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( ^ω^)ブーンは砂漠に生きるようです

1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:07:40.33 ID:8cxLPSxg0
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    /ノ( _ノ  \
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    .|     (__人__) /⌒l
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   /  へ  \   }__/ /             | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |(
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       .|                        __ ノ _| | | (
       ヽ           _,, -‐ ''" ̄|_ ̄_o o o___|_|r'"

まとめサイト オムライスさん
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2 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:09:20.06 ID:8cxLPSxg0

第七話「決着の行方は風が知る」


砂漠の空気が、振動する。
全力でぶつかり合う打撃は、轟音と共に衝撃を放っていた。


( ^ω^)「おっ!!」

ブーンの蹴りが、ギコのガードを抜けて腹部に打ち込まれる。
しかし、岩体化したギコの体はそれを無効化。


( ,,゚Д゚)「甘いぞゴラァ!!」


ギコは蹴りで生じた隙を狙い、カウンターを放つ。
蹴り足を引き、ギコの側方に回り込むような軌道でそれを避けるブーン。




3 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:10:20.42 ID:8cxLPSxg0

(;^ω^)「やっぱ一発じゃ通らないかお!!」

( ,,゚Д゚)「はっ!! 動きは断然良くなったが、まだまだ腕っ節の強さが足りねえな!!」


互いの距離が離れる。
ギコは依然、その場でどっしりと構えたまま動かない。

完全な、受けの姿勢。
確かに岩体化していれば、ノーリスクでカウンターを狙える。

速度が遅くなるギコの能力には、最も適した戦い方だ。



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:12:21.11 ID:T+x7+IXHO
エクシード!

5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:13:30.79 ID:i2+TtWrqO

.  、  次回に続く
  ||
  ||ヽiノノ
  || 日     でっで〜で♪
  ||ミノノノ彡)    でっで〜で♪
  _||_`・ω●)
 (9 ヽy//つ=|=====
  ||ノ_/∞Lゝ  ノノ
  /__|(⌒)
 (,,/     ̄                    著作製作
   ノノ                       V I P 




6 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:13:49.93 ID:8cxLPSxg0

( ^ω^)(お? ちょっと待てお。動かないってことは……)


ブーンの頭の中に、ぼんやりとある考えが浮かんだ。

動かないということは、攻撃を防ぐ手立ては必然的に防御に限られる。
回避でなく、防御。

何かが、頭の片隅に浮かび上がってくる。

やがてそれは明確な形となり、頭の中にしっかりと描かれた。



    ('、`*川『ブーン、同じ場所ばかり狙わない!
         敵は絶えず動きまわってる物だと思って打ち込みなさい!』
             



7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:13:52.16 ID:ztjs6rNJ0
なんでいつも1はやるおとかなんだよwwww支援

