、ボクの番だ。


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:14:34.59 ID:llDtAgKiO
しえん

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:14:51.28 ID:6s7dP0060


〜〜〜


(;^ω^)「ぐぅ……」

本を、手に取る。
重い。そして、灼熱を感じる。

それは拒絶。
体ではない。心が本を拒絶しているのだ。
心がそれの危険さを知っているが故に、拒絶し、重さと熱を感じさせているのだ。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:18:04.52 ID:6s7dP0060
(;^ω^)「この……程度ッ!」

それでも耐え、掴む。
しりのあなの広告を外に向け、足を一歩踏み出す。
ボクには師匠やジョルジョの様な優雅且つ自然な動作は不可能だ。
今この時だけは、不器用すぎる自分の体が呪わしく思えてならない。
だが、

(;^ω^)「全部、自分でやらなきゃダメなんだお」

やらねばならないのだ。
全身全霊を以って。己の限りを尽くして。
道を切り開かねばならないのだ。
頼れる者など存在しない。頼ってはいけない。
何かに縋ろうとした時点で己の身に隙が生まれる。
己の力のみで、レジへと向かわねばならないのだ。


47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:19:05.38 ID:Agkj2Nrc0
支援

48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:20:26.39 ID:6s7dP0060
(;^ω^)「あの角を曲がれば……」

あの角を曲がればレジが見える。
そこからは周りを注意しながら一直線に進めばいい。
曲がり角で鉢合わせさえしなければ特には……

(; ω )「……」

本が、僕の手から離れ、床に落ちる。
裏表紙が上になった幸運を喜ぶべきだろうが、そんな余裕など微塵もなかった。
僕の視線が捕らえたのは入り口脇のレジ。


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:22:15.37 ID:llDtAgKiO
しえん

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:22:29.80 ID:6s7dP0060
そのカウンターの奥で腕を組み、仁王立ちする一人の女性の姿。

それは人鬼。
それは悪夢。
それは最強。

川 ゚ -゚)「……」

それは――――師匠を打ち倒せし天敵。

(; ω )「あ……ぐ……」

膝が震え、脳裏にあの光景がフラッシュバックする。
嫌だ。否だ。厭だ。恐い。怖い。やめてくれ。
このままへたり込みたい。逃げ出したい。
本当に、勘弁してくれ。


51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:24:29.72 ID:6s7dP0060
頭で分かっていても、体は動こうとはしない。
刻み込まれた最大級の恐怖が頭を擡げていた。

(; ω )「ハァッ……ハァッ……」

痛いくらいに鼓動を早める心臓。
自然と荒くなる呼吸。

川 ゚ -゚)「……む?」

(; ω )「――――ッ!」

視線が、重なった。
重なってしまった。
相手は完全にこちらの存在に気付いた。
もう……


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:26:05.58 ID:yFw76NX00
支援

53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:26:08.66 ID:6s7dP0060
「すいません、店員さん」

僅かに聞こえた声。
それは、今朝聞いたあの子の声。

川д川「ハウルの動く尻ってありますか?」

川 ゚ -゚)「はい。こちらにお持ちしますので、少々お待ち頂けますか?」

川д川「宜しくお願いします」

川 ゚ -゚)「では……モナーさん、レジの方お願いします」

( ´∀`)「おkモナー」


54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:27:48.39 ID:CdKRxjlW0
>>53
801板かよ!

55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:28:10.96 ID:6s7dP0060
師匠が天敵と呼んだあの女性がレジを離れ、コミックコーナーへと姿を消した。

(;^ω^)「……助かったのか……お……」

ギリギリで踏みとどまった。
絶望的な状況が彼女の手によって覆された。
これが、最初にして最後のチャンスだろう。

だが、レジは遥か先。余りに遠い。
そして、時間が足りない。
普通に走った所で、着いた頃には間違いなくあの店員が戻っている。


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:29:56.67 ID:6s7dP0060
今のボクが出せる速度では到底足りない。もっと速く。
人類史上最速の人間よりも早く。
草原を駆ける四足獣よりも速く。
天翔ける翼を持つ鳥よりも迅く。
鋼鉄の翼と心臓を持つ機械の鳥よりも更に疾く。
肉を持つ存在の限界を超えなければ到底届きはしない。

ならばアレをやるしかない。
かのヒーローが巨悪との死闘の中で閃いた最終奥義。
己の身を火の鳥と化し、回避不能な速度で突貫するあの技。
それしかない。

だが、ヒーローですらアレを繰り出す為には変身し、身体能力を向上させなければならなかった。
それを、生身で出来るのか?それを、生身で耐え切れるのか?


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:31:04.16 ID:uWkDWggs0
厨二くせっぇうぇうぇっうぇwwwww

58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:32:03.20 ID:6s7dP0060


――やれるッ!



――何も問題は無いッ!



――片手、片目、愚息さえッ!それさえ残っていればッ!




59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:34:58.38 ID:6s7dP0060
本を拾い上げ、そっと瞼を閉じる。


( -ω-)「……ぉ……」


そして、両腕を猛禽類の翼の如く横に広げ、全身の筋肉を限界まで引き絞る。
もっとだ、もっと引き絞り、張り詰めろ我が肉体よ。
人の限界を超えなければ神速の極みに到達する事など出来はしない。


( ^ω^)「……おおおぉ……」


心よ尖れ。鏃の如く。刃の切っ先の如く。万物を穿ち貫く螺旋の如く。
そうでなければ耐えられなどしない。
ボクは全てに耐え、全てを乗り越えなければならないのだ。


60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:35:19.96 ID:Agkj2Nrc0
支援

61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:36:57.18 ID:6s7dP0060


(#^ω^)「……おおおおおぉ……」


必要なのは自分という存在を知覚する事の出来ない速度。
百という距離を十に。その十を壱に。その壱を限りなく零に近い存在に縮める速度。
通り過ぎた後、暴風によって“何かが通り過ぎた”と、間接的に存在を知らしめる速度。