8 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:15:11.14 ID:8cxLPSxg0

( ^ω^)「……わかったお」

( ,,゚Д゚)「あん?」


僅かに頷くと、勢い良く地を蹴るブーン。
低い跳躍を繰り返し、飛ぶようにギコ目掛けて突っ込んでいく。


( ,,゚Д゚)「何度やっても同じだゴラァ!!!」

( ^ω^)「おっ!」


ギコが拳を引き、カウンターの体勢に入る。
勝負は一瞬。少しでも遅れたら負けだ。

覚悟を決め、さらに加速するブーン。



9 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:16:56.92 ID:8cxLPSxg0

(#^ω^)「おおおっ!!!」


ギコの懐に飛び込む。
瞬時に、ブーンは全ての風を腕に集中させ、強化する。


(#^ω^)「せぁぁぁっ!!」


一発目が、ギコの腹部に入った。


( ,,゚Д゚)「効かねぇ!! その程度の攻撃で……!」

(#^ω^)「おっおっおっ!」


間髪入れず打ち込まれた二発目が、ギコの言葉を遮った。



10 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:18:20.07 ID:8cxLPSxg0

(#^ω^)「だあああああああぁぁぁ!!!」


三発。四発。五発。
連続で打ち込まれる打撃の速度は、回数に比例して増していく。


( ,,゚Д゚)「ぐッ!?」


ギコが初めて、苦痛の声を漏らす。
一点に打ち込まれるブーンの拳は、ギコを守る岩の鎧をじわじわと削った。

激しい打撃の嵐に押され、ギコが後方によろめく。



11 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:19:13.21 ID:8cxLPSxg0

(#^ω^)「だあああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

( ,,゚Д゚)「や、野郎――――!!!」


後ろ足を踏ん張り、攻撃の態勢に入るギコ。
拳を振り上げる。
だが、ブーンの攻撃は止まらない。


(#^ω^)「おぉぉぉぉ!!!」

( ,,゚Д゚)「がっ……ぐっ!!」


再びよろめくギコ。
そして、ブーンの拳が厚い岩体を――――破った。


(#^ω^)「おおおおおおおぉぉぉっ!!!!」


捻りを込めた、最大力の突きがギコの腹部へ打ち込まれた。
拳を押し込めるように、前のめりになるブーン。



12 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:23:08.13 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「俺の岩体を……破っただと……!!!」

ギコがそう呟いた直後、衝撃が拡散する。
全身が岩に包まれた、重いギコの体が宙に浮いた。


( ,, Д )「うがあああああっ――――!!」


呻きながら、前のめりに地面に倒れこむギコ。
重い体が砂漠へと沈み、砂煙があがる。


(;^ω^)「はぁ……はぁっ……ング……どうだお!!」


肩で息をし、叫ぶブーン。
拳を空高く上げ、勝利という二文字がブーンの頭に浮かんだ。


13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:23:41.38 ID:5WJpqO58O
支援!

14 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:24:21.73 ID:8cxLPSxg0

(;´_ゝ`)「親分!!」


焦りの表情を浮かべ、ギコの元へ駆け寄る兄者。
鉄壁だと思われた、岩の鎧が敗れた。

それは、ギコ本人にとっても初めての経験だった。


( ,, Д )「手出しするんじゃねぇ……!!」

(;´_ゝ`)「うっ……」


ギコの鋭い眼光が、兄者の足を止めさせた。
口に溜まった血を吐き捨て、口元を拭い立ち上がる。



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:24:46.64 ID:cHRg5T6L0
えれくちおん

16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:25:56.99 ID:J/kb9ofnO
エターナルフォースブリザード!!!!!

17 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:26:55.69 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「攻撃を一点に集中させるとは、考えたじゃねえか……」

(;^ω^)「ぐ……。全力でぶん殴ったのに、立ち上がれるのかお」


うんざりしたように、ブーンが呟く。
息遣いは自然と荒くなり、疲労の波が足に錘をつける。

ギコの方も、能力を使いすぎたせいか、大量の汗が額に浮かんでいる。

次の一合で決まる。
無言の承諾が、二人の間で交わされた。


( ,,゚Д゚)「ぜッ……はぁっ……泣いても笑っても、次が最後の一撃だ。
     覚悟は決まったか……小僧っ!!」

(;^ω^)「ハッ……ッング……絶対、負けないお……負けられない!!」



18 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:29:50.41 ID:8cxLPSxg0

最後の力を振り絞り、拳に込める。

否、込めるのは力だけではない。
譲れない想いを、信念を、意思を、拳に託す。

ブーンとギコ。二人の視線が、真っ直ぐにぶつかった。


(#^ω^)「うああああぁぁぁ―――!!!」

( ,,゚Д゚)「ゴラァァァァァ――――!!!」


同時に地を踏み、飛び出す。
互いに最後の一撃を放とうとした、その時だった。


(;^Д^) 「誰か助けてくれ――――!!!」

遠方から、助けを呼ぶ声が二人の耳に入ってくる。
ブーンとギコは咄嗟に足を止め、悲鳴の方へ視線を向ける。


(;^ω^)「なっ……!!」

( ,,゚Д゚)「な……!!」

( ,,゚Д゚)(;^ω^)「なんだあれはぁ――――!!!」


19 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:31:36.86 ID:8cxLPSxg0

(;^Д^) 「ひぃ……はぁ……!」


大きな鞄を背負った商人――プギャーが、必死で何かから逃げ惑っている。
背後から這うように現れたそれは、巨大な蟲だ。

赤い目を光らせ、大きく開いた口がプギャーを飲み込もうと襲い掛かっている。


(;^Д^) 「た、助けて……!!」


ふらふらとよろめき、商人はその場に膝を着いてしまう。
逃げる体力を失った獲物を見て、蟲が口を広げ、飲み込まんとする。



20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:32:14.15 ID:J/kb9ofnO
エターナルフォースブリザード!!

21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:33:54.79 ID:JNdFtmpl0
エエエエエエエエエエエエエエクシィイィィッィィィィィィイィィィッィッッド111

22 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:34:04.37 ID:8cxLPSxg0

(#^ω^)「うおおおぉぉぉ!!!」

( ,,゚Д゚)「ぜあああぁぁぁっ!!!」


蟲の口が、商人に覆いかぶさろうとした瞬間。
二つの人影が化け物じみた蟲の体に衝突し、その巨体を僅かに吹き飛ばす。


( ^ω^)「大丈夫ですかお?」

(;^Д^)「あ、ああ。君は確か……ブーン君?」

( ^ω^)「お? 何で僕の名前知ってるんだお?」

( ,,゚Д゚)「てめえら、お喋りしてる暇はねえぞゴラァ!」



23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:35:23.82 ID:cHRg5T6L0
支援

24 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:35:50.23 ID:8cxLPSxg0

突然の攻撃に怯んだ蟲は、標的を襲撃者へと向ける。
体勢を立て直し、怒りの声をあげながら、ブーン達目掛けて突進してくる蟲。


( ,,゚Д゚)「小僧! そいつを安全な所まで連れて行け!」

( ^ω^)「わかったお! 商人さん、しっかり捕まってて下さいお!」

(;^Д^) 「え……う、うわっ!」


プギャーの体を抱きかかえ、大きく跳躍するブーン。
猛然と向かってくる蟲は、逃げる獲物に刺激され、さらに加速する。



25 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:37:29.82 ID:8cxLPSxg0

ξ;゚听)ξ「何なのよアレ!」

(;´_ゝ`)「あばばばば。落ち着け、素数だ、素数を数えるんだ!」


突如現れた規格外の蟲を見て、動揺を隠せないツンと兄者。
それもその筈だ。普通、蟲というのは大きくても掌に収まる程度を想像するだろう。

しかし、今現在目の当たりにしている蟲は、優に4メートルを超えていた。


(´<_` )「あれは……サンドワームか」

ξ;゚听)ξ「サンドワーム?」

(´<_` )「砂漠に生息する蟲の一種だ。……といっても、あそこまで大きいのは異常だな」



26 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:39:55.35 ID:8cxLPSxg0

(;´・ω・`)「くそっ!」


恐怖を押し殺すように歯を食いしばり、蟲の方へ走り出そうとするショボン。
しかし、その行動を鋭い木刀が遮った。


(´<_` )「何をするつもりだ」

(´・ω・`)「決まっている、ブーンを助けにいくんだ!」

(´<_` )「馬鹿か。ナチュラリストでもないあんたが行った所で、何が出来る」

(´・ω・`)「そこをどけ。子を守るのは、親の使命だ」

(´<_` )「……親の使命、か」


ショボンの言葉を、静かにかみ締める弟者。
一瞬、さびしそうな表情を浮かべ、しかしすぐにショボンを睨みつける。

数秒の沈黙の後、突きつけた木刀を降ろし、兄者へと視線を向けた。



27 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:41:54.88 ID:8cxLPSxg0

(´<_` )「兄者。仕事だ」

(;´_ゝ`)「1,3,5,7……え?」

(´<_` )「ターゲットは商人。風使いから商人を奪い、安全地帯まで移動する」


弟者はそう言いながら、ショボンに背を向ける。


(´・ω・`)「え……」

(´<_` )「小娘。お前はそこの馬鹿親を守れ。無理に出てこられたら、邪魔になるからな」

ξ;゚听)ξ「え、ちょっと」

(´<_` )「行くぞ、兄者!」

(;´_ゝ`)「マジで? マジで行くんですか? って置いてかないで――!!」


ツンが返答する前に、弟者は地を蹴り走り出した。
慌てて兄者もその後を追う。


28 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:43:31.16 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「ちぃっ!」


岩体化したギコは、砂を蹴り跳躍。
蟲の眉間目掛けて、強烈な突きを振るう。

硬い甲羅が音を立てて僅かに削れるも、蟲の猛進は止まらない。


(;^ω^)「おっおっお!」


迫る蟲から、必死で逃げるブーン。
プギャーを担いでいるせいか、思うように足が前に進まない。



29 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:45:34.24 ID:8cxLPSxg0

(;^Д^) 「ブーン君! もういい、降ろしてくれ!
      君だけでも逃げるんだ!」

(;^ω^)「大丈夫だお! こうやって風を足に纏えば……」


神経を足に集中し、風を呼び起こす。
しかし、ブーンの意思とは逆に、足に纏う風はその風力を弱めていった。


(;^ω^)(やばいお。もう体力が無くなってきてるんだお……!)