(# ω )「おおおおおおぉ―――――」


それは刹那の領域に近づく行為。
それは刹那の領域を超える行為。
それは光る疾風を追い越し―――――混ざり、一つになる行為。


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:37:33.62 ID:yFw76NX00
支援

63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:38:58.54 ID:6s7dP0060


(#゚ω゚)「おおおおおおおおおおおおおおぉ―――――ッ!」


ボクが纏うは真紅の炎ではなく、白色の輝き。
そう、人類の英知の結晶、蛍光灯の煌き。
今この瞬間から、本屋の通路という暗黒を切り裂く閃光となろう。
彼女が作ってくれたチャンスを生かす為に――――


64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:39:03.40 ID:llDtAgKiO
しえん

65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:39:28.88 ID:F/JU8GFn0
しえーん

66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:40:56.41 ID:6s7dP0060


(#゚ω゚)「――――ッ」


――それは、息を吸い込んだ瞬間の事だった。


――かちん。という、引き金が引かれた時の様な、少し間の抜けたな音がした。そんな気がした。


――それは、ひゅん。という、弓が放たれた時の様な音だったかも知れない。


――もしかしたら、ビュッ。という、白濁を放った時の様な音だった可能性もある。


――わからない。


――けど、どれであろうと関係ない。


――音がした瞬間、ボクの体は、その場所に存在しなかったのだから。


67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:42:55.43 ID:6s7dP0060








□⊂二二二(#゚ω゚)二二⊃「 光 の 翼 ァ ――――――――!」










68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:43:54.86 ID:llDtAgKiO
しえん

69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:44:51.38 ID:gdc6TVlF0
C円

70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:45:11.71 ID:3dPZL7VQO
V2かっけぇぇ

71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:45:14.62 ID:6s7dP0060
誰も、その姿を捉える事など出来なかった。
誰も、その存在に気付く事など出来なかった。

親友でありライバルであるジョルジョ。
彼の目は、その存在を捉える事が出来なかった。
ただ、

(■、■*川「いやぁん!」

(*<○>∀<○>)O彡゚「パンチラ!乳揺れ!」

巻き起こされた暴風によって女性客のスカートが捲れ、乳が揺れた事。
それで辛うじて存在を感じたのみだった。


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:48:02.43 ID:6s7dP0060
そして、弟子の身を案じ、物陰から見守っていたドクオ。
彼でさえ、気付く事が出来なかった。
そう、

J(*'∀`)し「 死 ね ェ ――――――――ッ!」

(;'A`)「アビゴルッ!」

母親に突き飛ばされ、

□⊂二二二(#゚ω゚)二二⊃「 死 ね ェ ――――――――ッ!」

(メ゚A゚)「ゴトラタンッ!」

その身がブーンに弾き飛ばされたその瞬間でさえ。


73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:49:16.30 ID:3dPZL7VQO
ザンネック!

74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:49:39.54 ID:CdKRxjlW0
まさにVガンwwwwwwwww

75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:49:49.72 ID:Agkj2Nrc0
カーチャンなにやってんのwww

76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:49:54.59 ID:6s7dP0060

内藤ホライゾンことブーン。
彼はその瞬間、光と一体になっていたのだ。


第二十三話『副題: 光 の 翼 ァ ――――――――! 』糸冬


77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:51:47.74 ID:CrhsrHdK0
カオスwwwwww

78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:52:20.35 ID:6s7dP0060
という訳で投下終了。
残すは最終話とエピローグのみにございます。
つーかゴトラタンをゴトラたんって書くと萌えキャラっぽくね?

では質問等ありましたらどうぞ。

79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:54:12.74 ID:1B5YZCkZ0
乙です

80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:54:18.29 ID:llDtAgKiO
おつかれー

81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 01:56:40.21 ID:bbnjO/pG0
あまり展開を伸ばしすぎるとブリーチに近づくぞ

82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 02:01:43.45 ID:6s7dP0060
>>81
元々1〜2レスだった奴だからこれ以上はムリスwwwww
AV編、エロゲ編、裏物編、風俗編とか書けるかも知れないけど、どう考えても展開同じになるwwww

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 02:03:20.19 ID:+J+eQpUl0
>>82
ここで意表をついて
ドクオの恋編を開始するんだ

84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 02:12:41.66 ID:6s7dP0060
>>83
何を言ってるんだい?
ドクオにはもう恋人がいるじゃないか。
コイツが。

ttp://kjm.kir.jp/?p=143137

85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 02:34:38.97 ID:MRqVNwo7O
乙!次で終わりか

86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 02:44:03.95 ID:6s7dP0060
>>85
終わりなんだぜ。
むしろここで終わりにしていい気がするけど、蛇足っぽい最終話とエピローグ書いちゃうんだぜ。

87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:02:50.55 ID:MRqVNwo7O
聞きたい事書くの忘れてた
名前ずっとジョルジョでいいの?

88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:07:14.56 ID:6s7dP0060
>>87
……ジョルジュだっけ?
ジュなら死ねる。


89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:10:19.59 ID:6s7dP0060
二年近く勘違いしていた訳ですが。
やばい、ちょっとばっかし死にたい。

90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:11:20.49 ID:SUhfRGywO
つ練炭

91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:12:40.08 ID:y8h+SiPvO
わざとやってるのかと思ってた

92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/19(水) 03:20:50.67 ID:6s7dP0060
>>90
ありがとう。
秋刀魚を焼くのに使わせてもらいます。

>>91
完全に素です。
ドクオの右目が時折おかしいのは単なる見落としです。

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