轟音が次第に近づいてくる。
気持ちばかりが焦り、何度も後ろを振り返るブーン。



30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:45:53.00 ID:u9Z3mTJiO
しえーん

31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 21:47:07.33 ID:JNdFtmpl0
エク支援

32 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:47:10.01 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「くそったれがぁ!! 大人しく止まりやがれぇ――――!」


そう叫びながら、ギコはブーンと蟲の間に立ち塞がる。
全身を岩体化し、腰を落として迎え撃つ姿勢を取った。


( ,,゚Д゚)「うおらぁぁぁぁぁっ! 舐めんなよ蟲公!!
     どっちが強ぇか一対一の勝負だゴラァァァ!!!」


砂嵐が舞い上がる。
巨大な蟲は速度を落とさず、ギコはそれを正面から迎え撃つ。

大降りのテレフォンパンチと、迫り来る蟲の体が衝突した。


33 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:49:25.58 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「あwせdrftgyふじこlp!!!」

(;^ω^)「ギコさん!!」


まるで勝負にならず、紙切れのように吹き飛ばされるギコ。
空中を回転しながら、岩で包まれた体が砂漠に墜落する。

とどまる事を知らない蟲は、大きな口を開けブーンを仕留めにかかる。


(;^ω^)「くそおおおぉぉぉぉぉ!!!!」


己の無力さを嘆く叫び。
寸前まで蟲の口が迫り、流石のブーンも死を覚悟したその時。


( ^ω^)「お……?」


二つの人影が、ブーンの横を通り過ぎる。
同時に、抱えていた重さが無くなり体が軽くなった。



34 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:52:25.30 ID:8cxLPSxg0

(;^Д^) 「うわっ!」

(´<_` )「ターゲット確保!」

( ´_ゝ`)b「OK、弟者。おい、少年。さっさと飛べ!」

(;^ω^)「流石兄弟!?」


意外なる声主は、ブーンの抱えていたプギャーを奪い取り二手に分かれる。
身が軽くなったブーンは、咄嗟に足に力を込め、空高く跳躍した。



35 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:55:02.28 ID:8cxLPSxg0

獲物を見失った蟲は、その猛進を止め赤い目を左右に動かす。
左を走るは兄者。右に走るは弟者とブーン。

蟲はどちらを追うべきか、戸惑いその足を止める。


( ´_ゝ`)「お尻ペンペンペンタゴーン!!
       蟲公おいでーこちらにおいでっと!」


尻を徐に突き出し、蟲を挑発する兄者。
その声に反応し、蟲の体が兄者へと向けられる。


(;´_ゝ`)「うおっ! まじやっべ! 最高のスリルドライブだぜぇぇ!!」


標的は兄者へと絞られた。
蟲は再び猛進を開始する。

対し、兄者は尻をしまうと余裕の表情を浮かべ、逃げ始めた。


( ´_ゝ`)「そんな鈍足で追いつけるのかな?
      牙猫盗賊団の『流石兄弟』兄者様にはよ!」




36 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:57:08.33 ID:8cxLPSxg0

(;^ω^)「あ、ありがとうだお。助かったお」

(´<_` )「何がだ?」

( ^ω^)「え?」

(´<_` )「お前を助けたつもりなど毛頭無い。
      俺はこの商人の持ってる物に目をつけて、こいつごとかっぱらっただけだ」


ブーンから目を離しながら、弟者は続ける。


(´<_` )「俺はこいつをバーボンハウスまで連れて行く。
      お前は逃げるなり戦うなり好きにしろ」

(;^Д^)「あの、私はどうすれば……」

(´<_` )「黙ってろ。舌をかむぞ」


そういい残し、ブーンを置いて走り去る弟者。
一瞬だけ、彼は視線を逃げ惑う兄者へと向け、敬礼をした。



37 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 21:59:35.45 ID:8cxLPSxg0

( ^ω^)「お……」

残されたブーンは、呆然と立ち尽くす。
向こうでは兄者が蟲を引き付け、ジグザグに走り回って時間を稼いでいた。


( ,,゚Д゚)「……ぶはっ!」

(;^ω^)「うわっ!」

( ,,゚Д゚)「あー、流石に効いたぜ畜生が」


不意に地面からギコが首を出した。
どうやら、砂の下に潜っていたらしい。


(;^ω^)「急に出てこないで欲しいお。びっくりするお」

( ,,゚Д゚)「俺が知るか。それより、小僧、ちょっと耳かせ」

(;^ω^)「お?」

ブーンは膝を曲げ、ギコの口元に耳を寄せる。



38 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:01:16.17 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「わぁぁぁ――――!!!」

(;゚ω゚)「ギャ――――!!」

( ,,゚Д゚)「ギコハハハ!! 引っかかったー」

(;゚ω゚)「な、ななな何するんだお!!」

( ,,゚Д゚)「怒ったか?」

(#^ω^)「当たり前だお! こんな時に何考えてるんだお!」


怒りながら咎めるも、ギコは悪びれた様子も無く口を開けて笑った。


( ,,゚Д゚)「気合入れてやったんだよ。小僧、あの馬鹿でけえ蟲を倒す気はあるか?」

( ^ω^)「お……?」

一転し、真剣な目つきで問うギコ。



39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:01:46.18 ID:kd+aoe250
この話,第一話がくそつまらんかったからスルーしてたけど,それ以降はなかなか


けど正直自問自答がだるい

40 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:03:10.85 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「強制はしねぇ。ビビってる奴を引っ張り出しても、足手まといになるだけだからな」

(#^ω^)「む……僕はビビってなんかないお! あんな蟲、どうってことないお!」

( ,,゚Д゚)「ようし! 小僧、決闘は次の機会にお預けだ。
     男の勝負を邪魔しやがった、あの蟲野郎を潰すぞゴラァ!!」

( ^ω^)「おお!!」


ブーンは力強く頷き、神経を集中する。
やがて柔らかな風が、ゆっくりとブーンの周りに集まり始める。


( ,,゚Д゚)「いいか、俺があいつを跳ね飛ばす! そしたら、下っ腹にぶち込め!
     いいな、ドーンドカーンジュドーンのリズムだ!! ヘマすんじゃねえぞ!!」

( ^ω^)「よくわからないけど、何となくわかったお!!」

( ,,゚Д゚)「ようし、それでいい! 行くぞ!!」


岩体化したギコの体が、再び砂の下へと潜っていく。
ブーンは風を足に纏わせると、兄者を追い回す蟲の元へと駆けて行った。



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:03:44.43 ID:OB3z8vGC0


42 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:05:09.75 ID:8cxLPSxg0

(;´_ゝ`)「うおおおお! 弟者、俺はこの後どうすればいいんだ――!」


自慢の逃げ足で、悉く蟲の攻撃を避け、逃げ続ける兄者。
しかし、体力は有限。

全速力で走り続ける兄者の足には、限界が来ていた。


(;´_ゝ`)「ふぎぃ!! 転んじゃった、テヘ♪」


砂に塗れながら、息を切らす兄者。
その体に、巨大な影が掛かる。


(;´_ゝ`)「振り向きたくないけど、振り向いちゃう心理……」


頭に冷たい感触が走る。
振り返り、上を見上げると、赤い目が兄者を見下ろしていた。



43 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:08:23.91 ID:8cxLPSxg0

(;´_ゝ`)「ノゥ――――!!!」


その口が、兄者を包み込み閉じようとした瞬間。


ξ゚听)ξ「エクシ―――ド!」

( ´_ゝ`)「!?」


衝撃音と共に、蟲の動きが止まった。
その隙に、兄者はほふく前進で口内から脱出する。


(*´_ゝ`)「ツンちゃぁぁん!! 助けにきてくれたんだね――!!」

ξ;゚听)ξ「勘違いしないでよね、変態。気まぐれよ、気まぐれ」


蟲に強烈な蹴りを放ち、砂漠へと着地するツン。
足にしがみつく兄者を蹴り飛ばし、胸の前で腕を交差させ、構えなおす。


44 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:10:32.06 ID:8cxLPSxg0

( ^ω^)「二人とも、どいてくれお――――!!」


腕を横に広げ、ブーンがこちらへ駆けて来る。
ツンと兄者の間を高速で抜けると、蟲に向かい跳躍。

蟲の赤い目が、ブーンへと向けられた瞬間


――――地面が破裂した。

蟲の体が、大きく仰け反る。


( ,,゚Д゚)「土竜拳っ――――!! ゴラァァァッ!!」


ブーンに意識を取られた蟲は、地面からの襲撃者を完全に見落としていた。
地面から放たれたアッパーカットは、甲羅で守られていない下部を打ち抜く。



45 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:15:53.94 ID:8cxLPSxg0

( ,,゚Д゚)「小僧、今だ!!」

(#^ω^)「おkだお!! うおおおりゃあぁぁぁぁ――!!!」


空中で回転し、遠心力を拳へ込める。
追い風がさらにブーンの推進力を上げ、無防備な蟲の腹を見やる。


(#^ω^)「吹っ飛べぇぇぇぇ――――!!!」


回転を止め、暴風が纏う拳を打ち込む。
風力と遠心力が込められた、爆発的なエネルギーが炸裂する。


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:20:00.05 ID:r3HTgBmu0
エクCえん

47 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:20:05.02 ID:8cxLPSxg0


大地が震えるような衝撃音が、砂漠に響く。
蟲は痛々しい悲鳴をあげ、自らの重さに耐え切れず、その巨大な体を砂の海に沈めた。

それを空中から見送ったブーンは、着地すると同時にエクシード状態を解いた。


(;´_ゝ`)「やった……のか?」

恐る恐る、倒れた蟲を見やる兄者。
蟲の赤い目は光を失っており、生態活動は完全に停止していた。


(;^ω^)「やった……お……!」

緊張感が解けたのか、その場に力無く倒れこむブーン。

( ,,゚Д゚)「けっ。こんな所で眠りやがって、だらしねえ……」

ブーンの元へ、覚束ない足取りで近づいたギコも、その横に倒れこむ。



48 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:27:37.13 ID:8cxLPSxg0

ξ゚听)ξ「ブーン!」

(;´_ゝ`)「親分!」


( -ω-)「zzz……んお……」

( ,,-Д-)「ゴラァ……」

(´・ω・`)「……大丈夫だ。二人とも、眠っているだけだよ」


倒れている二人に耳を近づけ、そう呟くショボン。

さっきまでの騒乱がまるで嘘だったかのように、穏やかな表情で眠る二人。
そんな二人を見て、ショボンはやれやれとため息を吐きつつも、微笑んだ。

穏やかな風が、頬を撫でる。

こうして、少年と盗賊団の決闘騒動は幕を閉じた。


49 : ◆ExcednhXC2 :2007/10/24(水) 22:30:14.52 ID:8cxLPSxg0

('、`*川「ロマネスクさん、こっちですよこっち!」

(;ФωФ)「おぉっとこいつはすまん! こっちですな、とうっ!」

('、`*川「そっちじゃないですってば――!!」


一方、砂漠の街VIP。
助けを呼びに言った筈のペニサスは、何故か助けを求めた人間の対応に困り果てていた。

保安官ロマネスク。
彼の唯一? の困ったところは、常識を超えた方向音痴にある。


('、`*川「もうっ! 誰か何とかして――――!!!」


困り果てたペニサスの叫び声が、砂漠の街に響き渡った。



第七話 終わり

50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:31:33.06 ID:5WJpqO58O
乙!

51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:33:46.65 ID:ghJAExyZ0
おつおつ


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:40:05.61 ID:yMndEHDcO


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:47:12.95 ID:IkWzieGs0
乙!楽しかった!

54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/10/24(水) 22:57:16.21 ID:PkcFnT9J0
        __
       /^  ^\
     / (● ●)\  「エクシ―――ド!」
     (   (_人_)  )
     ノ/) ))  ̄   /) )) 
    (_つ ))  _ つ )) 


        __
       /ノ ヽ\
     / (● ●)\ だっておwwwwwwwwwwwwwwwww
     (  o゚(_人_)゚o )
     ノ/) )) lr-l  /) )) バン!!
    (_つ ))`-' _ つ ))  バン!!


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